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みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

ユウスゲとオオナンバンギセルにであいました。/伊吹山3合目のお花畑

2007-08-26 18:27:33 | 花/美しいもの

伊吹山3合目のユウスゲ群生地は有名なので、
晴れていれば昨日午後に見に来るつもりだった。
ユウスゲは午後3時頃から咲き始め、5時頃に咲きそろい、
翌朝にはしぼんでしまう一日花である。
高山植物のニッコウキスゲに似ているが、
ニッコウキスゲは朝、花が開き夜にしぼむ。

ということで、今年の花はそろそろ終りだし、
見るのをあきらめていたら、3合目の草原に
黄色い花がまだちらほら残っていた。

  

つれあいと別行動で、ユウスゲ群生地の草原で花を写した。

 ユウスゲが咲き誇る伊吹山3合


ユウスゲの花を撮っていたら、草刈をしていた男性に、
「何をしているの?」と聞かれた。
「お花を撮りにきているの」と答えると、
「オオナンバンギセルを見せてあげようか。ついといで」
と言って、ロープの中に入り、カリヤスを刈り始めた。


なんと、この方が
『伊吹山中腹(3合目)の草花ミニガイド』を書いた森さん本人。

長年、お花畑を守ってきた、という。
3合目はほっておくと、ススキやカリヤスがはえてきて、
草刈をしてやらないと、山野草の花は消えていくそうだ。
季節ごとの花を守りながら管理してきたけれど、
体調がいまいちで、いつまで続くかわからないとのこと。

伊吹山のオオナンバンギセルは、カリヤスに寄生するということで、
日が当たるとすぐに花が黒くなってしまうので、
周りを少し刈り残して、「ここに一杯さいているよ」と見せてくれた。

オオナンバンギセル(大南蛮煙管・ハマウツボ科) 


「ナンバンギセルが咲いてるよ~」と
大きな声でつれあいを呼んだ。

  

  
思っていたよりおおきな花で、
アップで撮ると、妖艶なうつくしさ。

思いがけなくオオナンバンギセルに出会えて、感激。

こんな草のなかに咲いているのでは、素人ではとうてい見つけられない。

ほかにも、珍しいお花が咲いている場所を丁寧に教えてくださった。
森さん、ありがとうございました。

マルバハギ(丸葉萩・別名深山萩・マメ科)

  

ツリガネニンジン(キキョウ科/別名 ツリガネソウ)
釣鐘形の花と、根がチョウセンニンジンに似ていることから、
ふたつの特徴を合わせて名付けられた。
  

  
  
色もいろいろ、よりどり「うすむらさき」。

コバギボウシ(小葉擬宝珠:ユリ科)
橋の欄干についていた飾りの「擬宝珠」に
花の形が似ているため名づけられた。
  



ガガイモ(ガガイモ科)
  

キセワタ(シソ科・メハジキ属)
  

シラヤマギク(白山菊・キク科)
  

染色の材料になるという特産のイブキカリヤス 

(カリヤスでの染め)
 古くからの有名な染料植物の一つであり、天平時代には庶民の衣服染料として一般的であったと思われ、「延喜式」(927年) にカリヤスを用いて染め方が記されています。当時は黄色染めにキハダ(黄柏)、クチナシ(山梔子)、オウレン(黄連)等が用いられましたが、カリヤスは山地に普通に自生の草本であり、安価で容易に採ることができるので染料として人気があったと思われます。江戸時代には各地で栽培もされた記録があります。その後化学染料が誕生すると、植物による染色は押されカリヤスの栽培地は皆無となったようです。
 カリヤスでの染めは、穂の出る前に好天を選んで全草を刈り取り、乾燥して、随時染めに応じ、熱湯で煮出してたものを染液とします。
(カリヤスについて)
 カリヤス(刈安)は刈りやすい草の意味であり、古い名前をカイナ(加伊奈)と言いました。ススキに大変よく似た少し小型の多年生、イネ科の草本です。近江国(滋賀県) 伊吹山に多く産するのでオオミカリヤス(近江刈安)、イブキカリヤス(伊吹刈安) とも呼ばれ、山地に多い所からヤマカリヤス(山刈安)、白川地方ではコガヤと呼ばれています。日本の本州山地の特産種であり、よく自生し群生するのが見られます。茎は株立ちとなって、高さは約1メートル、葉は茎の節につき、質は薄く、やや巾広い線形で、表面にはまばらに粗い毛があるのでざらつきます。秋になるとススキのように数条の穂状花序を掌状に茎の頂きに付けます。それぞれの花序には芒(ノギ) のない多数の小穂が付きます。
 薬用には秋期に地上部(茎と葉)を刈り取り乾燥させておき、用事煎じて、煎汁で悪瘡を洗い、又蕎麦を食べ過ぎたときにはこの煎液を飲めば消化を助けると言われています。カリヤスの根の浸液は家兎小腸の自動中枢マヒ作用があることが知られています。




