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まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

女の道は一本だけじゃない

2009-02-27 | 北米映画 20s~50s
 韓ドラとかでよく見る、運命の出会いとか再会とか、絶対ありえねぇ~!なんて嗤ってる私ですが...いや、そうバカにできないかも、と思う今日この頃...
 先日も、広島市内の路上を歩いてると、向こうから前の職場の上司が!ひ~この世で二度と会いたくない奴ワースト5には必ず入る人だよ!何でこんな所で~この人と~とっさに得意技である忍法ものかげ隠れで、彼が通り過ぎるのをハラハラしつつ見届けたのでした。
 そのとき一回かぎりだったら、まあそんな偶然もあるさで済むことなのですが...昨日、仕事帰りに地元の商店街でも彼を目撃!ガビョーン!これって何?!運命?!怖い!
 逢いたい人には、どんなに願っても祈っても、待ち伏せしても逢えないのになあ。イヤな偶然は頻繁なのに、いい偶然はまったくない。これが私の運命なのでしょうか...
 
 「恋愛手帖」
 ジンジャー・ロジャースがアカデミー賞主演女優賞を受賞した、1940年の女性映画。
 大恐慌時代のニューヨーク。化粧品店の店員キティは、貧乏だが誠実な医者マークにプロポーズされる。同時に、元夫で名門の子息ウィンが現れ、よりを戻したいと迫ってくる。心揺れるキティの選択は...
 回想とモノローグで、歩んできた道を振り返り、自己を見つめ直す若い働く女性の姿を描いた作品。当時のアメリカ社会や生活の様子が、なかなか巧みに背景に取り入れられています。
 キティ、かなり壮絶な不幸を経験するのですが、じめじめメソメソしたところが皆無で、いつだって明るく気丈なところがまさに強いアメリカ女って感じ。誰かのせいにしたり恨んだり悔やんだりせず、that's my lifeと静かに言い聞かせてるような姿や、古い偏狭な価値観に迎合したり卑屈になることなく、誇り高く自己主張する意志の強さなど、女性の社会進出や自立、フェミニズムが謳われ始めていた当時らしい、女性はかくあるべき!なキティのキャラです。
 明るく利発で強いキティですが、結局は女の幸不幸は男しだい、というのが物語の核にあって、ちょっと残念。でもま、男なんか!とギスギス警戒することで無傷な人生を歩むよりも、愛した愛されたことで負った傷の多い人生のほうが、豊かで幸せだよなあ、とも映画を観ながら思ってしまった私。田嶋ヨーコ先生、すんません♪
 オスカーを受賞したジンジャー・ロジャース、この作品で初めて彼女を見たのですが、そんなに美人でも可愛くもないけど、明るくて快活でちょっとコミカル、だけど頭が良くて気が強い、という典型的な素敵アメリカンガール、なキャラ&見た目で、すごく好感がもてます。フレッド・アステアとのコンビ映画も観たくなってきた。
 キティ役、今だとさしずめ、リース・ウィザースプーンとかエイミー・アダムスが演じるようなヒロイン?シャーリーズ・セロンとかだと、この金髪豚野郎!と男を殺しかねないので、不適切かも
 それにしても、ウィンが超ムカつく男!キティと二人きりの時は、甘~い熱~い愛の言葉を浴びせ、夢のような約束をしまくるのに、いざという時は曖昧で頼りない。あっさりキティと離婚するし、すぐ再婚して子供もできたのに、再会したキティに厚かましくもまた...いつの時代も古今東西、いるいる~こんな男。ほんと、死ね!な男です。キティもさあ、こんな男いつまでも未練たらしく想ってないで目を覚ませ!とイライラします。
 ウィンもマークもあんましイケメンじゃなかったのが、かなり減点ポイントかも。
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一枝梅⑦~⑭ 花咲ける義賊道

2009-02-25 | 韓国のドラマ
 「イルジメ」第7話から14話まで観ただべさ...

☆ありえない偶然=運命?
 指名手配中のヨンの姉を目撃し、密告するシフ。罪悪感を紛らわすため、キーセンの店で酒を飲む彼は、下働きのおばさんの優しさに心慰められる。何と、おばさんはヨンの母!すごい因縁ですねえ。
☆蹴鞠大会 
 王さまの御前で、貴族たちが興じてるのは...サッカーじゃん!シュートを決めて、喜びのダンスするビョンシクが笑えた。
☆荷車強奪!
 すごい計画性と仕掛けを見て、私は思った。三億円事件の犯人って、実はイルジメだったのではと...
☆ビョンシク、狂乱の直訴
 王さまに考えを翻意させるため、決死の大芝居。エゲツないおっさんですが、ビョンシクみたいなアクの強さって、政治家には必要なのかも。それにビョンシクって、基本的には良いパパだよなあ。ヨンのパパは、その清廉潔白さゆえに妻子を不幸のドン底に突き落としたけど、ビョンシクが世渡り上手なおかげで、ウンチェもシワンも何不自由ない幸福な生活を享受してるもんね。私なら、ヨン父よりビョンシクのほうをパパにもちたい!
☆ヨン&シワン、コンビ結成
 すっかり仲良しになっちゃった二人。目の寄るところに玉というか、性格に一脈相通じるところがある者同士だもんね。二人のアホな意気投合ぶり、何だか微笑ましい。ヨンのほうには他意があって純真な友情じゃないのが、ちょっと残念でもあります。騙されてるシワンが可哀相。好きな相手には気前が良くて律儀なシワン、私も友達になりたい。敵に回したらメンドい男だけど。
 
