eラーニングの現状と展望

ネットラーニングHD、ネットラーニング、WIWIW、Phoenix Consulting、各代表取締役 岸田徹

電子書籍端末の行く末

2012-07-04 10:31:14 | 電子書籍・電子出版
凸版もこの秋に電子書籍端末を7,000円前後で発売する。楽天やソニーなどと競い合う。

電子書籍端末の将来を考える時に、ワープロ専用機の全盛と消滅のプロセスを思い出す。

電子書籍端末の消滅には、二つの理由がある。一つは、汎用機に必ず吸収されるということ。タブレットに吸収されるだろう。汎用機のダイナミックな発展に追いつけない。ユーザーが、汎用タブレットと二重に所有する理由もない。
もう一つは、現在の紙をそのまま電子化した電子書籍は過渡的なものであり、その専用機は、電子書籍のクラウド化に対応できないということによる。eBookがクラウドブックに発展するとき、電子書籍の専用機は、おいてきぼりになる。

アダ花である。


電子教科書用のiBooks2発表!

2012-01-20 08:45:32 | 電子書籍・電子出版
Appleは、1月19日に開催された「Education announcement in the Big Apple」の中で、電子教科書の閲覧&購入ができるiPad/iPhone向けアプリ「iBook 2」を発表しました。

iBook2
http://www.apple.com/education/ibooks-textbooks/

さっそく、iBook2をダウンロードしました。
しかし、対応書籍の配信が一時中止になっており、見られません。アクセスが集中している可能性があります。

ところで、最近、iBookでMBAの教材を学ぶことも多い。わからない英単語は、マウスオーバーで、英英辞典をつかうことができたり、大切な個所にマーカーで色をつけることができたりするので、とても便利です。

現在、ネットラーニングが開発中のネットレッスンでは、第二段階で、iPadなどでも自由に生の講義をうけることができるようになります。

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「米アップルは19日、教科書の電子書籍を普及させるためのソフト「iBooks2(アイブックス2)」と編集用の無料ソフト「iBooks Author(アイブックス・オーサー)」を発表した。多機能携帯端末(タブレット)「iPad(アイパッド)」向けに教育コンテンツ(情報の内容)を増やし、iPadを“電子教科書”として活用する需要を開拓する。」(日経新聞電子版)







EPUB3

2011-02-22 14:42:47 | 電子書籍・電子出版

2月15日、電子書籍の国際規格EPUB3の概要があきらかになった。

http://idpf.org/epub/30/spec/epub30-overview.html

日本語の縦書きやルビ、傍点などが表現できるようになる。縦書きのなかに英単語だけ縦方向の横書きにしたり、縦書きのなかに2ケタの洋数字を入れたりかなり複雑な処理もできる。

正式版は、5月に発表される見通しだという。


「クラウドブック」の時代

2011-01-13 20:12:18 | 電子書籍・電子出版

電子書籍や電子出版が急速に普及しており、eBookが注目されています。

現在の電子書籍には、いくつかの特徴があります。
まず第一は、ダウンロード型であること。ペーパーの書籍と基本的には同じようなものをネットからダウンロードして読みます。
第二は、基本的には、紙の書籍と変わらないことです。違うのは、配信や購入の仕方、機器で読むことぐらいです。

しかし、これは、電子書籍とよぶには、あまりにも紙に近い。

本来の電子書籍は、クラウド型でなければならない。電子書籍がネット上にあって、ダウンロードをせずに読む形になれば、文字通りライブな読書になります。双方向性をいかし、読者の位置情報や時間や過去の読書履歴などもいかしたサービスがどんどん生まれてくるでしょう。他の読者との共有もさまざまにおこなうことができます。もちろん、動画や音声も自由につかう。読者の年齢でつかう漢字を変えたり、いずれにしてもさまざまな個別化したサービスもできるでしょう。1冊の本という概念も変わるかもしれない。

電子書籍は、紙の書籍とはまったくちがうものになります。ほんとうに、まったくちがいます。それは、「クラウドブック」と呼ぶべきものでしょう。第二世代電子出版です。

まえから指摘しているように、eラーニングは、クラウド型です。ダウンロードせずに、双方向性をフルにいかし、動画や音声も必要に応じて駆使します。実は、eラーニングは、第二世代電子出版=「クラウドブック」にかなり近い。

わたしたちは、「ネットラーニング」を実現してきたように、「クラウドブック」としての電子出版を行います。クラウドブックの出版プラットフォームをひろく提供します。

「クラウドブック」は、ネットラーニングホールディングスの登録商標です。

 

 


