まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

慟哭の卍部屋

2023-06-26 | ドイツ、オーストリア映画
 「ペトラ・フォン・カントの苦い涙」
 ファッションデザイナーのペトラは、親友のシドニーが連れてきたカリンに恋をし、彼女を愛人にして自宅に囲う。しかし、奔放で不実なカリンにペトラは深く傷つき…
 フランソワ・オゾン監督が男女を逆転してリメイクした「苦い涙」を観に行く前に、ドイツの鬼才ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督のオリジナル版を鑑賞することができました。オゾン監督の初期の作品「焼け石に水」も、ファスビンダー監督作のリメイクですね。BL映画は三度のメシより好きな私ですが、女性同士の恋愛ものは苦手…女ってやっぱ男よりシビアで冷酷で意地悪、そういう怖くてイヤな部分が面白いけど、見ていて気持ちのいいものではない。同じ悲劇でも、BLはどこか甘く切ないファンタジーっぽい印象のものが多いけど、レズビアンはイタくて狂ってるものばかりなような。狂ってるけど破滅はしない、現実逃避しない冷めた強さが女にはあるところも、繊細で脆い男との違いでしょうか。

 この映画の女同士の関係も、かなりイタくてキツいです。見ていて居心地が悪くなる女の愛執と残酷さ。増村保造監督の名作、谷崎潤一郎原作の「卍」と、ちょっと女ふたりの関係性ややりとりが似てます。物語はペトラの部屋の中だけで進み、登場人物もペトラとカリン、ペトラの秘書マレーネ、シドニー、ペトラの母&娘の女6人だけ、という舞台劇仕立て。カリンにZOKKON命 by シブがき隊 になったペトラの、若い女を繋ぎとめようとし捨てられまいとする必死な姿の卑屈さ、一方的な愛怨、キレてカリンにぶつける罵詈雑言の狂気的な陰湿さと激しさ、恥も外聞もない愁嘆場、すべてが醜悪でイタすぎる。男はあんなこと言ったりしたりしないもんね。女ってほんと怖いわ。ファスビンダー監督は女が嫌いだったに違いありません。社会的、経済的な立場とは逆なペトラとカリンの力関係、歪なパワーバランスが、緊密に辛辣に描かれています。

 それにしても。恋愛って愛したほうが負けですよね~。愛する者はいつも寛大で、愛されるものはいつも残酷。人間をいちばん残酷にするのは、愛されているという意識…という三島由紀夫の「禁色」にあった一節を思い出しました。ペトラとカリンにぴったり当てはまります。ペトラがどんなに愛しても憎んでも、カリンには暖簾に腕押し。カリンを傷つけようと、どんなに鋭くて毒のある言葉で面罵し侮辱しても、カリンには痛くも痒くもない。目の前を小さいハエが飛んでるウザさ程度のこと。それに比べて、ペトラの心を粉砕するカリンの無関心な様子や軽い冷笑の破壊力ときたら。決して自分を愛してくれない人を愛してしまう苦しみや虚しさが、ここまでくるともう滑稽!な描かれ方をしてるのが、この映画の面白さかも。

 ペトラ役のマルギット・カルステンセンの神経症チックな狂おしい演技、カリン役のハンナ・シグラ(オゾン監督の「苦い涙」では、主人公の母役で出演してますね)のムチムチはちきれそうな豊満さが強烈。ペトラのファッションと部屋の装飾(壁の絵や絨毯など)も奇抜でインパクトあります。ペトラに下女扱いされても従ってる物言わぬ秘書マレーネが、不気味な存在感。ラストの彼女の行動は、どう解釈すればいいんだろう。
 
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追憶の日焼けあと

2023-06-22 | イギリス、アイルランド映画
 「aftersun アフターサン」
 もうすぐ11歳になるソフィは、別れて暮らす父カラムとトルコのリゾートにやって来る。二人は仲良く夏休みを楽しむが…
 追憶映画ってたくさんありますが、そのほとんどは甘ったるいノスタルジーや湿っぽいお涙ちょうだいもの。でもこの作品は、そんな類ではありませんでした。想定外の独特な作風でした。若い女性が幼かった頃にパパとすごしたひと夏を思い出して…な内容は、結構ありきたりなのですが、その描き方と父娘の関係性がなかなか斬新でした。

 まず、父娘についての説明がほとんどないんですよ。パパはどういう人なのか、こんな若い男に11歳の娘がいる事情とか、ママとなぜ別れたのかとか、パパが何でギブスしてるかとか、情報はまったくなし。見ず知らずの他人のホームビデオを観てる感じ。二人のバックボーンについては、観客の想像に委ねられています。最近の映画やドラマって余計な台詞やシーンで説明過多なので、こういう意味不明じゃない程度の謎や曖昧さは、返って心地よかったです。

 父娘が仲良くリゾート滞在を楽しんでる、しばらくはただそれだけみたいな流れなので、始めは何なのこれと戸惑いました。危うく眠ってしまいそうになりましたが、中盤あたりから何となく不穏な、何か引っかかる言動や場面が目に入ってくるようになり、眠りは妨げられました。特に事件とか恐ろしい秘密が判明なんてことは全然なくて、ずっと父娘は仲良しで楽しそうなままなのですが、パパが何かおかしい…?

 兄妹と間違えられるのも頷けるほど若くて、優しく明るい素敵なパパなんだけど、ときどき観客を当惑させ不安にさせるようなこと、表情をするんですよ。まず、娘を置いて独りで絨毯を買いに行ったこと。ソフィは気にもせず若いイギリス人の観光客たちと仲良しになって遊んでたけど、このパパ大丈夫なの?と思った。今度は夜に、ソフィがカラオケに申し込んでたことに腹を立てて、また置き去りにしてどっかに行っちゃったり。ソフィは夜道を独り歩いてホテルに戻り(途中で男に襲われて!?かとヒヤっとなるシーンあり)しかもカギがなくて部屋に入れず、という完全にアウトなダメ親父っぷりに戦慄。

 波が激しい真っ暗な真夜中の海に入っていったり、ベランダの手すりに上がって飛ぼうとしたりetc.何の説明もないけど、パパがかなり情緒不安定な男であることがだんだん明るみになってきて、それがサスペンスでもありました。少年のように無邪気で可愛いんだけど、大人になりきれない、現実と折り合えない未熟さと傷つきやすさを抱えて絶望している…そんな姿が痛ましく悲しく、見ていて切なくなりました。

 そんな可愛くイタいパパを責めることもなく、何事もないように接するソフィのほうが大人のようでした。なので見た目が幼くても、若いパパとあまりにも親密にしてるとまるで恋人同士にも見えたり。とても父と娘とは思えぬような危うさ。11歳の女の子って、フツーならあんな風に父親とイチャイチャしないでしょ。父親と二人きりで旅行とか、しかも同室とか、日焼け止め塗ってもらうとか、想像しただけでゾっとします

 明るいんだけど、幸せそうなんだけど…淡い陽光に滲むような、透き通った水に浮かぶような痛みと苦しみが、観終わってから胸を衝く…そんな映画でした。劇中時おりサブリミナルに挿入される、現在の(と思しき)ソフィが見つめる明滅するディスコシーンも印象的なのですが、そこに繋がるラストも謎めいていて、いろいろ考察してしまいます。私なりに、カラムって実は…とか、カラムはきっとあの後…と、その時は不思議に思ったシーンや言動の意味を解釈して(説明は一切ないので、あくまで推察ですが)切なくなってしまいました。

