平成二十二年一月(初)場所(於・國技館)は三日目。
日本相撲協会「本場所情報」
銀河大角力協会
今年は、2年に一度の役員改選。定数は昭和43年までは15人だったが、公選制が導入された43年からは10人。さらに外部理事が加えられた平成20年以降の理事定数は9~13人以内になったが、内部理事は従来どおりの10人以内となっている。
公選制にはなったが、実際に投票にもつれ込むのは稀で、基本的には各一門で候補者調整をし、告示前に候補者が絞られるのが通例であった。その慣例が崩れたのが平成10年で、年寄名跡改革を進めていた親方衆が出馬を強行。高砂一門では出馬を強行した高田川親方(もと前の山)を破門し、さらに候補者を絞り込んだ余波で、出馬を断念せざるを得なかった陣幕親方(もと北の富士)が協会を退職・解説者に転進。そして各一門・連合が2枠で横並びだった理事数は、間垣親方(もと2代目若乃花)が出馬した二所ノ関一門が3枠となり、高砂一門は1枠に減少。時津風一門も現職が落選して1枠に減ってしまった。
その後2期も投票となり、時津風一門は3期連続で2人出馬のうち1人が落選。翌期からは、1枠に減ったままの高砂一門と連携し、監事ポストを融通するに至った。以降は投票には至っていない。
昭和43年以降、各一門の理事数は下記のとおり。参考として、定数改正の前昭和41年の理事数も記した(◆は理事長、◇は取締を含む。×は落選者がいることを示す)。
昭和 高砂 無所属 時津風 出羽海 立浪 伊勢ケ濱 二所ノ関
41 ◇2 ◆3 ◇3 ◇3 2 ◇2
43 1 ◆2 2 2 1 2
45 1 2 ◆2 2 1 2
47 1 2 ◆2 2 1 2
49 1 2 ◆2 2 1 2
51 1 2 ◆2 2 1 2
53 1 2 ◆2 2 1 2
55 1 2 ◆2 2 1 2
57 1 2 ◆2 2 1 2
59 1 2 ◆2 2 1 2
61 2 2 ◆2 1 1 2
63 2 2 2 1 1 ◆2
平成 高砂 無所属 時津風 出羽海 立浪 伊勢ケ濱 二所ノ関
2 2 2 2 1 1 ◆2
4 2 2 ◆2 1 1 2
6 2 2 ◆2 1 1 2
8 2 2 ◆2 1 1 2
10 1 1 ◆1× 2 1 1 3
12 1 1 ◆1× 2 1 1 3
14 1 1× ◆3 1 1 3
16 1 1× ◆3 1 1 3
18 1 1× ◆3 2 0 3
20 1 1× ◆3 2 (消滅) 3
立浪と伊勢ケ濱は「組合」(連合)として2枠を堅持していたが、停年が続いて伊勢ケ濱から候補者がいなくなり、最終的には一門も吸収されて消滅した。
今回の改選では貴乃花親方が二所一門から離脱して出馬の動きがあり、また、高砂・時津風も連合してもう1人出馬の動きがある。土俵上の争いを尻目に、こちらの争いもいよいよ終盤に向けて追い込みの段階である。
・三段目
連日登場の右肩上(西14)、望櫻(東14)を小手投げで下して早くも初日。
・幕下
下位に落ちた、もと十枚目琴国(西41)。南海力(東42)を寄り切って2連勝。
黒澤(西2)を破り、駿河司(西筆頭)は2連勝。まずは勝ち越さなければ話にならない。
・十枚目(十両)
臥牙丸が3連勝。十文字(西14)は3連敗で危険水域。
新十枚目の妙義龍が休場し、旭南海が不戦勝。インタビューできるか?
新十枚目の蒼国来が星風を破り、白星先行。
境澤、清瀬海ともに3連勝。また幕内に戻れるか?
千代白鵬を叩き込んで、若天狼が3日目に初日。
隠岐の海(東2)は3連勝、幕内がだいぶ近い?
