まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

MOZU①~③ 百舌の啼く夜はおそろしい…

2014-04-27 | 日本のドラマ(連続)
 TBSとWOWWOWの共同制作ドラマ「MOZU 百舌の叫ぶ夜」第1話から3話まで観ただよ♪

☆壮亮は男版北島マヤだ!
 百舌は捕えた獲物を食べず、串刺しにして放置する謎の習性があるらしい…そんな不気味なナレーションで、ドラマが始まりました。ナレを担当してたのは、愛しの池松壮亮低いボソボソ声なのに、聞き取りやすいきれいな声は、池松くん独特の魅力のひとつですよね。爆弾事件の真相のカギを握る記憶喪失の青年・新谷役の池松くん、く、暗い!どよよ~んとした重~い鬱々しい雰囲気は、背負った宿業を見事に表しています
 
 暗い世界に生息する怪物役を、静かに、そして悲しく演じてる池松くん。今回の彼は、かっこよさや可愛さを封印し、キモくてヤバい。狂気的な面も、いかにも狂ってますなオーバーでわざとらしい演技ではなく、ズモモモモ~とかゴゴゴゴゴ~とか、バックから気持ち悪い音が静かに聞こえてくるような、抑え気味の演技が素晴らしいです。さすが池松くんやわ~。ただのイケメン大根役者だと、ドラマをブチ壊しかねませんし。怖いけど、すごく悲しそうな風情や、時おり見せるあどけない表情とかに、守ってあげたい♪と胸キュンです。演技的にはさすがですが、もうちょっとイケメンな池松くんも見たいかも。

☆メインの3人
 主人公の倉木警部役は、いま女性に大人気の西島秀俊。西島さんといえば、わし的には「あすなろ白書」ですよ。あの頃の彼、可愛かったなあ。すっかりシブい男になっちゃって、隔世の念を禁じえません。同じあすなろ卒業生のキム・タクは、見た目だけ老けて中身と演技は不変ですが、西島さんは上手に年齢を重ねることに成功しましたね。
 とにかく問答無用にカッコいい西島さんですが…でも…ちょっとカッコつけすぎ?鼻にはつかないけど、カッコつけすぎてお笑いの域に入りかけてるような。たまにプっと笑ってしまう。せっかくの可愛い童顔が、梅干しみたいに痩せ萎んでるし…
 一課の大杉警部補役は、香川照之。香川さん、間違いなく名優ですが…出すぎ!もうオナカイッパイですよ。何でそんなに働いてるんだろう。借金でもあるの?演技も見た目も、どんどんクドくなってるような。
 公安の女刑事明星役は、真木よう子。美人ですが、何かサイボーグみたいですね。台詞が超棒読みなのが気になる。あと、百舌が獲物を串刺しできそうなまつ毛も。

☆チビノリダー
 情報屋のおまわりさん役の伊藤淳史。彼、見た目は今でも可愛いし好きなんですけど、演技がいつも同じ。表情と喋り方、何かイラっとする。派出所の奥をハイテク秘密基地にしてるって設定も、非現実的すぎるし洋画のパクリみたいで興ざめ。大杉とのシーンは、ほのぼのを狙ってるのかな?私はイライラするだけだが…
☆大人の夜
 倉木と明星が密談するバーのラウンジ。大人の高級感が素敵。あんな店で、いい男と飲んでみたいものです。
☆悪夢のバスタブ
 倉木の幼い娘が、浴槽に上半身だけ突っ込んで溺死してる…ううう。このシーン、怖いよ~。今後も頻繁に出てきそう…
☆捨て犬と少年
 雨の中、捨て犬とたわむれる新谷の無邪気で寂しそうな姿に、小娘記者が胸キュン。古い少女漫画みたいなシーンでした。
☆細マッチョ
 事件に関与の疑いのある警備会社社長・東役の長谷川博己。相変わらずトカゲ顔ですねえ。「雲の階段」では、まあまあイケて見えたのですが、また気持ち悪い爬虫類顔に戻ってます。まあ、長い舌出してタマゴ丸のみしそうな顔は、怪しい役には合ってるとは思います。フィットネスクラブのシーンで、ちょっとだけ上半身裸を披露。すごく引き閉まった細マッチョ。でも、私はゴリマッチョのほうが好き♪

☆汚れなき若者
 逃走中の新谷。山林で格闘、殺人まで犯し、何日も着替えてないのに、着てるパーカがぜんぜん汚れてない(笑)。
☆カラマーゾフの鬼畜親父
 東の右腕・中神役は、大好きな吉田鋼太郎。冷酷な武闘派コータローおじさん、倉木の乗ったタクシーに車ぶっつけてきたり、不敵な凶暴さが素敵。

☆やっぱ脱いだ!
 車ぶっつけられ、血だらけで明星の家に転がり込む倉木。応急手当する明星、倉木のシャツを脱がして…出たー!西島ファンお待ちかね、お約束?の上半身裸シーンでっせ~。これが見たかったんだろ?しょーがねーな、ほらよ!という西島さんの心の声が聞こえてきそうだった(笑)。鍛えてるんでしょうね~。バキバキ筋肉質。40過ぎてあれはスゴいわ。あれじゃあ見せたくもなろう。
 どうでもいいけど…出血多量で死にそうなほどの血だらけな倉木の体を拭くだけの明星。それより止血が先だろ~。
★総括
 ハードボイルドにオカルト風味を加えた感じのドラマ?驚愕の真相を期待したいです。百舌の串刺しとかダルマの似顔絵とか少女溺死とか、不吉で不気味なアイテムやムードは、新鮮で面白いです。
 西島秀俊のPVドラマ?これでもか!と言わんばかりに、彼をカッコよく見せる演出。笑えるほどカッコいいです。ぜったいモノマネタレントの餌食になるよ(笑)
 でも…池松壮亮の演技力と存在感が、強烈すぎます。誰が主役なのか分からなくなるほどです。壮亮くん、相変わらず共演者食いですね~。最近どよよ~ん系な役ばかりなので、また凛々しい役とか可愛いヘタレ役とか演じてほしいです。

 ↑壮亮、こわい子…!(ガラスの仮面調)


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鯉人よ

2014-04-25 | カープ
 25日金曜日のカープVS巨人、マツダスタジアムにて観戦しました~
 その前に…先日の神宮での対ヤクルト戦、大瀬良くん2回目の勝利!おめでと~見るたびにカッコよくなってるような
 
↑足、なげー!!ぶらさがりたい~!