山頂にかかっていたガスもきれて、お花の撮影日和です。


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刈安の写真を探しています! (井上公生)
2008-03-09 07:14:09
すいません。ここからご連絡させていだだきます。
今、子ども用のWebサイトで刈安色の説明でカリヤスの写真を掲載したく、写真を探しております。
ご相談したいので、ご連絡をいただけますでしょうか?
よろしくお願いいたします。

(株)夢トレイン 井上公生
inoue@yumetrain.com
返信する
伊吹の花 (みどり)
2007-08-29 18:36:32
★るなさん

>伊吹山W、楽しませていただいてます。

後先も考えずに写真を撮りすぎて、整理でひいひい言ってます(笑)。

>花を介しての人との出会い、感動ですね。

森さんはとても素敵な方でした。
伊吹の花をほめられて、うれしかったのでしょうね。今度行ったらすぐに探して、花の咲いてる場所を教えてもらいます。

>ナンバンギセルのホンモノ、見たことがありません。

わたしも初対面です。妖しいうつくしさでした。

★siawasekunさん

>伊吹山のどこから入り、どのあたりでしょうか?

岐阜方面から行くと、ドライブウェーの入り口を左に曲がらずまっすぐ道なりに、伊吹を右手に見ながら走ります。
長浜との分岐で、長浜方面に行かないで、伊吹町に入ります。
後は、登山道の上野口か、ゴンドラ乗り場へ行く道を探してください。

ユウスゲは、もう終わりです。頂上が終わってからも見ごろが続く、3合目の秋のお花もきれいです。

>「一期一会」にクリック、今、19位ですね。。応援しています

ありがとうございます。
以前はもっと上の順位をキープしていたのですが、お花以外の記事も多いので、下降気味です(笑)。


返信する
伊吹山3合目 (siawasekun)
2007-08-27 06:06:27
伊吹山3合目ですか、・・・。
ユウスゲ群生地がありましたか、・・・。
知りませんでした。

伊吹山のどこから入り、どのあたりでしょうか?
すみません。
教えてください。

ユウスゲは、3時頃から咲き始め、5時頃に咲きそろう一日花でしたか、・・・。

オオナンバンギセルも、素敵ですね。
見られて、良かったですね。

写真の方が、『伊吹山中腹(3合目)の草花ミニガイド』を書いた森さん本人でしたか。
感激でしたね。

イブキカリヤス、マルバハギ、ツリガネニンジン、
うすむらさき、ギボウシ、ガガイモ、キセワタ、
シラヤマギク、それぞれ、素晴らしい花ですね。。
珍しいのが、いっぱいでした。
感激でした。

「一期一会」にクリック、今、19位ですね。。
応援しています。
返信する
伊吹山、ため息。 (るな)
2007-08-26 19:40:46
伊吹山W、楽しませていただいてます。
花を介しての人との出会い、感動ですね。
ナンバンギセルのホンモノ、見たことがありません。
いいなぁ。
こちらは下界でまだ去らぬ暑さにあえいでます。


返信する

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