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eラーニングの現状と展望

ネットラーニングHD、ネットラーニング、WIWIW、Phoenix Consulting、各代表取締役 岸田徹

eラーニング3回目の転機

2008-09-05 14:17:39 | eラーニング市場
日本のeラーニングは、3回目の大きな転機をむかえようとしています。

まず、2000年にeラーニング元年をむかえ、日本でも本格的なeラーニングが、企業向けにはじまりました。1998年創業のネットラーニングも、この2000年4月からサービスを開始しています。

まったく新しく登場したeラーニングの市場は、日本では長い導入期を経験することになります。

2004年の夏ごろから、市場は、成長期に入り始めます。われわれは、その瞬間に転機をとらえ、成長期にみあった企業戦略にいちはやくきりかえました。一般的に転機として認識され始めたのは、2005年夏ごろからです。

いま、日本のeラーニングは、3回目の大きな転機にさしかかっています。力をつけてきたeラーニング市場が、産業としてもさまざまな立場から大きく注目され始めました。その時期にかさなったSaaSは、eラーニング市場を大きく転回させ、いっそうダイナミックな発展へと導きつつあります。

転機のたびに、競合や競争関係が大きくかわってきましたが、今回も大きな再編をともないそうです。SaaS型LMSが一般化すれば、イントラ型LMSの時代は終息します。大規模なeラーニング活用の事例もめざましくふえるでしょう。

いま、競争関係の大きな変動はさけられません。ネットラーニングは、それに見合った競争戦略へ転換します。

以下、以前のブログです。ごらんいただくと、いま3回目の転機が次第に明確になってくることをご理解いただけると思います。3回目の転機は、いま、はじまりつつあります。


転機にあるeラーニング市場 2005年9月12日
 このころには、だれにも転機が見えています。
eラーニング市場の将来 2004年11月28日
 このなかで、わたしは、こう述べています。「市場の急速な拡大は、いまはじまったと思う。」2004年夏に転機がはじまっています。







「宇宙最大の冗談」にちがいない

2008-09-05 10:51:29 | 読書/新聞/映画など
哲学者サールは仰天しました。「これは、宇宙最大の冗談にちがいない!」

リベット博士の意識についての実験の結果はそれほど衝撃的でした。カリフォルニア大学サンフランシスコ校のリベット博士は、ながく人の「意識」や「意図」に関心をもち研究するなかで、おもしろい実験をしました。

実験では、「意識」が指を動かそうと「意図」する指令と、指の筋肉を動かす準備指令のタイミングをくらべたものです。

なんと、結果は、「意図」する前に無意識の準備指令がでていたのです。「意図」した時間よりも0.35秒早く。実際に指が動いたのは、「意図」した時刻の0.2秒あとだったそうです。「意図」がすべてのスタートではなかった!!

「意図」する前に準備指令がでる0.35秒は、ひとが全力で走れば2,3メートルもすすむけっこう長い時間です。

心が動かそうと思うのがすべてのはじまりではなく、それより前に、無意識下の脳で、準備がはじめられているということがわかりました。

この本で紹介されている実験が衝撃的だったのは、意識や意図が行動を支配していると考えられたことが覆されたことなのでしょう。意識や意図をこえる何かに、意識や意図もコントロールされていることがわかってしまった。

人体やこころの不思議のひとつです。

前野隆司著 『脳はなぜ「心」を作ったのか』 筑摩書房、2004年11月15日、1900円+税

ロボット学者の人のこころや意識、感情などについての興味深い研究です。学ぶということについても、多くの考えるヒントがあります。また、錯覚の仕組みなどをふくめて、人体の巧妙な仕組みにおどろくばかりです。

ロボット研究家にとっても、学ぶプロセスの解明は大きな関心の対象でしょう。