 花のフライデーナイト。ズムスタは、超久しぶり!最近のカープ人気が実感できるほど、いっぱいのお客さん。チケット購入も、かなりヤバかったもんね。よかった、ゲットできて!市民球場時代とか、カープといえばガラガラ、というイメージでしたが、それはもう過去の話。ファンの数、熱狂ぶりが、ハンパないですよ実際。この夜も、ズムスタなので当然客席は真っ赤。巨人ファンのビジター席の、何と寂しいこと。いや、最近は広島のみならず、各地の球場でも赤ヘルファンの増殖っぷりは、目を見張るものがありますよね~。去年のCS、真っ赤になった甲子園の異様な光景は、いまだに忘れがたい。こないだの神宮も、大瀬良くんが驚くほどカープ一色だったし。他球団のファンとカープファンのボルテージも、明かに違いますし。甲子園が巨人ファンで埋まるとか、東京ドームが阪神ファンにジャックされる、といった現象は起こらないですし。弱かった時代からのカープファンは、感無量ですよね。長かった雌伏の年月を経て、ようやく大躍進の時を迎えたカープ。連勝を重ね、貯金も二けた!となり、いよいよ本拠地で巨人を迎え撃つ日が来ました。今までだと、巨人には勝てるわけないし…とゲーム前から諦めモードでしたが、今年は違うけんね!という意気込みと期待で胸を膨らませ、スタジアムに乗り込んだのでした。
 わしらが席に座った途端、エルドレッドがカキーン!おお~エル~!ブラッド~!今年はエルもスゴい!それはそうと。デッドボールを受けて負傷したキラは、大丈夫なんかなあ。キラ不在はブチいたいわ。ヤクルトのピッチャーって、怖いわ。以前、前田智徳に致命的なケガをさせたのも、確かヤクルトだったはずだから…

 今回もパフォーマンス席で観たのですが。あの熱く独特な応援と雰囲気は、いちど味わえばハマる楽しさ。一体感がたまりません。カープといえばのスクワット応援、私も大好きなのですが…最近腰痛がひどくて(汗)いつもの半分ぐらいしかできませんでした
 ヒヤっとハラハラするシーンは何度もありましたが、これはカープ観戦の醍醐味でもあります。あっさり勝ったり負けたりなんて、つまんないもんね。今回は出場選手のほぼ全員が、グッジョブ!なファインプレイ。丸ちゃん、ホームラン!すげーよ丸ちゃん!守備でも華麗なる活躍を見せ、若鯉随一の仕事人ぶりに惚れ惚れ。最近の丸ちゃんには、期待感だけでなく安心感も。
 いちばんのサプライズだったのが、ロサリオのホームラン!キラ不在を、見事に補ってくれる助っ人が登場!梵、菊池、白濱も得点獲得に貢献し、投手も先発篠田純平が奮戦。シノジュンの復活は、喜ばしいかぎりです。これでマエケンも復活してくれたら、鬼に肉棒じゃない金棒なんですけど…チームがダメダメな頃は、独り気を吐いてたマエケンですが、他の選手、特に若手の台頭が目覚ましい今年になって、影が薄くなってしまってるのが寂しいですね。メジャー行きを意識しすぎて、焦ってるのでしょうか。マエケンのことだから、俺こそが絶対的エースや!な勇姿、もうすぐ見せてくれると信じてます

 ↑ヒーローインタビューは、シノジュン、エル、ロサリオの3人。初めて気づいたけど…ロサリオ、可愛い!
 好調の中田廉を経て、待ってましたー!!の一岡竜司登場!いっちーも、古巣巨人相手に好投。ほんま巨人は、ええ子くれたわ。ありがと巨人!大竹?誰それ?ああ、そーいえばそんな人いたよね♪と笑って言えるほど、彼の抜けた穴は埋まった、いや、おつりがくるほどの充実状態な投手陣です。
 その夜カープは、快進撃をキープしたままゲームセット!7-3で巨人を撃破したのでしたやったー!!チョー気持ちいい!言葉になんねー!(古っ)。あの無敵だった巨人を、こうも気持ちよく倒すことができるなんて、以前のカープでは考えられない快挙ですよね。進撃の巨人じゃなくて、進撃のカープですよ。今年のカープ、マジ何かが違うわ。今年はAクラスどころか、ひょっとして、ひょっとするかも…なんて期待も、抱いていいですよね!
 とても気持ちのいい試合でした!カープが勝つと、ほんと心が明るくなります。でも…大瀬良くんユニフォーム、大瀬良くんマスキングテープ(超可愛い!んだけど、使い道が女子高生じゃあるまいし、どこでもここでもペタペタ貼れんわ)、M子の息子ジミー用のTシャツ。調子にのって購入したグッズの総額による経済破綻寸前には、心が暗くなってしまいましたが今度はいつ行けるかのお~。
 おめでたいのは、カープの勝利だけではありませんでした。一緒に観に行った後輩のKくんとR奈ちゃんカップルから、年内結婚予定を報告されたのでした。おめでと~結婚式の御祝儀は、ローンでお願いできますか?

 ↑明日の先発は、ドラ2の九里くん。ハーフのクリリン、彼もイケメンですよね~。
 91年組のイキのよさが、カープ女子の心をワシづかみ!

 ↑カピバラ2号3号こと大瀬良くん&いっちーの仲良しツーショットには、いつも癒され萌えさせられます

 ↑プリンス堂林、か、可愛い。可愛いすぎる地獄の紫外線、過酷な練習にもかかわらず、このタマゴのような肌ツルリンコっぷりは何でしょう。羨ましいにもほどがあるわ。

 ↑カピバラ1号イマムーも可愛いのお~。早く復活して、大瀬良くん・いっちーとの奇跡のカピバラリレーを見せてほしい!
 




 
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征服されたい男たち

2014-04-23 | 北米映画 00~07
 「アレキサンダー」
 マケドニア王アレキサンダーは、ペルシア王国征服を皮切りに、遥かなる東方遠征の旅へと出撃するが…
 「プラトーン」「7月4日に生まれて」など、ベトナム戦争もので名を馳せたオリバー・ストーン監督が、無謀にも?史劇に挑戦したことで話題に。2004年アメリカ映画最悪の失敗作!巨費をドブに捨てた大赤字作!などと、公開当時すっかり駄作の烙印を押されてしまいましたが…果たして本当に、世間や批評家が口を極めて酷評するほど、ひどい作品なのでしょうか。少なくとも私には、過去にオスカーを受賞した幾つかの睡眠誘導映画や、スターの魅力ゼロ映画よりも、はるかに興味深く楽しめた映画です。
 紀元前、若くしてマケドニアの王となったアレキサンダーの世界統一の旅と短い生涯は、壮大なスケールというより、熱病に浮かされたような混沌で描かれています。アレキサンダーも、カリスマ的な覇王というより、心の鬱屈を遠征や殺戮で晴らしているかのような、自分を制御できない狂児のようなキャラ。何か大道的な政治ビジョンと野望を抱えた英雄の大活躍ではなく、複雑陰惨な環境のせいで心を病んだ精神疾病者の大暴走!誰か止めて~!ありきたりな賢王でなかったことが、映画をキレイ事のヒーロー譚で終わらせなかったけど、狂王につき従わねばならない臣下たちや、征服される異国の民にとっては、とんだ災難であり、その悲惨さ哀れさに、目を覆いたくなるほどです。

 ぶっちゃけお話よりも、これはコリン・ファレルのファンが、彼を存分に堪能するための映画です。ゆえに非コリンファンには、かなりキツい映画でもあります(たぶん)。金髪の違和感も、猿顔も、マッチョさも、彼を愛する者限定ながら、とても可愛くセクシーです。粗野で熱血一途でガムシャラ、でも心根は繊細な若者…ハマリ役を、コリンは肉体を投げうって魅力的に演じています。ヤワな草食系美青年俳優などにはない、熱い血潮と精力で漲るコリンを見ていると、元気になれます。

 屈強で血の気の多い暴れん坊だけど、どこか寂しそうな、棄てられた子犬みたいな孤独感が、コリンのチャームポイントでもあるんですよねえ。どんな時も悲しそうな瞳が好き。それと、コリンといえばの肉体美。ムキムキじゃなくて、ムチムチした肉体がエロい。オールヌードシーンもあり。男妾と褥に入るシーンで…

 あわわ、ケツだけでなくアソコもバッチリ映っとるやないけ!上半身、ケツはガチムチなのに、足は細くて長い!
 コリンを筆頭に、ギラギラ&ムンムンした男たちの、血と汗と泥にまみれた激情のぶつかり合い絡み合いは、同時期に公開されたブラピの「トロイ」の100倍は濃い男密度。しかしながら、期待されていた男色描写は、ほとんどありません。あったけど、カットされたらしい。何でじゃ!アレキサンダーと盟友ヘファスティオンの愛も、麗しさの域を越えていません。性愛シーンも加わっていれば、死と隣り合わせな愛の切なさ狂おしさ崇高さに、いっそう深みとリアリティが滲み出ていたことでしょう。これって単なる腐的妄欲でしょうか?だってだって、いやでも腐な妄想や期待を煽るイケメンが、アレキサンダーの家臣の中に二人いるもんだからさ~。
 アレキサンダー最愛の男子、ヘファスティオン役は、今年「ダラス・バイヤーズクラブ」でオスカーを受賞したジャレッド・レト。

 ジャレッドも濃いけど、やっぱ可愛いですね~。女っけが皆無に等しいせいか、彼が完全にヒロインとなってます。アレキサンダーを見つめる優しい切ない瞳、表情に萌え~。フツーの男女以上に、コリンとは熱く甘いラブラブモード。男むさいのに、二人とも悲しげで薄幸そうなせいか、何だか可愛らしく見えるカップリング。コリンもジャレッドもゲイじゃないのに、女優より男優との絡みのほうがセクシャルでノリノリですよねえ。ジャレッドもムッチムチのエロい体してます。ちょっと小柄なのも可愛い。可愛かった(つっても、今とあまり変わってませんが)レトちゃんも、今やオスカー俳優。隔世だわ…それはそうと。レトちゃん、たま~に前田あつ子に似て見えるのは、わしだけ?
 アレキサンダーの家臣カッサンドロス役に、ジョナサン・リース・マイヤーズ。

 ジョナといえば、もはやヘンリー8世にしか見えない私ですが曲者っぽさがジョナらしかった。
 アレキサンダーの母役、アンジェリーナ・ジョリーの魔女っぷり、ヘビ女っぷりは、ほとんどギャグで笑えます。アンソニー・ホプキンス、クリストファー・プラマーなど、大物ベテラン俳優も出演していて、なかなか豪華なメンツです。
 スペタクルシーンは、かなり残虐で野蛮です。同じスペクタクル映画でも、「ベン・ハー」とか「アラビアのロレンス」には、どこか格調高さがあったよな~。まあ、オリバー・ストーン監督に格調を求めるほうが間違ってますが…

 ↑ひょえ~!!仲よすぎやろコリ吉&レトちゃん!萌えすぎてヤバいツーショット!

 ↑コリ吉&ジョナは似た者同士、ヤンチャおバカな仲よしツーショット

 ↑コリン、やっぱええわぁ~今年は、「ウォルト・ディズニーの約束」「ニューヨーク冬物語」が日本公開♪
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ちょっと韓国でブラついた異邦人

2014-04-20 | 韓国映画
 韓国の観光船事故、本当に恐ろしい、悲しい…
 楽しいはずの修学旅行が、あんな悲惨なことになるなんて…あの船の中に自分がいることを想像しただけで、震えを覚えます。たくさんの将来ある若い少年少女たちが犠牲になっていることが、悲劇をいっそう深刻にしています。家族の心痛は、察するに余りあります。こっちまで胸が苦しくなります。
 それにしても。何であんなことが起きてしまったのでしょう。タイタニックの時代じゃあるまいし、信じられません。民間人と偽って、いち早く脱出したという船長、この先どんな顔して生きていくんだろう。万死に値するけど、いま彼を責めたところで何も取り返しはつきません…
 事故から数日が発生していますが、船に取り残されてる人たちが、無事に生還するという奇跡を祈らずにいられません…

