本、CD、映画日記

目標は年間読書100冊。その記録と目標管理をかねたブログです。

ソーシャルメディアマーケター美咲

2012-03-17 10:34:21 | Weblog
■本
21 パブリック/ジェフ・ジャービス
22 ソーシャルメディアマーケター美咲/池田 紀行

21 情報を隠すのではなく、できるだけオープンにシェアする(パブリックにする)方が、個人に取っても社会にとっても有益だという趣旨の本です。この主張の背景には当然、情報のシェアが容易に行えるようになったインターネットの普及があります。個人的にはこういうパブリックとプライバシーをどちらかを尊重すべきかという問題は、市場と規制の関係と同じで、無条件にどちらかを推奨するわけではなく、バランスの問題だと考えています。そういう意味では日本社会は、個人情報保護法などにより地域コミュニティの交流すらスムーズにいかなくなっている状況を見ると、もう少しパブリックの方向に振れてもいいのではという気がしています。「パブリック万歳!」と思考停止に陥ることなく、そのバランスを考えるきっかけとして読むべき本だと思います。内容は若干話が脱線しすぎて読みにくいですが、ユーモラスな語り口で個人の体験をベースに示唆に富む見解を提示してくれているので、参考になります。

22 ソーシャルメディアマーケティングの第一人者トライバルメディアハウス社池田さんの本。これまでのノウハウ本ではなく、ライトノベル風の小説をベースにこの業界の考え方の基本を教えてくれます。これまで読むのになんか抵抗があったのですが、読んでみると意外とおもしろく、参考になりました。ソーシャルメディアが万能ではなく「できること」と「できないこと」があること、マーケティング上の目的を達成するための「手段」であって「目的」ではないこと、その「目的」を初めてに設定しその効果測定の仕組みを整えること、など、この世界の基本をわかりやすく教えてくれます。話がうまく進みすぎるところはご愛嬌。ただ、プランニング段階で終わっていて、実際の実施結果まで描かれていないところは若干物足りませんでした。そのあたりは続編の「2年目」で描かれるのでしょうか?


■映画
15 カサノバ/監督 ラッセ・ハルストレム
16 ヒューゴの不思議な発明/監督 マーティン・スコセッシ
17 新・のび太と鉄人兵団/監督 寺本幸代

15 「マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ」以来のラッセ・ハルストレム監督のファンですし、ヒース・レジャーも大好きな俳優なので観ました。可もなく不可もなくといった印象です。ラッセ・ハルストレム監督らしく、人間愛に満ちたポジティブな映画で観ていて楽しい反面、引っかかりがなく、心にはあまり残るものはありません。ヒース・レジャーも無難に楽しく演じている、と言う感じですし。

16 映画愛に溢れたマーティン・スコセッシ監督のファンタジー。世界観が練りこまれた映像美に圧倒されます。2Dで観たのですが、3Dを意識をした仕掛けも満載で3Dで観ても楽しめると思います。主演二人の少年少女も魅力的で(二人とも眼力がすごいです)、その他の俳優も意図的に紋切り型な性格の役を巧みに演じています。ただ、映像に力を入れすぎた反面、ストーリーは若干平板でありきたりな印象があります。子供にもわかるように、あえて単純化したのだと思いますが、その配慮は不用だったと思います。もっと、主演二人の葛藤や心理描写があってもよかったかも。あと、ヒューゴは修理をしただけで「発明」はしてません。

17 中学生3年生のときに弟を連れて行って観た「のびたと鉄人兵団」の平成版リメイク。久しぶりにドラえもんの映画版を真剣に観ましたが、よくできていました。旧作より「友情」を全面に出していて、感動します。若干泣かせようという意図が透けて見えますが、「競争心」の功罪を説くなど、今の時代だからこそ、大人が観ても考えさせられる内容です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする