まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

あだし男に身をまかせ

2007-10-31 | 日本映画
 最近は読書を怠っていたので、図書館に寄って何冊か借りました。
 岩井志麻子の「永遠とか純愛とか絶対とか」吉田修一の「ひなた」イアン・マキューアンの「贖罪」桐野夏生の「アンボス・ムンドス」山崎豊子の「ぼんち」...返却日まで、たぶん読めて2、3冊だと思うけど♪
 皆様は、最近おもしろい本、お読みになりまして?

 お松の独り市川雷蔵映画祭③
 「源氏物語 浮舟」
 源氏物語の後編、宇治十帖を大胆にアレンジした北条秀司の戯曲を、衣笠貞之助監督が映画化。長谷川一夫、山本富士子、市川雷蔵の3大スターが豪華競演。
 母に連れられ鄙から都に上ってきた浮舟は、彼女の亡姉を慕っていた薫の君に見そめられる。一方、帝の皇子・匂宮も、浮舟を我がものにしようと...
 吃驚その①オリジナルの宇治十帖とは、かなり違う!精神的で厭世的、そして不毛な愛を陰鬱に描いている原作と違って、映画版のテーマはずばりSEX!もちろん、露骨な愛欲シーンなどありませんが、薫も浮舟も匂宮も、セックスがらみで最初から最後まで悶々してるのです。
 薫は、カラダよりもココロの結びつきこそ大事、とプラトニック派。ひょっとしてインポ?と勘繰っちゃうほど(亡き大姫とも清い仲のままだったし)。そんな薫に浮舟は、抱いてくれたらいいのにいぃ~♪by キムタコの嫁 状態。薫の放置プレイ?に、悲しい女体は...そんな浮舟の切ない疼きに付け込むのが、平安好色一代男・匂宮だ!甘~い囁きと強引なアプローチで、美女たちを食い散らかします。ココロでは嫌っていても、カラダは...ああ~イヤよイヤよも好きのうち、とばかりに浮舟は和姦にもっていかれるのだった。
 舞台は典雅で優美な宮廷ですが、登場人物たちの言動&性格は、結構俗悪でエゲツないのです。上品な顔&言い回しだけど、それってぶっちゃけヤるヤらないってことだろ?な、高雅な絹で包み込んだようなセックスに関する台詞が、何か笑えます。参考になります。今度シモネタ話する時、使ってみよっと。
 セックスで頭の中がトンでる主役3人の周囲も、色と欲で心身ともに忙しい人ばかり。匂宮に妻を寝取られた男が、血迷って無理心中!とか。官位を返上した薫よりも、帝になるかもしれない匂宮に譲ったほうが得!と、娘の相手を勝手にチェンジする浮舟のママ、その打算と手口はほとんど娼館のヤリ手ババア!
 とまあ、実は滅茶苦茶インモラルだった平安朝の爛れた王朝恋愛が、興味深く描かれています。
 吃驚その②スター3人が、怖い!平安時代に忠実なメイクをしているのですが、それがホント不気味!鈴木その子も真っ青な白粉顔、剃った眉毛、おはぐろ。き、気持ち悪い~!ほとんど妖怪です。しゃべり方もキモい!
 薫の君as長谷川一夫は、若い貴公子に見えない...山本富士子の浮舟。素手で捕まえた野ウサギの耳もって薫の前に初登場!正座に足が痺れてバタンゴロン、など最初はキャンディキャンディも真っ青な、お転婆なんて気にしないわ~♪娘で笑えます。
 衝撃(笑撃?)だったのは、当時20代半ば、若盛りの市川雷蔵as匂宮!あのクール&ストイックな雷蔵が、あわわ。見た目もキャラも、スケベなバカ殿って感じ。寝取られ亭主に襲撃されると、ひ~曲者じゃ~!とトンズラするヘタレぶりも、こんなの雷蔵じゃない~!とショック。でも、一に押し二に押し、とにかくプッシュプッシュ!な24時間発情ラブ・ハンターぶりが、何か憎めません。口説き文句とセクハラ同然なモーションが笑えます。バカ殿メイクなので、これホントに雷蔵!?なんですが、不変の美声が、かろうじて彼だと認識させてくれます。
 豪華絢爛、というより、雅やかで格調ある衣装やセットに、うっとりします。色鮮やかな十二単、清雅な狩衣や束帯といった平安装束が素晴らしい。御簾や机帳、扇や文箱、絵巻物など、調度品や小道具ひとつひとつが、匂い立つような美しさ。今の時代劇は、金をかけてもコントにしか見えないのは、なぜ?
 
