基本的に2000年以降に製作された機器をメインシステムで使う様にしている。その理由は、「半田」が「鉛レス半田」になっているから。鉛入りと鉛レスでは抵抗成分が一桁違う。音楽は「瞬時の連続」で成り立っている。その「瞬時に」沢山の情報を送れる事が「音数」や「エネルギー感」・「質感」に繋がると考えていた。試しに45年前のアンプ(C3+M4)を使って「覚醒」させてみると、最新のアンプと変わらない性能を出してくる。
今度は日本のオーディオ黎明期の50年以上前の機器を入手してサウンドを確認して見た。まだ手に入れたばかりで「覚醒」しているとは思わないが、なかなか良いサウンドを出している。中を開腹して見てみると、整然と並んだ手差し・手半田・手配線の作りの好い事にビックリした。半導体工場の測定機並みの作りだ。逆に新しい機器程「作りが雑」に見えてくる。一枚基板にマウンターでパーツを載せ、リフロー炉で一遍に半田付けする。この時に、半田材をスクリーン印刷するのだが、その半田材にはフラックスが多量に入っている。このフラックスがパーツの寿命に効いてくる。またパーツのサイズも段々と小型化している。この小型化は相反する効果を持っている。寿命についてはレッドチェックの結果では大きい物ほど有利だ。
現在はサブシステムを鳴らすのが楽しみだ。自分が中学1年生の時に作られたアンプが素晴らしいサウンドを奏でている。サイズも手ごろで出力は50Wも有れば十分だと教えてくれる。音の粒立ちや音色がすこぶる良い。手放せなくなりそうだ。