所在地=函館市元町
夏の観光シーズンが終わり、修学旅行生が目立つ函館市内。
先週の晴れた日、カメラを持って元町周辺を散策することにした。
秋の高い空、爽やかな風が頬を撫で過ぎてゆく。
港内に係留されている旧青函連絡船・摩周丸の汽笛が聞こえてきた。
初めて入る函館山麓の小路、そこから眺める教会群は新鮮な構図となって目を奪った。元町の狭い一角に、よくもまぁー、世界の宗教が集まったものと感心した。
(写真をクリックすると拡大できます。)
(左端が元町カトリック教会、大きな瓦屋根は大谷派函館別院、右端の赤い屋根と白壁が日本聖公会函館聖ヨハネ教会)
細かく見ているうちに、手前緑屋根のハリストス正教会(ギリシャ正教)の十字架が気になった。
見慣れている十字架は「+」。
この教会の十字架の横板は3枚、不思議に思って教会の方に聞いてみた。
「上から、罪状表示板、腕を縛りつける板、足をのせる板なんですよ」と。
聖堂に入ってみた。
そこには、日本初の女流イコン画家として有名な「山下りん」の作品が15点も飾られている。
幕末に武士の娘として生まれ、明治期にロシアの美術学校へ留学し技術を習得、
晩年は白内障で絵筆を握ることはできなかったという。
緻密な聖像画をどんな思いで描いたのか、そんなことを考えながら教会群をあとにした。
ミカエル
このような角度から見るのは初めてです。
懐かしくて懐かしくてじっくり見ています。
山下りんについては、かねてから興味を抱いておりました。東京のニコライ堂に以前は山下りん作のイコン画があったといいますが、関東大震災で焼失してしまったそうで、私が実際に見たのは函館の作品のみです。
そういえば函館のハリストスの建物に関してですが、本場ロシアのより函館のは細いといったらいいんでしょうか、何だか繊細なイメージを受けます。出来ることなら、教会の花ゴザに座ってイコンをゆっくり鑑賞してみたくなりますね!。
楽しんで頂き、有難うございます。
西校下にあった女学校に通われていたと思いますが、校舎は亀田地区に移転しました。
教会通り、坂道は綺麗な石畳になり観光客で賑わっています。
また、機会をみて教会の写真を掲載します。
残暑が続いているようですが、お元気でお過ごし下さい。
ミカエル
こちらこそご無沙汰しております。
数年前に函館の美術館で山下りんの特別展がありました。
下絵を見ましたが、絵というよりも測量図のような精巧さを感じました。
私は目が少し悪いので、聖堂の現照度では目が疲れてしまいます。
ミカエル
ハリストス教会の絵は心が落ち着きますね。
そのモデルが誰だとか
書いた人が誰だとか
そういうのではなく、
理屈抜きにして
気持ちが洗われる感じがします
ちなみに聖ヨハネ教会の中にある
十字架は大きな丸太が2本
組み合わせてあるだけの質素なもの。
その下で行われる
室内楽がいつも楽しみでした。
ミカエルさんのおっしゃるとおり
本当に不思議な風景です。
函館は。
でも魅力がいっぱいです。
小学生のころ、中島廉売近くに住んでいました。
夏場の休み、いい天気になるとおにぎりを握ってもらい元町水元へ。一日中遊んでいました。
この頃から教会群は好きな風景でした。
教会に入っただけで心が洗われる、開かれる、素直になれるという感じがします。
絵、音楽にも感受性が豊かになるのでしょうか。
いつ行っても、何回歩いても決してあきない元町教会群です。
ちぇろさん、また機会をみてこのような写真を掲載しますね。
ミカエル