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誅!ヒットマンは婦女子がお嫌い②

2007-10-30 | 日本映画
 犬が散歩中、必ずお寺の前でしゃがみこんでウンチをします。バチが当たる~!と恐れていたら、近所に住むおじいさんの犬も、そのお寺の前を通りかかると必ずウンチを催すのだとか。
 my motherや隣のおばさんに聞くところによると、そのお寺は昔から何かといわくつきらしい。私が小さい頃、先代の住職はお寺の前の国道で、トラックに轢かれて即死。その未亡人は、寸借サギとして近所でも悪名が高かったとか。後を継いだ息子の現住職も、麻雀狂いで借金を作って、寺の土地を売ったとか。
 うう~ん。犬も本能的に何か感じて、冒涜してるのでしょうか。

 お松の独り市川雷蔵祭②
 「ある殺し屋の鍵」
 「ある殺し屋」の続編?一匹狼のクール&ニヒルな殺し屋の主人公は、前とは同一人物ではなさそう。前作は板前でしたが、今回は踊りの師匠。
 やくざに仕事を依頼され、手際よくターゲットを始末、依頼人の裏切りで九死に一生を得るものの、きっちり落とし前をつけるといった話は、前と同じ。政治家や建設会社社長が絡んでくるので、ちょっとだけスケールアップ?
 市川雷蔵扮する殺し屋が、ほんと淡々と無感情なところとか、依頼人やくざのセコさと小ズルさは、もうお約束みたいで笑えます。政治家→建設会社社長→やくざ→殺し屋、と仕事料がちょっとずつピンハネされていくのが笑えた。2作品とも、よせばいいのに雷蔵を裏切ったり騙したりするヤクザですが、『おまえらの考えてることは、全部お見通しなんだよ』『おまえらやることは、いつも同じだな』と、あっけなく返り討ちにされてしまい、お陀仏。雷蔵のクールな強さが、カッコいいというより、ほとんどギャク化してます。
 これって、コメディでは決してない思うのだけど、なんか笑えるんですよねえ全体的に。すぐにやられてしまうヤクザのバカっぷりとか。なかなか仕事を引き受けない雷蔵ですが、ターゲットが麻薬売人とか悪辣な脱税じじいとか、社会のダニ!と依頼人に強調されると(依頼人も他人のことトヤカク言えないのに)、重い腰を上げるパターンとか。感情はないけど、正義感は強い殺し屋さん。今回はプールでブスリ!記者会見場でブスリ!何で誰も気づかないの~!?な、雷蔵の静かなる大胆な必殺シーンとか、ありえなさすぎて笑うしかないです。
 前回よりも、雷蔵がちょっとだけファッショナブルに。踊りの稽古の時は和服、新聞記者に化けてスーツ、ヨットの上やディスコではスポーティな60年代のカジュアルルック、そしてプールでは水着!ちょっと「リプリー」のマット・デーモンを思い出してしまった(マットは緑でしたが、雷蔵は青の海水パンツ)。
          
 脇役も、本人たちは大真面目なんだろうけど、あまりにもセコくてアホな悪人キャラ&見た目に、ぷぷっ。建設会社の社長・西村晃&ヤクザの組長・中谷一郎って、昔の水戸黄門&風車の弥七じゃん!?二人とも、おイタが過ぎて雷蔵にヒドいお仕置きを受けちゃいます。弥七は、セコい不意打ちに失敗して悲惨な最期だし。ご老公は、風呂場で熱湯拷問!このシーンが、何だかドリフのコントっぽくて大笑い!
 今回雷蔵に色仕掛けをする女は、佐藤友美。同じ悪女でも、前回のアーパーな野川由美子と違って、ひと癖ありそなズル賢い系。ハスキーヴォイスが魅力的な美人ですが、やっぱ女の色香は雷蔵には全然効かないのが笑えます。でもまあ、確かにこんな女ばかりと関わってちゃ、女なんて!な女性不審&蔑視になっちゃうよなあ。
 ラスト、皮肉な形で金を失う雷蔵ですが、淡々と何の執着もなく簡単に大金を放棄しちゃうところも、不思議な男。欲というものがない?ひょっとしたら、彼は人間ではなく、ロボットだったかも...?
 
 
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誅!ヒットマンは婦女子がお嫌い①

2007-10-29 | 日本映画
 美肌薬をもらいに、仕事帰り皮膚科に行きました。市販のサプリより、やっぱ専門医に処方してもらう薬のほうが、気持ち的にも効果があるので。
 で、受付の椅子に座ってると、こんちは~と隣に男の子が。あら!ダミアンの友達じゃん!剣道部の、ちょっとイケてる子。でもなぜ皮膚科に?ニキビなんか全然ないしなあ。水虫か何かかしらん。私が訊くより先に彼は『あ、ちょっとイン○ンで♪』とニッコリ。イ、イ○キン~!?まあ、毛じらみとか言われるよりマシか。私?私は虫歯♪と、しょーもないボケを。
 腹とか腕、前より堅くなったスよ~って言うので、遠慮なく触ってあげました。さすがに股間は触りませんでした。イン○ンだし。堂々とセクハラを楽しんで、お大事にとsay good night♪早く治せよ○ンキン!
 
 お松の独り市川雷蔵祭①
 「ある殺し屋」
 市川雷蔵が殺し屋を演じたハードボイルド。
 小料理屋の板前は世をしのぶ仮の姿。実態はスゴ腕の殺し屋である主人公に扮した雷蔵が、クール&ニヒルでカッコよかったです。殺し屋といっても、欧米映画や必殺仕事人のように、ド派手で奇想天外な殺しをするわけではない。武器も、ハジキやドスを使うわけではなく、淡々と静かに、そして確実に、針一本をターゲットの首に音もなく刺す、というのが、なかなか鮮やか。
 話もキャラも、余計な説明的なものは排除されていて、とにかくシンプルでドライでミステリアス。寡黙な殺し屋の謎めいたところも、魅力的。
 雷蔵は、晩年の現代劇だと、ちょっとトニー・レオンっぽい?トニさんから色気と甘さを引いて、冷厳さと翳りを加えた感じ?すごい美男!には見えないけど、冷ややかさと謎めいた雰囲気に、心惹かれます。声が美しい!もし早世しなければ、声優としても重宝されたのでは?
             
 このヒットマン雷蔵、めちゃくちゃ冷淡で笑えるほど。エロ女の色仕掛けにも、迷惑がるどころか、路傍の石ほどにも関心を示さない。金に執着してるわけでもなく、殺しに悦びを感じてるわけでもない。表情にも声にも、ほとんど感情がない。心が死んでる?みたいな不気味さ。戦争体験が、彼をそんな人間にしたのか?と想像させるシーンが、チラっとはあったけど。
 殺し屋に絡んでくる男女に、成田三樹夫と野川由美子。
 成田氏、若い!けど、やっぱ見るからにヤバい非カタギな男。殺し屋を尊敬しつつも、出し抜こうとセコい罠を仕掛けるヤクザ役で、その小ズルさや、俺をナメんなよ!な虚勢が、微笑ましいです。
 野川由美子は、野良猫のようなアバズレ娘。うまい汁を吸うため、男から男へ渡り歩き、裏切りも騙しも朝飯前なビッチぶりが、あくまで陽気であっけらかんとしているので、何か可愛いです。私も彼女みたいに、自分のことを“あたい”って言ってみようかな。
 ちょっと驚いたのが、雷蔵の小料理屋で働く少女。どっかで見たことあるなあ、と思ったら、小林幸子だった!スゴいブスです。少女なのに超地味(後年の紅白名物なド派手さは、片鱗もない)で、おばさんみたいです。雷蔵じゃなくても、男は手なんか出す気にならんだろう。
 雷蔵が隠れ家として借りたアパートの、凄まじいまでのボロさ&汚さも笑えます。目の前は墓場!だし、あんなアパートぜったい住みたくない~!
 
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秋波を送る男たち

2007-10-28 | 日本のドラマ(単発)
 ずいぶん前に録画してた土ワイとMステを、やっと観ただよ...

 まず土ワイ「炎の警備隊長五十嵐杜夫6 完全密室ビル美女殺人!部下の離反、金とイジメに挑む孤独な闘い」...
 もちろん目当ては、my dear 小泉孝太郎さ♪
 ぎゃぼコータロー、ますます爽やかくんになっちゃって~来年30だなんて、信じられません。大学生みたい。
 このシリーズ、もうパート6なのに、コータローったらいまだに警備員に見えません。どー見ても、警備される側の人間です。私服が、いつもオサレなんですよねえ。カジュアルだけど上品で。安いホストみたいなタレントばっか見てる目を、コータローの明るくてやんごとない坊ちゃんオーラが洗ってくれます。
 でも!いつもより出番が少なかった!準主役なのに!それに、ドラマの内容が...このシリーズ、回を重ねるごとにひどくなってるような...なので、小林ネンジ隊長はサッサと引退(降板)して、コータローに隊長(主役)の座を譲れや!
 コータローも、そろそろ仕事を選んでもいい頃だと思うので(最近ちょっとバラエティタレント化してるのを危惧)、どうせくだらない2時間サスペンスなら、バリバリの主役を!セレブな世界で起こる殺人事件を解決する「御曹司は名探偵☆」みたいなのがいいと思う。
 警備員仲間の山崎裕太(猿顔)と内田朝陽(容疑者顔)も可愛くて、毎回いい味。青年実業家の秘書役の俳優が、ちょっとジェイ・チョウ似でイケてました。誰じゃろ?
        
 
 続いてMステスペシャル...
 出演者は、豪華...なんだけど、今をときめくアーティストというより、ちょっと前までときめいてたけど...って感じの、ビミョーに昔の人なメンツ。
 タッキー&ツバサ 
 後ろで踊ってる下っ端ジャニーズの子供が、何か痛々しいんですよねえ。歌は結構好きかも。「ヴィーナス」とか、カラオケで盛り上がりますよね。
ユイ、ラルク、大塚アイ、中島ミカ 
 早送りの刑!

 あれ!櫻井くん、髪切ってる!今までのパーマ、好きだったんだけどなあ。
 Mステ初登場のVTR...スケスケのヘンな衣装が笑える、というより可哀想。みんなイヤだったろうなあ。それにしても、ニノだけ昔と全然変わってない?!成長が止まってるみたい...
 「Happiness」今回も口パク。ジャニーズでは、嵐と山下何とかが特に露骨な口パクですよねえ。
 ポルノグラフィティ
 岡野くんのトーク、ちょっとだけ広島訛りが出てて、可愛かったです。
        
 ゆず
 皇室の若宮さまと同じ名前の北川悠仁。何歳かは知らないけど、可愛いですね。女の子みたいな顔だけど、○池てっ○いみたいにオカマっぽくないのが良い。前はTVに出なかったのに、なぜ最近になって?いろんな事情が想像に難くないが。昔のヒット曲を歌うなら「夏色」にしてほしかった。
ミスチル
 いつも思ってしまう。実の息子コータローより、桜井和寿のほうが小泉元首相に似てる、と。息の長いバンドですが、桜井以外のメンバーが突然いなくなったり変わったりしても、よほどのファンでないかぎり気づかないかも?
浜崎鮎
 もうキツいなあ、何もかもが。曲&衣装は、どう見てもマド○ナのパクリ...しかも、明らかに口パク。香港で批判されたばっかじゃなかったっけ。
ビーズ
 老化!稲葉、おっさんになったなあ。カッチョよかったのになあ。もう半裸でなんか歌えないだろう。
アゲ歌&泣き歌のリクエストで、いろんな曲と歌手のVTRが。中にはすごく懐かしいものも。キロロ、花花、小柳ユキ、広瀬コーミ、ジュピターの人etc.あの人は今...
 アップで映し出される出演者の顔。ブサイクだけど美肌だな、美人・イケメンだけど肌汚ねえな、などと音楽よりもスキンケアに興味がある私なので、ついそんなチェックを。
 アゲ歌ベスト1は、ZARDの「負けないで」。時期的にも、至極納得のいく結果ですが、泣き歌ベスト1は...うただひかるの歌。知らないよ、こんな曲~!
 





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乾パン&金平糖⑮~最終回 卒!うしろ指さされ組

2007-10-26 | 韓国のドラマ
 「乾パン先生とこんぺいとう」第15話と最終話を観ました...

☆別れましょう私から 消えましょうあなたから~♪by 大黒魔鬼
 しつこい勘違い男ヒョヌに、私ら別れたんだっちゅーの!と言い聞かせるボリ。男を捨てるのが、これほど似合わない顔の女も珍しい。
☆仕事中だろ!
 何かといえば、職場放棄するボリやヒョヌ。親兄弟が危篤でも仕事を続ける人が多い日本人とは、労働というものへの意識が違うのかなあ。
☆愛してます!!
 夜道を疾走しながら、心の中で愛してます愛してます愛してます!!と絶叫するテイン。情熱的だ~!でも、ここまで熱くなりながら、キスどまりなんですよね。心ほど下半身は熱くならないのが、何かヘン。
☆モデルなテイン
 ジェンマに頼まれて、彼女が作った服を試着するテイン。カメラへのポーズも、なかなかサマになってます。スタイルが超いいので、マジでモデルみたい。でも、肝心の服が悪趣味!
☆ヒョヌとウンソン
 あんたたちさあ、ホントにそれでいいの?お互いの醜悪な性格、もうイヤになるほど分かってるはずなのに。
☆パク・テイン先生
 こんな新米先生が来たら、毎日学校行くのが楽しみだろうなあ。
 でも、すごく間違ってる気もする。結局テインも、好きな女を追っかけて先生になったみたいだし。違う学校に勤めるならまだしも。こんな公私混同な学校や教師、イヤだなあ。
    
★総括 
 コン・ユが超カッコカワイかった~That's all!それだけ!
 さあ、韓ドラ完観恒例、妄想理想イルボンリメイク、イってみよ~♪

 ボリ・・・阿部サダヲ
 テイン・・・上地雄輔
 ヒョヌ・・・柏原崇 
 ジェンマ・・・貫地谷しほり
     ・
 教頭先生・・・綾小路きみまろ
 教師・・・坂井真紀、辛酸なめ子、小島よしお
 ウンソン・・・小沢真珠
     ・
 男子生徒・・・つるの剛士、野久保直樹、香田晋、長井秀和、溝端淳平
 女子生徒・・・小倉優子、里田まい、木下優樹菜、スザンヌ、ハリセンボン
 テインの弟・・・石黒英雄
     ・
 生徒の保護者・・・六平直政、岡本麗、秋本奈緒美、麻生裕未
     ・
 テインの父・・・綿引勝彦
 テインの継母・・・若村麻由美
 ボリの妹・・・市川実日子
     ・
 校長先生・・・緒形拳(特別出演)

 こんなん出ましたけどぉ~?
 ボリは、阿部サダヲしか考えられない!ので、設定を変えます...
 性同一障害だった教師サダヲは、理事長の弟である教育実習生・柏原崇に片想い。でも、カミングアウトした途端、迫害に遭いクビに。数年後、女になって戻ってきた彼女?に、理事長のバカ息子・上地が猛アタック!
 舞台は、生徒のほとんどが留年生である、偏差値マイナス10の超バカ高校。恋や友情だけでなく、愛は性の垣根を越えられるか?!という深いテーマも。
 ボリは一瞬で決まりましたが、テインが難しかった!テイン=男らしいけど可愛いイケメン、バカ、お坊ちゃま 思い浮かんだのは、坂口ケンちゃん&お塩まなぶ。でも、いくら何でも年を食い過ぎてるよなあ。向井理は?ちょっと線が細すぎるなあ。ああ~いないなあ。って、あ!いるじゃん!上地雄輔だ!元野球選手のイケメン、ヘキサゴンでの明るい強烈アホっぷり、パパは市会議員で小泉コータローとは仲良しさん。テインにピッタリじゃん!な上地くんを大抜擢♪
 
