「伝送ロス」対策と一言で云ってもその中身には色々な要因が有ります。「CDの中に入っている情報をすべてSPから出す」事を基本に考えていますので、その為には「現状の状態がどの程度なのか?」を知る事が大切なのですが、これを測定する「測定項目」は判って来ましたがどうやって測定するかがまだ掴めません。
「伝送ロス」の内容は
1)ピックアップでも読み取り精度・・・ピックアップユニットの性能差・・・まだよく判りません。
2)ピックアップで読み取った「信号」がCDPのOUTPUTの時点でどのくらい「伝送ロス」しているか?・・・これもまだよく判りません。
3)CDPからプリアンプへの「伝送ロス」・・・ケーブルの「伝送ロス」と呼ばれるもの。
4)プリアンプ自体のINPUTからOUTPUTまでの「伝送ロス」・・・機器が「抵抗体」となっている。
5)プリアンプからパワーアンプへの「伝送ロス」・・・ケーブルの「伝送ロス」と呼ばれるもの。
6)パワーアンプ自体のINPUTからOUTPUTまでの「伝送ロス」・・・機器が「抵抗体」となっている。
7)パワーアンプからSP端子までの「伝送ロス」・・・ケーブルの「伝送ロス」と呼ばれるもの。
8)SP端子からSPユニット間の「伝送ロス」・・・ケーブルとネットワークでの「伝送ロス」。
9)SPユニット自体の「信号の音変換ロス」
10)当該SPユニットで出せない「音」の変換不具合。
11)壁コンからタップまでの電源ケーブルの「伝送ロス」
12)タップ内の「伝送ロス」
13)タップコンセントから機器インレットまでの「伝送ロス」
と大きく13項目挙げられます。
これらの「伝送ロスポイント」に各々対策を取って来ました。
一般には「ケーブルを変えると音が良くもなり悪くもなる」と云う事を聞きます。これは「伝送ロス」の存在を意味しています。
「ケーブル」と云ってもその種類はRCA型ラインケーブル、XLR型ラインケーブル、電源ケーブル、SPケーブルと多様性が有ります。それぞれに「良いパーツ、素材、構造、組み立て」の要因が存在します。ちなみに「両極端のケーブル」で比較すると良くこの事が判ります。「どんぐりの背比べ」的な比較では判りにくいと思いますので思い切った比較をして見てください。
意外とオーディオマニアの方が気付いていない点は10)に挙げた「当該SPユニットで出せない「音」の変換不具合」です。
従来のオーディオの常識では「フルレンジが理想」、「3ウェイマルチスピーカーならSPユニットは3つ(低域・中域・高域)」とお考えだと思うが、私は全く違う感覚を持っています。これは実際にSPシステムを何セットも組んだ経験で得たモノです。
一つのユニットでは「位相」が一つだと云う事です。ここで云う「位相」は一般に使われる「位相」とは違う使い方をしています。
判り易く云うと「サインカーブ」(360°)のどの角度で音が出始めるかと云う事で、「音が消える」角度が有るのです。この「音の消える角度」を埋める事が非常に大切な事だと思っています。
これが「ケーブル素材」単体にも云えます。また「機器」そのものも「位相」を持っていますので「組み合わせの妙」などと云われている事の裏付けになると思います。