ソニー、12月に電子書籍端末

2010-11-25 20:00:59 | 電子書籍・電子出版

ソニーは、電子書籍閲覧端末「リーダー」を日本国内向けに12月10日に発売すると発表しました。

5型と6型の2機種。

キンドルと同じ白黒の電子ペーパーを採用。

店頭想定価格は5型が2万円前後、6型が2万5000円前後。

端末発売と同時に専用サイト「リーダー ストア」を立ち上げ、配信サービスを始める。このあたりのサービスは、アマゾンと似ています。

電子書籍端末が、どんどんでそろい始めています。


電子図書館、357点に拡充

2010-08-30 13:17:49 | 電子書籍・電子出版
ネットラーニングが受講生に提供する電子図書館は、蔵書をどんどんふやしており、357点になりました。うち100点ほどは、英文です。希望する企業にオプションで提供されています。

古典的名作も多数収録されており、読み応えがある本ばかりです。今後、数千点、数万点に拡充していく予定です。

さらに、百科事典・辞書・ニュース・学術サイトURL集などを集積した日本最大の知識データベース”Japan Knowledge”も提供しています。小学館グループの会社から1人月額1,500円で提供されているすばらしい知識データベースですが、この”Japan Knowledge”も、希望する企業にオプションで提供しています。

ネットラーニングのLMSは、このほかにも、多くの機能を企業のご希望に応じて、ON/OFFの選択でご利用いただくことができます。

わたしは、この電子図書館を愛用しています。

電子出版元年

2010-07-04 17:29:43 | 電子書籍・電子出版
日経新聞は、きょう、「電子書籍の普及へ乗り越えるべき壁」という社説をのせている。

「電子書籍元年といわれる今、日本でも電子化への基盤作りとルールの検討を急ぐべきだ。」ということが論旨だ。

「しかし外資主導で日本の電子出版が広がることには疑問がある。米国の情報サービスは、同時テロを機に制定された「愛国者法」により、有事には米政府が差し押さえられる。基本的な出版物のや配信基盤は日本国内で整備すべきだ。」という。

また、「書籍情報の提供や技術の標準化について出版各社の協力体制が重要である。」とも指摘されている。さらに、図書館のありかたもとわれているという。

考えなければならないことが多い。基本は、知識の基盤である書籍の自由な出版活動が、いっそう活発になり、より多くの人たちにとどけることができるようになるかどうかだろう。

IT関係の企業が主導権をにぎることには、どうしても疑問がのこる。

シスコもタブレットPCに参入

2010-06-30 11:57:25 | 電子書籍・電子出版

シスコシステムズは、タブレット型PCに参入し、2011年初めに発売すると発表した。

「シウス」(日経新聞の表記)とよばれるこの新商品は、「アンドロイド」やカメラを搭載した。雑誌の大きで、7型の画面、重さは520グラム。前面と裏面にカメラを装備し、無線LANか携帯電話でネットに接続される。

テレビ会議や書類共有などが手軽にできるビジネス用端末として売り込む。価格は未定。

タブレット型のPCや電子書籍端末は、昨年から今年、来年にかけて20種類くらい登場するとみられており、性能・価格などを競い合うことになる。

”Cisco Finds Its Tablet”
On Tuesday, Cisco revealed its plans to begin selling a tablet computer dubbed Cius — like “see us” — early next year.
(NY Times)

 

 


ネットセミナー「Kindle、iPadで変わる読書環境」

2010-06-30 11:48:18 | 電子書籍・電子出版

 7月8日、午後8時から、イースト下川社長によるネットセミナー「Kindle、iPadで変わる読書環境」を開催いたします。
くわしい内容は、こちらをごらんください。http://www.netlearning.co.jp/hojin/seminar/ad_70.asp

このセミナーはUSTREAMとNLCP(ネットラーニングの動画配信システム)の両方を使ってハイブリッド配信を行います。

USTREAM (http://www.ustream.tv/ )は基本的には無料でインターネット上でライブ配信できるサービスです。
特徴としては、オープンで視聴が簡単、品質は中品質、iPhone/iPadでの視聴が可能、twitterなどを使ったフォローなどがあげられます。

一方、NLCPは、Closedですがセキュリティが高く、高機能、高品質のコミュニケーションを実現できます。

以下、イーストの下川和男社長の紹介です。
1991年、GO社のPenPointで初めてタブレット型PCを知り、AT&TのEOパーソナル・コミュニケーターのアプリケーションを開発。
電子ブックリーダーは、1998年米国での登場に注目し、2004年日本でのシグマブック、リブリエの登場に関係し、現在、新聞、雑誌、書籍、辞書のデジタル化や端末への配信を推進している。
各種コンソーシアムで、マイクロソフトWindowsの日本での普及啓蒙や、CD-ROM出版、出版のデジタル化、Web辞書、外字システムの標準化などを推進。
現在、日本電子出版協会(JEPA)副会長、兼広報委員長として「電子出版アワード」を担当。スマートフォン、読書端末などをフリーに議論する「iPhone出版研究会」と、EPUBフォーマットの日本での普及啓蒙と米国へのEPUB日本語処理を提言する「EPUB研究会」をJEPAで主宰している。