eラーニングの現状と展望

ネットラーニングHD、ネットラーニング、WIWIW、Phoenix Consulting、各代表取締役 岸田徹

eLearning Award 2013

2013-11-27 22:01:05 | eラーニング市場
先週開催された eLearning Award 2013 の参加者は、7,300人をこえたようです。第1回から、3,000、5,000、7,000と勢いよく増えています。

デジタルナレッジ、プロシーズ、ネットラーニングの3社が順に事務局を担当し、来年はまたデジタルナレッジになります。

今年は、ネットラーニングの吉田社長が事務局長として責任をはたしました。

3社を中心に、主催団体である社団法人を強化し、ユーザーのみなさまとともに、来年はさらに日常活動を強化し、大きく発展させるよう努力します。

eLearning Award 2012

2012-12-05 15:41:22 | eラーニング市場


eLearning Award 2012 が先週開催され、大成功のうちに終了しました。
eラーニング大賞の応募は、昨年より40%以上も増え、来場者も20%ほどの増加となりました。スポンサーも、昨年の倍でした。

写真は、わたしの講演の様子です。多数の方においでいただき、ありがとうございました。

eラーニング市場の爆発

2012-09-11 16:39:49 | eラーニング市場
eラーニング市場は、まちがいなく爆発のプロセスに入った。

もし、十分な組織力をもった企業、爆発的な成長にたえる力をもったeラーニング会社が存在するならば、毎年倍増以上の成長をとげることができるだろう。

ネットラーニングについていえば、今年度4月から8月までの累積受注は、前年比50%増だ。これでも、組織に負荷がかかりはじめている。

市場に立ち遅れないことが必要であり、しかし、バランスをくずした成長もさけなければならない。

eラーニング市場ーー矢野経済

2012-04-13 23:01:16 | eラーニング市場
eラーニング市場の状況について、矢野経済研究所が調査結果を発表した。

 「2011年度の国内eラーニング市場全体の市場規模は、前年度比5.0%減の1,044億円となる見込みである。一方、2011年度の国内ネットワーク利用eラーニング市場の規模は前年度比1.8%増の672億円と堅調に推移する見込みである。」

さらに、2012年度については、
「2012年度もネットワーク利用eラーニング市場は前年度比1.8%増の684億円と、わずかながら拡大すると予測する。うちB to Bは、eラーニング普及でユーザーが増加している一方、競争の激化で値崩れ傾向が強まっているため562億円と前年度比横ばい見込みだが、B to Cは、参入事業者やサービスのバリエーションの増、語学ライブレッスンの提供事業者及び利用者増等から、前年度比10.9%増の122億円と、更に伸びると予測する。」
という。

eラーニング市場の状況は、把握がむずかしい。小規模の事業者がほとんどであることにもよるだろう。矢野経済がいう「ネットワーク利用のeラーニング」というのが、ほぼわれわれがいうeラーニングにあたる。

684億円という市場規模は、ただしいのかどうか、最大手といわれるわれわれにも見当がつかない。ただ、2012年度の市場規模の伸びが1.8%増というのはちがうかなと思う。もっともっと市場のダイナミックな伸びがあるのはまちがいない。

「値崩れ傾向が強まっている」という実感もまったくない。矢野経済は、eラーニング事業者にたんねんにインタビューしている。そこから判断すると、eラーニング市場は多様化し、コモディティ化した一部では競争が激化して値崩れしているのだろう。そういう競争に巻き込まれないというのは、大切な事業戦略だ。




eラーニングとビジネスチャンス

2011-12-07 08:48:43 | eラーニング市場
アメリカの起業は、いま、カンブリア爆発といわれるほど、歴史的な爆発をみせています。

カンブリア爆発 (Cambrian Explosion) は、古生代カンブリア紀、およそ5億4200万年前から5億3000万年前の間に突如としてうまれた生物進化の大爆発であり、今日見られる動物の「門」もそのときに出そろったといわれます。

いま、eラーニングの世界でも、おなじことがおきようとしています。ネットによるライブ教育がその引き金です。

無数のビジネスモデルを生み出すことができる。

カンブリア爆発のなかでは、奇妙な生物が無数に登場しました。われわれの感覚では気味が悪いものも多い。爆発的に登場した無数の生物が、そのビジネスモデルをきそいあい、そのいくつかは生き残り、進化していきました。