 「3人のアンヌ」
 女子大生がヒマつぶしで書いてみた脚本。その中には、アンヌという3人のフランス人女性が登場する。女性映画監督、不倫中の人妻、離婚したばかりの女性、それぞれが韓国の海辺の田舎町で遭遇する出来事とは…
 韓国の名匠ホン・サンス監督が、フランスの大女優イザベル・ユペールをヒロインに迎えて撮った作品。同名の別人ヒロイン3人が、同じシチュエーションで繰り広げる3つのエピソードを、軽やかに、ていうか、かなりゆる~く描いてます。ゆるキャラならぬ、ゆるシネマ?そのユルさを、心地よい、楽しいと思えるか、かったるい、退屈、と受け取ってしまうか、どっちかに別れる映画です。私は幸いにも、前者でした。まあ、後者もなきにしもあらず、でしたが。
 特別なことが起きるわけではなく、フツーの何でもない淡々とした空気感の中で、何となく珍妙な、それでいて繊細な機微がサラリとフワリと浮かぶ、みたいな作風は、ちょっと故エリック・ロメール監督っぽかったです。3つのエピソードが意外な形でつながっている、みたいなトリッキーさが全然ないのは、ちょっと物足りない反面、奇をてらった練りすぎた脚本よりも、シンプルで好感がもてました。台詞とかも、妙にコジャレたものではなく、グダグダで何か噛みあわないトンチンカンさが、ユル~い笑いを誘います。
 最大の魅力と見所は、やはりヒロインを演じたイザベル・ユペール。

 こんなに可愛いユペりん、初めて。ニヒルに狂ってる、クールに怖い怪女優、というイメージの彼女ですが、この作品では飄々とした、どこかトボけた魅力を発揮。彼女と韓国人たちとのチグハグなやりとりは、まるでコントみたいで笑えます。ケラケラ楽しそうに笑ったり、すっとぼけた表情やノーテンキな言動は、他の作品ではあまり見られないので新鮮。あまりアップシーンとががないせいか、小柄で華奢な彼女は少女のように愛らしくも見えます。ワンピースやシャツも、さすがフランス女優でナチュラルシック。還暦なのに、何でしょうあの可愛さは。可愛いけど、日本の気持ち悪い可愛い子ブリッコおばさん女優とは違い、媚びてる感とか必死感とかが微塵もないところが、カッコよくて素敵。あんな自然な、可愛い女性に憧れます。

 それにしても。ヨーロッパの香り高きイザベル・ユペールが、韓国のド田舎にいる姿を目にするとは。意表を突きすぎです。緑瓶の焼酎をグビグビ飲んだり、お寺で額づいたり。ぜんぜん溶け込んでない場違いな違和感、彼女のユル~い異邦人ぶりも、またこの映画の面白さにもなってます。ユペりんのヤギの鳴き声のマネが笑えた。それにしても。野良犬みたいにフツーにヤギがいるなんて!あれは野良ヤギなのかしらん?

 アンヌと関わり合う韓国人たちも、ユル~いグダグダな人たちばかり。特にライフガードのトンマなキャラが、可笑しくて可愛いです。ボケてるアンヌに、これまたボケてるライフガードのやりとりは、まるでツッコミのいない漫才みたいです。ライフガード役のユ・ジュンサンは、顔はフツーですがカラダは韓国俳優らしくモムチャンです。
 日本映画界も、負けずにイザベル・ユペールを誘致してほしい!北野武監督や是枝監督のファンらしいので、オファーすればフットワークが軽くて働き者なユペりんのこと、快諾してくれるのではないでしょうか。

 幼い娘をモデルに猥褻?芸術?写真を撮るヤバいママンを演じた「ヴィオレッタ」が、初夏に日本公開されるユペりんです。ユペりんはやっぱ、ヤバい人じゃないとね♪
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君に鯉してもいいですか

2014-04-16 | カープ
 大瀬良大地プロ初勝利!!!
 今夜は仕事を早退して、TVの前にかじりついて観戦しました。今夜、たぶん、いや、きっと、大瀬良くんが勝利する!から、と信じて。もう晩飯ものどを通らず、胸はハラハラドキドキ高鳴り、口はヒーヒーギャーギャー大騒ぎ。1点を先に獲りながらも、昨夜は同じパターンで阪神に逆転されボロ負けしたので、油断はできない。ああ~でもでも、マウンドに立つ大瀬良くんの凛々しさ、頼もしさときたらカッコよすぎでしょ。今までいろんな野球選手にときめいてきた好色お松ですが、これほど熱をあげたことはありません。大瀬良くん見てると、何か気分がすごい若返るんですよね~。

 ↑大瀬良くん、足なが~!!ダッコちゃんになって、ぶらさがりたい!
 丸のエラーや、梵の危なっかしい動き、ぜんぜん打たない野手、阪神の一点獲得に、あああああ~イヤー!!やめてー!!と暗い予感には襲われましたが。そんな気弱なファンとは違い、常に堂々とブレずに戦う大瀬良くん。好投を続けただけでなく、な、何と!バッターとなればタイムリーヒットを放ち、阪神を一気に引き離す好プレー!ちょ、ちょっと大瀬良くん!怖い!怖いくらいカッコいい!
 
 ↑カピバラ2号と3号(大瀬良&一岡)の、仲良し萌え~ツーショット
 大活躍を終えてマウンドをおりた大瀬良くん、あとは初勝利の瞬間を待つのみ。落ちついた様子の彼と違い、ファンはドキドキワクワクソワソワ!
 ミコライオが見事にキメてくれて、やったー!!カープ勝利!前回の雪辱を果たしました。真っ赤に染まったズムスタは、大歓声の嵐!

 ヒーローインタビューは、もちろん大瀬良大地 
 ぶち最高~!と叫ぶ大瀬良くん、か、可愛い!アンパンマンみたいにピカピカの頬っぺた、美味しそう!食べたい!受け応えも、何て爽やかで清々しくて可愛いんだろう。私が大嫌いな、スカしたところとか軽薄なところとか汚らしいところなど、微塵もない。絵に描いたような好青年。あれで裏表がある性格だったら、彼は野球以上に俳優に向いてますよ。最愛の弟さんも、きっと大喜びしてますね。あんなお兄ちゃんがいて、弟さんが本当に羨ましい。ほんと大瀬良くんは、たくさんの人を幸せにできる男です。
 次期エースとして、早くもカープを引っ張っていく存在となった大瀬良くん。今後もガンガン活躍して、どんどんカッコよくなっていくことでしょう。ああ~早くズムスタで大瀬良くんを応援したいー!!

