eラーニングの現状と展望

ネットラーニングHD、ネットラーニング、WIWIW、Phoenix Consulting、各代表取締役 岸田徹

eラーニング会社のビジネスモデル

2016-03-21 22:04:49 | eラーニングビジネス
eラーニング会社のビジネスモデルは、集合研修の会社のビジネスモデルとまったくちがう。
その一つは、事業領域のひろがりの違いだろう。

企業研修をビジネスとして展開しているeラーニング会社は、
大学や初等中等教育などの教育機関にもビジネス領域を拡大し、
また、積極的に海外展開もおこなう。
一方、集合教育で企業研修を提供している会社は、教育機関や海外への事業領域の拡大は、
事業の構造上ほとんどない。
いずれ、企業研修の分野で、eラーニング会社が最大規模になっていく。
しかし、それにとどまらず、事業領域の拡大をとおして、教育・学習を提供する会社としては、
eラーニング会社は圧倒的な規模を持ち、最大となるだろう。
これは、1998年、ネットラーニングを創業した時に考えたことだが、
次第に、現実的になってきた。


『ASP・SaaS・クラウドアワード2014』

2014-09-17 15:29:26 | eラーニングビジネス
今年もネットラーニングのマルチバースが『ASP・SaaS・クラウドアワード2014』を
受賞しました。
どの賞を受賞するのか詳細は、表彰式当日に発表となります。

過去は以下のとおりです。
2011年「委員会特別賞」
2012年「委員長特別賞」
2013年「ASPIC会長特別賞」

なお、表彰式は、10月3日(金)に以下の要領にて開催されます。
■場所:霞山会館 ( 霞が関コモンゲート西館 霞山会館ビル37階 ) 霞山の間
    http://www.kazankk.org/access/access.html 
   〔表彰式〕    15:00-17:30 (受付開始 14:30) 
   〔記念パーティ〕 17:30-19:00 

■表彰式プログラム(予定)
14:30    受付開始
15:00-15:15 開会挨拶(ASPIC会長、委員長、ご来賓)
15:15-17:05 各賞発表
17:05-17:25 写真撮影・閉会挨拶
17:30-19:00 記念パーティー

変化対応力

2012-12-05 18:17:12 | eラーニングビジネス
”Who works in an industry that is static? In other words who works in an industry where hardly anything has changed in the last five years? I cannot remember the last time anyone in one of my strategy workshops raised their hands to say yes, to this question. ”

eラーニング市場においても、はげしいダイナミックな変化があります。

変化をドライブする力は何なのか?企業は、何によってこの変化に対応することができるのか。

タイミングを失わずに変化に対応する力をもったビジネスモデルとはなにか。

ネットラーニングは、理念とビジネスモデルでチャレンジする企業であり、理念とビジネスモデルをたえず自己に問い続けています。

大規模な個別サービス

2012-05-30 08:42:05 | eラーニングビジネス
多品種少量生産か、少品種大量生産か。

生産活動は、<Project><Jobbing><Batch><Mass><Continuos>と規模に応じて定義される。規模であるとともに、一方で、多様な生産か品種をしぼった生産かということでもある。個別化か集合化かということもできる。労働集約型か機械生産かという面もあるだろう。

いいかえれば、製品においてもサービスにおいても、個別化は、人手が必要であり、大規模に実施するのはむつかしいということになる。したがって、コストも高い。

一方で、時代は、個別化をもとめている。

ネットは、伝統的に困難とみなされてきた個別化と大規模化を共存させることができる。革命的な転換をもたらす。

教育においてもそうだ。ネット教育は、大規模に個別化を実現する。eラーニングのこれまでの想像をこえる学習効果もこの個別化を背景にしている。それを低価格で大規模に実現できる。


eラーニングですごいことが

2012-03-26 05:55:55 | eラーニングビジネス
eラーニングですごいことがおきる!

これは、業界の主力会社の社長たちの共通の感覚であり、話題だ。

それほど大きな転機にある。なにかがおきる。

教育は、人類の最大の事業だ。20歲前後まで、基本的には教育の期間であり、また、この変化のはげしい知識社会では、生涯にわたって学習と教育が必要なのであり、そこにそそがれる人類のエネルギーはゲームなどと比較にはならない。

ネットが教育を根こそぎに変えるのだとしたら、eラーニングでおきる劇的な変化は、きわめてスケールが大きなものになるのだろう。




ビジネスモデルこそ最大のイノベーション

2012-03-24 21:30:19 | eラーニングビジネス
いまのような技術革新がはげしく、新しい産業もどんどん登場してくる知識社会においては、イノベーションは多くの分野において、時代の展開の中心的な役割をはたしている。