 ↑シワンのバカ♪
☆ヨン、ひとり影の軍団
 いつの間に、あんな忍者の技を習得したのでしょうか。スネ毛なしなツルッツルの女より細くてキレイな足にも吃驚。
☆イルジメ=ヨンだよ!
 ウンチェ、何で気づかないの?あの独特のキツネ目は、同一人物であることを如実に語ってると思うけど。
☆オクトパス作戦
 次なる盗みの道具は、何とタコ!タコの吸盤にお宝を吸い付かせて、いただき!顔にタコが~!とヒーヒャー騒いでるシワン&ヨンのオバカっぷりも笑えた。
☆恋する女は力もち
 瀕死状態のヨンをオンブして運ぶボンシル。す、すごいパワー!
☆新バカ登場
 清の使節長の息子。シワンを凌ぐバカっぷり。酔って馬で市場を暴走、ヨンと仲良しだった幼女を轢き殺して逃走!うわあ、いるよなあ現代でも、こんなバカ男。金と元気って、バカが持ってちゃいけないものです。
☆ウンチェって...
 優しく賢い聖女なキャラで、ご立派だけど...出しゃばりでカッコつけすぎにも見えて、何か鼻につくんだよなあ。平民に混じって抗議運動する彼女ですが、そんなことするより個人的に轢き逃げバカ男に会って、詰問や謝罪を要求することもできただろうに。
☆市民VS警察
 暴動を起こす平民を、ボコボコに叩きのめす宮廷の警護隊。今も昔も変わらぬ、韓国おなみじみの物騒な光景に戦慄!
☆天才職人イルジメ
 手作りの甲冑コスチュームといい、忍者屋敷みたいなアジトといい、ヨンって泥棒やめても大工や工芸家として食っていけそうですよね。
☆シワンいい奴?悪い奴?
 てめー早くどもを騙してこい!と蹴りを入れながらシフに命令する意地悪シワン。武力で暴動制圧が始まるから、早く逃げろ!とヨンを助けようとする優しいシワン。ほんとシフが大嫌いで、ヨンが大好きなんですねシワン。
★総括
 おばかコメディ+痛快活劇って感じで、面白い!
 イ・ジュンギくん、顔は苦手なんですけど、アホな演技は絶品ですね。ヨン&シワンのアヒャアヒャしたアホコンビ、ほんと笑えるので大好き。
 パク・シフくん、カッコいいんだけど、影が薄いなあ。このドラマってヨン、セドル、ビョンシクにシワン、ボンシルの親父にヒマ組のギトギト兄貴など、濃い&テンション高いオバカキャラがひしめいてるので、まじめ系キャラは損ですよね。
 
 シフくん、最終回までにもう一肌脱いでおく必要あるよ!
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慰めよりKISSが欲しい

2009-02-24 | イギリス、アイルランド映画
 「慰めの報酬」
 007最新作、遅ればせながら鑑賞♪
 愛する女を喪ったジェームズ・ボンドは、彼女の背後にいたミスター・ホワイトを捕らえ、謎の人物ドミニク・グリーンが率いる悪の組織の存在を知る。ボンドは新たな闘いに身を投じることに...
 前回の「カジノ・ロワイヤル」同様、面白かったです。エキサイティングでド迫力のアクションが、これでもか!と連打されるので、ぜんぜん退屈しません。ダレない映画って、やっぱいいですね。ただ、アクションも怒涛のツルベ打ちすぎると、ワンパターンだなあ、とか、話ほとんどないじゃん、みたいな物足りなさも否めませんが。
 惜しみなく爆破・破壊される建物、車や船。ヨーロッパの古都や南米のリゾート地でロケなど、前作以上に金かけてるよなあと感嘆。ボンドが瞬間移動のごとく飛び回る世界各国の景勝地も、このシリーズの魅力です。それにしても、その町に住む一般人は、大迷惑ですよねえ。ボンドが来たら、必ずメチャクチャな破壊行為があるし。英国諜報部は、ちゃんと弁償してくれるのかしらん?ボンド、日本には来ないでね♪
 今回のボンド、ちょっと私怨が絡んでるせいか、諜報活動そっちのけで悪人をブっ殺しまくり。かなり暴走してます。敵だけでなく、味方まで次々と冥土送りにしてしまうボンド、まさに魔性の男(単なる疫病神?)!
 ボンド役のダニエル・クレイグが、今回もカッチョE~
 
 クールで硬派で知的で強靭で、なおかつストイック。スパイといふは死ぬ事と見附けたり、みたいな風情が日本の侍っぽくて素敵。今までのボンドって、何だかチャラチャラしてて脂ギッシュな金持ちの遊び人オヤヂっぽかったので、あまり好きじゃなかったのですが、ダニクレのボンドは歴代のボンドと違って、極力ユーモアや洒脱感を排除した、真面目で厳粛で骨太な、まさに闘う漢(おとこ)ってキャラなので好きです。
 ダニクレのボンドは、あまり銃や秘密兵器に頼らず、おのれの肉体で闘う武闘派なところが最大の魅力かも。上映前に、小栗旬主演の「クローズ2」の予告編があったのですが、わらわら出てくる不良少年たちがダニクレに比べると笑えるほど弱っちく見えた。あんなジャリどもが束になってかかっても、ダニクレには勝てそうにありません。ともあれ、今回も血泥で汚れた満身創痍、カラダを張りまくったボンドの肉弾戦が見事です。ただ、別に手を抜いたわけではないだろうけど、前回のほうが壮絶で強烈だったような気もするが...
 あと、ダニエル・クレイグって007じゃない時もそうですが、すごくオシャレなんですよね。スーツ姿は言うまでもなく、カジュアルなファッションでもエレガント。彼、柔道とか空手の胴衣も似合いそう。なので、決して美男ではない猿顔なのに、すごく男前に見える。ジョニーやブラピは超男前ですが、とても洗練されているとは言えず、やっぱアメリカの田舎くささがあるもんね。
 ダニクレのもうひとつの必殺武器といえば、そう、マッチョな肉体美。抱いて~!ですが、今回はホテルのシーンでチョコっとだけ脱ぎ。これは確実に、サービスの低下!前回は、水着やラブシーンだけでなく、全裸の拷問シーンまで披露したのに。今回は、ファンがうるさいから一応脱いでやったよ!みたいな。脱ぎ惜しみ始めたかダニクレ...
 ボンドガール役のオルガ・キュリレンコは、「蛇男」の時も思ったけど、ゼタ姐さんを可愛くした感じ?ソフィー・マルソーをほっそりさせた感じにも見えた。ボンドとは兄妹みたいなムードで、従来のボンドガールの役目・務めである甘いアヴァンチュールな展開はなし。
 
 悪人ドミニク・グリーン役が、フランスの個性派人気俳優マチュー・アマルリック、というのがユニークな人選。マチュアマの英語を初めて聞けたのも収穫。キャラは悪党ですが、見た目はそんなに極悪っぽくなくて、何か可愛かった。あの大きなドングリ目がキュート。
 M役のジュディ・デンチ、相変わらずの貫禄と威厳。彼女の前だと、ダニクレも新米社員に見える。まあ、誰でもデンチ女史の前ではそうなるだろうけど。それにしてもMって、ほとんど007のヒロインになってるような?そのうちボンドガールみたいに水着にもなりそうで怖い...
 
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初めてよ、こんなに・・・

2009-02-23 | 日本映画
 お松の独り懐かし邦画映画祭⑤
 「女の小箱より 夫が見た」
 ゴールデンコンビ、増村保造監督&若尾文子主演作品。原作は黒岩重吾の小説。
 美しい人妻・那美子は夫にかえりみられず、満たされない孤独な日々。そんな彼女に、石塚というナイトクラブの経営者が近づいてくる。成り上がろうと野心に燃える石塚は、那美子の夫の会社を乗っ取ろうとしていたが...
 さすが増村監督&若尾アヤパン。サスペンスなメロドラマにも、淫靡で退廃的な香りがけだるく漂っています。そして、エロい。冒頭の、那美子の入浴シーンのイヤらしいムードときたら。たぶん若尾文子ではなく吹き替えだろうけど、決してピチピチではない、ちょっと崩れた熟女の白い裸体が、オヤヂののぞき視線的アングルで撮られてます。お尻や乳首の隠し方が、すべてをドド~ンと見せるよりも淫猥です。
 
 若尾文子の倦怠感ある美しさが好き。ヘンに笑ったり泣いたりせず、いつも不機嫌に無表情。けだるい喋り方とか、冷たくドライだけど破滅的な情念で男をダメにするところとか、見た目は和風美女だけど雰囲気はフランス女優っぽい。大人の女のアンニュイで淫蕩な色香、というフランス女優的な魅力って、今の日本の女優にはないですよね。
 石塚役の田宮二郎も、すごくカッコよかったです。精悍で豪胆で度量があって非カタギな男らしさが魅力。
 ベッドシーンも、短いけど今の邦画では見られないアダルティなテイスト。夫以外の男を初めて知り、『初めてよ、こんなに...どうして?なぜ?』と、また男を求める那美子がエロい。若尾文子、ギリギリまで見せてます。両膝を立てて胸を隠すなど、そのギリギリ手法が上手で笑えます。田宮二郎の、アスリートみたいな引き締まった肉体美も見もの。
 でも、いちばん目立ってたのは、石塚の愛人役の岸田今日子かも。こ、怖い!こんな激ヤバそうな女、ぜったい裏切っちゃいけないですよねえ。ラストのコワレっぷりときたら。『暴行、硫酸、顔を切る♪そんなこと喜んでやってくれる連中、いっぱいいるんだから~♪』など、ルルル~ラララ~♪と歌うような調子で吐く物騒な台詞が怖笑。ネットリ狂ってる岸田キョンキョンです。彼女みたいな怪女優も、今いないのが惜しい。
 女の冷たい情念や狂った執着などが強烈なので、本来のメインテーマかもしれないサラリーマン世界の非情な実態が、ほとんどサイドストーリーっぽくなってました。
 増村監督、若尾アヤパン、岸田キョンキョンといえば、やっぱ「卍」!あの映画もネットリ淫靡で、ぷっつんイっちゃってますよねえ。
 
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春日、鶯梅を翫す

2009-02-22 | 旅行、トレッキング
 久方ぶりに、大阪へ。
 昼前に到着。用事がある夕刻まで時間があるので、ランチの後は大阪城公園の梅林に行ってみることにしました。
 お昼ごはんは、どこで食べよっかなあ。かもめキッチンのハンバーグランチに決まり♪と、西梅田のブリーゼブリーゼへレッツラゴ~♪したものの、ランチタイムなので店の前には列が...待つのはイヤなので、ブラブラと大阪駅前第二ビルのほうへ。そこの地下街にあるグリル北斗星に入りました。スープカレーで有名な店です。今回は、前から気になってたトルコライスを注文。
 
 ↑ポークカツが上にのってるトルコライス(スープとサラダ付きで950円)
 トルコライスって初体験。平たく言えば、ドライカレーのオムライス?デミグラスソースのかかったカツと柔らかい卵は美味しかったけど、中のライスはちょっとネチャっとしてて辛いので、あんまし...それと、量が多いので少食の私には完食不可能!三分の一ほど残してしまいました。もったいないお化けが出そう
 嘔吐寸前なオナカイッパイ状態で環状線に乗り、大阪城公園へ。
 前日までは、ポカポカうららかな絶好の梅見日和だったらしいのに、この日はどよよ~んとした曇り空、しかも真冬に逆戻りな寒風ぴゅーぴゅーほんと、自分のタイミングの悪さに泣きたくなります
  
 ↑お墓ではありません...
 そんな悪天候ながら、梅林には意外とたくさんの人がお花見に来てました。犬をお供に散歩の人も。こんな憩いの場所が近所にあって、いいなあ。
 いろんな種類の紅梅や白梅が、色鮮やか、というより、寒さのせいか侘しげな風情で咲いていました。華やかな桜と違って、どこか慎ましやかでひっそりしたところが、梅の良さでしょうか。それにしても、もうちょっと陽射しがあって暖かだったらなあ。灰色の空に花色も冴えないし、ほんのり漂ってるはずの梅の香りも、風に吹き流されちゃってるし。鶯の声なんて、まったく耳に届きませんでした。でも、私は見てしまいました。ふと芳しい妖気を首筋に覚え、梅の木を見上げると、そこには...あれは梅の精?それとも...紅天女?おしえて月影先生!
 とぼとぼと、ついでなので大阪城天守閣にも足を向けました。
 
 ↑どよよ~んとした暗雲たちこめ...まさに落城寸前ってムードです
 ここにも、思ってたより観光客がいました。中国からと思しき団体客が、鳩を楽しそうに捕まえていました。そのまま羽むしって食べちゃうんじゃないかとハラハラしちゃいました。
 大阪城は、小学生の時以来。今回は中へは入りませんでしたが、間近に見上げたお城は、あまり歴史の重さを感じさせず、展望台とかは何だかレストランみたいで興を削ぎます。でも、ふと天守閣を見上げると...お~い!と太閤さまが笑顔で手を振っていました。私のパラレルワールドは、すでに春爛漫♪
 用事を済ませた後は、ホワイティうめだにあるパン屋クックハウスで、大好物のドラム(マフィンみたいなパン菓子)を大量に買って帰るのが、大阪に行った際の私の習慣。が、遅くに行ったせいか、二つしか残ってなかった!ガビョーン
 
 ↑これがドラムぢゃ~
 今度は、桜をゆっくり見に行きたいです。
 
 
 
