まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

銀河系イケメン✰

2017-05-28 | 北米映画 15~21
 「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス」
 黄金の惑星でトラブルを起こし、追われる身となったピーター・クイル率いるガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの前に、ピーターの実の父エゴが現れる。一方、ピーターの育ての親である宇宙海賊の首領ヨンドゥは、黄金の惑星に雇われピーターたちを捕えようとするが…
 待望のパート2を、ようやく観ることができました(^^♪期待通り、前作「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」以上に愉快でゴキゲンな続編になってました。でも、あんなに面白かったはずの前作なのに、どんな内容だったのか全然思い出せなくてこのキャラって?前作に出てたっけ?ピーターたちとどういう関係だったっけ?と気になることが多くて、パート1を復習しておけばよかったと少し後悔。でも、観てるうちにそれも雲散霧消していって、パワーアップしたゴキゲンなノリにハマることができました。最近は劇場での映画鑑賞、2時間の上映もキツくなってるけど、この作品は苦痛なしであっという間に終わった感じ。

 マーヴェル系の中でも、このシリーズはコメディ色がとりわけ濃ゆい強いところが好き。舞台は宇宙なのに、コテコテにアメリカンな笑いがいいんですよね~。とにかくノーテンキでエネルギッシュで、ちょっとお下品な笑いは、まさに肉汁ジュージューなアメリカンハンバーグな美味しさ。好きな人にはたまらないけど、ダメな人にはダメなんだろうな~。明るいけどかなり大人向けな笑いなところも、おこちゃまやジジババ向けばかりの邦画にはない魅力です。

 お笑いだけでなく、家族愛や友情、男気などベタながらもホロっとさせるシーンや台詞も、星のように散りばめられていました。突然現れた実の父に傾きながらも、育ての父への愛に気づくピーターの揺れる息子心が泣かせます。ガーディアンズとワイスピは、もうほとんどファミリー愛映画になってますね。
 宇宙人や惑星など、カラフルでイマジネーション豊かな風貌や衣装、セットが目に楽しいです。そして前作以上に、80年代のポップミュージックが活用されていて、映画を楽しくしている魅力となっています。特に私が好きなのは、ラスト近くに流れた「Father and Son」です。いい曲!感動的に効果的に使われてました。
 この映画、やはりワタシ的には何と言っても、主人公ピーター・クイル役のクリス・プラット

 え、ええわ~ほんま好き!めっちゃ好き!今いちばん好きなハリウッド俳優かも。明るくて男らしくて面白くて逞しくて、まさに理想のアメリカン男です。それにしてもクリプラ、何か一段とカッコよくなってたような?!もちろん今までのクリプラもカッコよかったけど、今回は何度もハっとなってしまうほど男前だった。見た目はそんなに変わってないのに、なぜ?雰囲気が何だか華やかになったというか、垢ぬけたというか。ヒット作を連発し、今やハリウッド屈指の人気スターとして得た自信やカリスマ性が、男ぶりを磨いたのでしょうか。

 カッコいいけど、見た目も演技も飾らない、気取らないところが好き。子どもっぽいのではなく、少年っぽいクリプラが素敵です。老けた子どもみたい、なんちゃって若者な日本のチビで貧相な某事務所のタレントと違い、芸風も見た目もクリプラは大人の男。長身でマッチョな体格も、理想のアメリカ男。今回も、チョコっとだけファンサービス脱ぎシーンあり。ええ体~人工的なバキバキシックスパックではなく、抱かれ心地よさそうなガチムチがいいんですよね~。

 コメディ役者として面目躍如なおバカな表情、おバカな動きもさすがクリプラ。ロマンチックなシーンもイケてたので、今度はラブコメに出てほしいなあ。もちろん、シリアスなドラマにも挑戦してほしいです。
 ガーディアンメンバーの中では、スペースアライグマのロケットがいちばん好きです。今回もロケット、大暴れでした!見た目は可愛いけど、キャラは野卑で好戦的なところが好き。口汚さと、ペット呼ばわり小動物扱いされて怒るお約束が、毎回笑えます。ロケットの声を担当してるブラッドリー・クーパーの素晴らしい声優ぶりも讃えたい。ブラパのあのウヒャヒャヒャヒャ!な下品な笑い声と、ぷっつんブチギレ声がツボなんですよね~。ピーターとロケットの楽しいカッコいいコンビっぷりに、いつかクリプラとブラパの本格的共演を熱望せずにはいられません。キャラも見た目もちょっっとカブる二人、兄弟役でコメディとかよさげ。そういえばこの二人、新インディ・ジョーンズ候補でもあったんですよね。どっちも似合いそう!どっちかで実現してほしいものです。

