気ままなあれこれ日記

60代主婦が、日々の雑事から感じたことを日記にしました。

立春

2012-02-04 19:53:48 | Weblog
土曜日、立春。

暖かな日射し。でも、一歩外に出ると、風がやはり冷たい。

庭を歩くと、梅がつぼみをつけていた。

梅、水仙、椿は、この厳寒期の春を知らせる花だ。

寒くてつらい気持ちを、この花々は、本当に慰めてくれる。

昨日、深夜、作家、城山三郎の人生についてのドキュメンタリー番組をやっていた。

昭和ひとけたの生まれの城山は、少年兵として志願し、先輩に、頭をぼこぼこに殴られたとか。

または、牛馬以上に過酷な労働を強いられたとか。

そういう若い時代に、国家によりわが身を翻弄された彼は、戦後、図書館の休館日に偶然出逢った

妻となる容子さんと劇的に出逢ったそうだ。

そして、生涯、奥さんのことを「天使、美女」とほれ込んで暮らしたとか。

恋愛結婚にあたり、親の反対を押し切ってしたとか。

でも、二人は、おしどり夫婦で、仲良く暮らしていた。

しかし、60代に肝臓がんの末期がんと診断された容子さん。

生来、天真爛漫で明かるい容子さん。

夫たる城山の意気消沈ぶりは、他でもなかった。

彼女を亡くして、ずっと史実に基づいて小説を書いてきたが、

妻容子さんのことを最後に書こうとしたと。

妻の没後、7年後に、城山も妻の元に旅立った。

なんて、素敵な夫婦なのだろう。

城山にこんなにも愛されて亡くなっていった容子さん。

妻冥利に尽きるのだろう。