 
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ブルーライトおおさか

2009-02-19 | 日本映画
 お松の独り懐かし邦画映画祭④
 「野獣刑事」
 故・緒形拳が、大阪のコワモテはみだし刑事を演じた1982年の作品。
 刑事の大滝は敏腕だが、その傍若無人で独自な捜査方法ゆえ、署内で問題児扱いされている。そんな中、若い女が夜道でメッタ刺しにされるという殺人事件が発生。大滝は被害者が売春をしていたことを突き止める。一方、大滝の愛人である恵子のもとに、彼女の元情夫で大滝に逮捕されて刑務所に入っていた坂崎が、刑期を終えて戻ってくるが...
 これ、かなり笑える映画です。コメディじゃないんだけど。ワタシ的には、ちっとも笑えない三谷コーキとかクドカンとかの映画より、よっぽど大爆笑できる映画です。演出も演技もストーリーも、何もかもがハチャメチャで狂ってる。本格的な刑事ドラマとは大違いで、その捜査方法や過程の描き方は、かなり滅茶苦茶。大滝と恵子の間には愛なんてないので、男女の情愛ドラマでもない。はじめから、そんなものをしっかり描く気など毛頭なさそう。いったい何が描きたいのか理解不能な、見事なまでのまとまりのない破綻しまくった内容ですが、そこが返って魅力ともいえる。安い酒をチャンポンしたら意外とイケてて楽しく酔える、みたいな映画?
 今のスウィートなオコチャマ邦画とTVドラマを観慣れてると、この映画の荒削りでドロ臭い猥雑で野卑なパワー&ムードは、何だか新鮮。こーいう映画は、もう製作不可能なんだろうなあ。そして、この映画を観てつくづく感じた。やっぱ学芸会タレントと本物の役者って違うなあ、と。
 大滝役の緒形拳が、ほんとギラギラしてて素敵この頃のオガケン、最高ですね。あの鋭い眼光と♂のフェロモン!たまりませんわ。見た目同様、キャラもビーストなオガケン。逮捕した男の内妻を手篭めにして愛人にしてる、なんて設定からして鬼畜。真昼間から女の部屋にシケこんでヤりまくってるし(オガケンのケツがエロい)。しかも、結婚してやるからと彼女を唆して囮捜査に利用したり。取調べ室で容疑者を拷問する様子など、ヤクザも真っ青。ほんと非道い!怖い!男なんだけど、恵子の息子(万引きが得意な超クソガキ!で、いい味だしてます)に好かれようと無駄な努力をするところとか、何か可愛いくて微笑ましい。柄にもなく絵本を読んでやったりレバニラ作ってやったりしても、ガキは懐かず反抗的なのが哀れかつ笑えた。
 
 大滝の役は他の大物俳優なら、実は善い人だとか悲しい人だとかなキャラにして、自分をカッコよく見せるよう腐心するんだろうけど、さすがオガケンというか、そんな中途半端な人間性やナルシズムは皆無。ほんと自分本位で本能のままな動物的キャラで、カッコつけた姿など見せません。でも、カッコいい。あのギラギラ感は、オガケンにしかないもんね。ルックスがいい俳優、演技が巧い俳優は枚挙にいとまなしだけど、一抹の甘さもないギラギラしいフェロモンがある俳優は、オガケンしか思いつかない。ほんと、後にも先にも唯一無二な俳優でした。
 恵子役は、いしだあゆみ。薄幸というより、男運が悪すぎな女。だらしない&おひとよし、という男に付け入らせる2大欠点を完璧に備えている、究極だめんず女って感じ。いしだあゆみ、ほんと不幸顔だけどヘンに湿っぽくなく、どちらかといえばノーテンキで元気な演技だったので好感&いるいる、こんな女という共感を抱かせます。場末の女っぽさにもリアリティが。ヌードも披露。意外と巨乳?
 この映画で最高に爆裂してたのは、何と言っても坂崎役の泉谷しげる。ある意味、緒形拳を食ってたかも。ほんと怖笑な激演でした。普段は超オドオド卑屈なのに、ヤクを打つと一転、危険すぎる狂犬に。金属バットで暴れるシーン&ラストの大暴走、邦画史上最恐なシャブ中ぶりでした。若い頃の泉谷さん、あの深川通り魔殺人の犯人に似てるので、余計にヤバくて怖い...
 その他の脇役陣も、豪華で異様に濃ゆい。大滝の上司役は藤田まこと&遠藤太津朗(土ワイの京都殺人案内のコンビじゃん)、捜査の指揮官役に成田三樹夫。若いエリート刑事役に小林薫(カッコよかった!出番が少なくて残念)。容疑者役の益岡徹、TVでは放送できない激ヤバき○がい演技。ドヤ街の宿泊場の主人役の芦屋雁之助の、人形を赤ちゃんみたいに可愛がってる異常さも笑える。あと、麿赤児とか蟹江敬三とか、ちょこっと出ですがインパクトあり。
 チビ野獣な恵子の息子、将来トンデモない野獣に成長しそうで怖い。同じ野獣なら、せめて大滝みたいな刑事になれば良いけど...極道or犯罪者な方向に進みそうで心配です。
 ドヤ街とか貧乏アパート(長屋?)とか、まさに社会のドブ、ぬかるみ生活って感じで、大阪の底辺がリアルに描写されているのも印象的です。
 
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嫁VS姑 愛の人体実験!

2009-02-16 | 日本映画
 さっきTVつけたら、ニュースで新橋の酔っ払いオヤヂが記者会見、というシュールな映像が目に飛び込んできました。何このおじさん?さんまのカラクリTV?と思ったら、あわわ、市井のリーマンではなく、G7後の中川財務相だったのでした。酩酊というより、大丈夫なの?!脳溢血なのでは?!と、ヒヤヒヤしてしまうデンジャラスな顔&喋り方でしたよねえ。
 お酒、飲んでもいい。誰にだって飲まなきゃやってらんない時がある。偉い政治家の先生なら、なおさらのこと。でも、飲まないほうがいい時と場所ぐらいわきまえるのが、常識と分別のある大人。ましてや中川さんは、一国の大臣。フツーのサラリーマンが重大な仕事中あんなだったら、即ジ・エンドです。
 あんな醜態を世界中にさらすぐらいなら、記者会見なんかドタキャンしたほうが、まだマシだったのでは?周囲も何とかできなかったのかなあ。みっともないとか情けないとかのレベルじゃなくて、見るに耐えない醜さだった...
 日本に戻ってからの中川さんVS民主党の小競り合いも、バカバカしすぎて笑うに笑えない。作り物オバカの羞恥心など足元にも及ばないリアルな天然さで、国民を青ざめさせる先生がたを見ていると、どうして日本がダメになってしまったのかが理解できるようで、背筋が凍ります...