そのなかでも、ビジネスモデルのイノベーションの役割は、最近のネット分野における先端企業の動向をみても明らかだろう。

日本でも、ネットビジネスは20兆円産業に成長し、5年以内には30兆円となる。日本においても基幹産業となるのはまちがいない。

ビジネスモデルのイノベーションは、企業組織のイノベーションをともなう。製造業の企業組織と知識産業の企業組織がまったくちがうものになるだろうことは、陸軍と空軍の組織がまったくちがうようなものだろう。

知識産業においては、個人の役割が決定的に重要になり大きくなる。クリエティブな力を企業がどのように社内に生み出していくのかも問われる。

情報社会、知識社会にみあった新しい組織は、まだ十分には発明されていない。大きなチャレンジであろう。多くの国にまたがる真のグローバル組織のありかたも、まだ発明されていない。

ネットラーニンググループは、さまざまな独自の組織をつくりだし、模索をつづけている。


減価償却とビジネスモデル

2012-03-02 08:33:28 | eラーニングビジネス
減価償却は、一般的には、設備投資を耐用年数におうじて毎年償却するものです。実際には、法律でものによって3年とか5年というように規定されています。

ネットラーニンググループの場合、税法上では規定にしたがって5年で償却し、会社法上では、3年で償却しています。

この減価償却の期間は、実際にその設備が使用できる期間とはずれがでてきます。もし、3年で償却がおわったあとも、たとえば10年間つかえるのであれば、あとの7年は、その分原価が減るので、高収益となります。一方、技術革新がはやく、実際は、2年でつぎの新設備に移行しなければならないのであれば、実際には、償却が終わらない設備が陳腐化して償却が重複して利益を圧迫します。

ネットビジネスの場合、この両面をもっています。

たとえば、JAVAの学習講座は、2,700ほどあるネットラーニングが提供してきた講座の最初にサービスが開始された第一号です。もちろんとっくに償却はおわっていますが、小さい改訂をつづけて現在でも人気のトップクラスです。もう、原価はほとんどなく、売り上げの大半が利益となります。

一方、マルチバースなどのプラットフォームは、技術革新がはやく、巨額の新投資を毎年積み重ねてきました。とくに、この数年、大規模に新機能を追加しています。

このように償却がすめば高収益、償却がかさなれば利益を圧迫するというビジネス構造のなかで、償却が終わった資産が蓄積されるにともなって、高収益構造に移行していきます。

ネットラーニンググループは、12年におよぶサービス提供とリソースの蓄積を基盤に徹底的な高収益構造をつくりあげることをめざしています。




eラーニングビジネスはむずかしい

2012-02-03 08:28:41 | eラーニングビジネス
たぶん、eラーニングビジネスはむずかしい。

たずさわる企業は、おそらく2000社にはなるでしょう。一方で、ときどきに業界上位3社に入りながら消えた企業も10社をくだらない。

なぜなのだろうか。

おそらく、当初IT系のビジネスと勘違いして参入した企業がおおかったことも理由のひとつかもしれません。機が熟する前に、個人向けに大規模に資金を投入して撤退した企業もいくつかあります。

もっとも多くのケースは、サーバーシステムのLMS(ラーニングマネージメントシステム)や「コンテンツ」を準備すればeラーニングが実施できて成功するという勘違いだったかもしれません。それでは、「つかわれないeラーニング」になってしまいます。

日本的なeラーニングに気がつかず、アメリカのものを直輸入して失敗したケースも多いように思います。

ビジネス的には、2位や3位の企業の戦略はむずかしい。1位との本質的なちがいに気がつかず、ただ量的に拡大すれば1位になれると勘違いして、無理な成長策をとって失敗することも多々あります。

ビジネスモデルとしては、LMS提供企業は、本格的なクラウドでないかぎりネットビジネスとはいえません。コース関係でも、受注して制作する会社はネットビジネスではありません。

ネットラーニングがネットビジネスとして成功している理由と、多くの有力企業が撤退した理由は、まったくちがうのでしょう。いろんなビジネスモデルで成功する可能性は無数にあると思います。

ネットラーニングのビジネスモデルについていえば、当初からクラウドであり、(LMSではなく)コースウエアの提供をビジネスとして、かつ基盤として独自の巨大なLMSを自社で構築してきたという点では、成功モデルであるとしても、強烈な理念と複雑で総合的なノウハウや大規模な資金が必要だという点では、きわめてむずかしい経営のうえに成り立っており、他社による再現は簡単ではないといえるでしょう。