土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

浄妙寺、多宝塔が優雅な姿を見せています。

2017年12月29日 | 和歌山の古寺巡り





(2017.12.23訪問)  


興国寺から42号線を和歌山市方面へ北上すること約20km、有田川の河口の少々山手に浄妙寺はあります。このお寺はなんと云って
も多宝塔が有名らしい。塔にひときわ興味津々のボクにとっては願ったり叶ったり、ワクワクの気持ちを察したのか迷車大和路号も
機嫌良くそして例によりチンタラ走っております。





            ▼県道の分かれ道に建つ浄妙寺の石標、思わず見過ごす所でした。







            [ 浄妙寺 ]
            ●山号 醫王山 (いおうざん)
            ●寺号 浄妙寺(じょうみょうじ)
            ●宗派 臨済宗妙心寺派 (りんざいしゅうみょうしんじは)
            ●開基 藤原乙牟漏 (ふじわらのおとむろ) 桓武天皇の皇后 ※諸説あり
            ●開山 如寳律師 (にょほうりっし)
            ●開創 大同元年 (806年)
            ●再興 徳川頼宣 (とくがわよりのぶ)
            ●本尊 薬師如来坐像        
            ▲拝観 境内自由  
            ▲ 和歌山県有田市宮崎町1000 電話0737-82-3885  
            ▲JR紀勢本線「箕島駅」から徒歩 10分
             阪和自動車道「有田IC」から約20分





▼県道の左手を上って行きます。







浄妙寺縁起 (有田市HPから抄出)
寺伝によると大同元年、平城天皇の御母堂乙牟漏皇后とも阿波の尼僧西阿弥の建立ともいわれています。 開山は唐僧如宝和尚といわ
れ、もとは七堂伽藍の名刹であったらしく、嘉応元年(1169年)に宮崎定範がこの地方を領してから七十石の寺領を受けています。天
正十三年(1585年)秀吉の兵火により堂塔伽藍や縁起など焼失、薬師堂と多宝塔だけを残して全ての伽藍を焼失。以後永らく荒廃して
いた寺を正保四年(1647年)紀州藩初代藩主徳川頼宣が再興した。





▼次第にお寺の参道らしくなってきました。手入れの行き届いた植栽を左右にドンドン行きますと……、







▼左手に境内への石段が、さあどうぞ。







▼余り広くない境内ですネ。







▼本堂(重文)。本尊薬師如来坐像。薬師堂とも称されているようです。
 方三間、寄棟造、本瓦葺、一間向拝付、鎌倉後期。







▼本堂前面。中央戸口の桟唐戸が開けられ障子戸がビリビリ、中を覗くと……、
 真っ暗、全く何も見ることが出来ません。







▼よって、有田市HPから本尊写真をお借りしました。本尊薬師如来坐像と十二神将です。
 写真の十二神将はフルメンバーですが、12躯のうち6躯は1994年11月18日に盗難に遭い今は6躯のみ。







▼本堂。







▼境内に大きな蘇鉄が植わってます。







            さていよいよ多宝塔です。

            ▼多宝塔(重文)。塔高12.95m、三間、本瓦葺、鎌倉時代正慶元年(1332年)。
             塔内には五智如来を安置。







▼山間に佇む優雅な姿。ウ~ンナイス!







▼上層の四手先組物と軒の二重垂木。複雑な様相ですネ。







            ▼多宝塔。亀腹はかなり小さいですが決してバランスを崩しては居ません。







▼コーナーの組み物。







▼多宝塔。







            ▼多宝塔相輪です。







▼鐘楼。







▼梵鐘。







▼大師堂。







▼お大師さんの石像が祀られています。







▼弁天堂。肝心の弁天さん、よく見えませんでした。







▼庫裡の屋根葺き替え中。







▼方丈。中から読経の声が、







小さなお寺ですが、なんと二つの重要文化財を持つ浄妙寺です。その本堂も多宝塔も堂内を拝観することは出来ませんでした。方丈
では玄関口に履物がこれでもかと置いてあり、堂内からは読経が聞こえます、なにか大きな法要されてるみたい。 朱印を頂くため
庫裡に声をかけましたが残念ながら……。

浄妙寺 オ シ マ イ

紀の国古刹巡りをもちまして本年の「土曜日は古寺を歩こう」はオシマイです。
本年一月から数えて96カ寺の訪問になりました。拙いブログに多くの皆様にお越し頂き感謝に堪えません。ありがとうございました。
明年もどうぞよろしくお願いいたします。





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