 お松の独り懐かし邦画映画祭③
 「華岡青洲の妻」
 有吉佐和子の大ベストセラー小説を、増村保造監督が映画化。
 武家の娘・加恵は、美しく賢い女として誉れ高い医者の妻・於継に憧れていた。その於継から、修行中で留守の息子・雲平の嫁にと求められた加恵は、喜んで華岡家に嫁ぎ、献身的に於継に仕える。だが雲平が帰還すると、優しかった於継は加恵に冷たくなる。麻酔薬の研究に没頭する雲平に、於継と加恵は競って人体実験を申し出るが...
 うう~ん、げにも恐ろしきは女!な内容でした。まさに命がけの嫁姑戦争。於継と加恵の捨て身っぷりが、ほんと壮絶です。麻酔薬を呑んで混沌悶絶、ボロボロになればなるほど嬉々としてる女ふたりの自己犠牲は、ほとんどホラーの域です。女って、愛する男のためには怖いものなんかないんですね。でもあの二人、雲平への愛を競ってる以上に、どっちが女として上かを競ってるかのようだった。男への愛+意地とプライド=女にとっては命より大事なもの。それを守る戦いって、女を最強にしてしまうんですね。
 於継も加恵も、派手に罵り合ったり解かりやすい憎悪をぶつけ合ったりせず、あくまで表向きは貞女賢婦な姑、従順で献身的な嫁という姿勢を崩さないところが、返って不気味なんですよねえ。二人の言動に含まれた毒と敵意は、互いと観客にしか解からないところが、ほんと怖いです。
 
 よく考えてみれば。いちばん怖いのは、雲平なのかも。実験のために、猫を大量殺戮!動物愛護団体から猛抗議を受けそうなシーン満載!ひどい目に遭う猫ちゃんたちに合掌。猫好きの人は、絶対観ちゃダメ!な映画です。猫では飽き足らず、あげくは母と妻で人体実験なんて、世が世なら犯罪者な雲平ですが...大事な使命や仕事に燃える男は、冷酷にも狡猾にもなれる、いや、ならねばならない。雲平を見てると、何だか母と妻の競争心を煽ってるようにも。初夜のシーンで、加恵の胸をはだけて乳を揉む雲平ですが、男の欲情というより医者としての興味、みたいな感じで、ほんと仕事バカなんだなあと苦笑。
 女って強いけど、しょせんは愚かで悲しい生き物。結局は男の手のひらの上で踊らされるんだよなあ。でも、愛する男のためにあえてそうなるのが、女にとっては幸せなのかも...なんて言うと、田島ヨーコ先生とかに叱られるでしょうか
  往年の大女優ふたりの、冷たく熱い嫁姑バトルが見ものです。
 加恵役は、若尾文子。なかなか凄絶な熱演でしたが、耐え忍ぶ女の役は、彼女には似合わないような気も。どんな役でも何かエロいところが、さすが若尾アヤパン。
 於継役は、高峰秀子。“賢く嫁をイビる方法”という本でも書いてほしいほど、鬼姑の手本みたいな冷厳さでした。
 雲平役は、市川雷蔵やっぱカッコいいですねえ。医学のためなら女房も(ついでに母親も)殺す~♪な冷酷男を、優しく凛々しく演じてました。女に命を捧げさせる男の役には、やはり雷蔵ぐらいの魅力とカリスマがある俳優でないと、説得力がない。
 紀州弁が、何か可愛いです。○○のし~とか、観終わった後に伝染しちゃいそうです。
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うしろ指さされ姫

