裏日記「B面」

工房しはんが日々、ふと感じたり、しみじみとふけったり、ぴんとひらめいたり、つくづくと考えたりしてること。

注意!読まなくていいやつ

2018年09月12日 08時49分58秒 | Weblog
バカバカしい話なんで、読まなくてもいいんだけど。



ま、この写真のような物語を延々と書くよ。
毎年、秋口によめはんと宮古島にいってるのだった。
20年も前か、最初は沖縄本島から攻め入り、周辺の島々へと領土をひろげ、渡嘉敷島や石垣島と行き先は変遷したけど、宮古島に行き着いてからはずっとこの島。
浮世の楽園にして、第二の故郷、って感じにまでなりつつあり。
ひとも少なく、空気も水もいつもクリアで、頭上には常に晴れ上がった空。
沖縄入城以来、不思議とどの旅でも一日たりとも雨に降られてないから、70〜80連勝って感じの晴れ現象で、ありがたや。
その旅に、はじめておかん(77・以後、カズコ)を連れていった、という一件。
常々と、この楽園に、これまで苦労をかけ心配をかけまくったカズコを一度は連れていってみたいものだ、と考えてたのだ。
カズコは、子供たちを日本各地に送り出したのち、ダンナであるタカオを交通事故で失い、年老いたばあちゃんと二人暮らしという身。
最近では、幼い孫を周囲に散りばめた自由の利かない家族旅行的な催しはあるが、高校時代にインターハイ陸上で最高の栄冠に輝いたという実績を持つ躍動的なこのひとには、もっと跳ねまわれるタイプの旅が必要。
そんなわけで、三年ほど前に「宮古島に一緒にいこう」と企画したわけなのだが。
その直後のこと。
つか、いよいよ、という南国行の直前のこと。
ばあちゃんが倒れてしまったのだった。
ハンドレッド目前というばあちゃんは寝たきりとなり、カズコは以降の自由な環境と、楽しみにしてた旅とを捨てざるを得なくなった。
カズコがキャンセル、といういつも通りの夫婦二人行は、あっけらかんと晴れた最高のコンディションで、かえって無念だけが募った。
きてくれたら、いちばんの親孝行ができたのに・・・
気がつけば、元気なカズコももう70代後半。
宮古島を堪能するにはギリギリのタイミング。
ああ、ぼくらのこの島を見て、感じて、満喫してほしかった・・・
と後悔する前に、なんとしてでも連れ出したかった・・・
んでそこから数年を経たこの度、ばあちゃんが施設に入ったタイミングで、最後のチャンス!とばかりに、カズコを宮古島に引っ張り出したのだった。
間に合った。
出立の前々日に破滅的な台風がカズコの住む岐阜スレスレをかすめ、前日には娘が嫁いだ北海道を震度7が揺さぶり、当日には行き先のまさに頭上に熱帯低気圧が発生するという、あり得ないほどのストレス環境だったが、とにかく、カズコは宮古島に降り立った。
してみると、なんということか、額の上には何事もないかのような青空がひろがり、海はベタ凪ぎ、海底は超クリア、飯はうまいし、酒は甘い。
絵に描いたような愉快な四日間をカズコに過ごさせることができた、というこのしあわせ。
心がけ、というが、誠にこの人物の心根のごときコンディションが眼前にひらいてたのだった。
母親孝行、という、ま、ひとが聞けば鼻白みたくなるような話だろうが、企画したこっちも、やりきった、してやった、の達成感でいっぱい。
本当に、本当に、楽しい楽しい旅だったのだった。


しかし、すごいわ、カズコ。
77歳、まだまだ元気で。


ひまわりのブローチを、77の祝いに。
よめはんには、結婚20周年のネックレスをプレゼント。
な、バカバカしいだろ?
読んで損したって?
だから言ったろ。

東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園
コメント
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