所在地=函館市元町30番3号
五島軒を出て、二十間坂を少し登ると大谷派函館別院(第42号でご紹介)が見え、その正門前に位置する。
(レイモンさんの胸像。そっくり!) (レイモンさんの旧宅)
「おはようございます、レイモンさん」
「おはようございます」手をつないで散歩するレイモンご夫妻の話題が消えてから、何年経つだろうか?
ドイツ生まれのレイモンさんが日本人と結婚してここに住み、横の小さな工場でハム・ソーセージの生産を始めたのは大正13(1924)年。
手作りで出来上がった味の芸術品は、毎週金曜日の1回だけ近くの十字屋食料品店で販売されていたが、開店前から長蛇の列。
なかなか手に入らない、超人気品であった。
この十字屋食料品店、北斗市のトラピスト男子修道院の関係者が創業したと伝えられ、同修道院のバター、クッキーなども独占販売していた時代があった。
(レイモンさんの工場跡にできたレイモンハウス元町店)
昭和58(1983)年、日本ハムにブランドを譲り引退、4年後、味の魔術師は93歳の生涯を閉じた。
企業化された製品は「函館カール・レイモン」と命名され量産体制に入った。
現工場は市内東北部の鈴蘭丘町。、ここ元町店ではギフト製品の販売、軽レストランがあり、散策で疲れた体を癒してくれるから嬉しい。
2階は歴史展示館になっていて、レイモンさん愛用の製造器具から手作り時代を彷彿させる。
多くの人々に愛されたレイモンさんは、店の傍で皆様をお迎えてしている。
ミカエル