2009-02-15 | 日本映画
 お松の独り懐かし邦画映画祭②
 「千姫」
 嫁ぎ先の豊臣家が滅亡、祖父の徳川家康によって江戸に連れ戻された千姫は、虚しさを紛らわすために放埓三昧な日々を。大坂城から千姫を救い出した坂崎出羽守は、彼女を与えるという家康の約束を反故にされ憤死。主君の仇を討つため、坂崎の家臣である新六は千姫に近づくが...
 1954年の作品です。むかしの時代劇って、ほんと重厚で豪華絢爛ですね。最近の大河ドラマとかは、軽くてショボくて安普請に見えるのはなぜ?同じ扇や几帳や御簾でも、この千姫がアンティークなら、あの篤姫はディスカウント品、みたいな。千姫の着物や調度品など、華やかで趣があって目に楽しかったです。
 千姫淫奔伝説の裏に秘められた、悲しい運命の物語...なんだろうけど、千姫に運命を狂わされた男たちの悲劇、みたいな感じでもあった。最初の夫である豊臣秀頼は戦死、坂崎出羽守は結婚詐欺?に遭って狂死、再婚相手の本多は若くして病死、許されぬ恋仲になった新六も...と、関わった男たちを悉く悲運に導く千姫、まさに魔性の女!
 けっやってられっか~!とばかりに、グレて荒んで遊び呆ける千姫。ちっとも楽しそうじゃない、苦行のような放埓ぶりがスゴい。千姫が乱舞するシーンは、華麗で圧巻。とりまき3人男と千姫のやりとりが笑える。自分に媚まくる男妾たちが殺し合いの喧嘩になっても、ふん犬めが!死ね!と冷笑する千姫が怖いです。
 新六への千姫の、好きだけど冷たくしちゃうの♪なツンデレっぷりときたら。出すぎ者!下郎!なんて罵りつつ、優しくて強くて男前な新六に胸キュンな千姫。私もイケメンにツンデレしてみたい~!
 千姫役の京マチ子。まさに魔性の美しさです。気性の激しさにも凄気があって、圧倒されます。今の女優にはないド迫力の美貌です。高貴な姫君にしては、妖艶すぎるが。ヒステリックな声が怖いです。
 新六役の菅原謙二が、地味だけど男らしくて優しそうで、なかなかイケてました。彼ではなくブサイクな家臣を刺客に選んでたら、千姫を暗殺できてたかも?
 この作品を観たのは言うまでもなく、豊臣秀頼役の市川雷蔵に逢いたかったからさ♪
 
 デビューしてまだ間もない頃の雷蔵、当時23歳ぐらい?わ、若い!けど、あんまし男前には見えなかったなあ。始まって10分ぐらいで消えるし。ひょっとして、実は生きていたとかゴーストになって登場?とか期待しましたが、もちろんオカルトやコメディ映画じゃあるまいし、そんなバカなことにはなりませんでした♪
 淀君役の東山千栄子、飲んでたコーヒーをブっと吹いちゃったほど、強烈インパクトな見た目。ほとんど芸人がコントで女装してるみたいな奇怪さです。ブチギレキャラも笑える。
 ブチギレといえば、坂崎出羽守役の山形勲も、相当のイっちゃってるぶり。怖い貫禄ある老人な山形氏しか知らなかったので、まだ若い彼の姿は新鮮でした。いちばん可哀相なのは、坂崎だよなあ。
 この映画、TVドラマでリメイクするとしたら、理想は...
  
  千姫・・・市原悦子
  新六・・・福士誠治
  豊臣秀頼・・・片岡愛之助
  坂崎出羽守・・・高橋和也
  男妾A・・・山崎邦正
  男妾B・・・向井理
  男妾C・・・半田健人
  淀殿・・・富士真奈美
  徳川家康・・・片岡仁左衛門
 
 こんなん出ましたけどぉ~?
 家康と家臣たちの密談を、ふすまの間からのぞく千姫...というシーンも、もちろんあります♪
  
 
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タイムショックな刺激が欲しい

2009-02-13 | 日本映画
 自室と台所で水栽培してたヒヤシンスが、もう咲いちゃいました。すごい濃密な芳香!無味乾燥なmy roomでも、瞳を閉じるとお花畑にいるような感覚に誘われます。
  
 春も近いなあ。私自身も、春の花のようにパっと咲いてパッと散りたいものです。枯れ木に花は咲かねーよって?ほっといて!(涙)

 最近、ちょっと古い50~80年代の邦画ばかり観てます。
 お松の独り懐かし邦画映画祭①
 「わたしを深く埋めて」
 弁護士の中部が旅行から東京の自室に戻ると、泥酔状態の見知らぬ女が。彼女をタクシーに乗せて追い返す中部だが、女は不審死を遂げる。警察から容疑者扱いを受けた中部は、死んだ女が自分の親友・芥川と関わりがあると知る。芥川と離婚調停中の妻・千津と、中部は想いを寄せ合っていた...
 原作は、アメリカのミステリ小説。日本の2時間サスペンスに、ピストルの撃ち合いが出てきたり、美女たちが主人公を誘惑したりするなど、ハリウッド映画のノリが加えられた和洋折衷?な映画。
 酔っ払い女(ミッチー、という名前が笑える)の死は、ある遺産相続に絡んでの犯罪であり、じゃんじゃか連続殺人が起こった(いったい何人死んだんだ?!)末、犯人は...と思いきや、実は全く関係のない別の犯罪が重なっていた、という意外な真相に驚かれる、はずなんですけど、この人がこんな役で終わるわけはない!真犯人を演じてる人が怪しすぎる!ので、驚愕のドンデン返しではなく、やっぱりね、な事件解決に苦笑。それにしても。ラストの犯人の告白が、はぁ?!って感じです。金欲しさに人を殺しまくっておいて、何言ってんの?!と呆れ返ってしまいます。無理やりメロドラマな悲劇にしてるので、興ざめ。
 二転三転する展開は、なかなか面白いです。次から次に怪しい連中が出てきて楽しい。あと、60年代の東京の盛り場やファッションも興味深いです。
 中部役は故・田宮二郎。彼の作品、初めて観ました。男らしくて長身でダンディで、カッコよかったです。ピンチに陥っても危機に遭遇しても、余裕で平然としてるところがスゴい。ちょっと飄々としててキザな男を、軽妙に演じてました。迫ってくる女たちへのあしらいが愉快。気になったのが、やたら不法侵入される中部の部屋。鍵かけても意味ないじゃん。弁護士のくせに無用心すぎ。あんなマンション住みたくないなあ。
 千津役は、若尾文子。若い頃の彼女、美人というより可愛い?可愛いけど、淫蕩な妖しさがあって、見るからにフツーじゃない。魅惑的なファムファタール女優です。
 遺産相続人の女の子役で、ギャル(!)の頃の江波杏子が。彼女の60年代ガールファッション(フレアスカートとか)が可愛かったです。
 
