eラーニングの現状と展望

ネットラーニングHD、ネットラーニング、WIWIW、Phoenix Consulting、各代表取締役 岸田徹

eラーニングにおける動画の活用

2006-06-30 13:06:25 | eLearning
この数か月で、インターネットで映画や動画をみる機会が飛躍的にふえています。

それにともなって、ユーザーの感覚も大きく変化してきたとみてよいでしょう。

eラーニングにおいて動画をどのように活用できるかは、いよいよ重要な課題になったといえそうです。相当な工夫が必要ですが。

eラーニングの歴史でのひとつの重要な通過点ですね。

研修受注か制作受注か

2006-06-29 10:31:20 | eラーニングビジネス
eラーニングのカスタム研修をお客様の企業から受注する場合、「コースの制作」というかたちで受注するのか、「教育研修として受注しコースも制作する」のか、大きなちがいがあります。

eラーニング各社が、教育研修会社として成長していくことが求められているのではないでしょうか。

1人勝ちのビジネスモデル

2006-06-28 15:45:29 | eラーニングビジネス
1人勝ちのビジネスモデルとして、セコムやベネッセに注目しています。

どちらも、人によるサービスを基本にしているところに特徴があるようです。

セコムと海外の警備会社をくらべてみますと、ビジネスモデルに大きな違いがあります。海外の一般的な警備会社は、センサーを企業や家庭に売って設置します。警報がでれば、警察や消防に通報が行きます。セコムでは、警報がでれば、自社の社員が全国にある拠点からかけつけます。つまり、海外の警備会社は、センサーの販売会社であり、セコムは、「警備保障」というサービス会社です。

ベネッセと教材出版社をくらべてみますと、ベネッセの進研ゼミは添削指導というサービスに料金をいただく形になっています。ベネッセはサービス会社であり、教材出版社は販売会社です。

ところで、センサーを売るだけの警備会社や教材会社は、参入の障壁が低く、多数の会社がはげしい競争を続けることになります。その結果、どの会社も圧倒的なポジションを獲得できない。

一方、セコムやベネッセのようなサービス事業は、簡単には参入できません。セコムと同じように全国に1,000近い拠点をつくって競合する会社は、せいぜいいくつかしか登場できません。そのなかで、トップ企業がほとんど1人勝ちします。

このビジネスモデルは、eラーニングにもあてはまりそうです。

教材会社のように、いくつかのeラーニングコースを制作し販売する会社は、すでに無数にあります。はげしい競争のなかで、だれも圧倒的なポジションは獲得できません。しかし、eラーニングでも、セコムやベネッセのようなサービスビジネスをおこなう企業があるとすれば、その数社は、圧倒的なポジションを獲得しながら競い合うことになるのではないでしょうか。


日経産業新聞2面に記事

2006-06-28 09:39:17 | Netlearning,Inc.
本日の日経産業新聞2面に、ネットラーニングが開講したインサイダー取引防止講座の記事が大きく掲載されています。

また、eラーニングに追い風が吹いているという囲み記事もあわせて掲載されています。

村上ファンドの事件などからインサイダー取引への関心が高まっておりますが、いくつかの企業様からの強いご要望にもとづき、半年以上前から準備して開講いたしました。さっそく、多くの問い合わせをいただいています。

NIKKEI NETにも要約記事掲載中。

Jカーブとネットビジネス

2006-06-27 15:50:08 | eラーニングビジネス
売り上げがJカーブの形をとって伸びていくことは、ネットビジネスの特徴のひとつといえるでしょう。

Jカーブは、急速に上昇していくところに目がむけられがちですが、上昇カーブにはいるまでに時間がかかることに注目するべきです。

基本的には、ネットビジネスは、大きな先行投資が必要です。しかも、当初の売り上げは遅々として伸びない。この構造をしっかりとらえて、ビジネスを組み立てる。

以前わたしが手がけたネットビジネスでも、こんな経験がありました。
月会費が平均で1万円の会員獲得ですが、最初の100名獲得に10か月かかりました。つぎの1,000名獲得に10か月、さらに10,000獲得に10か月。指数的なのびですね。
しかし、最初の100名に10か月かかったときに、しっかり確信があることが重要です。

