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社交界の華であるメルトイユ侯爵夫人は、自分を捨て若い令嬢セシルと婚約した恋人への腹いせで、女たらしのヴァルモン子爵にセシルの処女を奪うようけしかける。ヴァルモンは貞淑なトゥールベル夫人を口説き落そうとしていたが…
オスカーにもノミネートされ高く評価された、スティーヴン・フリアーズ監督の「危険な関係」が好きなので、同じラクロの原作、奇しくも同じ年に制作されたこの巨匠ミロス・フォアマン監督版も、前からずっと観たかったんですよね~。念願かなって、ようやく観ることができました
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「危険な関係」との勝負では、評価も興行成績も完敗してしまいましたが、ワタシ的にはなかなかの佳作です。決して失敗作ではないと思うのだけど。何がいけなかったのかしらん?同じ内容ながらも、まったく違う味わいになってるので、観比べるのも一興ではないでしょうか。
華やかでエゲツなく毒々しい「危険な関係」に比べると、かなり上品で軽やかな作風に仕上がっています。恋愛ゲームは背徳的だけど、「危険な関係」のような熾烈な心理バトルっぽさはなく、どちらかと言えばウフフ、ラララ♪なラブコメディ調になってます。
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フランス貴族の衣装も、ゴージャスでケバケバしい「危険な関係」と違い、白や薄いピンク、青などを基調とした清楚で爽やかな色合い、ゴテゴテしくなくシンプルなデザイン。見た目も言動もグロテスクで怖い「危険な関係」のメインキャラに比べると、優美で軽妙洒脱な感じになってます。セシルと音楽教師ダンスニーの出番が多く、役割も大きくなっているのも、「危険な関係」との大きな違いでしょうか。
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↑撮影は和気あいあいだったみたいです
キャストも比較せずにはいられません。強烈さ、濃厚さだと「危険な関係」が断然上ですが、美しさ、若々しさはこっちのほうが勝ってます。この映画は何と言ってもヴァルモン役、若き日のコリン・ファースですよ!ヴァルモン役は、やっぱ若いイケメンじゃないと!「危険な関係」のヴァルモンは、卑しいネズミ男にしか見えない中年のジョン・マルコヴィッチなので、いまだに納得できずにいます。
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当時29歳!当然ですが、わ、若い!つっても、まるで別人的な様変わりはしてませんが。今ほど恰幅はよくなく、ひたすらスラっとスマート!今でも「キングスマン」などでキレッキレでシャキっとしてるファース氏ですが、若者だけにある身のこなしの俊敏さ、躍動感、軽やかさ、表情の豊かさで魅せてくれるこの映画は、往年のファンにとっては宝物的作品のひとつと言えるでしょう。
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真面目な堅物紳士、というイメージのファース氏を見慣れてる目には、希代の女たらしを演じてるこの映画の彼は新鮮に映ります。色男というよりチャラ男なファースasヴァルモン、可愛いです。笑顔がso cute!軽~い演技だけど、おバカには全然見えず、知的で気品があるところがファース氏ならでは。でも、やっぱ彼って英国男なんですよね~。フランス貴族役には、ちょっと違和感を覚えました。華やかな衣装が似合わない。イケメンですが、地味なのは否めません。
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女たらし役なので、女とからむシーンも多いのですが、エロくはないです。見た目も演技もウェットじゃないというか、どこか乾いてて淡泊な感じがするからでしょうか。鍛えに鍛えた肉体美を誇るスターと違って、裸も全然セクシーじゃないです。今も昔も、彼は脱がないほうがいいかな。でも、トゥールベル夫人とのダンスシーンやラブシーンはすごく情感がこもっていて、演技とは思えぬ恋してる男なコリンでした。それもそのはず、トゥールベル夫人を演じてるメグ・ティリーとは、実際にも撮影中に恋に落ちて子どもまでもうけた仲になったのだから(結婚はせず)。
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メグ・ティリーは「マスカレード」同様、ガードの堅い生真面目な女が男に溺れる激情的で狂気的でもある一途さが怖い、ヤバいです。コリンとのお子さん、もう大きくなったんだろうな~。
メルトイユ侯爵夫人役は、熟女一歩手前な頃のアネット・ベニング。「危険な関係」のグレン・クローズのような、他人を傷つけ弄ぶ邪悪な大年増毒婦ではなく、自由奔放な遊び好きのキレイなお姉さま、といった風情です。バスタブでの濡れてスケスケな姿や、ベッドで大股開きのお誘いポーズなど、セクシー演技頑張ってました。可愛いアホ娘セシルや、ボケ老人?なヴァルモンの伯母様も、かなり笑えるキャラでいい味だしてます。
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↑さらに若い頃のコリン!「アナザー・カントリー」と同年のTVドラマ“Camille”(椿姫)の彼にも会いたい~