まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

神の娘降臨!

2017-08-31 | 北米映画 15~21
 「ワンダーウーマン」
 女だけのアマゾネス族が住む神の島セミッシラの王女ダイアナは、悪の軍神アレスの出現に備え、最強の戦士となるべく厳しい訓練に明け暮れていた。そんな中、人間界からアメリカ人のスパイ、スティーヴの乗った戦闘機が島に不時着する。スティーヴから人間の世界は戦争の真っただ中であることを知ったダイアナは、島を出て平和のために戦う決意をするが…
 バットマンVSスーパーマンにドドーンと登場したワンダーウーマンに、何この人?!とビックラこきまろだった私。アメコミ映画は大好きだけど、アメコミに関してはとんと無知なので、バットマン&スーパーマンもタジタジだった謎の最強美女との再会を楽しみにしていました。ワンダーウーマン単独主役の映画は米国で大ヒット、というニュースも期待を高めてくれました。で、ワクワクしながら観たワンダーウーマン映画は…すごく面白かったです。思ってたより真面目な内容だったのが、ちょっと意外でした。同じアメコミ映画、アイアンマンとかマイティ・ソーとかは、どちかかといえばコメディ色が強いので、ワンダーウーマンもてっきりそうかと思ってたんですよ。もちろん、ワンダーウーマンにも笑えるシーンは多く、アメリカ人らしいノーテンキさも随所に見受けられました。でもダイアナは、アベンジャーズのメンバーでいえばキャプテン・アメリカに近い性格?真面目な優等生キャラ(生い立ち的にはマイティ・ソーが近しい)だったため、もうちょっと肩の力の抜けた遊び心も欲しかったです。同じアメコミシリーズでも、アベンジャーズ系とジャスティスリーグ系はちょっと毛色が違うのかな。私は軽くて明るいアベンジャーズのほうが好きかも。

 映画のほとんどは、ダイアナのダイナミックでファンタスティックな激闘で成り立ってます。とにかくメチャクチャ強くてカッコイイです。迫力満点でスピーディで、躍動感あふれるダイアナのアクションに見とれるばかりです。またこれがスゴい美女なので、大暴れも絵になるんですよね。敵をバッタバッタと斃し、戦車を持ち上げて投げ飛ばす勇姿も素敵でしたが、戦闘モードに入る前の可愛い彼女も好き。女ばかりの異次元島から人間界のロンドンに来たばかりの彼女、まるで「スプラッシュ」の人魚みたいで微笑ましかったです。人魚姫みたいな無知娘ではなく、いちおう人間に関する知識は豊富なところも笑えました。強いだけでなく、博学で語学堪能なところもスーパーな女でした。

 とにかく好戦的なダイアナ。戦いたくてウズウズしてるのも笑えた。ほんとは戦いたくないのに仕方なく、みたいなヒーローより好感。第一次世界大戦を終わらせる大活躍をするダイアナですが、あんなにド派手に大暴れしたのに、たった一枚の写真しか後世に伝わらなかったのが不思議。いくらネットがない大昔とはいえ、すぐに世界中に激震が走ると思うけどな~。それを含めて、謎が多い映画ではありました。私が理解できてないだけかもしれませんが、ダイアナをはじめ、島の女たちの年の取り方とか。ダイアナは不老?21世紀になっても容姿は不変でしたが、ダイアナの母とか叔母はおばはんでしたよね?ダイアナはおばはんにならないのかしらん?
 ダイアナ役で一躍スターダムに乗ったガル・ガドットは、「ワイルド・スピード」シリーズファンにはお馴染みのイスラエル美女。「ワイルド・スピード EURO MISSION」で降板したのは、ワンダーウーマンに抜擢されたから?エキゾティックな美女なんだけど、過剰に女おんなしたところがなく、アスリートみたいな強靭で健康的な風貌なので、あまり同性から反発は受けないタイプの女優ではないでしょうか。NHKでドラマ化された「精霊の守り人」も、あんなクニャクニャしたドン臭そうなブリっこ女優ではなく、ガルだったらドンピシャ。

 スティーヴ役のクリス・パインは、イケメンなんだけどお笑い芸人顔なので、ヒーローっぽい言動があまり似合わない。それと、彼ってほんとどっからどー見てもアメリカ人。イギリス人やドイツ人に化けて諜報活動、なんて無理そうだったけど島の温泉入浴シーンで、すっぽんぽんファンサービス。ムチムチした肉体美を披露してました。敵味方を演じた俳優陣が、かなりショボいのがちょっと残念。ラスボス役ぐらい、大物を起用してほしかったです。アベンジャーズの敵役はみんな豪華だし、ジャスティスリーグもそこに予算ケチらんと頑張れ!