磋牙司(西筆頭)白星先行。
瀬川(東筆頭)に初日。来場所はぜひ新入幕続出で。
・幕内
栃乃洋を寄り切って、豊響が3連勝。押し相撲は波に乗ると手が付けられないが、勢いが止まったらそのまま負けが込む可能性もある。まあ、幕尻なので…。
早い白馬が土佐豊を寄り切った。
引いて玉乃島に簡単に押し出され、豊真将黒星先行。
黒海をあっという間に送り出し、高見盛白星先行。
蹴手繰りは不発、無防備になった時天空を栃煌山あっさり押し出し。
嘉風を寄り倒し、若の里白星先行。
魁皇の幕内白星は、千代の富士と並んで807勝。地元直方市では、新記録達成を見届けようと、大勢の観客が集まる。まるで今日決まるのが当然と言わんばかりの雰囲気であるが、決まらないわけもなさそう。
元気な垣添、崩れそうになりながらも玉鷲を押し倒して3連勝。
琴奨菊を押し出し、稀勢の里3連勝。関脇でこの勢いなら…とは言いますまい。でも、好調が続くかどうかは、まったく読めないんだよねえ…。
下手の鶴竜の上手を取って寄り切り、把瑠都白星先行。
雅山を一直線に押し出し、日馬富士3連勝。土俵を割る前に力を抜く雅山は、ちょっと格好悪い。
豪栄道も良く頑張った。でも琴欧洲の調子が勝り、片足で残って上手投げ3連勝。
いよいよ今日の盛り上がる場面。千代の富士の記録を抜く男を見ようと、優勝決定でもないのに大歓声。その千代の富士の弟子を格好良く後ろについて投げ飛ばし、見事に魁皇幕内808勝目。特急の名前にもなり、福岡県栄誉賞も決定。優勝回数は少ないが、一代年寄並の功績は挙げたのでは?
魁皇が幕に上がったのはわたしが高校1年の時だったが、それから17年ほど経って、まだ現役にいることに驚く。一方の大海は、もはや先場所まで大関だったとは思えないほどの衰退振り。この相撲は長く流され続けることになろうが、大関の晩節を汚したことは否めない。
その興奮が冷めやらぬまま迎えた、もう一人の大関。琴光喜は北勝力に一方的に送り出され、心配な3連敗。北勝力は珍しく(?)前へ前へと突きが効いている。大海の“屁の突っ張り”とは大違いだが、歳は1つしか違わないんだよなあ…。
栃ノ心を寄り切り、朝青龍3連勝。
豊ノ島を豪快な網打ちで転がして、白鵬も3連勝。
日本相撲協会「本場所情報」
銀河大角力協会
今年は、2年に一度の役員改選。定数は昭和43年までは15人だったが、公選制が導入された43年からは10人。さらに外部理事が加えられた平成20年以降の理事定数は9~13人以内になったが、内部理事は従来どおりの10人以内となっている。
公選制にはなったが、実際に投票にもつれ込むのは稀で、基本的には各一門で候補者調整をし、告示前に候補者が絞られるのが通例であった。その慣例が崩れたのが平成10年で、年寄名跡改革を進めていた親方衆が出馬を強行。高砂一門では出馬を強行した高田川親方(もと前の山)を破門し、さらに候補者を絞り込んだ余波で、出馬を断念せざるを得なかった陣幕親方(もと北の富士)が協会を退職・解説者に転進。そして各一門・連合が2枠で横並びだった理事数は、間垣親方(もと2代目若乃花)が出馬した二所ノ関一門が3枠となり、高砂一門は1枠に減少。時津風一門も現職が落選して1枠に減ってしまった。
その後2期も投票となり、時津風一門は3期連続で2人出馬のうち1人が落選。翌期からは、1枠に減ったままの高砂一門と連携し、監事ポストを融通するに至った。以降は投票には至っていない。
昭和43年以降、各一門の理事数は下記のとおり。参考として、定数改正の前昭和41年の理事数も記した(◆は理事長、◇は取締を含む。×は落選者がいることを示す)。
昭和 高砂 無所属 時津風 出羽海 立浪 伊勢ケ濱 二所ノ関
41 ◇2 ◆3 ◇3 ◇3 2 ◇2
43 1 ◆2 2 2 1 2
45 1 2 ◆2 2 1 2
47 1 2 ◆2 2 1 2
49 1 2 ◆2 2 1 2
51 1 2 ◆2 2 1 2
53 1 2 ◆2 2 1 2
