裏日記「B面」

工房しはんが日々、ふと感じたり、しみじみとふけったり、ぴんとひらめいたり、つくづくと考えたりしてること。

脳内快楽

2013年06月25日 08時58分27秒 | Weblog
「ハノン、きらい」と、誰もが言うよ。
ピアノの先生までがそう言ってたよ(あんたがそれ言っちゃだめだろ)。
ハノンってのは、譜面にみっしりとオイルサーディンみたいに音符を並べた「指使い練習曲集」のこと。

だけど、オレはどうしてかこいつが好きだなー。
地道な筋トレをいつまでもいつまでもやってた学生時代から、こういう気質は変わってない。
思考法も美意識もものの価値も、基礎の構築という部分に最も重要性を置きたがる、これはひとつのヘキだね。
「ぎりぎり弾けない」という限界スピードで楽譜と追っかけっこしてると、旋律を記憶しようが、指を速く動かそうと意識を集中させようが、だめとわかってくる。
反射、だね、あれは。
譜を目で追ううちに、やがて指が勝手に連動するようになるの。
視神経から指の運動神経までがダイレクトな太い回線になって、まるで自動操縦みたいにピアノを弾いてくれる。
ラリラリ状態と断言していい(そういえば、ハノンの音の構造はトランスだ)。
というわけで、いけない脳内物質の分泌を促すハノンの時間なのだった。

東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園
コメント
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