徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

大ハンコ展

2008-06-10 01:52:11 | LB中洲通信2004~2010
午前中、渋谷のパルコパート1前でカメラマンの大甲君と待ち合わせ、パルコファクトリーで開催されている「ナンシー関 大ハンコ展」の撮影。平日の午前中なら空いているだろうと思って行ってみると予想外に人が多い。しかも若い子だけではなく子連れの人やオバちゃんも多い。まあナンシーさんも生きていれば40ン才。同世代の女性だったらそんなもんかなあと思いながら狭い会場を縫うように撮影。
勿論処女作を含む生ハンコにも十分感動したけれども、何といっても会場内に再現された仕事部屋、そして思い出の収集物には改めて感動した。例えば仕事部屋の本棚に並べられた資料類や「ビートたけしのオールナイトニッポン」をエアチェックしたカセット、しかもレーベルの手書き文字を観ると、ナンシーさんは年上だけれどもやはり同じものを聴いて、観ていたんだなあと、それなりに感慨深いのであります。大好きなムーンライダースのアルバムタイトルの中に「PANTA」の文字を見つけたのも嬉しかったな。

会場で販売されている図録代わりといってもいい、消しゴムハンコ・アーカイブ「ナンシー関 全ハンコ5147」(アスペクト)は残念ながら売り切れの模様(今日からまた再入荷とか…)。しかし、このボリュウムで、この価格、しかもこれから<ハンコ展>は全国を巡回する予定らしいので、言っちゃなんだがロングセラーになるかも。

会場内には週刊誌に掲載されたコラムも拡大コピーで展示されていて、そこにはナガブチツヨシについて書いているコラムがあった。ここで俎上に乗せられているのはナガブチなのだけれども、これ、今読むとそのまんま中田“旅人”英寿に置き換えることができる。
今のテレビをナンシーさんだったらどう斬るか、というコメントはよく読む。
でも、それはナンシーさんの膨大な著作の中に隠されているんだし(隠してないが)、不在を嘆くよりも、遺された言葉を読み直した方が健全じゃないかと思う。

今日、撮影を終えてパルコの外に出たらリリーさんが映画の看板になっていた。
その時ばかりは、ナンシーさんだったら今のリリーさんにどうツッコむのか読んでみたいと思ったが。