


20世紀初頭のアラブ。部族間の対立を終わらせるため、ネシーブ王とアマール王は平和協定を結ぶ。その条件として、アマール王の幼い息子サリルとアウダが、人質としてネシーブ王のもとで養育されることに。アウダ王子が繊細な読書家の青年に成長した頃、ネシーブ王は国を近代化するため、アメリカ人の石油発掘を許可する。それは、平和協定を破ることを意味していた…
日本では劇場未公開、DVDスルーもされていない歴史大作。「薔薇の名前」などの名匠ジャン・ジャック・アノー監督作品。
砂漠が舞台のスペクタクル映画といえば、やはり何と言っても「アラビアのロレンス」ですが、この映画はロレンスほどの格調の高さやスケールの壮大さはないものの、なかなかドラマティックで美しい佳作に仕上がってます。そして、イケメン度、男前度に関して言えば、こっちのほうがロレンスより高くて濃密かも。
まず、主人公のアウダ王子役のフランス俳優、タハール・ラヒムがイケメン!

アラブ系のラヒムくんなので、砂漠やターバンが似合います。はじめの頃はナイーブな文系青年、後半は凛々しい英雄。可愛くてカッコいいラヒムくんに胸キュン胸ムズ♪でも彼、イケメンなんだけど、王子さまって感じではないんだよな~。ロイヤルな高貴さとか気品はないです。彼がいちばん似合うのは、やっぱパリの底辺社会でもがく移民青年役とかチンピラ役なんですよね


30過ぎてるのに、男くさい風貌なのに、すごく少年っぽいところもラヒムくんの魅力です。時おり見せる子どものような無垢な笑顔、ウルウルな瞳は、演技が巧いだけではできない天性のものです。すごい美男、すごい演技派でも、性格の悪さが祟ってキレイな笑顔ができない俳優って、多いですもんね~(誰とは言わんが)。実父、義父、異母兄、臣下や奴隷など、年上の男たちから可愛がられ愛される役も、ラヒムくんらしかった。父性本能をくすぐるんだろうな~。ラヒムくんを見てると、少年っぽい男と老けた子どもみたいな男の違いを思い知らされます。メガネ男子な彼も可愛かったです。
アマール王役は、売れっ子の英国熟年俳優マーク・ストロング。


激シブ!いい男ですね~。ぶっちゃけ、褥を共にするならラヒムくんよりストロング氏がいい、なんて思ってしまうほどに


ネシーブ王役は、かつては特濃の色男として名を馳せていたアントニオ・バンデラス。シブくなったな~。若い頃より好きかも。いい感じに枯れてきてるけど、現役男の濃さは残ってる、みたいな。ストロング氏VSバンちゃんの熟年対決も見ものですが、ネシーブ王が改進的すぎ、アマール王が保守的すぎ、二人の考え方が両極端すぎたのが、争いの原因なんですよね~。二人とも良き王さま、良き父親なのに、もうちょっと互いに妥協できてたら。やっぱ何事においても、意固地になりすぎるのは得策ではりませんね。
アマール王の庶子で、アウダ王子の異母兄である医師のアリ役は、「ジェイソン・ボーン」でmy イケメンレーダーを反応させた、パキスタン系英国俳優のリズ・アーメッド。

やっぱ彼、ピエール・ニネにちょっと似てますね~。ニネっちを濃ゆくした感じ。クールでひねくれてるけど、異母弟を命がけで守るお兄ちゃん役で、カッコよかった!イケメン兄弟同士、もうちょっと濃厚に親密な絡みがあれば、もっと萌えたのにな~。
砂漠映画といえばの、決死の灼熱・渇き地獄横断。あんなの、ぜったい無理!私なら、一日ももたずに死んでますわ。砂漠での戦闘シーンも、なかなか迫力ありました。砂漠を疾走するシーンがカッコよかったです。


↑ 最近では英語圏の作品にも積極的なラヒムくん。黒沢清監督の「ダゲレオタイプの女」早く観たいんですけど…

↑ ピエール・ニネ似?の最近気になる男、スターウォーズのスピンオフ「ローグワン」にも出演してたリズ・アーメッド。俳優業のかたわら、ラッパーとしても活動してるとか。今年のGG賞ではTV部門の主演男優賞にノミネートされてましたね!彼の作品もいっぱい観たいです