 カラム役で今年のアカデミー賞主演男優賞にノミネートされた、アイルランドの若手俳優ポール・メスカルが素晴らしいの一言!早くも今年のmy best俳優(彼か、「イニシェリン島の精霊」のコリン・ファレルか迷う~)かも!イケメンとか美男子ではないけど、素朴で飾り気のない男らしい風貌に好感。笑顔が可愛い!かと思えば、不意に見せる鬱々しいメンヘラ顔が怖くもあって。屈強で健康そうな肉体とアンバランスな不安定さ、ガラス細工の心の表現力が高度でハンパない!まだ27歳って!神木隆之介より年下!日本のアラサー俳優も、もうちょっと頑張ってよ!ガタイのよさも魅力のポール。ムキムキマッチョではないけど、ガッチリムッチリした肉体(特にデカくてキレイなお尻!)は私好み。印象的なシーンはたくさんあるのですが、ホテルの部屋で裸で慟哭してる後ろ姿は特に圧巻でした。体を張った熱演!じゃない、演技巧いだろ?な小賢しいわざとらしさもない、ナチュラルだけど強烈に訴えるものがある演技は、ポールの稀有な才能と将来性を確信させるものでした。ソフィ役のフランキー・コリオも演技とは思えぬ自然さで驚嘆。シャーロット・ウェルズ監督の才気にも感嘆。トルコのリゾート地も目に楽しかったです。私も泥風呂に入ったり素敵な絨毯を買いたい!

 ↑ アカデミー賞授賞式ではやたらと姿がカメラに抜かれてて、その若さとフレッシュさが目を惹いたポール。リドリー・スコット監督の「グラディエーター」続編の主演に抜擢されるなど、ハリウッドでテッペン獲りそうな勢い!

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危険運転の男たち ファイナル序章

2023-06-18 | 北米映画22~
 「ワイルド・スピード ファイヤーブースト」
 妻レティ、息子リトルBと静かに暮らしていたドムの前に、瀕死の重傷を負ったサイファーが現れる。サイファーを襲撃したのは、リオでドムたちが倒した麻薬王レイエスの息子ダンテだった。復讐に燃えるダンテの罠により、ドムたちはローマにおびき寄せられるが…
 待望のシリーズ最新作、やっと観に行けました(^^♪第1作からもう22年!ここまでご長寿シリーズになるとは。はじめはロサンゼルスの車泥棒の話だったのに、どんどん話がスケールアップしていって、今やドム一味、いや、ファミリーは世界を危機から救う国際的スパイ部隊になっちゃってますし。もしドムファミリーがほんとにいたら、人々を苦しめるロシアや北朝鮮の独裁者もやっつけることができるのにね。話だけでなく、アクションやバトルシーンもグレードアップ、ていうか、ハチャメチャメチャクチャ化して、それこそがこのシリーズ最大の魅力に。ツッコミ上等!なパワフルすぎる強引さ、ありえなさが今回も痛快でした。意識高い系の映画ファンからはソッポを向かれる類の映画でしょうけど、私は大好きです。シリーズものは苦手で、どんな人気映画、大ヒット映画シリーズでも大抵1作目しか観ない私が、こんなに長い間飽きもせず楽しく付き合ってる唯一のシリーズもの。そんな長期に渡って愛されてきたワイスピシリーズも、ついに最終章に突入。ホッとするような、寂しいような複雑な気持ち。今回がファイナルではなく、2(3になるという噂も)部作で引っ張るという商魂逞しさもアッパレ。

 今回はシリーズ第5作である「ワイルド・スピード MEGA MAX」と深い因縁がある設定になっていました。MEGA MAXはシリーズの中でもとりわけインパクトがあった、荒唐無稽なハチャメチャ化の狼煙をあげたと言える作品。リオの街を巨大金庫が破壊するラストは、映画史上屈指のトンデモさでした。後にブライアンを差し置いてドムとW主役的な存在となるホブスの初登場作としても重要な作品です。冒頭のMEGA MAXの回想シーン、な、懐かしい!何よりも驚喜だったのは、ブライアンの登場!在りし日のポール・ウォーカーに涙。ブライアンは生きている設定なのに、今回も現在パートではまったく姿を現さないのが、当然とはいえすごい不自然。それもまたワイスピらしい強引さのひとつです。

 最新作も手を変え品を変えなハチャメチャメチャクチャシーン満載、大真面目にふざけてるのがワイスピの魅力なんですよね~。ゴロゴロ転がる火の玉爆弾に破壊されるローマの街。事件後の死者なしというニュース報道、ありえんわ~!リオもロンドンもだったけど、車も家も店も破壊されてしまう一般市民が可哀想!ドムたちを追う秘密組織の基地、そこで負傷したレティとサイファーに施される治療が、ほとんど近未来SFで笑えた。

 アクションやストーリーだけでなく、キャラの整合性のなさや無理やり感ももう気にならない、おかしいだろ!なツッコミさえもワイスピのお楽しみに。死んだはずの人が生きてた、な反則も何でもアリな世界観の中では無問題。ハンに続いて、今回も驚きの黄泉がえり?!ラストの南極で潜水艦に乗ってたのは、あの人ですよね?!さらにあの重要人物も電撃復活!中盤にジェイソン・ステイサムasデッカードも登場して参戦したし、前回ドムと壮大な兄弟げんかを繰り広げた弟ジェイコブも、今回は頼もしい味方に。天敵サイファーまでもが協力関係になるし、戦った後は仲間になるという少年ジャンプ方式も相変わらずです。復活キャラといえば。デッカードの弟オーウェンも、「ワイルド・スピード ICE BREAK」でチョコっとだけカムバックしたけど、その後どうなったの?彼も次回あたり本格参戦してくれそうな予感と期待。

 サイファー役のシャーリーズ・セロン、デッカードママ役のヘレン・ミレンも続投、新キャラでブリー・ラーソンやリタ・モレノが登場。リトル・ノーバディ役のスコット・イーストウッドの再登場も嬉しかったけど、登場シーンはちょっとだけ、スターのオーラもまったくなくて、パパほどの大物にはとてもなれそうにないと思ってしまいました。アクアマンことジェイソン・モモアがダンテ役。何だかジョーカー+アラジンのジーニーみたいな珍妙さで、悪人というよりき〇がい。鬼滅の宇随も真っ青な派手に行くぜ!っぷりで愉快豪快、いちばん美味しい役でした。
 それにしても。ちょこっとMEGA MAXを観直してみたのですが、ドミニクを筆頭にファミリーがみんな若い!ドムなんて今はもう大きいレーズンみたいなお爺さん顔、レティとハンの老化もちょっと汚くて、若い頃と同じファッションやアクションが痛々しい。物語のトンデモ設定や展開、シーンよりも、加齢した俳優たちの風貌と演技のほうが強引かも。
 
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熟女作家が溺れたイケメン

2023-06-12 | フランス、ベルギー映画
 「年下のひと」
 19世紀半ばのフランス。子どもたちを連れ夫のもとからパリへと出奔した女流作家ジョルジュ・サンドは、批評家から酷評され傷ついた自分を励ましてくれた劇作家のアルフレッド・ミュッセと親しくなり、やがて恋人関係となる。二人はイタリアで暮らし始めるが…
 ジュリエット・ビノシュとブノワ・マジメルが、実生活を彷彿とさせるA・CHI・CHI・A・CHI by 郷ひろみ な恋人同士を演じた時代劇です。1999年、24年前!の映画なので、当然ながら二人とも若い!特にブノワ!当時24歳!その美青年ぶりはもはや伝説な「ピアニスト」よりさらに前の作品。その美しさ、可愛さとイキのよさときたら!でっぷり、じゃない、すっかり貫禄も恰幅も備えた現在の熟年ブノワとは、文字通り別人!その若々しい表情や一挙手一投足に観入ってしまいます。

 現在の彼との最大の違いは、やっぱ体型でしょうか。若き日のブノワは、とにかくスマート。細いけどガリガリ貧相ではなく、引き締まったしなやか肢体です。肌もピチピチツルツルな美白!今のブノワも素敵だけど、往年のファンは美しかった頃の彼に格別な想いを抱いてるので、この映画の彼を見たらこちらまで若返るような気分、そして甘い喪失感も覚えることでしょう。ブノワもだけど、私も年とったよな~…という感慨も。

 この映画のブノワ、若くて美しいだけでなく、他の出演作に比べて笑顔と活発な演技が多く、明るくておちゃめ。少年のような闊達さ。前半はかなりコミカルでもあります。若い頃にもっとラブコメにも出てほしかったと思いました。中盤、イタリアに移ってからは、美しく才能ある芸術家のご多分に漏れず、ミュッセも身勝手で破滅的な本性をあらわし始めるのですが、そんなブノワもとにかく可愛い!ウソやろ~!何やっとん!と呆れ果て、もう付き合いきれん~!と疲れ果てても、ミュッセを見捨てられないジョルジュ。可愛いブノワだから納得もできたが、ミュッセ役がもし演技が上手いだけの俳優だったら、最低のダメ男クズ男として不愉快になるだけだったでしょう。天然な人たらしイケメンほど厄介な生き物はありませんね。

 ブノワasのミュッセの暴れっぷり、やらかしっぷりもとにかく可愛いんですよ。熱病になって錯乱するシーンと、嫉妬に狂ってジョルジュの首を絞めるシーンがイカレててトレビアン。ほんとなら迷惑なだけのDVストーカー男なんだけど、「流浪の月」の横浜流星といい、ヤバさも魅力になるのがイケメンマジック。

 コスチュームプレイも似合う若き日のブノワ。衣装が上品かつおしゃれ。特に薄いピンクのジャケットが可愛いかったわ。ビノシュとのラブシーンは、10分に1回あると言っていいほど頻繁。とても仕事とは思えず、ほとんど公私混同。でも露骨で生々しいシーンは全然なくて、ブノワも、脱ぎっぷりのいいビノシュでさえほとんど脱いでません。

 ジュリエット・ビノシュは当時34歳、ブノワほど現在とのギャップはありません。何でこんな美人でもない野暮ったい女に、映画でも私生活でもいい男たちが次々とハマっちゃうの?と、かつては不可解だったモテ女っぷりも今なら理解できる私。サイボーグみたいな人工的美女にはない、おんなの生臭さが男にとっては強烈なフェロモンになってるのでしょう。女ざかりのモチモチした白い肌も、若い女にはない色香が。
 ジョルジュ・サンドに関しては、ほとんど無知だった私。奔放な恋愛遍歴や創作意欲など、ちょっと瀬戸内寂聴先生とカブったのは私だけ?恋に夢中になっても子供たちと別れることもなく、元夫や元カレたちとも友好関係、名声も得るジョルジュ。自由を愛する働く女性にとっては、理想的な人生にも見えました。古都ヴェネツィアの風景が趣深かったです。ラストシーン、ジョルジュが歩くパリの晩秋の並木道も美しかったです。

 ↑ 恋人同士だった頃の二人

 ↑ 現在の二人。何と四半世紀を経ての再共演!その新作“La passion de Dodin Bouffant”は今年のカンヌ映画祭でお披露目され、二人の仲良しぶりも話題に。別れた後も友好関係だったようですね。大人の関係!素敵!


 
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どうぶつ銀河伝説!

2023-06-04 | 北米映画22~
 「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME 3」
 アベンジャーズとしてサノスを倒したガーディアンズだったが、愛するガモーラを失ったピーターは失意から立ち直れずにいた。そんな中、全宇宙を作り変えようと企む敵が現れ、ロケットが瀕死に陥る。ロケットを救うため、ピーターたちは敵地に乗り込むが…
 長期に渡ってのシリーズ大量生産に、もうオナカイッパイ!なアベンジャーズ映画、このGOGもついに完結。これをもって私も、マーベル卒業となりそうです。マーベル作品の中でも特にコメディ色が強くて濃厚なこのGOGですが、この最終章は1と2に比べると切ないテイストになってました。冷血人間の私がウルっとなってしまったり。GOGのメンバーの一人、ロケットがほぼ主役になっていて、彼の壮絶な過去が衝撃的かつ感動的でした。

 恐怖の動物実験!アライグマやカワウソなど可愛いアニマルたちが、ナチスドイツの人体実験も真っ青な実験材料に。その非道さ残忍さに戦慄!子どもが見たらトラウマになるのでは。動物愛護団体から猛抗議がきそうな描写と内容でした。私、子どもや動物が可哀想な目に遭う映画やドラマって苦手なんですよね~。いたいけな存在を痛めつけての感動狙い、ちょっとあざといなと眉をひそめてしまった。まだ幼く無垢だったロケットが、檻の中で同じ境遇の動物たち(実験で奇形にされてるキモカワイさがインパクトあり)と絆を深め、みんなで自由を夢見る姿が微笑ましくも悲痛。夢と希望を打ち砕く悲劇は、予定調和だけど胸がふさがりました。

 ロケットなど動物たちの動きや表情が、いったいどうやってるんだろうと驚嘆するハイクオリティなCG技術。ハリウッド映画ってやっぱスゴわ~。CGもだけど、奇想天外でユニークな宇宙のセットや小道具、宇宙人の容貌や衣装など、お金のかけ具合もハリウッドならではで圧巻です。内容はともあれ、視覚的の楽しさは最終回でも衰えていませんでした。

 前回の内容を全然覚えてなかったのでえ?どういうこと?これ誰?なことが多かったです。今回の敵も味方も、こんな人たち前に出てたっけ?と首かしげ。それはそうと。「アベンジャーズ エンドゲーム」のラストで、マイティソーがGOGの宇宙船に乗り込んでなかったけ?ソーとピーター=クリス・ヘムズワーズとクリス・プラット、Wクリスのイケメンツーショットがすごい好きで、新章ではソー&ピーターがタッグを組むのかな?と豪華なコンビ誕生の期待にワクワクしたのですが、あれれ?ソー、一瞬も出てこなかったソー、どこ行っちゃったの?

 ピーター・クイル役のクリス・プラットが、相変わらずカッコいい~いかにもアメリカンな陽気でおちゃめなところ、大柄でゴツいタフガイな風貌が大好き。さすがにクリプラも、シリーズ1や2に比べると老けましたね~。前作から映画では時間がそんなに経ってないはずなのに、クリプラご本人にははっきりと年月の経過が出てました。

 1・2では体を絞ってたけど、今回は宇宙服がキツそうだった1・2ではあった着替えで脱ぎサービスシーンもなし。マッチョなクリプラも好きだけど、もともとのイケてるぽっちゃり俳優なクリプラも好きなので、みっともなく中年太りしてるのではない程度のクリプラなら、キレイカワイイだけの若いイケメン俳優なんかよりはるかに魅力的です。いい男だし、ちょっとシブくもなってきてるので、本格的な恋愛ものやドラマにも出てほしいんだけど、新作はスーパーマリオの声優とかカンフーコメディまあ、それでも楽しみ(^^♪

↑ 大ヒット中の「スーパーマリオ」ではマリオの声を担当したクリプラ。こんなイケてるマリオに愛されるピーチ姫になりたい(^^♪
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silent⑥~⑩ サイレンスがいっぱい

2023-06-01 | 日本のドラマ(連続)
 「silent サイレント」第6話から最終話まで観ました(^^♪
 ※ ドラマのファンの方は読まないで~💦

☆人間関係リセット症候群
 耳が聞こえなくなると、家族も友人も切り捨てるかのように生きてた想。彼のように人間関係を断ち切ってしまう若者って、最近多いらしいですね。私も独りぼっちですが、人間関係を断ち切ったというより自然消滅逃げても追っかけてきてくれる人がたくさんいる想が、羨ましいような気の毒なような。
☆独りになれない症候群
 紬と湊くんの高校時代からの交友関係が、何か気持ち悪い。何かといえばすぐに集まって、いちいち何があったか報告したり相談したり。仲良しグループって、みんなあんな感じなの?

☆間男
 再会した途端、紬と積極的に会うようになる想。すごい身勝手だな~。こんな男イヤだな~。湊くんが可哀想!なんだけど、自分のことより紬と想の気持ちを優先させる湊くんのドMな精神もキモい。昔の男に寝取られないよう戦えよ!優しさってこんなに気持ち悪いものだったとは。
☆仕事何?
 百均で買ったものではなさそうなノートで筆談する想。1ページにひと言。もったいない!それはそうと、想も紬もそんなに稼げる仕事してないのに、いつもおしゃれな服、おしゃれなカフェ、お金に困ってないのが羨ましい。

☆元サヤ
 湊くんと別れて想とよりを戻す紬。うう~ん。湊くんも、想のことが好きかいろいろ助けてあげてたナナさんも、さんざん尽くした挙句に二人に利用されて捨てられた、みたいなモヤモヤ感が。ナナさんとか、期待させられてあれはほんと気の毒。想、悪い男やわ~。
☆要らんカップル
 手話の先生とナナさん、実は大学時代にいい感じの仲だった!という新事実に失笑。すごい偶然と運命の人間関係は、韓流ドラマも真っ青。
☆ツム母
 実家に帰省する紬。ママが美人!想ママの篠原涼子より、美しさもキャラも素敵。

☆何でこんなに可愛いのかヨ~♪
 想の姉が出産。想ママ、お祖母さんになる!篠原涼子が祖母役!隔世!
☆気持ち悪い人間関係
 恋敵同士、元カレ元カノ、元カレと今カレが仲良しで、わだかまりなく親密に会ってるのが理解できない!紬とナナさんも仲良しになってるし、湊くんは紬とも想とも友好関係とか、メンタル最強。情熱とか愛憎が希薄な、これがイマドキの恋愛なのかな。平和でいいですね~。紬の弟が姉の元カレの湊くんと親密なままなのも、何か気持ち悪い。

☆不法侵入
 ちゃんと別れ話をしようと、なぜか通っていた高校の教室内で会う紬と想。何でそんなめんどくさい、別れるのに変なドラマティック設定するの。ていうか今の時代、部外者は自由に校舎内には入れません!
☆手話の勉強
 紬弟と想妹もなぜか仲良しに。想妹が紬弟に貸した手話の本、私も持ってます(^^♪
☆カスミソウ
 偶然会ったナナさんに、カスミソウの花を一本もらう湊くん。それをあげるため、わざわざ紬に会いに行くとか、湊くん最後までキモかったわ~。想とデート、持参したそのカスミソウを想にあげる紬なのですが、その時初めて花に気づいたような想のリアクションに失笑!ずっと一緒にいたのに、気づかなかったとかありえんわ~。
★総括
 うう~ん…このドラマのどこに感動したり泣いたりできるのか、私には不可解すぎてモヤモヤ。ツッコミどころだらけのネタドラマでした。ぜんぜん笑えもしなかったけど。主要登場人物たちを取り巻く現実にシビアさがなく甘々すぎ。誰にも共感も好感も抱けず、イラっとしたり気持ち悪かったりするばかりでした。特に湊くん!目黒蓮くんはイケメンで演技もよかったけど、想の人格がおかしすぎて目黒くんのことまで嫌いになりそうでした。ドラマのファンの皆様、ゴメンなさい💦手話も外国語同様、普段使うことがないと上達は難しいな~と、想やナナさんや手話の先生のおかげでどんどん手話が上手になっていく紬が羨ましかったです。

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