 ↑ 日本でリメイクするなら、ダイアナ役はこの人以外ありえない!
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミャンマー祈りの旅⑤ 穢土厭離の午後

2017-08-27 | 旅行、トレッキング
 ヨースケが絶対の自信をもって断言した、ヤンゴンで最も面白い場所、美しい風景とは?ヤンゴンの波止場から約20分ほどで、船は目的地に到着。いったいどこ?不安に心揺れながらも、笑顔のヨースケに手をとられて船をおり上陸しました。当時は知らなかったのですが、正確には島ではなく、船を使わないと行けないダラというヤンゴンで最貧の地域でした。周りを見回しても、ポツンと廃屋があったり、貧しい身なりの人たちが歩いてたり、特にこれといって何もない寂しい風景。私の不安もお構いなしに、ヨースケはバイクで観光案内する!と、私の返答を待たずにさっさと知り合いっぽい二人組の少年に声をかけ、彼らのバイクでレッツゴー!なノリ。ええ~…と私は気が乗らなかったのですが、もう断れない流れになってしまい、ええい、ままよ!と日本では絶対ありえない危険を犯すことに。真っ黒で無表情な少年二人はそれぞれのバイクの後ろにヨースケと私を乗せて出発したのでした。

 付き合ってた男の原チャリ以来でしょうか、男の後ろに座ってバイクに乗るのは。当然、あの頃のような甘~い気持ちにはなれません。かなり乱暴な運転、でも気軽に少年にしがみつくわけにもいかず、とにかく振り落とされぬよう必死。目に映るのは、やはり忙しく乱暴に行きかうバイクや、廃屋のような建物、のんびり歩いてたり店番をしてたりする人々。ヤンゴンにはたくさんいた西洋人の姿も皆無。中国人や韓国人、インド人さえも見当たらない。
 日本の夏ほど暑くはないのですが、陽射しは痛いほど強く、肌を気にする日本人にはかなり過酷。ああ日焼け止め塗り直したい~と気をもんでたら、バイクが雑貨屋さんの前で停車。店で煙草を買ったヨースケは、私を椅子に座らせるとおもむろに何かを顔に塗り始めました。そう、ミャンマーといえばのタナカです。得体の知れぬものを肌に、しかも顔に塗るなんて。かなり不安でしたが、ベタベタ感がなく意外とサラっとした塗り心地。はっきりと何かを塗っている真っ白さが、返って厚化粧より潔さが。優しくタナカを塗ってくれるヨースケが、もしタイプのイケメンだったら、さぞやドキドキだったことでしょう。タナカは店のお爺さんからのサービスで無料でした。

 やがてバイクは、とんでもない場所へと私を連行したのでした。TVでよく見る、アフリカの貧民街みたいな集落。粗末な身なりをした、中には原始人みたいな風貌の人たちが、不意に現れた異国人の私を無関心そうに見てる。まさに弥生時代の掘っ立て小屋みたいな家が密集し、その暗さ不潔さといったら筆舌に尽くしがたいほど。異臭もキツい。汚い豚小屋のすぐそばで、生まれたばかりっぽい赤ちゃんが寝てる。野犬がうようよウロウロしてる。足元も悪く、え?!何これ?!な異物も転がってたり。

 ど、どこが美しい、面白い場所だよ!と、ニコニコと住民に声かけてるヨースケに面罵したくなりましたが、私など1日たりとも生活できそうにない、信じられないような不衛生で劣悪な環境で暮らしている人々は、私が覚えた数少ないミャンマー語のひとつである『ミンガラバー(こんにちは)』と声をかけると、恥かしそうに微笑みミンガラバーと返事をしてくれる。子どもたちは人なつっこく、私が突っ立てると近づいてきたり。外国人への警戒心とか反感めいた雰囲気はなく、シャイだけどフレンドリーなところはヤンゴン中心部の人たちと同じ。可愛らしい子どもたちを見てると、私がどれだけ恵まれた幸せな生活をしているかが骨の髄まで思い知らされ、日々の不平不満を反省せずにはいられませんでした。

 学校もなく仕事もなく、その日ぐらしだという人々の様子を暗澹とした気持ちで観察してる私に、『善いことをしませんか?ドネーションしませんか?』とヨースケが私に提案。ここの人たちのために、お米を買ってほしいとのこと。ははあ、これが目的かと苦笑しながら得心。でも、生であのような極貧を目の当たりにすると、いくら冷血人間の私でも何かしてあげたいと思わずにはいられません。再びバイクに乗せられ、お米を売ってる店に連れていかれる。ものすごくデカい米俵を買わされました。65000K(約6500円)の出費。まあ、これでちょっとでも人助けになるのなら…

 再び集落に戻り、ヨースケとバイク少年たちがお米を小分けにして住民にふるまいます。私からの寄付、とヨースケが住民たちに伝えると、ふーんみたいな無関心そうな反応でしたこれぐらいで涙を流して喜ぶと思うなよ、上から目線な哀れみで気持ちよくなるなよ、と言われたみたいでした。よく見ると、大人たちはアイスクリームを食べてます。どこで売ってたんだろ?ていうか、冷蔵庫なんかどこにもなさそうだったけど。

