奈良県大和民俗公園(奈良県大和郡山市矢田町)に伝統民俗芸能の獅子舞が二組もやってくる。
室生龍穴神社で奉納されている室生の獅子神楽と御杖村桃俣(もものまた)の獅子神楽だ。
開催は平成26年11月15日(土)の午後1時半。
その間に奈良市西九条町の千本杵餅搗きもある。
翌日の16日(日)には奈良市田原の里の千本杵餅搗きもある。
時間は午後1時半。
どちらも餅搗き唄を歌いながら餅を搗く「なら民博ふるさとフェスタ」。
イベントは両日とも盛りだくさんだ。
なお、この日は関西文化の日だ。
両日とも県立民俗博物館の入館料は無料になる。
玄関ホールで開催されている「私がとらえた大和の民俗」写真展の今年のテーマは「食」。
10人のカメラマンがそれぞれの切り口でとらえた作品を展示している。
主たる目的は御杖村桃俣の獅子神楽にあるが、先に始まったのは奈良市西九条町の千本杵餅搗きだ。
平成15年10月11日に訪れた西九条町の千本杵餅搗き。
千本杵で餅を搗く際に歌われる唄がある。
何曲かがあるが、当時拝見した資料の「餅つき唄」詞章は「コヅキ」とも呼んでいた。
歌詞は「アェ・・・・トロリトロリトエナ(囃子) ヨンヨエ ねむたい時はよ(囃子) ア・ヨイセーコラセ 馬になやノ五十駄のそうやで(囃子) コラショ あの金もいらぬよ(囃子) ホンマカーヤットコセ・コラヨイヤナ アレワイセ・コレワイセ コラヤヨイトセー アェ・・・・目出た芽出たのいや(囃子) 若松さまは(囃子) 枝もなあー繁ればそやで(囃子) あの葉も繁るやぞ(囃子)」だった。
会場は白いテント幕を張っていた。
法被姿の男たちが千本杵をもって登場する。
石臼に蒸したモチゴメを投入する。
石臼を囲むように千本杵で搗く。
歌い手が歌う曲に合わせて餅をコヅく唄は長調子。
「アーーェーーーエーー トローーリーー トーローリートナーーエ (囃子よーいよい) ねーむたーいとーーーきはー (囃子あーよーいせ こーらせ) うまーーになーーーや 五十――駄のそうーーーやで (囃子こらしょ) あのかねーもーーいらぬ (囃子ホンマカーヨードーットコセー ホラ ヨイヤナ アレワイセ コレワイセ コラヨ――インイトセーー」 アーーエェーー 目出たのー 芽――出たの いや(囃子よいよい) わかーーまーーつさーーまはー(囃子ヨーイセー コーラセ」 枝もなあーーーしげーーれーーばーーーそーーやーで (囃子こらしょ) あのーー葉もしーげるぞや ほんまやか どこおーーいせーー ほらよーいやなー あれわいせ これわいせ そらよーいーんとせ」の「コヅキ」だった。
続けて「餅つき唄」も。
テンポは速くなる。
およそ8分間も搗いた餅は「せーの」よ声を合わせて千本杵で持ち上げる。
本来ならここでコジュウタに運ばれるがここでは見られなかった。
場の設営替えでしばらくは休憩。
次に登場したのが桃俣の獅子神楽だ。
御杖村には菅野にも獅子神楽がある。
平成12年11月、平成13年11月に訪れたことがある。
その後の平成17年11月にも訪れた。
獅子神楽が行われる場は四社神社だ。
菅野ではマツリだけではなく集落の一戸、一戸を巡る村廻しの獅子神楽もある。
これは平成18年11月22日だった。
マツリは11月23日。
前日に行われる荒神祓いの村廻しである。
御杖村には菅野の他、桃俣でも行われていたが未だに出かけることができずにいた。
桃俣の獅子神楽が奈良県立大和民俗公園で披露されると知ってでかけたのだ。
桃俣の獅子神楽は大字に鎮座する春日神社で行われていると聞く。
桃俣の獅子神楽は大字菅野と同様に戦後に曽爾村の長野住民から教わったものである。
伝承されている獅子神楽は鈴神楽系の「宮参り」、「荒神祓い」、「荒神祓い崩し」、「参神楽」、「長神楽」がある。
刀を振って邪気を祓う剣の舞がある。
他に荒廻し系の「新短」、「荒廻し剣」や魁曲系の「背継ぎ」がある。
この日に保存会が披露する演目は「宮参り」、「剣の舞」に「長神楽」、「背継ぎ」だった。
何年か前に立ち上げた保存会の人たち。
若い人たちが入らずに至り年齢は毎年繰り上がる一方だった。
このままいけば数年後には継承することができなくなる。
存続が危ぶまれていた保存会であった。
継承するために村人以外の人たちに協力要請をすることにした。
大阪や兵庫から支援に駆け付けた人たちが手伝うことになった。
習いにきたプロ集団もある。
「大升獅子神楽団」や「豊来家玉之助」も保存会一員となって演じる。
ピーヒャララ、ピーヒャララの笛の音色に太鼓打ちに合わせて登場した獅子神楽は幣を振りながら歩く。
「宮参り」は会場をぐるりと一周する。
チャンチャチャチャンと擦り鉦を打つ演者が後方につく。
次はピーーヒャーララ、ピーーヒャーララの笛の音。
笛の調子はやや長めになる「剣の舞」。
ダイナミックな舞である。
「長神楽」、「背継ぎ」を終えたら参拝者ならぬ観客に獅子頭を運ぶ。
頭を銜えてもらって厄祓い。
ありがたく受ける人たちも喜んでいた。
