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eラーニングの現状と展望

ネットラーニングHD、ネットラーニング、WIWIW、Phoenix Consulting、各代表取締役 岸田徹

予知能力を信じますか?

2008-09-13 13:13:46 | 読書/新聞/映画など
きょうは、休日でもあるので、余談です。

予知能力を信じますか?もちろん、科学的には、ありえないことです。

最近、林万里子著『RURIKO』角川書店、2008年5月31日、1500円+税

を読みました。裕次郎や小林旭、吉永小百合、浅丘るり子などが活躍する1960年代の日活は、全盛期でした。映画館で、悪役にヤジがとび、ヒーローの活躍に拍手がおきた時代です。

よみながら、日活でのアルバイトを思い出しました。泊まりがけの3日間、給料がずばぬけて高く、撮影所の食堂で食事つきです。食堂でいろんな俳優をみかけたり、だれもいない道で吉永小百合とすれちがったり。

仕事は、戦争シーンの爆破がかりの助手です。ロケに出発する前に、わすれものはないか丹念にチェックをくりかえす責任者の姿に、プロの仕事をみました。

ロケでは、主役の小林旭に声をかけられたり、けっこう楽しく仕事をしていました。しかし、2日目の夕方になって、突然、あした爆発事故がおきるという確信がうまれました。

これは単なる恐怖心なのか、予知能力なのか?ずいぶん考えました。しかし、予知能力としかどうしても考えられない。そこで、無理をいって、かえってきました。

日記にそれを記録しました。明日、本当に爆発事故がおきるのだろうか?

翌日の日記には、朝日新聞社会面トップの日活のロケでの爆発事故を伝える記事をはりました。戦争シーンで、爆破がかりがおすスイッチのタイミングが、駆け抜ける兵士役のタイミングとあわずに、足を吹っ飛ばしてしまったというものです。

わたしも、科学的には予知能力をまったく信じていません。しかし、いくつか、ありえない予知が現実になった経験があります。これは、どう考えればよいのか。


バイオエネルギー

2008-09-13 10:41:53 | 読書/新聞/映画など
バイオエネルギーは、環境対策としてすぐれているわけではない。

『世界の食料生産とバイオマスエネルギー  2050年の展望』川島博之著、東京大学出版会、2008年5月28日、3200円+税

川島東大教授は、「バイオマスエネルギーを生産するのは、かなりのエネルギーが必要であり、地球環境対策として特にすぐれているわけではない。」と指摘する。

しかし「トウモロコシを利用したバイオマスエネルギーは、米国にとって貿易上都合がよい」。「産油国に対する牽制になるとともに、貿易上でもメリットがある。米国の戦略はなかなかしたたかである。」

食料との競合もふれられているが、ちいさなスペースで概略的なので、やや物足りない。

食糧自給について、北朝鮮の例を分析している。それによれば、「北朝鮮でも食料危機にみまわれたのは、エネルギーを旧ソ連に依存したいたため」と指摘する。「現代において、食料安全保障がエネルギー安全保障に密接に関係している。」「エネルギーの供給がストップすると食料危機に襲われる可能性がたかい。」

北朝鮮の場合は、外貨の不安があり、旧ソ連以外からのエネルギーの購入ができなかった。

全体にきわめて教科書的な本である。まんべんなく課題にふれているために、テーマの重要性にかんけいなく、おなじスペースが配分され、記述されている。また、やや静的な分析であり、将来展望は、過去のトレンドの延長となっている。

したがって、教科書的に基礎知識を得るにはよいが、問題の本質に迫る点で不十分。