いま、eラーニングにおいても、爆発的に多様なビジネスモデルが登場し、きそいあい、いくつかが勝ち抜いていく。

eラーニング関係者は、これまでの延長ではなく、まったく新しいモデルを考え抜くべき時期なのです。チャンスをのがすべきではない。

カンブリア爆発の背景には、「眼の誕生」があった。生物が眼をもったとき、追いかける方も逃げる方もまったく次元がかわってしまった。それまでは、さわるか、臭いをかぐか、音をきくか、いずれにしてもはなれた他者の存在を認識できる方法はほとんどなかったのです。
「眼の誕生」は、他者を認識する方法の革命でした。
いま、インターネットの誕生は、それに似ている。

インターネットが、いよいよカンブリア爆発を生み出し始めました。人脈形成の革命であり、経営資源動員の革命であり、情報革命でもある。

eラーニングもまた、カンブリア爆発にまきこまれはじめます。


eラーニング市場の成長

2011-11-28 14:46:05 | eラーニング市場
今回のeLearning Award 2011 フォーラムの成功でもっとも重要なことのひとつは、eラーニング市場の拡大発展にみんなが確信をもてたことでしょう。

昨年、eLearning World の中止がきまったとき、おおくの関係者は、ついにそのときがきたと落胆しました。実際、それまでの数年間、毎年eLearning World が終わるたびに、また参加者が減少した、来年存続するのだろうかとあやぶまれていました。

ずっと、下降傾向が続いていたのです。すべてのeラーニング関係者は、じり貧と縮小を感じていた。そして、来年からはeLearning World も eラーニング大賞もなくなったときいたときの落胆はおおきなものでした。eラーニング業界の単独のイベントがいよいよなくなる。

今回の大成功は、このトレンドの逆転のスタートです。ことし迷った多くのスポンサーからは、来年はスポンサーになるとすでに申し出ていただいています。来年の拡大的な発展をだれも確信しています。

サプライズの大成功によって、下降トレンドが、明確な上昇トレンドにかわったのです。eラーニング市場の拡大発展を、目に見える形で確認できるようになった。

それは、eラーニングが第二世代にはいるという大きな転機にふさわしい大転換です。eLearning World は、10年の役割をおえて、eearning Award フォーラムへ発展的にひきつがれました。

そして、1年に一度、eラーニング関係者がすべて一堂にあつまる機会ができたのです。eLearning Award フォーラムは、市場とともにたくましく、ダイナミックに発展していくでしょう。


eラーニング市場の動向

2011-04-28 15:08:27 | eラーニング市場
ここで述べるのは、きわめて短期的な現在の市場の感触についてです。

大震災や原発事故のあと、だれもが、自社の事業領域における影響をかたずをのんで観察していたと思います。

2011年度にはいって、わたしたちは、3.11の前に立案し取り組んでいた挑戦的な事業計画にもどして事業展開することを決めました。

そして、4月の終わりに近い現在の市場の感触は、かなり手ごたえがあるという状況です。比較的確実にみとおせる4月、5月の受注は、計画を達成できる見込みです。これは、ここ数年と比較しても、かなりの伸びを達成できることになります。

市場の底流には大きな変化があります。それは、またとないチャンスの到来でもあると受け止めています。


堅調なeラーニング市場

2011-04-11 20:54:23 | eラーニング市場
地震と原発事故以降の、eラーニング市場の動きを慎重に観察し分析しています。

3月には、ほんのいくつか、きまっていた受注の延期などもありました。また、延期のあと、すぐに再開されるケースもありました。そんな中で、集合研修があいつぎ中止されている情報もあって、eラーニングの市場にどのような変化がおきているのか慎重に情報をあつめました。

このような環境の激変のなかで、在宅勤務やネットの会議なども注目を集めているので、かえってeラーニングの需要が大きく伸びることも予想されないわけではありません。

一方、経済の停滞から市場の縮小もありうるので、社内の緊急の会議で、顧客情報の分析などもおこなってきました。

4月の中旬にさしかかって、現在のeラーニング市場の動向は、しっかりしているという印象です。現在の地震や原発の小康状態のなかで、ほぼ前年と同程度のニーズがあります。ここに、環境激変に対応した思い切った新サービスを投入し、新しい顧客にアクセスするならば、チャンスがありそうです。