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はみだし女刑事Again 東から来た悪魔

2007-10-24 | 欧米のドラマ
 イギリスのTVドラマ「第一容疑者 姿なき犯人」を観ました...
 ヘレン・ミレン一世一代の当たり役である、おんな刑事ジェーン・テニスン。数年のブランクを経て、待望の復活!悲壮な苦闘と猪突猛進ぶりが、以前にも増してパワーアップされており、圧巻です。
 相変わらずキレ者だがハミダシ者なテニスンは、ウザがられて閑職に追いやられようとしていた。そうはさせるかとばかりにテニスンは、部下が担当していたセルビア女性殺人事件捜査の指揮権を強引に奪い取り...
 おやおや!テニスンさんったら、ヤな女っぷりが不変!ちょっと更年期障害気味なのかしらん?と心配になるほど、般若顔でカリカリ&イライラ。今回も、自分の鬱屈を晴らすためみたいに部下の仕事を横取りするなど、おいおい!な自己チューぶりです。そんなところが、彼女の魅力ではあるけど。
 昔は、完全な男社会である警察内で、ナメられてたまるか!な肩肘はるシャカリキ女だったテニスン女史ですが、警視にまでなり定年も間近となると、もう男なんか屁とも思ってない感じになってます。敵対心なんか燃やすまでもないと、完全に見下してる。上司さえ自分の元部下なので、まったく敬意なんか払ってません。まさに怖い者なし。事実、彼女より有能な男なんか、皆無だもんね。以前と違い、テニスンをギスギスさせるストレスは男どもではなく、まだ私は終わってなんかない!それを証明してやる!無用扱いされるのが怖い!という焦りと不安になっていたのが、興味深かったです。弱みを他人に見せられないテニスンの強すぎる性格は、彼女を不幸・孤独にしている人間的弱さにも思えて、可哀想でもあります。
 そんなテニスンの悲しいヤな女ぶりと、上層部の妨害や部下の裏切りをモノともしない辣腕・敏腕ぶりと並んで、このドラマは捜査する事件のリアルさ恐ろしさが、毎回強烈なインパクトを残します。
 今回はボスニアの虐殺事件、外国人の不法入国・就労問題などが絡んでいて、かなり政治的。ロンドンの底辺社会に蠢く暗黒が、スリリングに描かれています。中国人や朝鮮人が多い日本でも、ありえる事件。でも、絶対TVドラマなんかにはできないだろうなあ。同じ刑事ドラマといっても、田村マサカズや織田ゆう子や篠原猟子のなんて、ほんとオコチャマだよなあ。社会問題や人間の邪悪さを鋭く緻密に描く日本製の刑事ドラマ、観たいなあ。
          
 出てくる男性キャラを演じる俳優たちが、結構E男だったりします。
 テニスンに指揮権を奪われた上にコキ使われるエリート刑事、毛髪が心もとないけど、男前です。テニスンをクソババアと思いつつ、ナンダカンダで一目置いている様子が可愛い。演じてるベン・マイルズという男優、このドラマで初めて知りました。ちょっと気になるかも。あと、刑事が聞き込みするホームレスの青年が、無駄にイケメンです。
 第一容疑者となる男が、イカついけどカッコいいです。そして、取調室で彼の通訳をする眼科医。一見優しそうな彼が実は...な、事件の鍵を握る最重要人物を、「イースト/ウェスト 遥かなる祖国」での好演が忘れがたい、ロシアの人気俳優オレグ・メンシコフが不気味に怪演。ヘレン・ミレンとの対決が、息をのむほどの緊張感に満ちていて秀逸です。
 テニスン警視とは、次の“Prime Suspect:The Final Act”で、ついにお別れ...
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浄化する女

2007-10-23 | フランス、ベルギー映画
 広島で起きた米兵による婦女暴行事件。
 ひどい...日本の女性を何だと思ってんの。女性のほうにも非がある、なんて意味のコメント、こともあろうに広島県知事がしたことにも愕然。軽率でスキがある女は、レイプされて金を奪われてもいいの?!これじゃあ、鬼畜で野獣な米兵が怖いものなしでヤリたい放題するわけだよ。もしまた日本が占領されたらと想像しただけで、ゾっとします。
 以前の、沖縄での小学生輪姦事件など、ヘタな殺人事件よりも戦慄で許しがたい。被害者の女の子の恐怖と苦痛を思うと、憤らずにはいられません。
 大部分の米兵さんは、使命感のある善良な人たち(と、信じてます)。何しに日本に来たのか理解に苦しむケダモノ兵士は、アメリカの不名誉、恥以外のナニモノでもないはず。野放しにせず日本人以上に憎んで厳しく罰してほしいものです。ていうか、まともな兵隊を選んで駐在させて!お願い!

