本、CD、映画日記

目標は年間読書100冊。その記録と目標管理をかねたブログです。

リメンバー・ミー

2020-02-29 09:38:55 | Weblog
■本
20 はじめてのサイエンス/池上 彰

 引き続き、池上彰さんの新書でお勉強です。今回のテーマはサイエンスです。池上さんが「現代のサイエンス六科目」とおっしゃる、「物理」、「科学」、「生物」、「医学」、「地学」、「環境問題」の六つのテーマについて、これらの学問の日常生活へのインパクトも交えながら、手際よく解説して頂けます。「疑問や問いを持って物事を見」て、「仮説と検証を繰り返して、真理に少しでも近づこうとする」科学の姿勢の大前提を学べます。この本で取り上げられているのは「自然科学」ばかりですが、文系の私が学んだ「人文科学」にもこの姿勢が必要なことを、いまさらながら実感しました。昨今新型コロナウイルスが話題ですが、そのニュース読み解く上での知識を得られたことが、個人的には有益でした。


■映画 
19 リメンバー・ミー/監督 リー・アンクリッチ
20 ハナレイ・ベイ/監督 松永 大司

19 グロテスクな展開になりがちな死者との交流という題材を、子どももたくさん観に来るCGアニメ作品のテーマとして取り上げた勇気に、まず敬意を表します。それでいて、「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」などのティム・バートン作品のようなキモかわいい路線とは異なり、ピクサー作品の系譜に連なる王道の作品として、カラフルに描き切ったところも素晴らしいです(もちろん、ティム・バートン作品も大好きですが、誰もピクサー作品にそのテイストは求めていないと思いますので)。嫌みなく自然にメキシコ文化を取り入れている点もセンスを感じます(芸風の違いもありますが、ドリームワークスの「カンフーパンダ」は中華的要素を誇張し過ぎな印象を持っています)。ストーリーの方も、家族の絆と主人公の少年の成長いう定番のテーマを、若干のどんでん返しを盛り込みつつ手際よく描き、適度なカタルシスも得られて爽快感たっぷりです。ハリウッドの才能の豊かさとチャレンジ精神にあらためて圧倒される作品です。

20 村上春樹さんの短編小説の映画化作品です。村上ファンとしては見逃せません。ハワイのハナレイ・ベイでのサーフィン中に命を落とした青年役の演技は、個人的にはあまりしっくりきませんでしたが、その母親を演じた主演の吉田羊さんの演技は圧巻でした。主人公とハワイで出会う青年役の村上虹郎さんの演技も不思議なリアリティがあってよかったです。もちろん、ハナレイ・ベイの風景の美しさは素晴らしいです。原作はもう少しファンタジー的な要素があった記憶がありますが、吉田さんの演技力もあり、かなりリアリスティックな作品になっています。ハナレイ・ベイの風景を描きたかったのだとも思いますが、個人的な感情が強調された演出なので、演劇で観た方がより心に響くものがあったかもしれません。
コメント
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