 ピーターの実父役を、ワイスピのミスター・ノーバディことカート・ラッセルがノリよく好演。顔は似てないけど、お笑い系の明るいオールアメリカンさが似通っていて、クリプラと親子役に違和感なし。シルベスター・スタローンもチョイ役でゲスト出演してました。
 パート3も楽しみ!それはそうと、ガーディアンズファミリーも、アベンジャーズシリースに登場するとか?同じマーヴェル系とはいえ、いったいどう絡むのか想像もできません。

 ↑プロモーションで来日も果たしたクリプラ、スター然としてないオチャメな人柄が好評だったようですね。ガーディアンズやアベンジャーズシリーズ、そしてジュラシックシリーズと、ブロックバスター映画に引っ張りだこですが、たまにはシリアスなドラマとか恋愛ものにも出てほしいものです
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

危険運転の男たち 氷上戦争

2017-05-17 | 北米映画 15~21
 「ワイルド・スピード ICE BREAK」
 恋人レティとキューバで甘いバカンスを楽しんでいたドミニクの前に、サイバーテロリストのサイファーが現れる。その直後、ベルリンでの任務中にホブスとファミリーを裏切り、サイファーに寝返るドミニク。宿敵デッカードと手を組み、ホブスとファミリーはドミニクを取り戻す闘いに挑むが…
 待望のシリーズ最新作、ようやく観ることができただよ期待通り、相変わらずの突き抜けたハチャメチャさ、ノリノリなゴキゲンさでした。それにしても思い返してみれば。走り屋の窃盗団の首領だったドミニクも、今では世界を救う正義の戦隊のリーダーになちゃってますよね~。シリーズも回を重ねるたびにスケールアップ、グレードアップ、とどまることのないハチャメチャ化こそ、ワイスピシリーズの醍醐味ではないでしょうか。戦車と戦ったり、パラシュートで空から降下したり、いつしかイカした車でスピードを競う、というコンセプトから脱線。今回は車VS潜水艦&魚雷ですよ。自衛隊でも無理な戦闘、まさにありえねー!けど、やっぱワイスピはこーでなきゃね!と、とんでもシーン、とんでも展開をニヤニヤしながら満喫。戦闘前のお約束、スピードレースも好き。ゴキゲンノリノリなミュージックと、半裸で踊るセクシーギャルが、ワイスピ開始を告げるフラッグです。

 明らかにツッコミを狙ってる奇想天外さがお約束なワイスピシリーズですが、毎回よく考えつくな~と感心してしまうアイデア、創意工夫には頭が下がります。金と高度な技術を駆使してるところも、ハリウッドにしかないスゴさ。今回も、目がテンなシーンのつるべ打ちです。サイファーの細工によって、車がコントロールを失って暴走したり、ビルから次々に降ってくるニューヨーク大パニックシーンが圧巻。あれ、どーやって撮影したんでしょうか。CGっぽくないところが驚異でした。極めつけは、ロシアでの氷上決戦。メチャクチャすぎる~!襲ってくる潜水艦、魚雷!基本、ワイスピってノーテンキなお笑い映画なんですよね。笑いを狙ってるところが好き。ぜったい死ぬやろ!でも死なないドミニク&ファミリーの不死身さも、ほとんどギャグになってます。