 お米を配り終えた後、バイクで小さな寺院に立ち寄りました。ミャンマーの寺院では、どこでも靴を抜いて裸足にならないといけないので、神経質な人にはちょっとしんどいかも。遊んでいた中学生ぐらいの男の子たちが笑顔で話しかけてきますが、英語はまったく通じずヨースケの通訳でおしゃべり。タイからの観光客である家族連れもいたりしました。寺院の中には年若い僧侶たちが暮らす建物があって、半裸で行水してたり。ヨースケも小さい頃、数年間ここで修行したことがあるらしく、なかなか厳しく辛い日々だったと話してくれました。ミャンマーの貧しい家の男の子は、学校ではなくお寺で読み書きや最低限の教育を受けるらしいです。

 夕方に近づいてきて、ツアーも終了。ここでお会計。思ってたより請求されて、ぼったくりに近い不当さだったけど、ここで争ったら絶対ヤンゴンには帰れなくなる、へたすりゃ豚のエサにされちまう危険性があったので、逆らわず支払います。帰りは大きなフェリーに乗りました。元は日本の会社の船で、何と日本人は無料!ヤンゴンには10分ぐらいで到着。

 まだ何かついてこようとするヨースケに、ありがと!さよなら!ときっぱりと笑顔で通達して、逃げるように私は暮れなずむヤンゴンの雑踏の中にまぎれたのでした。大した額ではないとはいえぼったくられたのは悔しかったけど、無事だったし貴重な経験もできたので、まあヨシとしよう。後日調べたところ、ダラはミャンマー屈指の危険地帯で、観光客への非道いぼったくりが問題になってるとか。身の危険は感じませんでしたが、用心がかなり必要な場所であることは確かです。ダラに行かれる予定のある方は、くれぐれもご注意あそばして!

 さあ、気を取り直してヤンゴンの街を歩こう♪ちょっと涼しくなった夕方、スーレーパヤーの前は相変わらずスゴい人・人・人!バスや車の運転も乱暴で、めっちゃカオスです。現地人にまぎれて、私も恐々と道路を横断。お腹はそんなにすいてないけど、疲れたし喉が渇いたので、どこかに座って冷たいものを飲みたい。大通りのスーレーパゴタ通りをヤンゴン駅のほうへと真っすぐ歩いて、その高さでひときわ目立つビル、サクラタワーへと向かいました。
 to be continued
コメント (14)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

女に参政権があって悪い?!

2017-08-24 | イギリス、アイルランド映画
 「未来を花束にして」
 20世紀初頭のロンドン。夫と幼い息子がいるモードは、家事と洗濯工場での苦役に明け暮れる日々を送っていた。折しも世間では、女性の参政権を求める運動が活発化しており、モードも活動家のイーディスに誘われ運動に参加するようになるが…
 女性の参政権を求める運動“サフラジェット”を描いた作品。ここまで超直球なフェミニスト映画、久々に観ました。当時の女性の生きづらさに胸を傷めたり、理不尽で不公平な社会に憤ったりするより、女ってやっぱ怖い!と戦慄してしまう映画でした何だろう、豊田真由子氏に感じたザワザワ感に似てるというか…もちろん、女性の権利を求めて苦闘するヒロインたちは、他人を見下し貶め虐げる豊田まゆゆのような醜さ、歪みはまったくありません。でも、尋常ではないヒステリックさ、常軌を逸した過激な言動、混沌とした狂気的な思考など、豊田まゆゆとうっすらカブってしまって

 参政権を求める運動が、ほとんどテロ行為なんですよ。店に投石してウィンドウぶち割ったり、郵便ポストに爆発物仕掛けたり、政治家の別荘を爆破したり、これしか方法がない!と妄信して暴走する女たちに、感動や共鳴どころか恐怖しか覚えませんでした。腐った世の中を良くしたい!という理想は立派なのですが、手段が暴力なのが日本赤軍とかと同じなんですよね~…過激な活動の極めつけが、国王への直訴。あれ、ほとんど暗殺未遂じゃん?!自爆テロと同じ。王さま、大丈夫だったの?!王さまが可哀想だった。とにかく、必死すぎるフェミニズムにはドン引き。「エル ELLE」のほうが、よっぽど女性のほうが男よりすぐれている!女性万歳!と思える映画でした。
 でもまあ、女たちが追いつめられて暴走するのも解かるような、社会と男たちの非道さです。女なんか、家畜同然な扱い。出てくる男どもが、そろいもそろって卑劣で非情。あんなクズ、ゲスばかりではなかっただろうけど。デモする女たちを殴る蹴るとか、紳士のイメージな英国男性が!とショッキングでした。諸悪の根源は男!と言わんばかりの内容には、田島ヨーコ先生も拍手喝采でしょう。過激な女たち同様、外道すぎる男たちも怖かったです。

 参政権がなくても、男に大事にされ守ってもらえる上流社会に生まれてたら、モードも女性運動なんかに関わらなかったんだろうな~。とにかく当時のサフラジェットのおかげで、女性の地位は向上し、男と対等に渡り合える世の中になったのですね。ありがたいことですが、せっかく女性が権利や権力を得ても、豊田まゆゆや稲田トモちゃんみたいな人たちも後を絶たない。いつまで経っても、これだから女は…と嗤われそうですね
 モード役は、英国の若き演技派女優キャリー・マリガン。男たちにモテモテな華やかでセレブなヒロイン役だと違うだろー!!by 豊まゆ だけど、こういった地味で暗い情念ある貧乏女役はドンピシャ。見た目は小柄で弱弱しいけど、鋼の精神を秘めたタフネスも彼女の魅力でしょうか。
 モードの夫役は、大好きなベン・ウィショー。

 ベン子さん、珍しく男らしい役ゲイ役やらせれば右に出る者なしなベン子さんですが、奥さん子どもがいるストレートな男役も違和感ありません。全然ゲイゲイしくありませんでした。ベン扮する夫、女性運動にのめり込むモードを理解せず、家から追い出したり子どもから引き離したりするのですが。そんなに悪い男じゃなかったような。最初の頃は、ちょっと亭主関白だけど妻子に優しい旦那だったし。当時の常識や因習の中でしか生きられない狭量で無知な男の愚かさ、切なさが、ベン子さんのイライラ顔、悲しそうな狼狽顔から伝わってきました。

 イーディス役のヘレナ・ボナム・カーターは、サフラジェットを弾圧してた英国首相のひ孫に当たるとか。因縁なキャスティングですね。女性運動の指導者役で、メリル・ルトリープが登場。メインキャスト扱いされてますが、超チョイ役です。

 ↑ ベン子さんの新作は、パディントン続編、そして名作メリーポピンズの続編です🎥
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

木乃伊姫

2017-08-20 | 北米映画 15~21
 「ザ・マミー 呪われた砂漠の王女」
 アメリカの軍人ニックはイラクでの任務中、地下空洞で古代エジプトの遺跡を発見する。棺の中で眠っていた邪悪な王女アマネットのミイラが覚醒し、世界に災いをもたらそうとするが…
 ユニバーサル映画が古い怪奇映画を現代風にアレンジしてリメイクするプロジェクト“ダークユニバース”の、記念すべき第1作目。
 ドラキュラとかフランケンシュタインとかモンスターものが大好きなので、このミイラ映画も楽しみにしていました。全米では酷評されたらしけど、わし的にはぶち面白かったわいや~。怪奇映画というより、ハチャメチャモンスターパニックコメディ映画って感じでしたが。
 ハリウッドが世界一の映画の都、という威信やプライドをまざまざと見せつけるのは、アカデミー賞を受賞するような名作佳作ではなく、この映画みたいなブロックバスター映画だと思います。まさにハリウッド以外には無理!な、巨額の製作費をかけた高度な映像技術や特殊メイク、そしてスケールが大きくかつ緻密なセットには、毎度目を驚かされます。この映画でも、冒頭の地下空洞内の古代エジプトの遺跡とか、ロンドンの十字軍の地下墓地とか、ジギル博士の研究施設とか、およそ目を驚かすばかり。CG映像にはもう狎れてるはずなのに、ロンドンを襲う砂嵐とか、アマネットの棺を運ぶ軍用機でのパニックつるべ打ちとか、本当にどうやって撮ったんだろうと感嘆。もう漫画原作の邦画とか、ショボすぎてとても観ていられなくなります。

 お話的には、先述した通りハチャメチャ何でもアリ映画でツッコミどころ満載、たぶん世界史が好きな人が観たら目がテンになるよな史実無視な荒唐無稽設定なんでしょうけど、そんなこと気にするのは野暮というもの。頭カラッポにして観るためのおバカ映画なので、観終わってバカバカしい!と怒る人こそ、いろいろ間違っていると断言できます。最初から最後まで次から次へのトンデモおもしろシーンの連続で、一瞬もダレることなきジェットコースターのような怒涛の展開は、集中力のない私にはとってもありがたい。ダークな雰囲気も残虐なシーンもなく、アメリカらしいノーテンキな笑いでいっぱいの内容になってるので、お子様が見ても全然OK!
 アマネットに精気を吸い取られた人間は、ゾンビになって、アマネットの奴隷となるのですが。ゾンビが超弱っちいのが笑えた。仮面ライダーに出てくるショッカーみたいです。ミイラ姫アマネットにしても、そんなに凶暴凶悪じゃないんですよ。意外と弱かったし。生きながらミイラにされる前も、そんなに悪逆のかぎりを尽くしてなかったような。王位を狙って父王と弟を殺しただけ。もっと非道な悪行だったら、呪いや恨みももっと陰惨悲惨なテイストが増してたかも。
 ニック役は、久々に映画館で見たトム・クルーズ。

 トム・クルーズがこの手の映画に出るのって、珍しい、ていうか、初?トムさんも、すっかり老けましたね~。顔が何かちょっとムクんでるというか、表情が固まってるというか鈍くなってるというか、ボトックスの打ち過ぎ後遺症?アクションとかもう老体にムチみたいで痛々しい。でもすごく頑張ってる感が伝わってくるのが、今も昔も変わらぬトムさんの魅力です。捨て身のアクションのみならず、すっぽんぽんになってウロウロする姿とか、映画のためなら何でもするというプロ意識が素晴らしい。でも、ニック役ってどう考えてもアラフォー男優向けですよ。クリス・プラットとかブラッドリー・クーパーとかが適役。トムさんといいジョニー・デップといいブラッド・ピットといい、かつて最高の男前としてもてはやされた過去の栄光、うま味がいまだに忘れられない、というか、精神年齢はそこでストップしてるみたいな元ハリウッド御三家です。それはそうと。MIシリーズ最新作の撮影中、トムさんが重傷!というニュースが。頑張りすぎて無茶しちゃったのかな。心配ですね…

 謎の怪奇研究者、ジキル博士役でラッセル・クロウが登場。ラッシーも、すっかりこんなイロモノ役が板につくようになりましたね。老けたとはいえ、今でも若いイケメン俳優など簡単にボコボコにできそうだけど。ジョニー・デップ主演作が待機しているというダークユニバースシリーズでは、ジキル博士はキーパーソンとして今後も登場するキャラらしいので、ラッシー大忙しですね。ヒロイン?のアマネット王女役は、「キングスマン」での殺し屋役がインパクト強烈だったソフィア・ブラデ。特殊メイクしてなかったら、ちょっと市川沙耶似?彼女ももうフツーの女役ができないキワモノ道を驀進中ですね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アキラとあきら④~⑥ 遺産争族ふたたび

2017-08-18 | 日本のドラマ(連続)
 WOWWOWの連ドラ「アキラとあきら」第4話から6話まで観ました~♪

☆イケメンウォーキング
 仲良く並んで歩くシーンが多々ある瑛と彬。二人とも長身でスタイルがよくて小顔なので、絵になりますね~。後ろ姿さえもキマってて、どう見ても一般人じゃないです。
☆弟
 彬の弟役は、賀来千香子の甥、というより今は榮倉奈々の夫として知られている賀来賢人。初めてまともに見ましたが、なかなかのイケメンですね。彼とムカイリーのツーショット、絡みも腐的には美味しい。そーいやムカイリー、「遺産争族」ではA倉7と共演してましたね。あんときA倉がさ~とかA倉デカいよな~とか、楽屋で仲良くダベってそうなムカイリー&賢人くんですね。

☆脇役にバイプレイヤーオールスターズ
 宮川一朗太、尾見としのり、鶴見辰吾、羽場裕一だなんてワタシ的には超豪華な脇役陣!
☆鈍いトライアングル
 周囲がみんな、彬と暎に亜衣をくっつけようと画策?するのが、ちょっと…彬と暎が、80年代の若者とは思えぬほどの草食男子なので、ドロドロの三角関係なんかには絶対なりそうにないのが萎え~。仕事もだけど、恋のほうもバトルは始まりそうにない。
☆妬いてるの?
 彬と親密そうな亜衣に、心中穏やかでない瑛。それに気づき、彬をからかう亜衣。言ってみたい台詞ですね~。でも、斉藤工も田中麗奈も、そういう甘い台詞を口にするにはちょっとおじさんおばさんすぎる…

☆土屋タオの数年後みたいな女優
 彬の部下役で、どっかで見たことあるような女優が登場。後で知って驚いた。瀧本美織だった。可愛かったのに、すっかりフレッシュさとかピチピチ感が失せて、地味にフツーっぽくなりましたね。そーいや彼女とムカイリー、「ハングリー」で共演してましたね。ムカイリーはそんなに当時と変わってないけど、女優の老け、色あせは残酷だわ~…
☆ヒロイン不要
 亜衣がすべてにおいて魅力の薄い女なので、振り回される瑛が気の毒。こっちの方面では彬のほうが賢かったみたいで、亜衣のことなどもう忘れてる風です。アメリカ人の夫とうまくいってないのを、思わぶりな表情や言動で瑛にチラつかせる亜衣。女にありがちなイヤらしさです。おばさんのアプローチに、ぜんぜん気づかない瑛に拍手

☆遺産争族アゲイン
 パパが亡くなり、会社の権力をめぐって彬VS弟&悪い叔父さん二人の対立が勃発。焦る弟やセコい悪だくみに奔走する叔父さんたちを冷笑してるかのような彬の冷静沈着さが、「遺産争族」のムカイリーとカブって笑えた。
★総括
 ずっと善い人なまま、仲良しなままな瑛&彬に、萌えつつも物足りなさが。早く生きるか死ぬかな破滅的な対決して!それにしても。世間では当然ゲス、クズって嫌悪されますが、瑛と彬みたいにまったくゲスクズさがないのも人間味がなく、つまんないですね。
 女のキャラが、陳腐すぎる。どうせなら彬&瑛を弄ぶ悪女してほしかったです。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

BLセブンティーン

2017-08-16 | フランス、ベルギー映画
 「Quand on a 17 ans」
 高校のクラスメート同士であるダミアンとトマは、互いに反感を抱き合っていた。そんな中、トマの養母が病気で入院する。ダミアンの母で医師のマリアンヌは、トマを一時預かることに。突然の同居に、トマとダミアンは戸惑うが…
 以前から観たかったフランス映画。名匠アンドレ・テシネ監督作品です。本国ではコンスタントにテシネ監督の新作は公開されているのに、日本ではとんと途絶えてしまっているのが悲しい。「私の好きな季節」などテシネ監督の作品で描かれる、恋愛の形や家族の関係が好き。複雑で繊細な機微がいかにもフランス的だけど、決して芸術映画きどりのワケワカメさがなく、驚かされると同時に共感できることも多い。そして、ほとんどの作品はフランスの大物女優と無名だけど魅力ある若いイケメンが主演、というのも美味しい。さらに、同性愛が物語の重要なエッセンスになっていることが多い、という点も気になるテシネ監督作品なのです。この作品なんて、ズバっとBL映画

 上質のBL漫画みたいな佳作でした。コソコソ楽しんでいた昔と違い、BL漫画や映画は日本でも市民権を得ている現在。「怒り」や「無伴奏」など、挑戦的なBL描写がある邦画も最近は珍しくありません。でも、さすがというか、フランスのほうがやはり格段にBL先進国です。人気イケメン俳優がちょこっと脱いだり絡んだりするのとは雲泥の差がある、大胆で生々しいBLシーンに瞠目せずにいられません。でも、何かBL=特殊、みたいな邦画と違い、フランス映画のBLは男女の恋愛と同じ自然さ。そういうところも大人な国だな~と感嘆するばかりです。

 この映画、BL物語だけど、ラブシーンはほとんどありません。ラストに一回だけ。その最初で最後のセックスシーン、それまでの鬱屈や情欲のぶつかり合いのような激しさ、濃密さ。こういうシーン観るたびに思うけど、俳優さん大変だろうな~。ホントにヤってるとしか思えないリアルさ。最中にも終わった後にも、大事なところを隠してる不自然さがない。ボカシも何もないのが、返ってイヤらしくないんですよね~。

 はじめは意味も理由もなく反目し合ってた(こういうのが、いかにも混沌とした思春期の少年らしい)ダミアンとトマが、同居を機にだんだん仲良くなっていき、やがて…みたいな関係が、ビタースウィートに描かれています。それにしても。二人が仲良しになるきっかけとなったのが、山の中でのタイマン!まるでヤンキー少年漫画なノリ。フランスの男の子もあんなことするんですね~。深刻な苦悩や悲劇も起きるけど、湿っぽくも暗くもならず、瑞々しく爽やかな印象が残る映画になってます。ハッピーエンドだったのも好感。
 ダミアンとトマのキャラも、それぞれ個性的でチャーミングでした。ダミアンは見た目からしてモロにゲイなんだけど、言動は全然キャマっぽくなく、むしろ格闘技を練習してたりと猛々しい。それはゲイであることゆえの心理的武装にも思えて、けなげで切なかった。トマは、とにかくミステリアスで複雑。何を考えてるのかわからない、本人にもわからない、心と体を持て余した葛藤やモヤモヤが、蒼い思春期の少年って感じ。ダミアンに冷たくて優しいツンデレっぷりにも、腐萌え~。二人とも学校では群れず孤高でトンがってるけど、母親には超優しいところが可愛かったです。

 ダミアン役は、「HOME 我が家」でイザベル・ユペールの息子役を演じてたケイシー・モッテ・クライン。成長しましたね~。ちょっと新スパイダーマンのトム・ホランド似?イケメンではないけど、ゲイのリアルさ繊細さがよく出てた名演でした。撮影当時、実際にも17歳だったというケイシー。17歳の男の子があんなシーン!するほうも、させるほうもスゴいわ。日本ではありえない!トマ役のコランタン・フィラは、ケンブリッジ飛鳥をさらに凛々しく鋭利にした感じの美青年!さすがイケメン発掘の名人テシネ監督、またまた上玉を掘り出しましたね~。パリにいても目立つような美貌が、ド田舎の中ではさらに際立ち、異彩を放っていました。セックスシーンだけでなく、すっぽんぽんになって湖で寒中水泳とか、脱ぎっぷりもあっぱれでした。
 マリアンヌ役のサンドリーヌ・キベルランも好演。決して過干渉はせず、でも理知的に優しく少年たちを見守ってくれる理想のママン、素敵な女性でした。トマとエッチしちゃう淫夢を見てしまうなど、生々しい女なシーンが意味深で興味深かったです。脱がなくてもいいシーンなのに平気で脱いだりするところが、さすがフランス女優。ダミアンの単身赴任中の軍人パパ役が、テシネ監督の「溺れゆく女」で注目されたアレクシス・ロレ。おじさんになったけど、可愛さは不変。ダミアンとは父子というより年の離れた兄弟みたいだった。
 舞台となったピレネー山脈のふもとにある田舎町の風景が、雪深い冬、緑豊かな夏など四季のうつろいの中で美しく撮られていました。ああいうところで暮らしてみたいな~。
コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ふたりぼっちの宇宙旅行

2017-08-13 | 北米映画 15~21
 「パッセンジャー」
 近未来。冬眠した5000人の乗客を乗せて、120年後に到着予定の惑星へ向かい地球を旅立った豪華宇宙船アヴァロン号。乗客の一人であるジムは、予定より90年も早く目覚めてしまい…
 劇場で観逃した作品を、ようやくDVDで。洋画邦画問わず、映画は何でも観る雑食な私なのですが、SFは数少ない苦手なジャンル。某人気シリーズも、第1作目しか観てない。なので、この映画も本来なら食指が動かないのですが、主演が好きなイケメン、それも今ハリウッド俳優の中で最愛といっていいクリス・プラットなら、話は登別(^^♪

 クリプラ、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズに続いて、宇宙で大活躍!いや~彼ってほんと、いい男ですわ~。明るくてオチャメで優しくて、たくましくて強い。甘えて守ってくれる大型犬のような可愛さ、たのもしさが彼の魅力。まさにアメリカンいい男の見本、理想です。しかも今回のクリプラ、いつもよりちょっとシリアスでロマンティックな面も見せてくれてます。シリアスな演技、役もイケるんじゃね?と思いました。オーロラを起こしてしまった時の苦悩ぶり、思いつめぶりとか、今まで見たことないようなクリプラでした。そして、珍しくキス以上のラブシーンにも挑んでいて驚喜。コメディかアクションが専らなクリプラですが、シリアスなドラマや本格的な恋愛映画にも出てほしいです。

 でもでも。クリプラの基本、真骨頂は、やっぱコメディなんですよね~。別に何もしなくても、全身からコミカルなにおいが漂ってるし。絶望的な状況でデスパレートになりつつも、暗さや深刻さなど微塵も感じさせず、どこか飄々とノーテンキ。ヤケクソ気味に独りで宇宙船ライフを楽しんでる姿や、ホームレスみたいな風貌になってケツ出して歩いてる姿など、コメディ俳優として面目躍如なシーンもちゃんとありました。

 クリプラのゴリマッチョな肉体美も楽しめます。いかにも鍛えてますな人工的バキバキシックスパックは苦手だけど、クリプラみたいなムチムチガッチリした巨体は、セクシーというより安心感というか、たのもしさを感じて好きです。
 オーロラ役は、ハリウッドNo.1の若手女優であるジェニファー・ローレンス。もちろんクレジットは、彼女のほうがクリプラより上です。誰からも好かれたい、男女ともに媚売ってるような女優や、いい年してぶりっこな女優とは違い、常にマイペースで他人の目や意見など気にしてなさそうな天衣無縫なキャラ、中身は男っぽいところなど、強いアメリカ女の象徴みたいな女優で嫌いじゃないんだけど、同時に好感を抱きにくくもあるんですよね~。

 美人じゃないのに、いい男に一目惚れされたり男たちにモテモテな美しいヒロイン役なんかされると、違うだろ~とか思ってしまう。衣装とっかえひっかえなんだけど、エレガントなドレスとかが似合わないような。ハリウッド随一のセレブな彼女ですが、庶民的な役や服のほうがしっくりきます。めちゃくちゃ気が強そうで優しそうじゃないところも、気弱な私にはちょっと怖い。ダメ人間がそばにいると、ぜったい豊田まゆゆみたいにキレて罵倒しそうな感じ…この作品でも、それが色濃く出てました。憤激した表情とかふて腐れた様子とか、性格悪そうで怖かったです。若いのに何かふてぶてしすぎておばさんみたいなところが、ロマンティックなシーンにそぐわなくて残念。クリプラ&ジェニファーのカップル、何か典型的なヘルシーアメリカンって感じで、深夜の健康器具通販番組に出て来そうな二人組でした。

 それにしても。ジムとオーロラ、お互いいい男いい女、しかも超いい人同士、しかも勇敢で有能な者同士で、ほんとラッキーでした。あれがもブサイクとブス、そして性悪で役立たず同士だったら、悲惨な地獄だったことでしょうし。宇宙船で死ぬまで二人ぼっち、私なら発狂するかもしれないシチュエーションだけど、本当に愛し合える男、しかも超いい男とだったら、そう悪くないかもなんて思ってしまいました。120年をかけての惑星移住も、スケールの大きなロマンを感じます。私もすべてのしがらみを捨てて、地球を旅だちたいです。

 アヴァロン号のセットが素晴らしい!お金かけてるな~。ハリウッド以外では不可能な大がかりさ、緻密さです。アンドロイドバーテンダーとかロボット掃除機、冬眠ポッドなど、藤子不二雄のSF漫画みたいで楽しかった。レストランやアミューズメントなど、超ゴージャスなホテルみたいなアヴァロン号での生活、してみたい!食事が貧乏人とセレブとで格差があるなど、壮大な宇宙でも存在する人間社会のセコさが笑えました。

 ↑ジュラシック・ワールドの続編が待ち遠しいクリプラ、何と離婚を発表!家族のために働いてる、いっぱい稼いだら役者をやめて家族と牧場でのんびり暮らす、なんて発言してたのに…でもこれで、役者やめるなんてこともなくなりそう? 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

洞窟でイケメン発見!

2017-08-08 | スペイン映画
 「Altamira」
 1879年のスペイン北部。アマチュア考古学者であるマルティーノ・デ・サウトゥオラ侯爵は、領地内にある洞窟で娘のマリーとともに旧石器時代の壁画を発見する。世紀の発見として話題騒然となるが、それを好ましく思わない教会や学会によって、壁画は侯爵の捏造であると糾弾されることに…
 この秋、フランソワ・オゾン監督の“Franz”が、「婚約者の友人」という邦題で日本公開決定!主演はmon amourボーギャルソン、ピエール・ニネ久々に大きなスクリーンで彼と逢える!その前に、旧作の彼とランデブーできました。「炎のランナー」の名匠、ヒュー・ハドソン監督作品です。

 サウトゥオラ侯爵の調査を手伝うフランス人画家ポール役のニネッち。あ・い・や~!相変わらず超絶カッコカワいい!これといって特殊な役じゃないのに、もう見た目だけで一般人役ムリ!な、ハンパないキラキラ感!私と同じ生物とは思えません。

 幼いマリーが『彼ってハンサムね』と一目惚れ、まるで恋人のようにまとわりつくのも当然な、ニネっちの明るい優しいイケメンお兄さんぶりに萌えまくり!そう、彼ってそんじょそこらにいないような美男だけど、すごく親しみやすくもあるんですよね。気品があるけど気取ってない、小粋だけどナチュラル。そんな俳優、なかなかいません。美しいといっても、サイボーグのような氷の美貌ではなく、ちょっとアニメっぽいファニーフェイス。そして、善い人オーラもハンパない。彼も悪役はできないだろうな~。マリーとポールの仲睦まじい姿は、何だか懐かしの漫画「小さな恋の物語」みたいで微笑ましいです。

 スラっとほっそりした長身には、時代劇の衣装もよく似合ってました。動きがすごく優雅なんですよ。高いところからマリーたちの前に降りてくるシーンでの、身のこなしの軽やかさ、美しさときたら!美しいのは、容姿だけじゃないんです。美声にもうっとり。ニネっちの舞台経験の豊富さが、この映画でも見てとれます。そして、ニネっちの流暢な英語にも感嘆!今までの映画でもチョコチョコ英語を喋ることはありましたが、全編ずっと英語だけの彼は初めて。もっと英語圏の映画にも、今後は出演してほしいものです。

 ニネっち扮するポールは、侯爵の妻コンチータに淡い恋心を抱いている設定。コンチータへのさりげないまなざし、シャイな笑顔など、男にあんなんさせてみたい~!と胸キュンでした。あくまでプラトニックだったのが、微笑ましくももどかしかったです。マリーに夫婦の前で片想いをバラされたシーンのニネっち、一瞬だけなのに様々な想いがよぎった表情、さすがでした。

 優しく紳士なニネっちも素敵でしたが、もうちょっと情熱的でミステリアスな役にしてもよかったのにな~。ポールの片想いもそうでしたが、重要なテーマであるはずの科学と宗教の対立など、サラっとしすぎて何だかNHKの再現ドラマみたいだった。敬虔なコンチータと、彼女の苦悩を利用する教会との関係も、もうちょっと面白く描けたはずなんだけど。

 お話じたいは薄口なのですが、映像や衣装、ロケーションやセットは、すごく美しくて一見の価値あり。スペインのリッチな上流社会の様子も、興味深かったです。侯爵一家の住む屋敷が素敵だった。

 サウトゥオラ侯爵役のアントニオ・バンデラスは、胸焼けするほど濃かった若い頃より、男の色気は残しつつちょっと枯れてシブくなった今ほうが、私は好きかも。お年を召しても、ラブシーンに違和感なし。バリバリの現役男って感じです。スタイルも崩れてなくて非メタボ。コンチータ役のイラン人女優ゴルシフテ・ファラハニも、エキゾティックな美人でした。神父役のルパート・エヴェレットは、見るからに面妖な悪人で怖いです。
 世界遺産にもなったアルタミラ洞窟の壁画は、今は一般公開してないとか。旧石器時代からずっと現代まで残ってたなんて、悠久のロマンを感じますね。

 ↑イケてるニネっち画像、集めてみました~
 「婚約者の友人」に続く新作は、シャルロット・ゲンズブール共演の“La promesse de l'aube”です
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする