わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

茶道具 (建水2、蓋置き)

2010-06-03 22:06:14 | お茶と「茶の湯」と茶道具(茶陶)
前回に引き続き、建水の話をします。

建水は、水がこぼれない様に、下部が大きく、安定した、造りになっている物が、多いです。

 陶磁器製の、建水の大きさは、小型の物から、大きな物まで、千差万別ですが、一般的には、

   径: 約 13~約 15cm程度、 高さ: 約 6.5~9cm程度です。

 ・ 建水は、格が低い為、著名な作品は、あまり聞く事は、有りません。

 ・ 建水の使い方には、作法(決まり、約束事)が有る様ですが、ここでは、省略いたします。


2) 蓋置(ふたおき)に付いて

  蓋置とは、釜の湯をくむ時、釜の蓋や、柄杓を置く為の、茶道具の一つです。

  小さな物ですが、材質や形など、多くの種類が、あります。

  金属、陶磁器、竹の蓋置が、良く使われ、竹の蓋置(引切、ひききり)は、炉(11月~4月)

  風炉(5~10月)の季節によって、違う切り方の物を、使います。

  竹節の位置が、上部にある物が、風炉用〔天節〕(てんぶし)で、真中にある物が、炉用〔中節〕

  (なかぶし)と呼びます。

 ① 焼き物の蓋置は炉、風炉とも使います。但し、絵柄がある物は、その季節に合った使い方をします。

   焼き物として、青磁、染付け、京焼、薩摩、楽などが、有ります。

 ② 蓋置きの種類:七種(しちしゅ)蓋置と言い、茶道具で、代表的蓋置の7種です。

  ・ 種類は数多く有りますが、有名なものとして、千利休が選んだとされる、7種類の

    火舎(ほや)、五徳、三葉(みつば)、一閑人、栄螺(さざえ)、三人形、蟹の蓋置があります。

    火舎とは、香炉、手焙、火入などの上に覆う、蓋の事で、火舎の付いた、小さな香炉を

    蓋置に見立てたものです。 七種蓋置のうち、最も格の高い物として扱われます。

    これらは、特別な扱いがあります。棚を使った場合、蓋置は点前の終わりに、柄杓と共に

    棚の上に、飾られますが、竹製のものは、特別の物以外は飾りません。

 ③ 蓋置の大きさと、形

   大きさは: 外径 5~6cm、高さ 5~7cm程度で、中空(ドーナツ形)に成っている物が、

   多いです。

 ④ 転用して、蓋置に使う物も多い。
   
   初めから、茶道具専用に、作られた物も、有りますが、他の用途の物を、転用した物も、有ります。 

   即ち、青磁の三つ人形や、染付の三宝、木瓜、千切、桔梗などは、文房具の一つに用いられていた

   物が、蓋置に転用されています。

  糸巻蓋置、雪洞(ぼんぼり)蓋置、青磁菱形 馬蓋置、モウル一葉蓋置 、チキリ蓋置 、千切蓋置など

   多種の形があります。

以上にて、建水と、蓋置きの話を終わります。

次回は、香炉と香合について、お話する予定です。

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