 愉快痛快豪快なハチャメチャさだけでなく、ワイスピファミリーのキャラと活躍もファンには毎回のお楽しみ。初めてのブライアン不在で再スタート。ブライアンの穴を埋めるかのように、ファミリーに新メンバーが加入。最強の宿敵だったデッカードのファミリー入りにビツクリ。前作あたりからブライアンを押しのけドミニクとW主役になってたホブスが、デッカードといがみ合ったり挑発し合ったりする様子は、ほとんどヤンキー漫画なノリ。あんなに死闘、激闘を繰り広げた二人が、あっさりと和解、仲良しになっちゃって、ちょっと拍子抜け。闘った後は仲間!って、ワンピースかよ今回ホブス&デッカードのハゲコンビが、かなりコミカルでいい味だしてるんですよね~。刑務所での大乱闘がエキサイティングだった。ニヒルで冷酷な暗殺者だったデッカードが、修羅場で赤ちゃんを守ったりあやしたりするシーンで見せる優しさ、おちゃめさに驚喜!キャラ変してるし!さらに、デッカードママ登場!ママには頭が上がらない、ちょっとマザコンな一面にも驚笑。デッカード役のジェイソン・ステイサムが、キレッキレなアクションだけでなく、コメディ演技でも魅せてくれました。ホブス役のドウェイン・ジョンソンも、今後はアクションコメディ映画とかに出そうな予感。
 ドミニク役のヴィン・ディーゼルが、主役なのに何だか影が薄かったような。彼もレティ役のミシェル・ロドリゲスも、老けたな~。特にヴィンちゃん。顔も首もシワシワ、体もゴツいけどブヨブヨになってたような。ヴィンちゃんとドウェイン・ジョンソンが、不自然なほど絡まず同じ画面に映らないのも、ワイスピファンの間では話題に。不仲説、かなり信憑性ありです。次回は最強ハゲトリオそろい踏みで!
 今回の敵であるサイファー役は、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」での激演も記憶に新しいシャーリーズ・セロン。

 シャー子さん、マッドマックスではトム・ハーディを従え、今回はヴィンちゃんを手玉にとるなど、屈強な男たちもタジタジな美しき女丈夫役がハマりますね~。フツーの女役、もうできない女優です。男を憎み蔑んでる女、みたいなところもシャー子さんらしかった。美しさ、オーラ、存在感も凡百の女優とは違います。クールな悪辣さも小気味よかったです。でもサイファー、いったい何がしたいのかイマイチ解からなかった。悪人というより、き○がい?やたらと振りかざす難解な持論が笑えた。
 ミスター・ノーバディの部下、リトル・ノーバディ役で、シリーズ初登場となったスコット・イーストウッドもイケてました。

 顔は若かりし頃のパパそっくり!パパを可愛く爽やかにした感じ?みんなからイジられまくる若造キャラが可愛かった。実戦では勇躍してカッコよかったです。今作では唯一の若手イケメン俳優で、今後も新メンバーとして活躍が期待されますが、やっぱポール・ウォーカーに比べたら地味なんですよね~。あたらめて思い知った。ポールはワイスピの華だったんだな~、と。

 デッカードのママ役は、何と!大女優ヘレン・ミレン。ちょこっとしか登場シーンはありませんが、さすがの威厳と風格。ジェイソン・ステイサムをオロオロさせる役できる女優なんて、そうそういませんからね~。新メンバーだけでなく、まさかの復活キャラにも驚喜!え!ウソやろ?!な再登場。彼までファミリー入り?!まさに昨日の敵は今日の友なワイスピファミリーです。ケンカした後は友だち♪なノリなので、ひょっとしたらサイファーも次回はファミリー入り?!そうなったらもう、地球上に敵なしじゃんよ。次の舞台は宇宙だネ♪
 はじめはアメリカ国内だったのが、どんどん壮大にグローバル化し、今回のキューバ、ニューヨーク、ロシア(ロケはアイスランドだとか)と、世界をまたにかけての闘いも今やワイスピの魅力のひとつ。でも絶対、ワイスピファミリーには自分の住む街に来てほしくないわ~奴らが来たら、グッチャグチャに破壊されちゃうもんね。一般市民の死傷者たくさん出てるはずなのに、敵以外の死体や怪我人がまったく映らないご都合主義も、ワイスピならではです
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