 「CLEAN」
 マギー・チャンが、カンヌ映画祭女優賞を受賞した作品。
 歌手の夫が、ドラッグの過剰摂取で死亡。自分も麻薬所持で逮捕されたヒロインは、出所後ひとり息子と会うことを願って必死に人生をやり直そうとするが...
 ヒロインが、あまり共感のもてる女じゃないんですよねえ。捕まるまでは、かなりヤな感じのジャンキー女です。堀の中から出てきて、このままではアカン!とヤクを断ち切って頑張ろうとするのですが、レストランやブティックでなんか働くのは不本意!イヤイヤやってんのよ!な本音を隠そうともしないので、みんなに嫌われたり。性格、悪いよなあ。こんなんだから、幸せになれないんだよ、と呆れてしまいます。冷たい人には傲然と歯向かうし、親切な人にさえキツい。自分に正直にしか生きられない女なんだなあ。何もかもに迎合して、波風立てずに自分を抑制して生きるのと、どっちが不幸なんだろう。
 傷痕だらけの人生を、きれいに浄化するには、傷ついた時以上の痛みを負わなければならないのですね。時間もかかるし、覚悟と忍耐が必要。前より深まる孤独と悲しみに挫折しそうになりながらも、少しずつ前進してゆくヒロインの強さに、勇気づけられます。
 ヒロインの息子役の男の子が、めっちゃ可愛かった!東洋と西洋のハーフって、時に奇跡みたいな美童を創造しますよね。あの息子役の子、将来スゴいイケメンになるだろうなあ。
 亡夫の父役に、久々に見たニック・ノルティ。もう祖父さんの役をするようになったんだなあ。すごく人情のあるキャラなのが良かったです。
 これでカンヌ女優賞を獲得して、名実ともに香港一の大女優、アジアを代表する国際女優の名声を高めたマギー・チャン。
          
 パンクっぽい髪型&ファッションが、ちょっとケバいけど、なかなかカッコいいです。おばさんっぽくないというか。相変わらず肌がきれい。ヒロイン同様キツい性格なんだろうなあ、と思わせるマギーは、素晴らしい女優だとは思いつつ、正直ちょっと苦手です。ほんと、気が強そう!常に毅然(傲然?)としていて、ヘンに女を武器にした媚がないところは、素敵ですが。昔々の、ジャッキー映画とか香港おバカ喜劇に出てた、キャピキャピギャル時代とは、別人です。
 マギーの語学力に驚嘆!英語、フランス語、中国語と、自在に駆使。美しさ、演技力、そして語学力3拍子そろってるなんて、まさに女優としては無敵状態!
 「イルマ・ヴェップ」出演で知り合い結婚した、フランス人のオリヴィエ・アサヤス監督と、この映画の撮影中に離婚したというマギー。コン・リーとチャン・ツイイーに負けてたまるかってんだ!な怪気炎、ぜひメラメラ上げて頑張ってほしいものです。
 それにしても、香港や中国産の国際女優は、みんな美人で可愛いよなあ。日本は、菊池リン子だもんな
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マーくん 夢さえあれば無敵

2007-10-22 | 北米映画 00~07
 久々に日曜がデイオフ。悲しきヒマ人の私は、昼過ぎに起きてレンタル店に。
 新作コーナーをカッタルそうに見てると、松ちゃん!と突然声をかけられた。振り返ると、高校の同級生だったWくんが。あわわ。
 Wくんとは前にも、ホテルのレストラン前で、違うレンタル店でバッタリ会ったことが。
 ボサボサ髪を隠すための目深に被った帽子、スッピンごまかし用の伊達メガネ、ダボダボのパーカー&ズボンという、売れないタレントの勘違い変装ちっくな姿の私。それに比べて、Wくんは相変わらず爽やかな男前。
 何かオススメある?最近何か面白い映画観た?と、屈託ないWくん。私が蜘蛛男3を勧めると、適当に聞き流されて、アキ・カウリスマキ監督の映画っていいよね~!オゾン監督好き?と、なかなかの映画通ぶり。私がガエル・ガルシア・ベルナルのファンだと知ると、彼ってチビだしそんなにスゴい役者じゃないけど、作品には恵まれてるよね、とも。「恋愛睡眠のすすめ」を知らなかったらしく、どこにあるん?と訊いてきて、見つけるとさっそくレンタルしてました。
 小1時間ほど立ち話して、じゃあねと別れました。日曜日の昼下がりにレンタル店だなんて、彼も寂しい独り身なのかな。帰り道、秋風が身にしみました...

