(2017.02.04訪問)
大和路号は久々の京都亀岡を走っています。京都縦貫道「大井IC」を降りてすぐに龍潭寺はあります。あの対向車が来るとどうにも
ならない山の古刹千手寺への道すがらです。町並みを抜けるとすぐ参道になるのですがいきなり山寺の雰囲気、参道両サイドに大石
小石を配し鬱蒼の樹々に囲まれた庭園らしくない庭園が広がりどんな山寺かと一瞬錯覚しそう。参道からフト右を見るとクルマが行
き交っています。
▼参道入り口の堂々の寺号石標。
[ 龍潭寺 ]
●山号 金剛山 (こんごうざん)
●寺号 龍潭寺 (りょうたんじ)
●宗派 臨済宗妙心寺派 (りんざいしゅうみょうしんじは)
●開基 細川政元 (ほそかわまさもと)
●開山 特芳禅傑 (とくほうぜんけつ)
●開創 明応元年(1492年)
●本尊 聖観音菩薩
▲京都府亀岡市薭田野町太田東谷40 TEL.0771-24-0360
▲拝観料 境内自由 御朱印300円
▲JR山陰線「並河駅」から徒歩15分(1.8km)
京都縦貫自動車道「大井IC」から3分
▼山門までの参道左右は名勝庭園です。
龍潭寺縁起
妙心寺第九世雪江宗深がこの地に庵を設けて大梅寺を創建、弟子の特芳禅傑によって龍潭寺と改められました。 その後も高僧が来住
された関係で、古い室町時代の典籍や絵画等が数多く残されており、特に庚申堂に奉られた青面金剛童子像は、病魔悪魔を払う力を
持つといわれています。庭園は府指定名勝のひとつです。
▼柔らかなこぼれ陽が苔を照らします。
▼石を散らした庭園美。
庭園は地山の露岩を利用しながら、大岩の搬出技術を活かし、豪快奇抜な庭景を作り上げています。
▼参道の先正面に山門が見えます。
▼質素な山門を潜ると……、
▼右手にスタイル抜群の鐘楼。袴腰で入母屋造の屋根の四方先端の反り、見事です。
▼左に放生池、なんと乳白色に濁っています。蓮池らしいのですが今はひっそり、パワーを密かに秘めて準備中かな。
▼放生池に突き出るように弁財天が祀られています。
▼経蔵。
▼経蔵の扁額。キトウと読むんでしょうネ、先週の正法寺本堂の扁額は読めませんでしたが。
▼シンプルな須弥壇の設え、荘厳は一切されていません。
▼本尊。像名は盧遮那仏と説明されてますが頭飾や定印を見たら?です。
▼天井の龍図。小さいお堂ですが、天井の造りは手が混んでます。二重格子のセンターを繰り上げ、龍図を嵌めています。
▼経蔵の左前に大きな灯籠。2m以上はあろうかと。
▼オットットット!
▼宝物庫ではありません、れっきとしたお堂、開山堂です。
▼扁額は手の込んだ造りですネ。
▼左右に歴代住職の位牌が祀られて、奥に開山特芳禅傑禅師像が祀られています。
▼本尊特芳禅傑禅師 (とくほうぜんけつぜんじ)。
▼玄関です。
▼扁額には啐啄(そったく)と書かれています。禅宗で導師と修行者の呼吸がぴたり合うこと。
禅語の最も判りにくい言葉、「啐」の字は辞書で呼べませんが、啐啄としては出てます。不思議な字です。
▼本堂ですが入堂出来ませんでした。桁裄三間、入母屋造、桟瓦葺。
▼厄介な字を書く禅刹です。意味も文字も判りません。
▼本堂と開山堂。
▼正面が庫裡です。
▼きれいに剪定されている銀杏。さぞや秋には……。
こんな青空に黄色はさぞ映えるでしょうネ。
▼本堂と開山堂の渡り廊下を潜って少し山道を登り庚申堂へ向かいます。
▼庚申堂への参道。
▼こんな石仏が並んでいます。
▼デッカイ岩を中心に三十三カ所石仏が祀られています。
▼この方は十一面さんなんです。
▼庚申堂前の石段。欄干でもないし、この渦巻き何て云うんでしょう。
▼庚申堂。古くより子供の疳の虫に御利益があると云われ、細川政元の念持仏と伝わる青面金剛童子像が祀られているそうですが、
お堂は締め切り御免です。
若いお母さんがプンプしながら下りてきました。「せっかくお参りに来たのに閉まってましたワ」
▼懸けられたさるぼぼ。庚申さんの身代わり猿かな。
▼正面板の割れ目から新兵器で内部を撮影。さるぼぼが沢山懸けられています、本尊青面金剛童子像は見ることが出来ません。
▼ご朱印は残り雪に置いて撮りました。
龍潭寺は龍安寺(京都市)、龍興寺(南丹市)とともに臨済宗妙心寺派の京都三龍寺と呼ばれているそうで、龍潭寺の情報と云えば、紅葉
紹介を目にする程度ですが、特にこの時期は静かなものです。きれいに整備された境内は静寂そのもの、観光寺院ではないので訪れる
人も少ないようで、堂宇説明ガイドや案内パンフなどありません。しかしお寺好きにとっては心にしみ、脳裏に残る好印象の古刹です。
特に裏山に石仏に囲まれた庚申堂は幽玄の雰囲気すら漂っています。
龍潭寺 オ シ マ イ
次に訪ねるのは、後水尾天皇所縁の古刹です。
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