ネットラーニングのビジネスは、Jカーブの上昇局面にさしかかっています。上昇の角度が次第に大きくなりはじめています。

ところで、受注型のeラーニングビジネスは、ネットビジネスではないし、ネットビジネスの構造はもっていません。
LMS販売もネットビジネスとは言えないでしょう。eラーニングはネット教育であるからといって、eラーニングにかかわるさまざまなビジネスがネットビジネスというわけではありません。




新役員体制スタート

2006-06-27 15:28:27 | Netlearning,Inc.
6月22日にネットラーニングの定時株主総会が開催されました。

毎回、30名以上のご出席をいただき、株主の方々の強いご関心とご支援をいただいております。

ネットラーニングの取締役は任期1年であり、毎年、全員が改選されます。第10期の新役員体制は、これまでと同じです。

ビジネスモデルを大切に、ビジネスチャンスをのがさず、信頼される教育を提供してまいります。

本日の日経新聞本紙に記事

2006-06-26 12:41:40 | Netlearning,Inc.
本日の日経新聞第二部「「WEB2.0」進化する情報」5面にネットラーニングの記事が掲載されています。

「eラーニング 企業から個人へーー大卒資格も取得」という記事のなかで、のべ受講生が111万人に達するネットラーニングが取り上げられ、社内風景の写真も掲載されました。

コンソーシアム理事に中澤役員

2006-06-26 10:00:47 | Netlearning,Inc.
先週22日に開催されたイーラーニングコンソーシアムの総会で、ネットラーニングの中澤執行役員が理事に就任しました。

イーラーニングコンソーシアムは、業界の構造の変動にともない転機にたたされているとおもわれ、課題の多い年になりそうです。

中澤執行役員のブログです。

ムロアジ2本

2006-06-25 21:32:40 | 島の生活
きょう、ムロアジを2本いいただいて、さばいた。少しずつ、手つきもよくなっているはず。

昨日は、千畳敷周辺で8,000歩ほど歩いた。八丈小島をみながら。波はおだやかだ。空間舎でケーキセット。歩いた分を帳消し。

小さな子どもを4人連れた若いお母さんに会った。大自然の中で、いいなぁ。

温泉の帰りにながめた大坂トンネル付近の夕日が真っ赤だった。この季節では、八丈小島の右に沈む。

夜は、久しぶりに島寿司をしこたま食べた。

ビジネスモデル維持のむずかしさ

2006-06-23 12:55:21 | eラーニング・ベンチャー企業
企業は、それぞれのビジネスモデルをもち、それにともなう強さを維持している。

しかし、ビジネスの発展につれて、顧客や営業セクションや株主などからのさまざまな意見や要望に抗しきれず、ビジネスモデルがあいまいになったり、その結果、強さを失ったりすることがある。

創業社長がオーナー会長として強力なリーダーシップを発揮する、あのデルでさえもそうであったことは、いろいろ考えさせられる。

デルのビジネスモデルは、直販にある。それによる低価格販売に世界最大のパソコンメーカーの最大の強みがある。

デルが、それを捨てることなど考えられますか?しかし、実際あったのです。

1991年ごろ、業界では、「直販だけではデルの成長もつづかないだろう」「小売店舗販売しないかぎりデルの未来はない」と広くうわさされた。

デル会長は、こう書いている。「自分の知っている真理を忠実に守るかわりに、私たちは他の連中の言葉を信じてしまった。」直販によって獲得していた優位の意味をさとり、困難な過程をへて、再度小売店での販売を打ち切るまで、4年ほどの時間を要しました。

1994年後半、小売店でのパソコン販売が年に20%も伸びているなかで、デルは、小売チャネルからの撤退を発表しました。そのとき、「すべての報道が」、デルは自ら成長の可能性を限定したと批判し、アナリストも、この決定は誤りだとのべた。社内でも反対意見が多かったのです。

すぐれたビジネスモデルでも、多数の意見に抗しながら維持していくには、強い意志や大きなエネルギーが必要です。ただのつまらない会社にならないために。

おそらく、その維持の困難さは、状況がきびしいときよりも、ダイナミックな成長過程で表面化する。多様なチャンスを失うなと。

参考:マイケル・デル「デルの革命」日本経済新聞社刊、1,600円+税