 「インヴィンシブル 栄光へのタッチダウン」
 負け犬だった30歳の男が、プロのアメフトの入団テストに挑み、夢をかなえるまでのサクセス・ストーリー。実話だそうです。
 話はほとんどアメフト版「ロッキー」?どん底から起死回生を賭けて這い上がる主人公の姿を見てると、ロッキーのテーマが聞こえてきそうでした。
 アメリカ人が大好きな、あきらめずに信じれば努力すればDreams come true!な内容は、ほんと何のサプライズもない予定調和な展開で、ありきたり。でも、感動させられちゃうんですよねえ。何かに必死に頑張る姿って、やっぱ見てるほうも熱くなるし。
 ディズニー映画なので、アダルティなシーンも皆無。家族みんなで観られる作品です。
 この映画を観たのは、もちろんマーくんことマーク・ウォールバーグ主演だから♪
          
 マーくん、やっぱ猿みたいで可愛いですちょっと長めな70年代の髪型もキュート。カラダはイカついけど、アメフト選手にしては少し小柄?
 マーくんの役&演技は、血を吐くような闘魂!熱血!ではなく、淡々と静かな感じ。リストラされるわ女房に逃げられるわ家賃も電話代も払えないわ、山上オクラも涙するだろう貧窮問答歌なマーくんの、疲れた悲しそうな顔が可愛いアメフトに入団した後も、自信なさげで常にクビを覚悟してる様子が、これまで散々失望と苦渋をなめさせられた人生の悲哀を感じさせて、大丈夫!頑張れ!と応援したくなります。自慢のマッチョバディは、腹にサラシ?巻くシーンで、ちょっとだけ披露してます。
 マーくんを抜擢するコーチ役、グレッグ・キニアも好演。マーくんとのツーショットは、「ふたりにクギづけ」でのマットとのそれと何かカブってしまった。やっぱマーくんとマットって、因縁あります(単に似てるだけ?)。
 野球と並ぶアメリカの国技?なアメフトに興味があれば、もっと楽しめた映画かも。ヘタしたら死ぬハードなスポーツですよねえ。アメフトファンの熱狂ぶりが怖笑!ヤジがスゴい!広島カープのファンも真っ青なエゲツなさです。
 世知辛い毎日を送っている主人公のお父さんや友人たちが、主人公に夢を託して応援する姿も、なかなか感動的です。
 私も、夢がかなうと信じることができたら、どんな努力も惜しまないつもりなんだけどなあ。
          
 マーくんみたいな俳優、日本にいないですよねえ。かつての血気盛んなマーキー・マークがオニギリジョーとかキムタコを目の前にしたら、このオカマ野郎!と鉄拳とばして問答無用にボコりそうですね。
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乾パン&金平糖⑪~⑭ アバズレ教師

2007-10-19 | 韓国のドラマ
 「乾パン先生とこんぺいとう」第11話から14話まで観ました...

☆ヒョヌにイライラするわ~♪by 明菜
 姉とウンソンのボリへの悪口・侮辱にも、イヤな顔するだけで大して否定・反論しないヒョヌ。ボリと二人きりの時は、指輪とか甘い誓いをしたりするけど、ちゃんと結婚できるように根回しや説得なんか、全然しないし。とても大人の男、本気の愛情とは思えません。こんな信頼できない男と結婚したら、絶対後悔&苦労するよ精神的に。
☆こんな学校経営者、いやだ~!
 ヒョヌやボリへの当てつけ&いやがらせで、学校のシステムや方針を改悪したり、挙句は学校を売り飛ばそうとしたりするウンソン。めちゃくちゃだよなあ。女として、いや人間として、終わってます。こんな醜い本性さらしちゃ、男はドン引きするだけでしょ。あれでヨリ戻せると思ってるんだったら、ほとんど精神異常者です。
☆コン・ユ、初脱ぎ♪
 ジェンマとプールでデートのテイン。オモ!コンたん、やっと脱いでくれましたモムちゃん、というより、スレンダー系ですね。
☆あばずれ!
 ナンダカンダで、ヒョヌと結婚することにしたボリ。でも、結婚式の前夜にテインの部屋に!何でウェディングドレス姿で焼酎飲むかなぁ。汚したらどーすんの。それだけならまだしも、酔ってお泊り!朝、テインパパに発見される大醜態!テインパパに、あばずれ!とビンタされるボリ。当然です。
 あ~あ。呆れてものも言えないバカ女ボリ。信じられない無分別さ、非常識さ。とても教師、いや大人の女のやることとは思えません。テインが可哀想じゃん!
 ボリって、言うことやることが、コロコロ変わって浮薄すぎる。ヒョヌとは結婚しない、別れる、留学もしない、とテインに約束しておいて、5分後のシーンでは、もう結婚式や留学の準備してるし。
☆韓ドラの金持ち
 ボリのことを、卑しいとか品性がないとか貶める理事長やウンソンですが...あんたたちも、見た目からして相当いかがなものかだと思うよ。気品とか優雅さを感じさせる金持ちって、韓ドラでは一度もお目にかかったことがありません。
☆学校の生徒
 廊下でも校庭でも、テインのクラスの子しかいないような...
★総括
 学校なのに、ボリもヒョヌもウンソンも、好きだ嫌いだで頭も行動もイッパイイッパイ。生徒も他の教員も、迷惑だよなあ。こんな学校、通いたくないなあ。
 ボリ、せっかく良い先生になってるかも?と感心してたのに、なんというテイタラク。結局、高い志もなく好きな男を追っかけてきただけの女なんですね。軽蔑!
 テインも、ちょっとストーカーっぽくなってきてるような。
 韓ドラにハマれない最大の原因は...男が、何でそこまで女に狂おしく切なく一途な想いを捧げるのか、理解に苦しむところ。そこまで男にさせるほどの女には、ぜんぜん見えないんだよなあ。男の激情と女の魅力のなさ、このアンバランスがいつも私を戸惑わせます。
  