転機のeラーニング業界

2010-11-22 16:23:04 | eラーニング市場

多様化するeラーニング市場は、ますますダイナミックに発展しています。

同時に、eラーニング業界も、多様化し二極化しています。2000年以来、脱落するeラーニング企業が多数ありました。一方、参入もたくさんあります。

eLearning World の発展も象徴的です。この何年か、参加者が次第に減少する中、一方で、おもな出展企業にとっては、実り多いイベントになってきています。目的をもったすぐれたユーザーが多数来場する結果、いただく名刺のかずもかえってふえており、商談に直結するケースも多い。

出展社の満足度がいっそう高くなるなかで、このeLearning Worldという業界にとってきわめて重要なイベントの存続をめぐって、さまざまな議論もでています。

提供企業やユーザー企業、学会や教育関係者にとっても、年に一度、数万単位の関係者が一同にあつまるeLearning World が、この10年の間にはたした役割ははかりしれません。

なんとか、形をかえ、継続し、いっそう発展させたいものです。


eラーニング市場の歴史

2010-08-09 12:55:20 | eラーニング市場
2000年を元年とする日本のeラーニング市場の歴史をみると、いくつかの転機がありました。

2005年までは、「使われない」eラーニングの時期でした。おおくの企業でeラーニングを導入したものの、実際にはうまく活用できない状況がありました。この時期は、eラーニングはIT系のビジネスであるという感違いもあって、主要なeラーニング提供会社がほとんどIT系企業であったのも特徴です。ネットラーニングは、担任制のチュータやラーニングセンターなどの人によるサポートを徹底し、修了率90%をこえる「使われる」eラーニングを提供し、ぐんぐん成長しました。

2005年から、eラーニング市場は成長期にはいりました。eラーニングは、教育系のビジネスであるという認識がひろがり、教育系の会社の参入も目立つ一方で、IT系のeラーニング会社の撤退も多数ありました。ネットラーニングは、人を育てる日本的なeラーニングの大切な役割を重視し、個別教育としてのeラーニングの活用をさらに強めました。

2008年ごろから、SaaSやクラウドの時代を背景にして、社内でつかうイントラネット型のeラーニングの終焉がはじまりました。一方、SaaS型のLMSを中心に、eラーニングの多様化が一気にはじまっています。携帯電話など多様な端末を活用したり、ライブやストリーミングのフル活用、多言語化、アンケートやSNS活用などには、イントラネット型LMSはまったくついていけません。逆に、SaaS型LMSになったからこそ、多様化が一気に進展し始めたのです。イントラネット型LMSからのほとんど爆発的といってよい切り替え需要もうまれました。この時期のネットラーニングは、多様化と「統合」をキーワードにサービスを強化しました。SNSや携帯対応や、ライブやストリーミングがあっても、バラバラではだめなのです。統合されていてはじめて多様化が生きてきます。

そしていま、2010年、eラーニングは、企業の中で、きわめて大規模に活用されるようになってきました。それは、イントラネット型のLMSでは不可能だったのです。ネットラーニグは、企業のサーバと連動した大規模なeラーニングプラットフォームをSaaSで提供しています。

2005年までの時期、修了率90%の「使われる」eラーニングを提供できたのは、ネットラーニングだけです。
2008年までの時期に、ネットラーニングは、日本的eラーニングとして、個別教育の特性をいかしながら独自のeラーニングを提供してきました。
2010年までの多様化の時期、本当に統合されたきわめて多様なeラーニングとそのプラットフォームを提供してきたのは、ネットラーニングだけだと言えるでしょう。
そして、2010年からの時期、企業が求めている大規模なeラーニングをSaaS型で提供できる企業は、まちがいなく、ネットラーニングだけとなっていくでしょう。

ネットラーニングは、市場とともに、修了率90%以上の使われるeラーニング、日本的で人を育てるeラーニング、個別教育の特性をいかしたeラーニング、すさまじい多様化を統合して提供するeラーニング、そして、かつてない大規模で企業システムと連動したeラーニングを提供しています。

いま、規模がeラーニングを根底的に変えようとしています。のべ受講生600万人のネットラーニングがその先頭に立っています。