「オーディオのプロ」と云う言葉を良く耳にします。個人的には「オーディオのプロ」は存在しないと思っています。何故なら「オーディオはここまでやったら完成」と云う領域が有りません。プロと定義できる領域がない限りプロは存在しないと思います。
オーディオをやっていて、色々なCDP・アンプ・SP・ケーブルを組み合わせて「音質アップ」に取り組んでいる方は皆「マニア」だと思う。金額の高い安いに関係なく、「出ているサウンド」が全てだと思う。
「オーディオでお金を稼いでいる(生計を立てている)」からと云って、「オーディオのプロ」と呼べるのだろうか?
オーディオ関係の仕事をしている方を列記して見ると、
①LP・CDに録音を残す演奏家
②LP・CDに録音するミキサー等の録音に携わる方
③LP・CD等を生産する方
④LP・CD等を販売する方
⑤オーディオ機器や関連機器を設計・開発・生産する方や従業員の方
⑥オーディオ機器や関連機器を販売するショップオーナーやその従業員の方
⑦オーディオ評論家
⑧オーディオ機器や関連機器の雑誌を編集する方
⑨オーディオ機器を購入して再生する方(ユーザー)
⑩音楽喫茶(JAZZ喫茶)等、音楽・サウンドを聴かせて生計を立てている方
等が上げられます。
一般に①~④までの方は「オーディオマニア」とは呼ばれていませんが、自宅にシステムが有れば「プロ」と呼んでもおかしく有りません。
⑤~⑦までの方を普通は「プロ」と呼ばれている様です。でも使っている機器はピン~キリまで有る様で、統一された規格等は有りません。音楽が趣味ではなく販売して生計を立てるだけの方もいます。
⑨のユーザーも、所有している機器の金額や、出しているサウンドの質は千さ万別で、機器の合計価格やオーディオ歴等で、初級・中級・上級・スーパークラス(ハイエンドクラス)・・・と分けている様に思います。決まった定義も有りませんし。ましてや出ているサウンド等は部屋の条件とも絡みますので公平に審査される事もなく、自己満足な状態です。全てが個人で「相対的」に語られているだけの事です。
⑩の音楽喫茶等、サウンドを聴かせて生計を立てている方が、本来的な「オーディオのプロ」と呼ばれる方たちだろうと思います。あちこちで聴かせて頂きましたが、ハイエンドのユーザー様のレベルに届かない処が多いように思います。現在ではアマチュアもプロも区別がないと思えます。
話を戻して、「オーディオのプロ」は存在するのか?初めにも云った様に個人的には「いない」と思っています。オーディオをやっている方全てが「挑戦者」で有り、「同好の士」で有ると思っています。だから私も単なる一マニアです。あらゆる意味で「どこまでやるか」でそのサウンドの完成度は変わってきます。