55 1 2 ◆2 2 1 2
57 1 2 ◆2 2 1 2
59 1 2 ◆2 2 1 2
61 2 2 ◆2 1 1 2
63 2 2 2 1 1 ◆2
平成 高砂 無所属 時津風 出羽海 立浪 伊勢ケ濱 二所ノ関
2 2 2 2 1 1 ◆2
4 2 2 ◆2 1 1 2
6 2 2 ◆2 1 1 2
8 2 2 ◆2 1 1 2
10 1 1 ◆1× 2 1 1 3
12 1 1 ◆1× 2 1 1 3
14 1 1× ◆3 1 1 3
16 1 1× ◆3 1 1 3
18 1 1× ◆3 2 0 3
20 1 1× ◆3 2 (消滅) 3
立浪と伊勢ケ濱は「組合」(連合)として2枠を堅持していたが、停年が続いて伊勢ケ濱から候補者がいなくなり、最終的には一門も吸収されて消滅した。
今回の改選では貴乃花親方が二所一門から離脱して出馬の動きがあり、また、高砂・時津風も連合してもう1人出馬の動きがある。土俵上の争いを尻目に、こちらの争いもいよいよ終盤に向けて追い込みの段階である。
・三段目
連日登場の右肩上(西14)、望櫻(東14)を小手投げで下して早くも初日。
・幕下
下位に落ちた、もと十枚目琴国(西41)。南海力(東42)を寄り切って2連勝。
黒澤(西2)を破り、駿河司(西筆頭)は2連勝。まずは勝ち越さなければ話にならない。
・十枚目(十両)
臥牙丸が3連勝。十文字(西14)は3連敗で危険水域。
新十枚目の妙義龍が休場し、旭南海が不戦勝。インタビューできるか?
新十枚目の蒼国来が星風を破り、白星先行。
境澤、清瀬海ともに3連勝。また幕内に戻れるか?
千代白鵬を叩き込んで、若天狼が3日目に初日。
隠岐の海(東2)は3連勝、幕内がだいぶ近い?
磋牙司(西筆頭)白星先行。
瀬川(東筆頭)に初日。来場所はぜひ新入幕続出で。
・幕内
栃乃洋を寄り切って、豊響が3連勝。押し相撲は波に乗ると手が付けられないが、勢いが止まったらそのまま負けが込む可能性もある。まあ、幕尻なので…。
早い白馬が土佐豊を寄り切った。
引いて玉乃島に簡単に押し出され、豊真将黒星先行。
黒海をあっという間に送り出し、高見盛白星先行。
蹴手繰りは不発、無防備になった時天空を栃煌山あっさり押し出し。
嘉風を寄り倒し、若の里白星先行。
魁皇の幕内白星は、千代の富士と並んで807勝。地元直方市では、新記録達成を見届けようと、大勢の観客が集まる。まるで今日決まるのが当然と言わんばかりの雰囲気であるが、決まらないわけもなさそう。
元気な垣添、崩れそうになりながらも玉鷲を押し倒して3連勝。
琴奨菊を押し出し、稀勢の里3連勝。関脇でこの勢いなら…とは言いますまい。でも、好調が続くかどうかは、まったく読めないんだよねえ…。
下手の鶴竜の上手を取って寄り切り、把瑠都白星先行。
雅山を一直線に押し出し、日馬富士3連勝。土俵を割る前に力を抜く雅山は、ちょっと格好悪い。
豪栄道も良く頑張った。でも琴欧洲の調子が勝り、片足で残って上手投げ3連勝。
いよいよ今日の盛り上がる場面。千代の富士の記録を抜く男を見ようと、優勝決定でもないのに大歓声。その千代の富士の弟子を格好良く後ろについて投げ飛ばし、見事に魁皇幕内808勝目。特急の名前にもなり、福岡県栄誉賞も決定。優勝回数は少ないが、一代年寄並の功績は挙げたのでは?
魁皇が幕に上がったのはわたしが高校1年の時だったが、それから17年ほど経って、まだ現役にいることに驚く。一方の大海は、もはや先場所まで大関だったとは思えないほどの衰退振り。この相撲は長く流され続けることになろうが、大関の晩節を汚したことは否めない。
その興奮が冷めやらぬまま迎えた、もう一人の大関。琴光喜は北勝力に一方的に送り出され、心配な3連敗。北勝力は珍しく(?)前へ前へと突きが効いている。大海の“屁の突っ張り”とは大違いだが、歳は1つしか違わないんだよなあ…。
栃ノ心を寄り切り、朝青龍3連勝。
豊ノ島を豪快な網打ちで転がして、白鵬も3連勝。