土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

常念寺、石仏が素晴らしいお寺です。

2018年06月11日 | 京都の古寺巡り





(2018.06.09訪問)


木津川市の常念寺は、我が家からR163を東へ約40km、1時間足らずの距離にあります。今日は木津川市のお寺巡り、近くには岩船寺
や浄瑠璃寺があるお寺巡りに好適な町です。いくらか高台の境内から時に木津川の流れやJR関西線を通る列車を眺めながら境内を歩き
ます。と言ってもごく小さなお寺なんですが、このお寺には素晴らしい観音像そして釈迦とその隋神16神が建ち並ぶ情景は迫力満点と
聞きましたので、早速大和路号は常念寺に向かうのでありました。





▼山門手前見上げると本堂が。







            [ 常念寺 ]
            ●山号 多聞山 (たもんざん)
            ●寺号 常念寺 (じょうねんじ)
            ●開山 真盛上人 (しんぜいしょうにん)
            ●開基 盛憲上人 (せいけんしょうにん)
            ●開創 延徳4年 (1492年)

            ●宗派 天台真盛宗(てんだいしんせいしゅう)
            ●本尊 阿弥陀如来立像
            ▲京都府木津川市加茂町里小田22 TEL.0774-76-2324
            ▲拝観 境内自由
            ▲JR「加茂駅」から徒歩約9分
 
             JR「加茂駅」からコミュニティーバスで「南加茂台1丁目」下車、徒歩約6分





            ▼高さ1m位、少々遠慮気味に立つ寺号標。奥の石段が山門です。







       ▼常念寺縁起。







▼山門。                        







   





▼手水舎。







▼本堂。平成8年 (1996年)、6年がかりで竣工したそうです。桁裄5間、梁間5間、入母屋造、本瓦葺、1間向拝付。

      





▼堂内内陣の様子。







▼本尊阿弥陀三尊。中尊阿弥陀さんは室町時代作らしいですが、脇侍の2観音は現代仏師の作と聞きました。
 何よりも後ろの壁面を注視、西方阿弥陀浄土の世界を立体で表しています。堂内でのこんな表現は初めてだと思います。







            ▼本尊阿弥陀如来立像。像高約2m、双肩法衣を纏い、
             ややつり目気味に前方を注視するお顔は壮年期の風貌を思わせます。







▼本堂。







▼鐘楼、目下鋭意建造中。







▼舎利堂。







▼舎利堂扁額。







▼舎利堂内部は質素な設え。舎利器が中央に置かれ、手前に椅子が並べられ、静かに先祖供養を営むためのお堂でしょう。







▼石仏が整列。







▼向こうに見えるのは本堂の屋根。

 





▼境内から加茂の街並が望めます。







▼境内最高所に平和観音。境内を通して加茂の町を見下ろしています。







▼石垣には平和観音と。







▼観音特有の腰のひねりと、右手は垂下、左手に蓮の蕾を持つ姿が表現されてます。













▼優しいお顔ですネ。







▼平成12年(2000年)インドから招来し落慶。







▼平和観音の後ろに幅10m、高さ5mの半円壁に釈迦三尊を中心に16善神がレリーフで。







▼釈迦三尊。脇持右は獅子に乗る文殊菩薩、左は象に乗る普賢菩薩。







            ▼瞑想中の中尊お釈迦さん。                      







▼16善神。                         













▼絵師と彫師は別なんですネ。







▼一通り拝観終えて御朱印を頂きに庫裏へ、お声掛けしてもシーン、ご不在のようでした。







噂どおりの石像群にはナットクしましたヨ。平和観音以外16神は総てレリーフ、半彫りとは言えこの立体感が半端じゃありません。
手彫りなのか機械彫りなのかは定かではないんですが、石に細部にわたるまで丁寧な彫作業、よほどの腕達者の彫師の作だと思います。
レリーフ板の下に奥書がありそれによると下絵 江里康慧、彫刻 中国福建省 甫田公司とありました。日中合作の仏レリーフなんですネ。
江里さんが関わっている、素晴らしいはずです。

これにて常念寺 オ シ マ イ