わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

続 電動轆轤上達法(作品の振れ1)

2011-02-12 21:41:42 | 轆轤の上達方法
前回に続き、轆轤の上達法について、お話します。

電動轆轤で、技術的に、難しい事柄は、幾つもありますが、その中に、作品が振れる(土が振れる)という

問題があります。振れが起こり易く成る場面は、作品の高さが、高くなるに従い、振れが大きく成る場合と、

大皿の様に、直径が大きくなる事により、発生する振れがあります。

 (尚、轆轤技術が、未熟な人では、高さも、大きさも、さほど、大きくなくても、振れが発生する事も

  有ります。)

1) 振れの原因

  原因となる事柄は、多肢に渡ります。 列挙すると、以下の様な事柄に成ります。

  ① 土そのものが原因 ② 土の練り方の良し悪し ③ 土を轆轤に据える問題 ④ 水の使い方

  ⑤ 土殺しが不十分 ⑥ センターに穴を掘り込む際の問題 ⑦ 底を広げる際の問題 

  ⑧ 肉厚のバラツキの問題 ⑨ 土を上に伸ばす際の問題 ⑩ 形を作る際の問題 

  ⑪ 径を狭める時の問題 ⑫ 振れが発生した時の、対応(対策)の問題 ⑬ その他

 即ち、轆轤作業の、全てに於いて、振れの原因が、存在します。

 それ故、振れのない作品を、作れる様になる事は、その人の技術レベルを、測る物とも言えます。

 一つづつ、説明して行きます。

  (当然、「そんな事は、判っているよと」、言う方も、おられるでしょうが、参考にして頂ければ

   有り難いです。)

 ① 土の問題 

  ) 土の種類に拠っては、轆轤に向かない土もあります。特に伸ばすのが、困難な土もあります。

     但し、一般に市販されている土は、轆轤挽きがし易い様に、調合されていますので、ほとんど、

     問題ありません。特に、轆轤向きの土も、販売されています。

  ) 土の固さも、轆轤挽きに大きな影響を、与えます。特に軟らか過ぎる土は、直ぐに「ヘタリ」

     思うように、言う事を聞いてくれません。大きな作品を作る際には、やや硬めの土を使う事です。

     但し、硬めの土は、力不足の初心者にとっては、ある意味、取り扱い難い土とも、言えます。

  ) 次に述べる土練とも、関係しますが、土が均一の固さに、成っていない場合や、異物が混入して

     いる場合などは、土の伸び方が、部分部分によって異なり、肉厚に差が出て、振れが発生します。

 ②  土の練り方の良し悪し

  ) 確実に、空気を抜く事、土の中に、空気が存在すると、肉厚を薄くするに従い、空気の存在が

    判る様に成ります。空気がある所は、手に「コツコツ」と当たり、轆轤作業も、やり難いですし、

    土もその部分が、十分伸びません。それ故、見つけ次第、剣先で切り裂き、空気を逃がします。

    空気が逃げれば、その箇所は、凹みます。菊練りは、難しく、マスター出来ない方も、多いです。

  ) ①の)で述べた様に、全体の硬さを、均一に練る事です。練る回数を増やせば、均一化が

     進みますが、練る前に、硬い土と軟らかい土を、交互に重ね合わせ、糸で二分し、更に重ね合わ

     せる事を、10回以上糸で切れば、1000層以上になります。この状態で、土練すると早く

     均一にする事が、出来ます。

 ③ 土を轆轤に据える問題 

以下次回に続きます。

 作品の振れ

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