わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

続 電動轆轤上達法(作品の振れ3)

2011-02-14 22:27:35 | 轆轤の上達方法
前回に続き、電動轆轤作業で、作品が振れる問題の、原因と対策について、お話します。

1) 振れの原因

 ④ 水の使い方(過不足なく使う)

   轆轤で作品を作るには、水(又はお湯)を使いますので、別名、水挽きとも言います。

   水を使う最大の目的は、土と手が抵抗なく、滑らせる為です。

   又、最大の欠点は、土がその水を吸収し、腰がなくなり易い事です。

  ) 初心者は、水不足になり易いので、多めに使った方が、良いでしょう。

     水切れは、手が土に「ひっかり」作業がし難い事と、土の撚り(より)の、原因となります。 

     これらは、直ぐに、振れに直結します。

  ) 最初に水を使う場面は、土を轆轤上に載せた後、土殺しを始める段階です。

     即ち、手又は土そのものに、水を掛けて、濡らします。轆轤の回転と伴に、手で土を撫ぜ上げ

     泥(どべ)を出します。ここでは泥を出すのが、目的ですから、力を入れないで、下さい。

     この行為を数回繰り返します。(その都度、水を付けます。)

  ) 次に、土殺しに入り、土の延べ上げ、延べ下げを、行います。

     この場合でも、力任せではなく、手を滑らせながら、行います。

     初心者の中には、力を入れ過ぎて、土が摩擦熱で、暖かくなってしまう場合も、有ります。

     手が滑らないのは、水不足のせいですので、手や土に水を掛けます。

  ) (両方又は片)手に濡れた布を巻きつけ、水切れを防ぐ、やり方もあります。

  ) 轆轤に慣れた方は、水の替わりに、出た泥を使います。

     泥の利点は、土に入り込む水を、少なくすると伴に、手の潤滑を、助ける事です。

  ) 水は、轆轤作業が終わる時まで、使い続けますので、十分な量が入る桶を、用意しておきます。

     但し、熟練者になるに従い、水の使う量は、少なくなってきます。

   ・ 水を多く使うと、土が弱くなります、それ故、初心者は、弱い力で、形が変わるので、作り易い

     と勘違いして仕舞がちです。小さな作品ならば、どうにか誤魔化して、作品に仕上げる事も

     可能かも知れませんが、やや大きな作品になると、形が崩れて作品になりません。

     高く伸ばしても、直ぐに縮んでしまいます。

   ・ 土が水を吸い込む量は、水の使う量だけでなく、時間の長さにも、関係します。

     初心者は、どうしても、作業に時間が掛り、その分土が弱くなっています。

   ・ 弱くなった土は、始末に負えない物です、それ故、思い切って、壊して最初から、新たな土で、

     やり直した方が、上手くいきます。(又、途中でドライヤーで、乾燥させる手もあります。)

   ・ 水は単に、手を滑らせるだけでなく、皮、竹べら、糸(しっぴき)、弓、針などの、小道具を

     使う場合にも、必ず水に漬けてから、使用すると、土ともなじみ、使い易くなります。 

  ) 轆轤作業では、水を使う場面は、しょちゅう出てきます。その場面に応じて、必要な量の水が、

     使える様になる事が、轆轤上達の一つの方法です。
      
 ⑤ 土殺しが不十分 

以下次回に続きます。


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