(H26.11.15 EOS40D撮影)
室生龍穴神社で奉納されている室生の獅子神楽と御杖村桃俣(もものまた)の獅子神楽だ。
開催は平成26年11月15日(土)の午後1時半。
その間に奈良市西九条町の千本杵餅搗きもある。
翌日の16日(日)には奈良市田原の里の千本杵餅搗きもある。
時間は午後1時半。
どちらも餅搗き唄を歌いながら餅を搗く「なら民博ふるさとフェスタ」。
イベントは両日とも盛りだくさんだ。
なお、この日は関西文化の日だ。
両日とも県立民俗博物館の入館料は無料になる。
玄関ホールで開催されている「私がとらえた大和の民俗」写真展の今年のテーマは「食」。
10人のカメラマンがそれぞれの切り口でとらえた作品を展示している。
主たる目的は御杖村桃俣の獅子神楽にあるが、先に始まったのは奈良市西九条町の千本杵餅搗きだ。
平成15年10月11日に訪れた西九条町の千本杵餅搗き。
千本杵で餅を搗く際に歌われる唄がある。
何曲かがあるが、当時拝見した資料の「餅つき唄」詞章は「コヅキ」とも呼んでいた。
歌詞は「アェ・・・・トロリトロリトエナ(囃子) ヨンヨエ ねむたい時はよ(囃子) ア・ヨイセーコラセ 馬になやノ五十駄のそうやで(囃子) コラショ あの金もいらぬよ(囃子) ホンマカーヤットコセ・コラヨイヤナ アレワイセ・コレワイセ コラヤヨイトセー アェ・・・・目出た芽出たのいや(囃子) 若松さまは(囃子) 枝もなあー繁ればそやで(囃子) あの葉も繁るやぞ(囃子)」だった。
会場は白いテント幕を張っていた。
法被姿の男たちが千本杵をもって登場する。
石臼に蒸したモチゴメを投入する。
石臼を囲むように千本杵で搗く。
歌い手が歌う曲に合わせて餅をコヅく唄は長調子。
「アーーェーーーエーー トローーリーー トーローリートナーーエ (囃子よーいよい) ねーむたーいとーーーきはー (囃子あーよーいせ こーらせ) うまーーになーーーや 五十――駄のそうーーーやで (囃子こらしょ) あのかねーもーーいらぬ (囃子ホンマカーヨードーットコセー ホラ ヨイヤナ アレワイセ コレワイセ コラヨ――インイトセーー」 アーーエェーー 目出たのー 芽――出たの いや(囃子よいよい) わかーーまーーつさーーまはー(囃子ヨーイセー コーラセ」 枝もなあーーーしげーーれーーばーーーそーーやーで (囃子こらしょ) あのーー葉もしーげるぞや ほんまやか どこおーーいせーー ほらよーいやなー あれわいせ これわいせ そらよーいーんとせ」の「コヅキ」だった。
続けて「餅つき唄」も。
テンポは速くなる。
およそ8分間も搗いた餅は「せーの」よ声を合わせて千本杵で持ち上げる。
本来ならここでコジュウタに運ばれるがここでは見られなかった。
場の設営替えでしばらくは休憩。
次に登場したのが桃俣の獅子神楽だ。
御杖村には菅野にも獅子神楽がある。
平成12年11月、平成13年11月に訪れたことがある。
その後の平成17年11月にも訪れた。
獅子神楽が行われる場は四社神社だ。
菅野ではマツリだけではなく集落の一戸、一戸を巡る村廻しの獅子神楽もある。
これは平成18年11月22日だった。
マツリは11月23日。
前日に行われる荒神祓いの村廻しである。
御杖村には菅野の他、桃俣でも行われていたが未だに出かけることができずにいた。
桃俣の獅子神楽が奈良県立大和民俗公園で披露されると知ってでかけたのだ。
桃俣の獅子神楽は大字に鎮座する春日神社で行われていると聞く。
桃俣の獅子神楽は大字菅野と同様に戦後に曽爾村の長野住民から教わったものである。
伝承されている獅子神楽は鈴神楽系の「宮参り」、「荒神祓い」、「荒神祓い崩し」、「参神楽」、「長神楽」がある。
刀を振って邪気を祓う剣の舞がある。
他に荒廻し系の「新短」、「荒廻し剣」や魁曲系の「背継ぎ」がある。
この日に保存会が披露する演目は「宮参り」、「剣の舞」に「長神楽」、「背継ぎ」だった。
何年か前に立ち上げた保存会の人たち。
若い人たちが入らずに至り年齢は毎年繰り上がる一方だった。
このままいけば数年後には継承することができなくなる。
存続が危ぶまれていた保存会であった。
継承するために村人以外の人たちに協力要請をすることにした。
大阪や兵庫から支援に駆け付けた人たちが手伝うことになった。
習いにきたプロ集団もある。
「大升獅子神楽団」や「豊来家玉之助」も保存会一員となって演じる。
ピーヒャララ、ピーヒャララの笛の音色に太鼓打ちに合わせて登場した獅子神楽は幣を振りながら歩く。
「宮参り」は会場をぐるりと一周する。
チャンチャチャチャンと擦り鉦を打つ演者が後方につく。
次はピーーヒャーララ、ピーーヒャーララの笛の音。
笛の調子はやや長めになる「剣の舞」。
ダイナミックな舞である。
「長神楽」、「背継ぎ」を終えたら参拝者ならぬ観客に獅子頭を運ぶ。
頭を銜えてもらって厄祓い。
ありがたく受ける人たちも喜んでいた。
(H26.11.15 EOS40D撮影)