 ↑大瀬良くん、か、可愛い…いっちーとの仲の良さは、まるで彼氏彼女レベル!腐の血が萌え騒ぐ~それにしても、いっちーの私服…ダサすぎて可愛いのお~

 ↑『どうした?早くこっち来いよ、たけ子』な~んて、このシチュエーションで誘われたら、ベッドに飛び込む前に昇天するわ
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アベック復讐!恨めしの傷あと

2014-04-15 | 北米映画 08~14
 「デッドマン・ダウン」
 妻子をマフィアに殺されたヴィクターは、組織の一員となってボスのアルフォンスへの復讐の機会を狙っていた。そんな中、ベアトリスという女がヴィクターに近づいてくる。事故で顔と心に深い傷を負った彼女は、ヴィクターが殺人を犯すのを目撃していた。自分を傷つけた相手への復讐に手を貸すよう、ベアトリスはヴィクターを脅すが…
 大好きなコリン・ファレル主演作を、やっと観ることができました♪

 コリン、めっちゃカッコよかったです~若い頃の可愛さに、シブさと男の哀愁が加わって、ますます魅力的に。野獣っぷりも、牙を静かに隠してる風情になってて、大人の男になったなあ~と惚れ惚れ。今回は、まさに傷ついた野獣って感じで、その痛みに耐えてる孤独で悲しげな様子に、抱きしめたくなるほど胸キュンキュン。薄くて饒舌な軽い男が多い中、コリンみたいな濃くて寡黙でどっしりした漢(おとこ)って、希少で貴重です。それにしても。コリンってめちゃくちゃ強そうだけど、心は誰よりも繊細で脆いって役が多いですよね~。ハードボイルドに大暴れするコリンもカッコよかったけど、情にもろく不器用に優しいコリンも、可愛くて切なかったです。ウルウルした黒い瞳が好き。濃厚な♂フェロモンも相変わらずで、ちょっと脂ののったムチムチしたガッチリガタイも、私好みで美味しそうでした上着の前をはだけて掃除してるシーンのコリン、セクシーでした

 男の哀愁と色気ムンムンなコリンですが、やっぱ恋愛演技(女優との)が苦手なのでしょうか?ヒロインといい感じなはずなシーンも、何かぎこちないんですよね。まあ、相手が元祖ドラゴン・タトゥーの女ことノオミ・ラパスってのも、甘いLOVEモードにならない大きな理由ですが。かつてはオリジナルのリスベットとして、この映画のコリンどころじゃない暴れ狂いを演じてたノオミさん、今回も迫力満点で怖い!コリンを脅すシーンなんか鬼気迫りすぎてて、コリンたじたじでしたもん。どのシーンも、コリンより強く見えてしまった。ヤバい女にモーションかけられ、ちょっと引き気味なヴィクターが可愛かった。悪ガキどもにバケモノー!と石投げつけられて、顔面血まみれとか…今や世界一流血が似合う女優ノオミさんです。それはそうと。ノオミさんって、美人になった根岸季衣って感じ?

 この作品、アメリカ映画なんですけど、どこか憂愁に煙ったヨーロッパのムードなんです。監督と主要キャストが、ヨーロッパ人だからでしょうか。演出は、元祖ドラゴン・タトゥーの女シリーズを手がけたデンマーク人のニールス・アルゼン・オプレブ監督。コリンはアイルランド人だし、ノオミさんはスウェーデン人。そして、ヴィクターの仲間役のドミニク・クーパーはイギリス人。
 
 ドミニクも特濃イケメン!同じイケてるワルメンでも、ガキなクローズとは違い、大人ワルメンなコリン&ドミニクは、なかなか萌えるコンビでした。アルフォンス役のテレンス・ハワードはアメリカ人ですが、彼もカッコいい~。でも、ぜんぜん悪人に見えない!コリン、ドミニク、テレンスと、男前濃度が高いのもハイスコアな作品です。
 そして。ベアトリスのママ役が、何と!イザベル・ユペール!

 耳の遠いフランス人のママンという、ストーリーにはまったく関係ない意味不明な設定ですが…明るくオチャメな、どこかトボけたママン役で、チラホラしか出てきませんが、彼女が現れたら何かホっとする…そんなリリーフ的な役を、可愛らしく演じてたユペりんです。別に彼女じゃなくてもいい役なんだけど、彼女らしい魅力や個性はサラっと活かされていて、ファンには嬉しいカメオ出演でした。暴れん坊なコリンとノオミも、ヨーロッパ屈指の大女優イザベル・ユペールと一緒のシーンでは、何か子どもみたいに行儀よく畏まった感じで微笑ましかったです。監督とノオミに懇願されて出演したらしいけど、大女優なのにフットワークが軽いところも、ユペりんの素敵なところです。

 ↑野獣フェロモンに、シブさと哀愁も加味され、どんどんカッコよくなってくコリン
 
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屋根プリ①~⑥ 御意☆王子さま

2014-04-14 | 韓国のドラマ
 ユチョン主演の「屋根部屋のプリンス」第1話から6話まで観ました~♪

☆今昔王子
 朝鮮国の世子(皇太子)イ・ガク、いきなり妻が怪死して、悲しみと怒りに取り乱しております。一方、現代では。財閥の御曹司テヨンが、口論でカっとなったいとこのテムに突き飛ばされ、ヨットから海へ落ちて行方不明に。
 イ・ガクとテヨンの二役を演じてるのは、もちろん愛しのユチョンユチョン、やっぱ可愛い~彼のことを美男とかイケメンとか、ありきたりな褒め言葉で形容するのは、ちょっと違うような気がするんですよねえ。うまく魅力を説明できないのがもどかしい。強いて言えば、すご~く透き通ってて温かいけど、底なしな深い湖みたいな男、とでも例えてみます。何じゃそりゃ!わけわかんね!でしょうか(笑)。

 時代劇と現代劇、両方の王子さまを演じてるユチョン。どっちの彼も、カッコカワいい~!ほわっとした優しい顔、透明感ある雰囲気、スラっと背が高くて肩幅が広い身体も、すべてチョアチョア~。
☆ヒロイン
 朝鮮国パートでは、性悪な姉に顔を焼かれてひどいケロイドを負ったプヨン。現代のパートでは、たくましく生きる八百屋娘パク・ハ。ちょっとピンクの電話の細いほうに似てる?誰この女優?と思って調べたら、え!「復活」のウナ?!何か変わったね!
 現代でも性悪な姉のせいで、どこか遠くへ連れ去られて孤児となってしまう幼き頃のパク・ハ。え~!?何あれ?!あれで家族と生き別れなんて、ありえねー!!しかも、都合よく記憶喪失ときたもんだ。韓ドラって、こんなんばっか
☆おそば離れず
 武人、頭脳派、オカマ(?)、イ・ガクの忠実な家来3人。ちょっとビミョーなメンツ。頭脳派役は、「太陽を抱く月」でヤンミョングンの少年時代を演じてた、オードリー春日似の子ですね。

☆どっかで見たことある人たち
 韓ドラの楽しみのひとつ。オードリー春日の他にも、「根の深い木」の行首がパク・ハの義母。会長の義妹役は、「シークレット・ガーデン」のジュウォンのママ。テムの父役の人は、最近私が観る韓ドラに百発百中で出てくる売れっ子。そして、イ・ムンシクとも早々と再会!ムンシクおぢさん、好きなんですよ~。また美味しい役っぽいですね。

☆おバカ4人組
 現代にタイムスリップし、パク・ハの家の屋根部屋に居候するイ・ガクたち4人。現代社会のルールや価値観、物質に適応できず、ドタバタ大騒ぎする姿が笑えます。王朝装束からジャージに無理やり着替えさせられる4人ですが…可愛いけど、あのジャージどこから調達してきたんだろ?

 カルチャーギャップゆえに、様々な珍言動をする4人ですが。中でも笑えたのは、エレベーターの中での着替えシーン。変態!とJK軍団にお菓子投げつけられヒーヒー半泣きで騒いでる姿がアホすぎ!ユチョンの可愛い裸も見られた♪

★総括
 面白いんだけど…いろいろ詰め込みすぎな感が、なきにしもあらず。いろんな人気韓ドラのエッセンスを集めて、ごっちゃまぜにしてる雑駁さ。
 で・も。ユチョンは超絶可愛い!今回は、すごくコミカル、いや、おバカ。アホかわいいユチョンに萌えまくりんぐです。シリアスで切ない演技もナチュラルだし、ユチョンの役者としての懐の深さを再認識!

 ユチョン、チョアチョア~このドラマの撮影中は、お父さんが亡くなったり、JYJのツアーがあったりで大変だったらしいですね…
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国王陛下、ご乱心!

2014-04-13 | イギリス、アイルランド映画
 あ~!ぶちはぐいい~!ほんまもう、さえんわあ
 日曜日、ほんとならマツダスタジアムでカープVS中日戦を観戦するはずだったのです。久々のズムスタ、目の前で戦うカープを思いっきり応援できる!と、楽しみすぎて仕事も手につかないほどでした。しかし…前日から、雲行きが怪しくなってきた。そう、雨です。夜になると、かなりザーザー降りに。うそ~マジかよ~てるてる坊主までつくり、晴れますようにと神さまに祈ったのに…日ごろの行いの悪さが祟ったのか、翌朝もザーザー無情の大雨…当然、試合は中止!そ、そんな~!何でよりによってわしが行く日に~心まで土砂降りに。ハンパないガッカリ感に打ちひしがれました。

 ↑大瀬良くんに会いたいんだよぉおおおぉ~!☆※▽♯〒□$£α∞!◎#!!
 雨の日曜日は、一緒に行くはずだった職場の後輩たちと、ヤケクソ気味に真昼間っから飲んだくれました。夜は焼肉でヤケ食い。クサクサした思い、ゲロと一緒に吐き出したかったけど、ゲロは吐きませんでした♪
 めったにないチャンスだっただけに、マンモスくやぴーです。リベンジで今度いつ行けるかメドもたたないし…はあ~(ため息)。わし、ツイてないわ~。ま、お父さんみたいにパンツに便がツイてるのもアレだけど!と、帰宅すると台所にいた親父にちょとと八つ当たりっぽいジョーク言ったら、ぜんぜん受けませんでした

 ↑わしの精神安定剤でもあり興奮剤でもある大瀬良くんぜったい会いに行くけんのー!待っとりんさいや~

 お松の英国大女優映画祭⑤
 「英国万歳!」
 18世紀末のイギリス。国王ジョージ3世が突然発狂し、王室内は大混乱に陥るが…
 これ、イギリスならではのトンデモな内容なんですよ~。好人物の王さまが、いきなりプッツンしてハチャメチャ奇行で暴走、周囲はパニック状態に。臣下や息子の王子たちが、色と欲にかられて悪だくみしたり、保身や追従に必死な医者たちの言動や、王さまに振り回される侍従たちのアタフタあわてふためく姿などに、シニカルでブラックな笑いを誘われ、ほとんど「家政婦は見た!」なノリで面白いです。
 電波になってしまった王さま、監禁されたり拷問のような治療を施されたり、可哀想!仮にも国王なのに、劣悪な精神病院か老人施設にブチこまれた患者みたい。その扱いは、思わず目を覆いたくなるほど人権無視な非人間的さです。特に、王さまの治療担当になった精神科医の、マッドドクターぶりに戦慄。不気味で非道い施術が、ドSなアブノーマル調教なんですよ。施されてるうちに、だんだん医者に従順化する王さまが、まるでペットみたいで哀れでした。でも何か、笑えるんですよね。こういうヤバいけど上質なブラックコメディって、大好きなんですよ私。

 これ、実際の王室スキャンダルを描いたんだそうですが…王室の狂った醜聞を、舞台にしたり映画にしたりするイギリスって、「クィーン」もそうでしたが、ほんとスゴい国ですよね~。赤裸々すぎ!自由すぎ!エグすぎ!日本じゃ絶対ありえないですもん。日本だと不敬罪ものですよ。でも…英国の王室のほうが今も昔も、日本の皇室より人間的だな~と思ってしまいます。長い長い皇室の歴史上、恥部暗部エピソードや人物はたくさん存在してますが、映像化は難しい。キ印な天皇もおられたらしいけど、それを主人公に映画化なんて不可能ですよね。表現の自由って素晴らしいし大切ですが、こと日本の皇室だけは美しくアンタッチャブルなままでいてほしいです。それにしても。やんごとなき方々への敬愛が、イギリス人にはないのでしょうか。まあ、あんなスキャンダラスな王室に、敬愛なんか抱けるわけないけどね。まあ、敬ってはないけど、芸能人に対するような憧れとか好奇心、親近感はヒシヒシと感じられます。この映画の公開当時は、スキャンダルまみれだった英国王室。それを風刺する内容にもなっています。女や金にだらしないダメ王子とか、詐術陰謀に奔走する臣下とか、当時の王室メンバーや政治家とカブってニヤリとさせられます。
 国王ジョージ3世役は、舞台でも同じ役を演じたというナイジェル・ホーソーン。ぶっとびまくって圧巻です。おいおい~と笑わせつつも、何だか哀れで痛ましくもなる演技は、凡百の役者にはできない奥深さです。
 ジョージ3世の王妃シャーロット役、ヘレン・ミレンの名演と存在感も素晴らしいです。

 強靭な精神の持ち主でありながら、夫には情愛深く献身的な王妃を、クール&シャープに演じてるミレンおばさま。そんじょそこらの男など太刀打ちできない威厳と貫禄が、相変わらずカッコいい。内に秘めた女の生々しい痛みや悲しみも、何気ない仕草や表情で伝わってきて、やっぱ天下一品の大女優だな~と感嘆せずにはいられないです。ミレンおばさまはこの作品で、「キャル」に続く2度目のカンヌ映画祭女優賞を受賞、アカデミー賞助演女優賞にもノミネートされました。

 ↑懐かしの「モーリス」で可愛い森番を演じ、腐女子を萌えさせたルパート・クレイヴスが、この映画でもラヴリー!
 腹黒な王子役のルパート・エヴェレットのブラックプリンスぶりも、なかなか味があって笑えます。新人侍従役のルパート・クレイヴスが可愛い!可愛かったルパートも、最近ではバッチのシャーロックでシブい刑事役を好演してるとか…見たいような、見るのが怖いような。ちょっと「モーリス」また観たくなってきた
 衣裳や宮殿も美しくゴージャスで、コスチュームプレイが好きな方ならすごく楽しめる映画だと思います。
 ちなみにジョージ3世の狂気は、ポルフィリン症という精神疾患?だとか…怖いですね…
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ヴェネツィア☆ハニートラップ

2014-04-04 | イギリス、アイルランド映画
 うっひょおー!!!カープ、まさかまさかの、2試合連続でサヨナラホームラン勝ち!!前回のヤクルト戦での堂林に続いて、今夜のDeNA戦では梵がカッ飛ばしてくれました~!どちらも接戦の末だったので、よけい嬉しいですよね
 今年のカープは、やっぱ何か違いますね。最初だけな尻すぼみにならないことを、I truly wish!

 お松の英国大女優映画祭④
 「鳩の翼」
 20世紀初頭のロンドン。没落した中産階級の娘ケイトは、裕福なアメリカ人女性ミリーと親しくなる。病で余命いくばくもないミリーは、ケイトの恋人マートンにひそかな想いを寄せるようになる。それを知ったケイトは、ある企みを胸に秘め二人をヴェネツィアへと誘うが…
 お金が欲しい。地位や名誉も欲しい。もちろん愛も欲しい。欲しい、欲しい!欲しい!!欲張りな生き物、それが女。でも、飽くなき欲望こそ、生きるため、美しく輝くための活力ともいえるでしょう。この「鳩の翼」のヒロインもまた、その貪欲さゆえに、映画の中で力強く魅惑的に成り得た女なのです。

 ロンドンとヴェネツィアを舞台にした文豪ヘンリー・ジェイムズ原作、格調高い文芸作というきれいな装いをした映画なのですが、上品な包装紙をとれば、中身は現代のそこらに転がっている三面記事的なエグい内容で驚かされます。自分の恋人に、余命いくばくもない娘を誘惑・結婚させ、死んだら遺産を相続した男とよりを戻して…って、ぶっちゃけ結婚詐欺の話。ためらう男の尻を叩いて、冷徹に計画を実行しようとするヒロインを、ヘレナ・ボナム・カーターが力演しています。
 ハリウッドや日本でも、お嬢様と呼ばれてる女優やタレントはあまたいますが…しょせん、業界人の娘、金持ちの庶民。実際に英国貴族の出であるヘレナ・ボナム・カーターこそ、映画界最高のお嬢様なのです。「眺めのいい部屋」「ハワーズ・エンド」etc.コスチュームプレイがオハコなヘレボナさん。時代劇の中では、さすがに水を得た魚のように活き活きとしています。

 ハイソサイエティーの娘といっても、おっとり・なよやかでも慎ましくもない、勝気で情熱的な彼女のキャラクターは、かなり現代的でもあります。お金が欲しい!そのためには何でも利用する!でも、恋人の愛は失いたくない…という、身勝手な強欲さと切ない恋心に揺れるヒロイン像は、いい意味でも悪い意味でも、まさにオンナ丸出し!小柄で華奢だけど、眼光鋭く面構え不敵なヘレナ・ボナム・カーターは、狡猾さ・冷酷さの中に、嫉妬や悲しみ、そして不思議な優しさを見せる複雑なヒロインを、ヌードも辞さず存在感たっぷりに演じきって、アカデミー主演女優賞にもノミネートされました。
 トンがった発言や略奪愛、パンクファッションなど、暴れん坊お嬢様だったヘレボナさん。ティム・バートン監督と結婚してからの彼女は、貴族出身?知るかそんなん!と言わんばかりな、すっかりキワモノ・イロモノ女優になってしまった感がありますが、それはそれで文芸もの時代以上に活き活きと嬉々としてて素敵です。
 マートン役は、「司祭」のホモ神父役が強烈だったライナス・ローチ。いかにも英国の優しく愁いある紳士って風情が素敵です。ちょっとマシュー・マコノヒーを上品に草食っぽくした感じ?シャーロット・ランプリング、エリザベス・マクガバンなど往年の熟女優も好演してます。
 古き佳きロンドンとヴェネツィアが、情緒たっぷりに美しく撮られていて、観光気分を味わえます。あ~恋人とゴンドラに揺られてみたいのお~。
 生々しいオンナのサガ。それはいつの時代も不変であるということを、この映画も魅力的な形で描いています。それはそうと。私なんか、金ないし健康だし用心深いし、甘く切ない結婚詐欺の被害に遭う可能性ゼロ。それも何か悲しいというか、返って損してるような気がしないでもない…いい男に騙されてみたいものです♪
 ちなみに「鳩の翼」は、80年代にフランスでも映画化されてます。ミリーがイザベル・ユペール!ケイトがドミニク・サンダ!という、何とも魅惑的な顔合わせ。観たい~!
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ゲイ術家を愛した女!

2014-04-01 | イギリス、アイルランド映画
 今朝、素敵な出来事がありました~
 駅のホームで、毎朝チオ○タかユン○ルを飲むのが習慣な私。今朝も電車を待つ間、グビっと飲もうとしたのですが…あ、あれれ?あ、あかん!蓋が固くて開かん~!独り必死に瓶の蓋と格闘してる挙動不審な私。すると、『開けたげようか?』と男の声が。ぎょっとして横を見ると、学生服姿の高校生が笑顔で立ってるではありませんか。背が高くて肌つるつるの、ちょっとハンカチ王子(古っ!)似のイケメンに突然声をかけられ、あ、あわわわ状態となる私。そんな私におかまいなく、男の子はさっと瓶を奪って、一瞬で蓋を開けてくれたのでした。ほい、と私に瓶を差し出した時の、爽やかな笑顔といったら!春風が吹いた…
 流れで同じ満員の車両に乗り、ひえ~何でこんな展開にとド緊張な私は、テンパってる時の癖で、しょーもない下ネタ連発。白い目を向けてくる周囲と違い、逆に白い目を向けられるほど大うけしゲラゲラ笑ってくれる男子高生。
 私が降りる駅に電車が近づくにつれ、しんみりとなって会話が途切れていく。春の一期一会。もう2度と会うこともないんだなあ。駅に着くと、ほっとしたような、でも寂しいような気分に。んじゃあ、ばいなら!と電車から降りる私に、『また明日!』と手を振る彼なのでした。明日の朝は、彼のぶんの栄養ドリンクも買っておこうかな…
 な~んちゃって!ぜんぶ大うそで~す☆今日はエイプリルフールじゃ~妄想爆裂ですね~。我ながら、キモいわつっても、ぜんぶ嘘じゃなんですわ。瓶の蓋がはずれず困ってたところを、高校生のカップルが助けてくれたのは真実なんです。でも、はずしてくれたのは彼女のほうめっちゃ可愛い優しい女の子でした。彼氏も斉藤祐樹似でイケメンでした。皆さまも、今日は罪のないウソ、つかれたことでしょうか♪

 お松の英国大女優映画祭③
 「キャリントン」
 第一次世界大戦中のイギリス。同性愛者である作家のリットンは、ドーラ・キャリントンという女流画家と出会い、田舎で同棲を始め互いに創作に打ち込む。心では深く結ばれながらも、肉体的な愛を交わすことができない二人は…
 ゲイである男への愛を、生涯かけて貫く女。男と女の肉体的な愛を超越した、精神的な愛。素晴らしく心そそるテーマですね~。リットンとキャリントンの愛は、肉体を必要としないぶん、美しく強い至上の愛の形に思えました。男女の範を超えた愛って、むかしから憧れてるんですよね。そんなんありえん!な生活環境の中で生きてるので、よけい理想化するのです。リットンとキャリントンのように、孤独と苦悩を理解し合い分かち合える人と出会えるという運命は、かぎられた人にしかめぐってこないのでしょうか。

 でも…リットンとキャリントン、分かち合えないものも大きかった。健全な人間、男女でありかぎり、どうしても精神的な愛だけでは満たされない、生きていけないのが現実。キャリントンの、リットンを深く強く愛するゆえの行動が、フツーに生きてる私たちからすると、常軌を逸していて悲痛なんです。リットンを自分につなぎとめるために、リットンが気に入った男と結婚したり。肉欲を鎮めるために、不特定多数の男と寝たり。心と体の愛のバランスがとれないと、ふたつともイビツになっちゃうんだなあ、とリットン&キャリントンを見ていて沈思してしまいました。いびつな関係と生活を、二人は死ぬまで続けるのですが…美しい精神的愛を守るため、汚れた肉体的な愛を利用する姿はイタすぎて生々しすぎて、私が憧れるような愛とは違ってました。キャリントンが選んだ人生の終幕は、壮絶凄絶でドン引き。愛って怖いとさえ思った。
 キャリントンが試練のような愛を貫けたのは、やはり彼女が芸術家だったからでしょうか。感性がフツーの人とは異なってないと、ああいう人生は歩めないでしょうし。情熱的で意志が強い、そして孤独なヒロインを演じたのは、「ハワーズ・エンド」でアカデミー主演女優賞、「いつか晴れた日に」で脚色賞を受賞し、最近作「ウォルト・ディズニーの約束」でも高く評価された、英国映画界随一の才媛と誉れ高いエマ・トンプソン。

 トンプソン女史は、本当に素晴らしい女優だとは思うのですが…キャリントンって容姿も雰囲気も、男たちを惹きつける自由奔放でエロい、ちょっと魔性っぽい女優のほうが適してるので、知的なオールドミスって感じの彼女だと難あり感がなきにしもあらずでした。でも、満たされない愛にもがく女の渇きや悲しみを表現するには、ただのセクシー女優では無理。その点トンプソン女史は、美しくはないけど説得あるリアルな熱演で、名女優の面目躍如。でもトンプソン女史って、どっちかっつーたら知的なコメディエンヌなので、こういう愚かで悲しい情念の女役は、やっぱちょっと似合わないかも。こういうシリアスな痛ましいヒロインよりも、シュワちゃん主演の「ジュニア」で大ボケかましまくってたトンプソン女史のほうが好きです。
 耽美な美青年の同性愛といえば、イギリス映画の伝統、十八番。この映画にも、サミュエル・ウェストとかルーファス・シーウェルとか、当時の英国美青年俳優が登場して、ジョイフルな姿やシーンを披露してます。トンプソン女史、イケメンたちととっかえひっかえラブシーンできて、さぞ楽しかったことでしょう(笑)。トンプソン女史がオバサンなので、美青年たちの若さが際立ってました。
 リットン役は、この作品でカンヌ映画祭男優賞を受賞したジョナサン・プライス。名優、名演技だと感嘆しましたが、もうちょっと見た目が私好みのおじさまだったらな~。「危険な関係」でオスカーを獲得した脚本家クリストファー・ハンプトンの監督デビュー作でもあります。イギリスの田舎の風景が、とても美しく撮られてます。あんな田舎に住んでみたい!
コメント (7)
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