母をたずねて1万キロ

2017-05-14 | オセアニア、アフリカ、中東、その他のアジア映画
 「LION/ライオン 25年目のただいま」
 インドの貧困地で家族と暮らす5歳の少年サルーは、迷子になってしまい遠い町で保護され、養子としてオーストラリアに住む夫婦に引き取られる。成長したサルーは、微かな記憶を手がかりに、グーグルマップで生地と家族を探し出そうとするが…
 なぜタイトルが「ライオン」なのか、映画を観たら判ると聞いて楽しみにしていたのに、たまたま観たバラエティ番組で、ゴーリキあやめとお笑い芸人が得意げにネタばれしてたありえない~ふざけんな~
 とまあ、観る前にテンション下げられてしまいましたが、高く評価されたのも納得の佳作でした。私は冷血人間なので、涙までは流さないものの、ちょっとウルっとなりそうにはなりました。感動しやすい人は、きっと泣いちゃうと思います。悲劇をネタにしたお涙ちょうだいは苦手ですが、喜びと幸せで涙を誘う映画は好きです。
 この映画、実話を基にしているのだとか。世の中たくさんのウソみたいなホントの話が起きてはいますが、サルーの数奇な人生もまさに事実は映画よりも奇なり。グーグルで生まれ故郷を突き止めるというエピソードにも驚かされましたが、もっと信じがたかったのは、幼児が迷子になって家族と生き別れになって、インドからオーストラリアに流れていくという展開。あんなこと、ありえるんですね~。いくら何でも、日本では同じようなこと起きないと思うし。行方不明となった痴呆老人が、数年後に遠く離れた施設で発見されるってのは、たまにあるけど。子どもの場合は、事件事故に巻き込まれていないかぎり、どこかで保護されたらすぐに身元は判明するはずだし。汽車に閉じ込められたサルーが、何日も乗ったまま誰にも見つからないとか、衝撃的すぎました。駅であんな小さい子が独りでいたら、日本ならすぐに駅員やお巡りさんが保護するでしょう。でも、インド人は誰も気にせず無視、もしくは邪険に扱う。街をさまよった挙句、5歳の子がホームレス!しかも数か月も!でもあのインドの様子を見てたら、それもありえるんだろうな~と、日本との社会や生活の相違にカルチャーショックを受けました。

 それにしてもサルー、その心身のタフさに驚嘆!とても5歳児とは思えぬサバイバル力、冷静沈着っぷりでした。私なら、ぜったい精神的に異常をきたすわ。家族を恋慕いながらも、取り乱したりせず淡々と運命に逆らわないサルーの様子に、どうでもいいことで錯乱しかける自分が恥ずかしくなりました。危ない目にも遭ってたけど、うまくすり抜ける賢さ、勇気も大人顔負け。私なら確実に野垂れ死に、もしくは変質者の餌食か売り飛ばされるかです。タフで聡明だったからと同時に、運のよさのおかげで命を落とすこともなく、もっと過酷な運命をたどらずにもすんだサルーです。それにしても。「ムーンライト」のシャロンもでしたが、何の罪もないいたいけな子どもが非道い目に遭うのは、本当に悲しく憤りを覚えます。今もまだ、社会は子どもに冷たく害悪に満ちています。
 シャロンもサルーも、辛酸なめまくりの過酷な少年時代を余儀なくされましたが、一方では人一倍の優しさや愛にも恵まれてもいました。サルーを引き取って慈愛を注いだオーストラリア人夫婦も、まるで生き仏のような人たちでした。サルーは本当に幸運でしたよ。虐待する鬼畜のほうが、出くわす確率は高いですし。冷血人間の私は、愛する家族がいても貧しく絶望的な未来しか待ってないインドを忘れて、豊かで希望に満ちてるオーストラリアで躊躇なく生きることでしょうなのでグーグルで故郷探しもしませんサルーのように、自分だけが裕福に暮らしていることへの罪悪感は、おそらく感じないでしょう

 この映画を観て、私は中国残留孤児のことを思い出しました。ネットがある現代社会に生まれたことも、サルーには大きな幸運でした。
 サルー役は、アカデミー賞作品賞を受賞した「スラムドッグ$ミリオネア」が今はもう懐かしいデヴ・パテル。彼はこの映画での好演で、オスカーの助演男優賞にノミネートされました。

 スラムドッグではまだ少年だったパテルくんが、すっかり大人の男に成長!しかも、なかなかの男前になってる!たま~に、カープの野村祐輔に似て見えたのは私だけ?ノムスケを黒く濃ゆく精悍にした感じ?インド顔だけどインド臭がキツくないパテルくん。それは実際には彼がインド系イギリス人だからでしょうか。インドの濃さとイギリスの文化的なところが合わさった雰囲気が、サルー役に適してました。少年時代とは別人のような男くささ、マッチョなカラダがイケてました。ふたつの故郷の間で心が引き裂かれる繊細な演技にも惹きこまれます。どう考えても主演なんだけど、なぜ助演男優賞候補?オスカーってよくそういうこと、ありますよね。大人の事情?