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豆が跳ぶ ひこ、北京で眠れない

2009-02-12 | 中国・台湾・香港映画
 「北京ロック」
 香港の売れないシンガーソングライター・マイケルは、暴力沙汰を起こした北京に裁判のため仕方なく逗留中。彼はボーカルのルーが率いるロックバンドのメンバーたちと意気投合し、彼らのドサまわりに随行する。いつしかマイケルは、ルーの恋人ヤンインに想いを寄せるように...
 中国にも、ロックとかライブハウスとかあるんですね。でも、西洋や日本のロックとは、かなり違う味わい?ロックの歌詞の内容が、人民の悲哀とか努力を力強く謳ってて、かなり政治色が濃いというか。エラそうで怖い警官(憲兵?)が、いつも目を光らせているところや、移動手段は主に自転車など、いかにも中国って感じ。
 ロックに合わせて映し出される北京の生活風景が、こ、ここはホントに現代なのか?と目をこすってしまいそうになるほど、素朴というか原始的というか。ちょっと都心を離れると、そこは戦前の日本みたいな一般市民の居住地が。地方となると、もっと非近代的です。どんな田舎に行ったって、ドサまわりバンドが野宿したり川で洗濯や髪を洗ったり、なんて光景は日本ではなかなか見られないだろうし。
 音楽を志す北京の若者たちの夢と挫折が、光と影のように描かれています。発展しているとはいえ、まだまだ貧しく厳しい中国の社会で生きる若者の現実が興味深いです。
 マイケル役は、彦ことダニエル・ウー
 
 ああ~彦ってホント、何やっても男前彼の素敵なところは、めちゃくちゃ美男子なのに、カッコつけてるところが全然ないところ。自分がどんなに眉目秀麗な美男なのか、分かってないのでは?と、分かってないはずはないんだけど、ついそう思ってしまう風情なんですよね。この映画でも、まるでトンビの中に混じった若鷹みたいな美麗さで、どこにいても目立ちまくり。
 売れないシンガーソングライターとはいえ、実は金持ちの息子という設定なのが、貧乏臭さなど出そうにも出せない彦らしい。金持ちの坊ちゃんで飛び切りの美青年なので、もっとスカした役でもいいのに、やっぱ優しくて何となくボ~っとした人の善いキャラだったのも、彦らしくて好感。親父のスネカジリなところも、何か可愛かった。なので、こんな男を袖にするなんて、ありえない~!と、失恋するマイケルを見て納得できず憤慨してしまいました。
 それにしても。彦って何でいつもマイケルって役名なんでしょう?自然に英語がポロっと口から出るところが、さすが中味はアメリカ人な彦でカッコいい。中国人としては中途半端な自分というジレンマを、今回も滲ませている彦です。
 ギターを弾く彦もイケまくり。彦みたいな美しい男は、ギターだろうが銃だろうが、何でも自分を引き立てる小道具にしてしまえるのですね。
 バスにペインティングした後、暑くなってシャツを...というシーンで、ちょっとだけサービス脱ぎの彦。顔だけでなく、体も美しい!脱がなくても、彦のボディラインってホントきれいで惚れ惚れ。ジーパンのお尻とか、芸術的な美形!
 彦が恋する女の役は、またアンタか!な血い吸う、じゃない、スー・チー。華流男前のいるところスーチーあり。彼女、美人じゃないけど男が好きになるのも解かるような、媚びない可愛さがありますよね。いい女だとは思う。
 ボーカルのルーが飼ってる犬や、メキシコの跳ねる豆などが、物語に印象的なアクセントを添えていました。
 デビューしたばかりの彦の出演作「玻璃の城」と同じ、メイベル・チャン監督作品。そーいやの玻璃の城も、スーチーがヒロインでしたね。スーチーはあまり変わってないけど、まだ少年っぽさが残ってた彦は、すっかり大人の色男に成長しました。
  
 またスーチー共演の新作「ブラッドブラザーズ」いよいよ日本公開♪
 最近、第二の彦みたいなイケメンを知ってしまった私。顔だけでなく、漢字名も彦に似てる彼のTVドラマ、観てみよっかな~
 
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