土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

要法寺、日蓮さんの眼光鋭さに圧倒されました。

2014年04月18日 | 京都の古寺巡り


(2014.04.12訪問)

桜の通り抜けが間に入りましたが、12日の山科元慶寺の続きです。
アッタマにくる花粉めのために首から上がグチャグチャ、そうでなくてもガタガタの顔を持て余し、グチュ
グチュいいながら御陵駅まで戻り、東山駅で降り目指すは要法寺。以前から一度訪ねようと思っていたお寺
です。三条通りや東大路通りはやはり人で溢れています。わずか一本、道を入るだけで、街中の喧噪はあり
ません。しかも広大な境内で塔頭がやたら多いお寺ですが人っ子一人いません。目立つ堂宇は本堂と開山堂
のみ、いずれも段柵と施錠がされていますので堂内も見ることができません。さて。


▼本堂。





[ 要法寺 ]
●山号 多宝富士山 (たほうふじさん)
●寺号 要法寺 (ようほうじorようぽうじ)
●開山 日尊上人 (にっそんしょうにん)
●開創 徳治三年 (1308年)
●宗派 日蓮本宗大本山
●本尊 十界曼荼羅
▲京都市左京区法王寺町新高倉通孫橋上ル TEL.075-771-3390
▲拝観料 境内自由 御朱印300円
▲拝観時間 9:00~17:00  
▲地下鉄東西線 東山駅1番出口 徒歩3分 京阪電車三条京阪駅下車 徒歩10分



▼三条通りに建つ寺標。およそ石柱とは思えない、全体が錆色をして街中の時代径時が偲べます。





要法寺縁起 (要法寺パンフレットから抄出)
高祖日蓮大聖人の教えを継ぐ日尊上人が全国布教活動の拠点として延慶元年 (1308年) 京都に法華堂を建立
されたのが要法寺の起こりです。以来、天台宗徒による法難、宝永五年 (1708年) 京都大火、寛政年間には
宗外からの法難を受けたりしながらも、明治三十二年 (1899年) 本門宗を公称、その後思想統一で日蓮宗と
合同、昭和二十五年 (1950年) 独立、日蓮本宗を名のり今日に至っています。



▼山門 (表門)。三条通りの一本北の通りに南向きの立派な山門です。享保九年 (1724年) 伏見桃山城聚落門
 を移築したそうです。





▼山門木札。





▼鐘楼堂。入母屋造、本瓦葺、板袴腰。元文二年 (1737年) 建立。





▼本堂。本尊 十界曼荼羅。
 桁行五間、梁間五間、入母屋造、本瓦葺、三間向拝付。総欅造、安永三年 (1774年) 建立。
 豪華な総漆塗りの須弥壇上に黄金色のお厨子が置かれ、奥には本尊十界曼荼羅、その前に開祖日蓮上人を
 祀っています。





▼本堂扁額。
 三十世日良上人揮毫。安永二年 (1774年)「玄宗極地 本時上行 扶桑恵日 長照閻浮」と書かれています。





▼本堂。少年二人いました。なにか話し込んでる様子。





▼開山堂。開山日尊上人をお祀りしています。
 桁行三間、梁間三間、重層入母屋造、本瓦葺、一間唐破風向拝付。天保元年 (1830年) 再建。





▼開山堂扁額。





▼開山堂。





▼境内。





▼清涼池。石橋は救済橋と云うそうです。





▼清涼池の真鴨夫婦。多分夫婦と思いますけど、夫がなにか云ってますけど妻知らん顔。





▼薬医門。安永八年(1779年) 建立。





▼庫裡。大書院、客殿と棟続きの建物。平成八年 (1996年) 新築落慶。





▼庫裡玄関。奥に見えるのは書院です。築後十八年とはとても思えない綺麗な屋内、木の香りがいまだ漂う
 感じがします。書院を案内いただき、日蓮さん木像と七字名号が祀られており、眼光鋭い日蓮さんのお顔
 には圧倒され、僧侶の方も「いまだにこのお顔を見るとコワイですわ」同感!





▼西門。安政四年 (1857年) 伏見桃山城から移築。





▼御朱印です。





御朱印を戴くため、庫裡を訪ねるとご年配の僧侶の方が応対してくださり、ついで本堂の拝観をお願いした
ところ、案内しますのでどうぞ、渡り廊下から本堂へ、施錠解錠されて堂内へ。
今回ほど懇切丁寧な案内と説明を受けたのは初めて。総欅造りの本堂、特に内柱の欅の大木の由来や、堂内
各所の造作の苦労などやご本人の出自と組織のお話など伺い、いまだ修業の身で冬場の早朝勤行は辛いです
わのお話に、門外漢のボクなどは感心することばかり。
個性豊かな日蓮さんを宗祖に戴く日蓮宗は、なにかと宗派間の諍いをよく耳にすることをお話しすると、
「僅かな宗義の差だけなんですがね」と多くを語ることはありませんでした。
                            
                            ご親切な対応ありがとうございました。合掌




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