          
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愛という名の毒

2007-10-18 | 日本映画
 広島カープのエース黒田博樹が、ついにFA!ああ~クロ~!行かないで~!
 と嘆く私にダミアンが、新井も阪神に行くかもしれんでぇ~と。ガビョ~ン!新井くんまで~公私ともに兄貴と慕う金本を追って阪神入りするというのは、もう噂の域を超えてる?この二人がいなくなったら、カープ終わりじゃん!
 でも、裏切り者!と罵ることはできない。だって、実力のある者がより高みを目指すのは、悪いことではないし、応援したいから。たとえそれが、自分を育ててくれた母親を殺すに近いことだとしても...
          
 赤ヘルじゃなくなったら当然、創建ホームのCMの二人も見られなくなるんだろうなあ。クロ&新井くんの創建体操、おちゃめで大好きだったのに...寂しいなあ(ローカルネタでスンマセン)。
 こーなったら、メジャーからイチローと松井を引き抜くしかない!頑張れカープ
 
 「配達されない三通の手紙」
 野村芳太郎監督、原作はエラリー・クイーンの推理小説「災厄の町」。
 山口・萩の名家に渦巻く愛憎、そして発生する殺人事件!
 お話や事件の謎は、土曜ワイド劇場をゴージャスにした感じです。情緒ある萩の名勝が、たっぷり登場して観光気分を味わえるところも、土ワイ的な旅情ミステリー。
 キャストが豪華でシブい!
 次女と結婚寸前で蒸発、数年後に突然戻ってくる男の役に、タカさまこと片岡孝夫(現・仁左衛門)。
 ああ~タカさま、やっぱ素敵やわあ。優しそうで可愛い悪人ではないけど、あまりにも弱すぎる性格から、女たちを破滅に導いてしまう運命のダメ男タカさま。みんなに迷惑&不幸をもたらす男なんだけど、ぜんぜん憎めません。可愛さあまって憎さ百倍!とばかりに、彼を追い詰める女たちの粘着ドロドロ愛や、彼を貧乏な卑しい男と見下し威圧する舅の冷厳さ、色男へのヤッカミとしか思えないブサイク刑事(ちょっと若い蟹江敬三が好演)の厳しい取調べのほうが、よっぽど憎たらしい。よってたかってタカさまをイヂメないで~!って感じです。とにかく、オドオド悲しそうなところが、みんなのS心をソソってイヂメられるタカさま。ほんと哀れで可愛いです。ヤケ酒で酔っ払って女に甘えるタカさま、キュートすぎる♪自分につきまとう執着女に『チクショー!こ、殺してやる~!』と取り乱したり、刑事に『僕は知らないよ~!やってないよぉ~!』と哀訴したりするところは、「わるいやつら」とほぼ同じで、結局は最大の被害者な役のタカさまなのです。
 あまりにも愛が深く強すぎたため、ブっこわれてしまう女たちの狂いっぷりが、毒々しくも悲しいです。
 タカさまと結婚する次女役の栗原小巻が、かなり狂った熱演。はじめっから静かにイッちゃってて怖い。ラスト近くに大爆発します。
 タカさまの妹と名乗る女、松坂慶子が最高!取り澄ました名家の人々を嘲るハスッパ&アバズレ言動が、痛快です。でも、すごく悲しい役。当時の彼女、ホントに美人ですよねえ。妖艶って感じ。後姿だけですが、ヌードも。
 当主役の佐分利信の、威厳と貫禄も強烈。タカさまをビクビクさせる(タカさまの怯え顔が、萌え~)鬼舅オーラ。怖い~!けど、娘たちには優しいパパ。屋敷に居座るパラサイトなアバズレ松坂慶子にも寛大。紳士なんですね。
 ぎゃぼ三女の婚約者である検事役で、渡瀬恒彦も登場♪つねぴー、男前タカさまとは、同い年だとか(44年生まれ)。
 あと、小川真由美、乙羽信子(この映画の脚本は、御主人の新藤兼人)、神崎愛、竹下景子、小沢栄太郎、北林谷栄と充実した顔ぶれ。探偵的役割が、なぜか日系アメリカ人の青年なのも、面白いです。
 旧家の殺人事件ものといっても、溝渕正史みたいなオドロオドロしさがないのは、西洋の小説が原作だからでしょうか。DVD特典で、初めて動くエラリー・クイーンを観ました。でもエラリー・クイーンって、実態は2人組じゃなかったっけ?
 上流社会の人々って、閉鎖的だけど鷹揚としてるというか、寛容というか。基本的には人が好い。アバズレ松坂慶子の傍若無人で下品な言動に目くじら立てたりせず、のんびりと面白がってる様子とか、まる~い雰囲気に気品や余裕を感じます。屋敷のセットも、ちょっと陰鬱さを帯びた優雅さ。韓ドラのケバケバと品のない成金とは、やっぱ違います。
 
 
 
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