 幼児サルー役の子役、サニー・パワールくんがミラクルな演技!恐ろしい子!めちゃ可愛いけど、日本の子役みたいな白々しさ、気持ち悪い媚がなく、ガキンチョなのに聡明そうで思慮深そうなところが驚異でした。
 サルーの養母スー役を、オーストラリア出身のニコール・キッドマンが好演。いつもの氷の美女なニコキさんではなく、優しいおばさんな彼女が新鮮でした。大物女優にありがちの悪目立ちに陥らず、押しつけがましい独りよがりな熱演ではなくて好感。実際にもニコキさん、大女優なのにいい人っぽいですよね。スーがなぜ養子をもらって愛を注ぐのか、その理由がスピリチュアルすぎて、ちょっと怖かった。神秘体験を語るシーンのニコキさんも薄っすらヤバい人っぽくて、やっぱフツーじゃないニコキさんでした。
 サルーの恋人役は、「キャロル」での好演も記憶に新しいルーニー・マーラ。彼女もニコキさん同様、私!私を見て!な演技ではなく、控えめで静かな力強さが心地よく印象的でした。
 本編終了後に、本物のサルーがスーを伴ってインドの実母を訪ねる実際の映像が。ここが一番グっとくる感動的なシーンかもしれません。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大好き♡クリプラ

2017-05-11 | 映画雑記
 Comment allez-vous ? ご機嫌いかがですか?早いもので、もう五月も半ばですね!私は五月病真っ盛り!咲かせて咲かせて桃色吐息~なevery day every nightです
 何かもう、家の近くにあるドブ川に飛び込んでしまいたくなる気分ですが、先日思いがけぬ贈り物が届き、ちょっとだけ心が和みました。大好きなクリス・プラットに出したファンレターの返事が来たのです。カッコいいクリプラのサイン入り写真に、いい男はやっぱ心の妙薬だわ~とfeel so good!
 出したこともすっかり忘れてたファンレター。ボケ防止のため英語を勉強し直そうと、ちょっと前まで好きなスターの映画を観たらファンレターを書いたりしてたのですが、いつしか日本語の日常会話さえままならぬ状態となり、英語どころじゃなくなった。予期せぬ返事は、無気力になるな!というクリプラからの叱咤みたいな感じです。
 今年は「マグニフィセント・セブン」「パッセンジャー」「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックッス」と3本も出演作が公開。日本にも宣伝で来日し、おちゃめな人柄で多くの人を魅了したことも記憶に新しい。グズグズしてる間に、上映が終わってしまったパッセンジャー観に行けなくてゴメンねクリプラ!ガーディアンズは絶対観に行くけんね!
 今月は頑張って、ガーディアンズだけでなく美女と野獣、ワイスピも観に行かねば!
コメント (13)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

月明り蒼い渚で…

2017-05-08 | 北米映画 15~21
 「ムーンライト」
 学校ではいじめられ、麻薬中毒の母親からは育児放棄されている孤独な黒人少年シャロンは、ドラッグ売人のフアンと出会う。何かと自分を気遣ってくれるフアンに、シャロンは心を開くようになるが…
 今年のアカデミー賞で作品賞、助演男優賞、脚色賞の3部門を獲得した話題作を、やっと観ることができました(^^♪
 オスカー授賞式でのクライマックスのハプニング、ほんと衝撃的でしたよね~。せっかく栄えある作品賞に輝いたのに、あんな形での受賞は気の毒としか言いようがない。ララランドも可哀想だった。でも、災い転じて福となすというか、すごい宣伝にはなりました。ララランドだけでなくこっちも観てみよっかな、と多くの映画ファンの興味を惹き、観客動員につながったことも事実ではないでしょうか。私はもともと、ラララよりもこっちのほうにが気になってました。理由は言うまでもなく、私が腐だからこの映画、黒人の物語というだけでなく、黒人のゲイのドラマ、ということも話題に。マイノリティ+LGBTって、なかなかヘヴィ。日本では一般受けしない内容かもしれません。私もどちらかといえば、軽い楽しい映画のほうが好きだし、3度のメシより好物なBLにしても、重すぎ現実的すぎるのは苦手。ということで、気にはなってたけどしんどいのはイヤだな~と、不安に思いながら観たのですが…シビアで悲痛ながらも、心に沁みる美しい佳作でした。

 この映画、期待してた以上に腐ってた(笑)のがナイスでした。人種差別、いじめ、貧困、育児放棄、麻薬など、深刻な社会問題がコレデモカ!と詰め込まれてるのですが、それらをリアルに告発したり提起するのではなく、メインボーカルのBLを盛り立てるバックコーラス的な役目になってたのが、私には好ましかったです。そのBLも、かなり切なくてセンチメンタルでビタースウィートで、性的なシーンもほとんどないので、ライトな腐向けです。乙女ちっくとも言えるピュアなBLを、デカいゴツい野獣のような黒人さんたちが繊細に哀切に奏でてるところが、異色かつ新鮮でした。

 ガキんちょシャロン、高校生シャロン、大人シャロン、の3部構成になってるのですが、どのパートのBLもとにかく切ないです。恋や性愛のエリアに踏み込みそうで踏み込まないもどかしさが、腐のハートをムズキュン。演出とムードが、すごい腐のツボを突くんですよ。特に、シャロンとケヴィンの夜の渚での出来事、大人になって再会した二人がぎこちなく遠まわしに想いを確かめ合う台詞に、男女の恋愛にはないやるせなさが。バリー・ジェンキンス監督は、ゲイなのかな?ノンケや腐女子では作れないような映画だと思うのだけど。
 学校ではいじめられるわ、母ちゃんはジャンキーな娼婦で育児放棄だわ、風呂のお湯がでないわ、もう辛酸なめ太郎すぎるシャロンが可哀想で暗澹となってしまうのですが、不思議と陰惨で悲劇的な映画になってなかった。捨てる神あれば拾う神あり、不幸で過酷な環境にあっても、優しさと愛情にもシャロンが恵まれていたからでしょうか。私など、特に不自由なく、辛い目に遭うこともなく育ちましたが、シャロンのように誰かに温かく優しくされたことないですし。フアンとケヴィンの存在だけで、シャロンは不幸な人間とは思えませんでした。それにしても。シャロンの我慢強さに驚嘆。私なら絶対に耐えられんわ~。
 こんなに黒人しか出てこない映画を観たのは初めて。出演者たちの好演も、忘れがたいです。フアン役のマハーシャラ・アリは、アカデミー賞助演男優賞を受賞。

 こんないい人がヤクの売人とか、矛盾ありすぎるわ~。フアンみたいな人こそ、学校の先生とか政治家になってほしいのに。シャロンへの慈父のような優しさ、温かさが感動的でした。赤の他人であるシャロンへの優しさも、フツーなら何か魂胆がある、少年愛の変質者?と疑うところですが、あの明るくて屈託のない笑顔にはシャロンじゃなくても心を許すわ。いかつくてコワモテ、一目でその筋の人と判る風貌に仏心を宿したフアンを、マハーシャラさんが魅力的に演じてました。時おり見せる悲しい表情が、心の中での鬼と仏の葛藤に苦悩してるようでした。疑似父子みたいなシャロンとフアンですが、ちょっとだけショタっぽい危うさもあって、ドキっとさせられることも。特に海で泳ぐシーン。何かを待ってるような、何をしても受け入れそうなシャロンを、フアンが今にも抱きしめそうな雰囲気。あれは父子な二人じゃなかったぞ!マハーシャラさん、第1部のみ登場ですぐに消えちゃうのですが、シャロンの心同様、観客の心にも最後まで残る名演でした。
 007シリーズのマネーペニー役で有名なナオミ・ハリスが、シャロンのジャンキーママ役を熱演しオスカー候補に。本来は美しく知性的なイギリス女性のナオミが、アメリカのヤク中底辺女役!まさに自分とは正反対な女の役なのに、なかなかのハマリっぷりでした。浅ましい醜態、狂態に、こんなママ絶対イヤ!とドン引きしつつ、何か哀れで痛ましくもあって、シャロンが彼女を見捨てられないのも理解できました。

 各時代のシャロンを演じた3人の俳優たちも賞賛に値します。見た目もナイーブだった少年シャロンが、大人になるとプロレスラーのような様変わりしてビツクリ。怖い風貌になったシャロンが、ケヴィンとの再会に胸ときめかせたり不安に揺れたり、中身はデリケートな少年のままなのが微笑ましかったです。あと、フアンの恋人テレサ役も、好感度の高いキャラでした。演じてたジャネール・モネイが、クールな美人。
 本当の愛は、運命の人は、人種とか男女とか関係ないんですね。ケヴィンなんて、基本はバリバリのヤリチンノンケなのに。マイノリティやLGBTの試練や困難が、私には羨ましくもあります。私なんかそもそも、戦ったり悩んだりする本当の愛にも運命の人にも縁がない!それにしても。やっぱ男のほうが、女より純で優しくてロマンチックですよね~。母親への愛憎にしろ、一途な初恋にしろ、女はもっとドライで冷酷で現実的、打算的だよな~と、シャロンやフアン、ケヴィンを見ていてつくづく思いました。
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする