まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

SAMURAI 桜 気高く咲いて美しく散れ

2008-02-29 | 日本映画
 雨音は、近づく春の足音でしょうか。厚い上着とともに、しがらみというお仕着せの服も脱ぎ捨てて、ルルルラララ~♪と温かい春の光が射しこむ窓から、蝶のように飛び立ちたいものです。春は必ずひどい気鬱になるので、今年こそホントにI can fly~♪と蝶ではなく窪塚ヨースケになってしまいそうで、こ・わ・い♪
 
 お松の第2回独り市川雷蔵映画祭④
 「薄桜記」
 赤穂浪士の討ち入りを背景に描かれる、ある武士の愛と男の道。
 忠臣蔵外伝、みたいな話です。二人の主人公、堀部安兵衛と丹下典善の数奇な運命が、哀切かつドラマチック...なんだけど、ぶっちゃけラストの大立ち回りが強烈すぎて、内容も他のシーンも吹っ飛んでしまった。
 凄絶・凄艶な死闘を繰り広げる丹下典善を、市川雷蔵が冷たい炎のように演じています。はじめは、気品ある若様風の雷蔵。悲運に見舞われてからは、クールでヒニルな素浪人風に変身。自分を恨む男たちに妻を陵辱され、片腕をブッタ切られ、片足まで損傷し、ほとんど立ち上がれず寝たまま多勢の敵をかわし、返り討ちにする雷蔵。変化球のようなチャンバラが、す、すごすぎる!他の俳優だと、血まみれで悪鬼のような形相で演じるんだろうけど、雷蔵は壮絶ささえクールに美しく仕立て上げる。敵の襲撃を、死んだような寝姿で待つ静かで緊張感に満ちた間も素晴らしい。花びらのように降りしきる雪も、まさに華麗なる雷蔵on stageの小道具になってます。
              
 丹下の奥さんが、また可哀想な女なんですよねえ。輪姦はひどい!心では許しても体が拒否反応な夫には、離縁されるし自害もさせてくれないし。まさに生き地獄!それでも命がけで夫を慕う姿は、ほんとけなげで哀しい。でも、ちょっと声と顔がキモい。丹下の単身赴任中、お雛様の前で独りでママゴトする姿、かなりヤバいです。怖い!てっきり気が狂ったのかと思ったほど(まだ犯される前なのに)。
 もう一人の主人公で、狂言回し的役割の堀部安兵衛は、豪快だけど純朴なキャラで好感。演じる勝新太郎は、私のタイプではないけど、太い強い男の個性があって、今こんな役者がいないのは残念だな、と思わせてくれます。堀部安兵衛といえば、NHKのドラマで小澤征悦も演じてたっけ。
 生類憐れみの令に苦しむ当時の世相描写も、興味深かったです。はりつけ、拷問(エビ吊り!)が怖かった。あと、お犬さまの群れが丹下の妻に襲いかかってくるシーン。あれはどー見てもスタッフが、犬を強引に女優に向かって放り投げてた!犬が可哀想!
 
 
 
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燃えろいいお寺

2008-02-28 | 日本映画
 ロス疑惑AGAIN!またまたとっ捕まった三浦氏。護送される彼の、すっかり薄くなった頭髪が、わびしく寒々しい。こんな爺さんになって、また牢屋入りなんて。罪を犯したにせよ犯してないにせよ、業の深い人生ですよねえ。
 職場の後輩によると...こないだ偶然、彼の友人(既婚者)が見知らぬギャルとモスバーガーでイチャついてるところを見てしまったとか。“モス疑惑”が発生中です。

 お松の独り市川雷蔵映画祭③
 「炎上」
 先日他界した、市川昆監督作品。原作は、三島由紀夫の代表作のひとつ「金閣寺」。
 貧しい田舎寺の息子・溝口吾市は、徒弟として京都の驟閣寺に入る。吃音に悩み強烈な劣等感をもつ吾市は、心のよりどころにしている驟閣寺が、戦後になって俗塵にまみれていくことに耐えられなくなり...
 実際に起きた金閣寺放火事件の犯人、その心の闇を描いた作品。陰鬱でドロドロした重苦しい内容、という先入観がありますが...少なくとも私には、原作も映画も、そんな感じはしない。特に映画のほうは、どんどん自分勝手に独りでコワレていく吾市のキャラ&錯乱言動が、サイコサスペンスちっくで面白いです。
 この作品のスゴいところは何といっても、絶対に今の地上波では放送不可能な内容と表現。ど○り、か○わ、き○がい、といった言葉が、まるで作品のキーワードのように使われています。しかも、それらは徹底して嘲笑われ、残酷で皮肉な役割を担っているのです。時に滑稽にさえ見せて、今の映像世界では表現できない人間の偽善や苦悩を炙り出しています。
 吾市の苦悩や葛藤や悲しみは、誰も理解できないのでは。映画も原作も、放火に至った彼の内面を、読者や観客に解かってもらいたい、なんて意図はないようです。その不可解さこそが、作品の面白さになっています。とにかく、吾市の“誰も僕のこと解かってくれない!”な独りよがりな思い込み&暴走っぷりは、なかなかヤバくてある意味笑えます。
 ど○りをバカにする周囲(母親まで!)ですが、吾市が思いつめるほど意地悪さとか悪意は全然ないんですよね。すごく軽い感じ、親しみさえこめてる。でも、吾市にとっては針の一刺しのように痛い。自分では何でもない言葉が、他人には深刻な刃になることもあるんだよな、と反省。
     
 吾市が、シャイで繊細なわりに結構キツい性格なところが、返って救いにもなってます。ど○りつつも誰にでも激しく口答えするし、自分をバカにしたり蔑ろにした人間に、陰険な方法で仕返しするところも、歪んだ笑いを誘う。海軍兵士の剣に小刀で傷をつけたり、老師の愛人の写真を新聞にはさんで渡したり。病んでる~!
 吾市に同情できないのは、彼が恨んだり憎んだりする人々が、みんな基本的に善人ばかりだからかも。吾市をイヂメるどころか、みんな親切で屈託がない。彼らの善いところは見ようとせず、無神経で俗悪な面ばかり気に病んで憎悪する吾市くん、ちょっと神経が細かすぎるというか、性格が歪みすぎ。
 とはいえ、見ていて可哀想だなあ、とも思える吾市くん。あまりにもピュアすぎたのね。汚い池には棲めない魚みたいな男の子。でもまあ、いちばん可哀想なのは、そんなイタすぎるピュア青年に見込まれる驟閣寺ですよねえ。穢れるくらいなら僕の手でいっそ~!と燃やされちゃう、無理心中?の被害者だもん。
 吾市を熱演した市川雷蔵が、ほんと素晴らしい!初の現代劇だとか。映画会社の反対を押し切って演じ、見事に代表作にした雷蔵の役者魂、あっぱれですよね。時代劇の華麗でクールでニヒルな彼とは別人みたいに、純朴で脆くてパラノイアな見た目と演技。当時27歳?ほとんど素に近いのでしょうか?すごく若く見えます。クリクリ坊主だからか、子供みたいな顔。黒目がちのつぶらで虚ろな目と、ど○りの京都弁が痛ましくも可愛い。
 老師役の中村鴈治郎、母親役の北林谷栄が名演。二人の悪気のない俗っぽさが、ちょっとシニカル&コミカルで笑えます。内翻足の友人・戸刈役、仲代達矢も強烈なインパクト。若い頃の仲代先生、濃いけど男前ですね。吾市と同じ徒弟・鶴川くん(良い子!彼がそばにいたら、きっと吾市もあそこまで追い詰められなかっただろうに)の喋り方が、何か笑えます。
 白黒映画なのに、どこかスタイリッシュでモダンな感じがするのは、やはり市川監督の持ち味でしょうか。あらためて、ご冥福をお祈りします...
 映画では名前を変えられた金閣寺。京都に4年間も住んでたのに、一回しか行ったことがない私です。
           
         ↑頑張ったな!と三島先生に頭なでなでされる雷蔵
 
 この作品、リメイクは不可能だと思うけど、もしTVドラマでされるとしたら...
 吾市・・・瑛太
 戸刈・・・高岡蒼甫
 鶴川くん・・・福士誠治
     ・
 吾市の母・・・宮下順子
 老師・・・江守徹
 
 実際にも何だか精神不安定っぽい危うさ脆さが、吾市にピッタリな感じの瑛太。坊主頭も意外とイケてそうだし。斜に構えて偏屈そうなイケメン、といえば篤姫の亭主こと高岡くん。ちょっと若い頃の仲代先生に似てる?
 
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へび姫じゃ~!

2008-02-27 | 日本映画
 病院、それは非常識人間の巣窟!
 こないだビタミンCをもらいに、皮膚科に行きました...
 混雑する受付では、ガキどもが大暴れ。親は知らん振り。椅子に荷物をデンと置いて、お年寄りがいても無視して携帯メール。病院の前に停めてる車、移動してくださいと言われたり(そんな場所、誰が見ても停めたらあかんやろ!)。最近の若いママって...
 受付係のネエちゃんたちも、ここは族の集会場!?キャバクラ?!と怖くなるほど、茶髪・ばっちりメイク・カラーコンタクト・毒々しいネイル。ちょっとボケ気味っぽいおばあさんに、チっと舌打ちせんばかりな態度で、あっち!あっち!と犬猫扱いで受付カウンターから追い払う。ひ、ひどい...
 私も気をつけねば!と、ますますアレもコレもと自分の言動を抑制抑圧する私です...

 お松の第2回独り市川雷蔵映画祭②
 「安珍と清姫」
 この有名な道成寺の伝奇?を、まんが日本昔話で初めて知った私です。
 修行僧の安珍と愛し合う清姫。だが安珍は、彼女を捨てて道成寺へ。恋しく憎い男を追う清姫は、大蛇となって...
 安珍役は、もちろん市川雷蔵。同じ坊さん役でも「妖僧」の道鏡と違って、すごく清らかでこざっぱりしてる安珍。つるつる坊主頭が、何か可愛らしい感じでもある雷蔵です。
 でも、安珍のキャラ、ほんとイライラします!清姫に迫られて、いけませぬ!なりませぬ!と逃げる→性欲に負け屈服→やっぱ怖くなって逃げる→諦めきれない→周囲に邪魔されて諦める→追っかけてくる清姫が怖いので逃げる、のパターン。御仏うんぬんは言い訳、単にヤバい女とちゃんと対峙するのが怖くて逃げてるだけの、臆病で優柔不断な軟弱男にしか見えん!
 そんな情けないフニャチン男の演じる雷蔵。キャラに合わせて、演技も声も優しく柔和になってるのが、いつものクールでシャープな彼と違い、新鮮でした。リビドー地獄に、いかんいかん!な雷蔵のモンモン苦悶顔が、何か笑えます。終始ビクビク&オドオドしてる雷蔵も珍しい。温泉に入浴したり、滝に打たれる濡れた雷蔵が、なまめかしくて目の保養に。
   
 清姫役は、若尾文子。淫蕩で妖艶な美女って感じですが、男に一途に狂うって役は、あんまし似合わないかも?男を狂わせておいて知らん顔してるような、ドライで残酷な女の役のほうが、彼女の真骨頂ですよね。安珍への猛アタックが、エロくて大胆。ついに陥落した安珍に、着物を脱がされるシーンで、あ!?乳首が見えた!びっくり!大女優の、思いがけぬ瞬間サービスでした。この時代の映画で、大物女優がビーチク見せるなんて、珍しい?
 執念深く安珍を追っかける清姫。初登場シーンみたいに、馬に乗って追えばいいのに。竹やぶから砂漠?まで、いったいここはどこ!?な場所を、延々と追いかけっこする二人。ついに大蛇に化身する清姫ですが...昔の映画の化け物って、ほのぼの感がありますよね。安珍が隠れた鐘(先に窒息死しそうだが)に巻きついて、炎をガー!と吐く大蛇も、何か可愛いです。
 もっとおどろおどろしく、怪奇的な作風にしたほうが面白かったのでは?まるでミュージカル?みたいな歌の挿入が、ちょっとウザい。パステルカラーな衣装が、可愛いけどちょっと軽い感じを醸してたのも気になった。
      
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魔羅法師!おんな心を蕩かす祈祷

2008-02-25 | 日本映画
 最近になって知った、イージス艦と漁船の衝突事故...
 行方不明の父子の捜索は、とうとう打ち切りになったとか。胸が張り裂けんばかりだろうご家族のことを思うと、どうか、どうか無事に救出されますように!と、希望を捨てず祈らずにはいられません。国民を守るはずの自衛隊が...と、頼もしさより不信感を抱いてしまいます。
 自衛隊だけでなく、日本にいる米兵の不祥事・犯罪も、ひどすぎますよねえ。日本はアメリカの植民地でも統治下にあるわけでもないのに、どうとでも扱える!と勘違いしてるとしか思えない鬼畜米兵が野放しにされてるのって、ほんとに怖いし屈辱的。
 住んでいる場所柄、ほとんどの自衛隊の隊員さんたちも米兵さんたちも、みんな真面目で善い人たちだってことは、私も知ってるのですが...ごくごく一部に、何かの間違いで入隊したバカ&クズがいることも確かなんですよねえ。
 ただでさえ、安全が覚束なくなってる今の世の中。弱い私たちに危害や不安、悲しみを与えるのではなくて、安心して暮らせるよう頑張ってほしい!闘う男は美しくなきゃね!
 
 お松の第2回独り市川雷蔵映画祭①
 「妖僧」
 過酷な修行を終え法力を会得した僧・道鏡が、宮中に召され病に臥す女帝を治癒する。やがて女帝と愛し合う仲になった道鏡は、藤原氏による腐敗した専制政治を正そうとするが...
 ぎゃぼ雷蔵、めっちゃ男前今まで見た中で、ワタシ的には最高に美男だったかも。ボサボサな長髪、ヒゲづら、ボロい袈裟、と小汚さも一番だったけど、それが返って雷蔵の美しさを際立たせていたような。当時32歳ぐらい?なので、男として脂がのる寸前の、まだ若さを残した艶がたまりまへん。むさ苦しいなりをしているにもかかわらず、何という冷涼で端正なオーラでしょう。シャープに研ぎ澄まされていて、ユルいところが全然ない。やたらと顔のアップが多くて、ほんと惚れ惚れしちゃいます。あんな鋭く力強い目に見つめられると、あんな深く美しい声で念じられると、女帝ならずとも心が蕩けてしまいます。
               
 ネズミやヘビを白骨に変え(プラモデルな骸骨ネズミに笑)、死人を黄泉がえらせ、自身も不死身な道鏡。人間とは思えない超人坊主ぶりが、ちょっと笑えます。はじめは、北斗の拳のケンシロウばりにクール&ストイックだった道鏡ですが...恋と政治という世俗にまみれて、煩悩に惑うフツーの男になってしまい、力も失って破滅。でもまあ、女帝も道鏡も、出会わなければ非人間的な人生を送ることになってただろうし、いっときだけでも生身の男女になれて良かったね。
 女帝の誘惑?に、いけません!なりませぬ!と言いつつ、屈してしまう雷蔵が何か可愛かったです。でも、男女の関係には至ってない?道鏡も女帝も、基本的にはすごく真面目なので、ヤってない!と言われたら、そうだろうなあと信じられる、みたいな。あくまでメロドラマな純愛なのが、何か物足りません。
 奈良時代の宮廷ものって、初めて観たかも。まだ中国風な衣装が、珍しくて新鮮でした。雷蔵映画の常連?小沢栄太郎の、お約束?的ズルい悪人演技が、憎々しい。自分の保身や利益のために、若い意欲や正論を踏みにじる老害じじい、今の政治経済界にもいますよねえ。謀反を起こす悪公家は、若山富三郎?勝新太郎?どっち?
 皇室史上、最大のスキャンダルといわれる孝謙女帝と道鏡の物語は、やっぱ爛れた淫靡な内容にしてほしいなあ。「王妃マルゴ」みたいな、愛欲と権力闘争が絡んだ魑魅魍魎な絢爛たるドロドロ王朝ロマンとして、ぜひリメイクしてほしい。道鏡役は、竹野内豊がいいかも♪翳りあるフェロモン男前坊主・豊と、全裸の愛欲シーンができる女優がいないなあ。杉本彩とか川島なお美あたりなら二つ返事でやってくれそうですが、それじゃVシネマみたいにチープになっちゃうし。脱ぎっぷりも良かった昔の大物女優たちと違って、今は大人のラブシーンができる美人女優、いないですよねえ。って、竹野内豊も絶対やってくれないだろうけど。男優もダメじゃん!
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アイルランド⑤~⑩ flesh and blood

2008-02-19 | 韓国のドラマ
 「アイルランド」第5話から10話まで観ました...

☆グクVSジェボク タイマン!
 デカい図体してヘタレなジェボクが、何か可愛い。強いけど人が好いので騙されて、ジェボクにサンダルでポカポカされるグク。今後の二人の関係を象徴しているような、微笑ましいような悲しいようなシーン?
☆同性愛スワッピング?!
 ジュンアになつくシヨン、グクにベタベタするジェボク。同性同士のほうが、恋愛の匂いが...
☆塵のように生きたい
 出た!ジュンアの詩的ひとりごと。私はゴミのように生きてます...
☆ヤンミミ
 ジュンアにつきまとい、プレゼント攻撃するヤンミミ。ちょっとストーカー入ってます。
☆社長再登場!
 “ちょいワルやくみつる”こと、グクの元雇い主である社長。寵童グクを取り戻したい彼は、裏から手を回してグクを再びホテルに呼び戻すことに成功!やったネ!
 社長とグクって、怪しい?社長のグクに対する態度は、捨てた恋人への未練としか思えんし。グクも社長には、必要以上に悲しそうな戸惑ってるような、揺れる想い~♪by ZARDみたいだし。たぶん社長は、グクにとって初めての男だったのでしょう。焼けぼっくいに火がついた?二人に、今後も要チェキだ(YAOI的妄想)!
    
☆寝たのか?
 ジェボクとの仲を疑い、ジュンアに訊くグク。他の韓ドラもそうですが、このドラマも男女のセックス臭が全然ないので、寝たとか抱いたという台詞には違和感。だいたい、夫婦なのにジュンアとグクもセックスなんかしてなさそうだし。
☆ビンタ連発
 ジェボクとのことでカっとなり、ジュンアを何発も平手打ちするグク。殴ってるほうが痛そうなグクの心が悲しい。
☆彼女と寝たんだ!
 ベッドにはシヨン。でも、ジュンアじゃなくてもグクがシヨンとヤってないことは明白(って、ヤってないですよね、あれ?どう見てもヤってないだろ、あれは!)。平気な顔したり、自分のことを棚にあげてキレたりするんじゃなくて、嫉妬する資格なんかないのに妬いてゴメン、なんてまたグクの心をグワシと掴む不思議詩的発言するジュンア。うう~ん、見習わねば!
☆シヨン主演の難解映画
 コールガールが客を殺した後に泣く、という設定が理解できないシヨン。監督いわく、心の中のコスモスが揺れるから、だとか。ますます意味不明!この監督は、ギドク監督がモデルでしょうか?
☆ヤンミミ無情
 娘じゃないと判明したジュンアを、冷たく拒絶するヤンミミ。ひどい!あれほど一方的に母親づらしてたくせに。ジュンアが可哀想すぎる。でも、ヤンミミの悲しみと虚しさも理解できる。血がつながってなくても母娘ね♪な安い夢物語にならないところが、心に深く沁みる。
☆ジェボクと社長、急接近!?
 グクに完全拒否された社長は、ジェボクに目をつける。ジェボクはシヨンの時と同じように、社長の寂しさを見抜き慰めるなど、癒し系ヒモの手腕を発揮!ジェボクはめでたく次のお稚児さんになれるでしょうか?
        
★総括
 それぞれの心の痛みと孤独が、透明感ある優しさと悲しさで描かれていて、美しいドラマですね。みんな優しすぎるのかな。グクの台詞じゃないけど、弱さがいとおしい人たちです。自分勝手で汚い生き方ができることが強さだというなら、弱くてもいいよ...
 何だかホントにスワッピングな関係になりそうな展開?グク、悲痛なまでにジュンアを愛してるのに、シヨンに惹かれるの?愛にもいろんな形があるってことでしょうか。
 それにしても。みんなよく泣くねえ。私なんか、ここ何年も涙を流したことない。やっぱ心がゴビ砂漠人間だから?!
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篤姫⑤~⑦ 涙くんさよなら

2008-02-18 | 日本のドラマ(連続)
 「篤姫」第5話から7話まで観ました...

 まず、第5話...
☆ジョン万次郎
 アメリカ帰りの青年。顔の日焼けメイクが、何か不自然。
 演じるのは、勝地涼。あれれ?!涼くん、何だかブサイクになった?!「里見八犬伝」とかの彼は、その名のを通り涼やかな美男子って感じだったけど...ヒロミ、三田佳子の次男に似て見えるのは、目の錯覚?でも、凛とした声は素敵♪
☆西郷どんに嫁!
 ガーン!西郷どん、てっきり尚ゴローちゃんのことが好きなのかと思ってた。きっと、芸能界でもよくある偽装結婚ね(YAOI的妄想)!それにしても。夜の営みも濃い&激しそうな西郷どんです。
☆薩摩ボーイズの恋愛相談室
 於一姫に縁談が持ち上がって、焦燥&落ち込む尚ゴローちゃんを叱咤激励する西郷どんwith his friendsですが...話の内容は、中高生レベル。
☆日本一の男!
 と結婚したい!と於一姫。うわっNANISAMA発言ですねえ。理想がチョモランマというか、よっぽど自分に自信がないと言えない台詞です。自分が日本一の男に相応しい女かどうか、よく考えてほしいものです。
☆尚五郎の決意
 日本一の男になれるだろうか、と自問自答する尚ゴローちゃん。乱れた心を落ち着かせようと、三味線を弾いたり井戸で冷水を浴びたり。
 ヘタレ演技してない時の瑛太は、なかなか悩ましく凛々しくて、絵になる。シリアスな横顔なんか、すんごくきれい。行水?シーンでは、上半身裸♪ほっそりしてるけど、腕とか太くて引き締まっていて男らしい
 姫をください!と於一パパ忠剛に直談判する尚ゴローちゃん。従来の頼りなさも出しつつ、誠実さと情熱にあふれた彼の様子に、忠剛のみならず視聴者も心動かされます。瑛太、長い台詞もこなしていて、また演技が上達したね!
★総括
 おばさま層にもアピール成功!な瑛太でしょうか。
 今回のMVPは、文句なしで瑛太!
        
 
 つづいて第6話...
☆おしゃべり尚五郎
 於一の縁談とか養女縁組の話を、西郷どんやジョン万次郎、お近に漏洩しまくる尚ゴローちゃん。告っちゃえ!とか私なら奪う!とか、放課後恋愛相談ちっくに好きだ嫌いだな彼ら。ますます大河ドラマらしさが希薄に...
☆さよなら菊本
 自分のような卑しい者が乳母だと、姫様の汚点に...と、自害して果てる菊本。厳しくも哀しい女の道に圧倒されますが、何も死ななくても...そんなに卑しい身分なの?確か徳川家の将軍のほとんどの生母は、身分の低い女性だったはずだけど...
★総括
 平ミッキーに続いて、佐々木すみ江が退場。重みと引き締めを担う大ベテランがいなくなると、寂しいですね。
 今回のMVPは、もちろん佐々木すみ江。瑛太もどんどん良くなってきてます。

 そして第7話...
☆涙がキラリ
 菊本の自害や養女縁組で心乱れる於一を、強い口調で諌める尚ゴローちゃん。じわ~っと涙で潤んでいく、でも必死に流れるのを堰き止めてる両目に、胸キュン。目薬なんか使わず、切ない感情を自然に瞳で演じた瑛太、素晴らしいぞ!
☆お守り交換
 お別れに、互いのお守りを交換する於一と尚ゴローちゃん。これって切ないシーンなの?少女マンガか韓ドラみたいだなあ。
☆人影
 お幸の夢に現れた、謎のメッセンジャー。いつも同じ回想シーンなので、そろそろ違うバージョンで見たい。
☆このお守りが目に入らぬかー!
 於一を籠に乗せ、斉彬の邸宅へと向かう行列。それを道端から、西郷どんwith his friends と一緒に畏まって見送る尚ゴローちゃん、懐からおもむろにお守りを取り出し、水戸黄門の助さんみたいに籠に向かって見せる。あら尚五郎さん、西郷さん♪と、籠の中からキャピキャピと飛び出しかねない於一にハラハラ。
☆異国船来航
 CGなのでショボい...
★総括
 すごいアットホームな於一一家ですねえ。共感、というより、ありえねー!感のほうが強いぞ。
 今回のMVPは、文句なしに瑛太!ヘナチョコくんの可愛さと、凛々しく成長・変貌していく期待を抱かせる演技が、キラリと光ってます。樋口可南子の美しさ優しさも、今回は特に印象的でした。
          
 春は民放に戻っちゃう瑛太。まだ長澤まちゃみの脇なんかやらされるなんて、可哀想!

 
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永遠のラーラ

2008-02-15 | イギリス、アイルランド映画
 最近になって知った、こうだクミの“羊水事件”。
 うう~ん。確かに多くの女性を不快にする、ちょっと考えなしな発言だなあとは思うけど、謹慎に追い込むほどのことなのかしらん。謝ったら謝ったらで、火に油を注ぐようなバッシングも可哀想だよなあ。クミちゃんはバカっぽくて品がないけど、苦労人らしく一生懸命に仕事してるって感じだし、人柄も裏表がなさそうで、別にファンではないけど嫌いじゃないんですよね私。『別に...』の小娘とか、ズル休みモンゴル横綱とかのほうが、よっぽど不愉快だけど。
 悪意や他意のない軽はずみな失言を、執念深く目くじら立てて責めてもしょーがないし、もう許して仕事させてあげたいなあ。バッシングには、一般女性の怒りよりもクミちゃんを潰そうと目論む何か黒い策動みたいなものも感じられるような...ザマー見ろ!と溜飲をさげてる人も、芸能界に多いんだろうなあ。まさに百鬼夜行、一寸先は闇ですねえ。上り調子で猪突猛進なスターの皆さん、油断せずwatch your steps!
 でも、言葉狩りみたいな風潮は、ほんと怖いなあ。私もよく“頭が腐る~!”“おまえの心は腐っている”“腐った精液みたいな臭いがする”なんて口にするけど、それもヤバいのかしらん。

 「ドクトル・ジバゴ」
 巨匠デヴィット・リーン監督作品。ロシア革命を背景に描かれる、医師で詩人の主人公ジバゴの波乱に満ちた人生と愛の物語。
 長時間の超大作ですが、波乱万丈でスケールに満ちているので、まったく退屈も苦痛もなく、あっという間に観終えてしまいました。こういう壮大なエピックロマン映画は、やっぱ映画館で観たいと思いました。
 ジバゴの物語そのものよりも、ロシア革命とその後のロシアのありようが、興味深かったです。赤い思想国家って、怖いなあ。みんな平等!の名のもと、個人を否定して監視!密告!処罰!と、これのどこが人間の幸せなの?と、その疑心暗鬼と恐怖で支配された人々を見て暗澹となります。ほんと、日本に生まれて良かった!と心から思いました。
 社会だけでなく、自然も厳しいロシア。観てるほうも凍えそうな厳寒世界。私、絶対ロシアでは暮らせない...過酷だけど、同時に美しくもある自然。特に、地上を地獄にも天国にもする雪が、恐ろしくも美しい。
 激動の中、身も心も休まることのないジバゴたちの苦難も、可哀想でハラハラさせられます。特に壮絶だったのが、危険なモスクワを逃れ、田舎へと向かう汽車の旅。映画なので露骨な描写はなかったけど、実際には地獄だったんだろうなあ。わが身をそこに置く想像をしただけで、ゾっとします。
 ジバゴがねえ。ロマンチックで繊細で高潔すぎて、おい!な言動・行動が多々あるんですよねえ。あんなに優しく聡明で気丈な奥さんがいるのに、他の女を...しかも、奥さんの妊娠中に!パルチザンに拉致されちゃうのも、愛人の家から帰る途中だったってのも、奥さんを蔑ろにしすぎ!結局、奥さんとも子供とも...うう~ん。ドラマチックだけど、世の奥様がたからしたら、ふざけんな!な男かも?
    
 ジバゴ役は、リーン監督の代表作「アラビアのロレンス」で強烈な印象を残した、エジプト出身のオマー・シャリフ。容貌は、ちょっとフセイン元大統領みたい?
 この映画で最も魅力的なのは、やっぱヒロインのラーラでしょう。情熱的かつ理知的で母性的。男と時代に流されているように見えて、決してそうではない強い自我をもった女。すごい美女!ではないのに、彼女なら男がみんな惹かれるのも無理はない、と思わせる魅力。ある意味、魔性です。
 男たちを魅了し、否応なく激しい薄幸な人生を歩む運命の女ラーラは、女優なら誰でも演じてみたいと思う役なのでは。そんな永遠のヒロインを演じてるのは、今年「アウェイ・フロム・ハー 君を想う」でアカデミー主演女優賞にノミネートされている、英国の大女優ジュリー・クリスティ。ラーラを演じた同年に「ダーリング」でオスカーを受賞した絶頂期の輝きは、六十路半ばの今も褪せていないようです。彼女と「ネバーランド」「トロイ」で共演したジョニーとブラピも、インタビューで『本当に美しい、彼女に恋しない男はいない』と、ほとんど少年みたいに異口同音でクリスティおばさまを絶賛してましたよね。今年もし受賞すれば、何と42年ぶりだとか。快挙ですね。
 けなげな奥さんを、ジェラルディン・チャップリンが好演。奥さん、バカで鈍くて性格の悪い女だったら、まだ幸せだったのに。優しく聡い女は、不幸になりやすいんですね。
 他にも、アレック・ギネス、ラルフ・リチャードソン、ロッド・スタイガーなど、名優ぞろい。
 映画は知らなくても、“ラーラのテーマ”は誰もが耳にしたことがあるメロディなのでは?物語に哀切さと流麗さをもたらしている名曲です。
 豪華さ派手さと違って、格調とか気品は金にあかせては創れない。なので、もうリーン監督作品のような映画は、製作不可能?
 ラーラをキーラ・ナイトレイが演じたTVリメイク版も、機会があれば観たいものです。
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Woop!トンバンシンギ

2008-02-11 | 東方神起、SHINee
 最近、日本でも活動してる韓国のアイドルグループ、東方神起への萌え萌え指数が急上昇中な私です。
 メンバー5人とも、ピアスや茶髪でイマドキっぽいファッションをしていても、どことなく素朴で清潔なイモイモしさがあるところが、私の萌えツボついてます。ホスト!?男娼?!な薄汚い・薄気味悪い男子がいないので、見ていて気持ちよいというか。
 そして何より、歌とダンスが上手い!さらに、みんな長身で立派な体格!日本語の歌(しかもラップまである)&ド迫力のダンス、感嘆せずにはいられません。母国語の歌なのに口パク&貧相なチビ男のオコチャマ的お遊戯とは違います。
 まだまだ東方神起初心者な私の目から見たメンバーは...

ユンホ 
 リーダー。お殿様顔?ちょんまげ似合いそう!シャープな感じの男前ですよね。すごい小顔!
ジェジュン
 きれいな顔してますよねえ。美人。ちょっと山○に似た感じがするけど、○下みたいに薄気味悪くない。「王の男」は、ジュンギくんよりジェジュンにやってほしかったかも。
ジュンス
 イモ可愛い。ハスキーな歌声が素敵。彼、いぢられキャラなの?ほんわか天然なトボけた感じで、誰からも愛されそうなタイプ?
ユチョン
 か、か、可愛い~!
        
 ちょっと櫻井翔似?ラップ担当なところも、櫻井くんと同じ。歌声とダンスは、すっごくセクシイ。変幻自在な髪型が面白いですよねえ。アメリカに住んでたので、英語が堪能だとか。
チャンミン
 最年少。ちょっとキムタコとウォンビン系?いちばん解りやすい、万人受けするイケメンかも?甲高い歌声が特徴的?

 NHKのミュージックジャパンで、トーク&パフォーマンス。
 みんな日本語うまいですねえ。でも、ボアとかユンソナみたいに変に流暢じゃなく、ちょっとたどたどしいところが、返って可愛くて好感。
               
 ↑うしろからジュンスに、ナニゲにチャチいれるユチョンが可愛い
 ほのぼの系ジュンスの天然っぽさとか、他のメンバーのリアクションも、わざとらしくないというか、あからさまなウケ狙いっぽさがないところが、某事務所のアイドル軍団とは違います。
 新曲“Purple Line”も、カッコいい歌&ダンスですね♪お笑い担当?おとぼけジュンスも、歌ってる時はチョンマルかっこいい
 以前、こうだクミのオマケみたいな形でMステに出たことがあるとか。出られただけでも驚きですが、トーク席には座らせてもらえなかったという、あんまりな扱いにプンプンいつか単独出演を!と熱望しますが、やっぱ無理なんだろうなあ。妨害なんかせず、他のボーイズグループも出させてあげてよ、某事務所!
           

 東方神起のPVも大好きです。特に好きなのは...
明日は来るから
 ピアノを弾くユチョンが可愛いメンバーの誰かに頬っぺたツネられる顔もイエップダー
Rising Sun
 いちばん好きなナンバー!ダンスが激しくてカッコいい!冒頭の、ユンホに近づいて来るフードかぶったユチョンの笑顔が超可愛いアグレッシヴなラップもイケまくり。
Begin
 ユチョンのソロパートが最初で、つかみはOK!パーマの髪型がいい感じ。
miss you
 このPVのユチョンの髪型が大好き!櫻井くんみたい。せつない表情と横顔が男前!
Choosy Lover
 今度は短髪なユチョン。イモかわいくなったカン・ドンウォンみたい。ダンス&歌はセクシイ踊りながら、come on!みたいに手を来い来いするところがチョアラ~
Summer Dream
 ユチョンの運転する車の助手席に乗りたい~!後半のラップのところで、一瞬の股間を撫でる仕草が、エロい!

 って、ユチョンのことばっかじゃん!と、他のメンバーのファンから怒られそうですが...はい、認めます。ぶっちゃけ、ユチョン偏愛です♪櫻井くんしか興味がない嵐ほどではないけど、東方神起ではユチョン最愛です♪
 ユチョンのソロ曲“Runaway”リリースも楽しみ♪前に、映画に出演という記事を読んだことがあるけど、企画はボツったのかしらん。俳優ユチョンも見たいなあ。
 今後も、ユチョンをメインに東方神起を熱く応援していきたいと思ってます。にわかファンなので、どうぞ彼らについていろいろ乞御教示
   


コメント (5)
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素敵おぢさま事件簿!タカさま&つねぴー

2008-02-08 | 日本のドラマ(単発)
 最近のドラマや邦画。俳優を自称してるのって、どうよ?な、見た目チャラチャラ中身カラッポな若い男の子、ウヨウヨしてますよねえ(誰とは言わんが...)。そんな連中の“素人の学芸会”にウンザリした時に、熟成された男の魅力と確かな演技力を備えた、まさに役者!な素敵おぢさまたちの“プロの芝居”を堪能すると、耐震性ゼロのケバい新築マンションから、頑丈で由緒あるお城に移り住んだかのような安心感と趣深さが。そんな素敵おぢさまのドラマを、二本観ただよ...

①「人形佐七捕物帳 死を呼ぶ猫は金の爪」
 タカさまこと片岡孝夫(現・仁左衛門)主演、1984年のスペシャル時代劇ドラマ。
 “人形のような顔の美男”ともてはやされる岡っ引きの親分・佐七が、奇怪な連続殺人の謎に挑む!
 あ・い・や~タカさま、めっちゃ男前~その名の通り、お雛様のお内裏様みたいな御顔は、メイクバッチリ感など全然ない美白。匂うような気品があっで、それでいてお高くとまった俗っぽい二枚目きどりなところなど微塵もなく、すごく粋で優しそうで。カッコいい素敵な男はあまたいるけど、タカさまみたいな御方は現在、もう絶滅してますよねえ。私にとってタカさまは、高雅な白鳥のような殿方なのです。同じくタカさまの大ファンであるmy motherなど『キムタクとか可愛いけど、片岡孝夫に比べたら、チンピラにしか見えん』なんて言ってます。
 そこそこのルックスの俳優、演技が巧いだけの俳優だと、え~?どこが?!あんたじゃ役不足!になってしまうニックネームの佐七は、まさにタカさまのためにあるような役。ほんと美男子な親分タカさま。きれいだけど、女みたいな美形ではなく、キリっと凛々しく端整な眉目秀麗さ。容貌のみならず、声も美しい。野暮ったさや下品さとは無縁な、垢抜けたスマートな雰囲気も素敵。どんな役しても、“貴人”って風情なんですよね。宮崎あおいに大名の姫君役が似合わないように、タカさまに貧乏な百姓役は絶対ムリ!みたいな。
 事件を捜査・推理する江戸っ子探偵タカさま、当時40歳。男盛り!だけど、ギトギトしい脂っぽさなどなく、清爽で涼やか。クールだけど情け深く、二枚目なのに超堅物。刀ではなく、十手と投げ縄?、そして素手で悪者を叩きのめす腕っ節の強さも、どことなく優雅で洗練されていて、見とれちゃいます。『神妙にお縄を頂戴しろい!』なんてタカさまに言われたら、はい!喜んで!亀甲縛りでもOKでござんす~!と、おみ足にすがりついちゃいそう♪
 ちょんまげや着物の似合わない、台詞まわしが不自然でたどたどしいコント時代劇な連中とは、文字通り役者が違うタカさま。岡っ引きの衣装も小粋だけど、タカさまにはやっぱ身分の高い役のほうが似合うかも。だって、偉い武士や将軍さまでさえ、岡っ引きのタカさまに完全に見劣り、位負けしてるもんね。でもホント、他の出演者と一緒のタカさまって、カラスやスズメの中の鶴って感じなんです!杉良太郎が江戸の黒豹なら、タカさまは江戸の白鳥ね!
 かなり硬派で、いつも眉間にシワ寄せて考えこんでるクソ真面目なタカさま親分ですが、事件を解決して将軍さまに召されるシーンは、かなりコミカルで笑えます。タカさまの、べらんめえな江戸っ子口調も、いなせでカッコいいです。めちゃくちゃ可愛いタカさまの笑顔も好き自分に気があるオキャンな娘(石田じゅんいち元妻こと松原千明。若い&可愛い!)のオデコを指で小突いて、このオチャッピーめ!と笑うタカさま。え!?オチャッピーって言葉、江戸時代にもあったんですね!へぇトリビア!
 さすが原作は横溝正史の小説。人形にはめこまれた女郎の死体!とか、金色の爪をした猫!とか、趣向が怪奇。事件の謎や真相は、水戸黄門レベルで大したことないんだけど。ちゃんとフィルム撮影で、おっぱいポロンなシーンもあったりしたのも、昔の時代劇らしいです。タカさまの子分役、ウルルンのナレーターこと下条アトムも、いい味だしてます。片岡孝夫がぁ~江戸の化け猫に~出会ったぁ~なんて今にも言い出しそう、ではありませんでしたけど。

②土曜ワイド劇場30周年特別企画「半落ち」
 話題になった映画版は、あまり食指をそそるキャストではないので、未見。でもTV版は、なかなか味な、ていうか、濃ゆいメンツ。もちろん、my 素敵おぢさまの代表格、渡瀬恒彦が目当てで観たのさ♪
               
 アルツハイマーの妻を絞殺し、逮捕される元刑事つねぴー。彼が自首するまでの空白時間を、椎名桔平演じる後輩刑事が捜査するって話。
 つねぴーが犯人役って、珍しい。つっても、若かりし日の彼は、やくざとか殺人犯とか、常に捕まる側な役でギラギラ輝いてたんですよね。
 まるく円熟したつねぴーですが、同じ画面にいるどんな男優よりも、男の色気があって素敵まだまだバイアグラ不要な現役って感じです。って、そんな役じゃないんだけど、そんな魅力が出てるところが、つねぴーらしいです。
 きっぺいとか高嶋弟とか渡辺いっけいとか、負けてたまるか!な熱演してるんだけど、台詞も動きも少ないつねぴーのほうが、はるかに目を惹く存在感なんですよね。さすが若いモンとは年季が違います。
 きっぺいは、男前なのかブサイクなのか???な顔ですが(ほっしゃん似?)、個性的な良い役者なのでは。高嶋弟は、顔も演技もクドくて苦手...いっけい、大好きな俳優ですが、今回はちょっと熱演がワザとらしい感じでウザかった。
 風吹ジュン、森口遥子、若村麻由美と、私が好きな女優たちが出演していたのも、嬉しいドラマでした。
 つねぴーの犯行後の空白時間の謎が、お涙ちょうだいっぽくて、冷血人間の私はシラケちゃいました。話じたいは、はぐれ刑事と大して変わりません。警察や検察の組織関係や対立とかよりも、殺人の動機や人間の心理を細かく描いた内容にしてほしかったかも。
          
 ↑製作記者会見にて。つねぴー、赤い半てん着た好々爺みたい...
 ちなみにタカさま&つねぴーは、1944年生まれの同い年♪「わるいやつら」「配達されない三通の手紙」で共演してましたね
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トニのセックスを笑うな

2008-02-07 | 中国・台湾・香港映画
 某女性誌の主婦川柳に、また傑作なものが...
 “カレよりも おふとん欲しい 冬の朝”
 “ねえ彼女 振り向く私に 『フザケンナ』”
 クスっと笑える中にも、ちょっと歪んだイタさがあるところが、主婦の感性でしょうか。

 「ラスト、コーション」
 公開前から話題騒然の作品を、やっと観ることができました。
 日本占領下の上海。若い抗日運動グループの一員であるワンは、傀儡政府の高官イー暗殺計画を遂行するため、彼に近づくが...
 あいや~!トニー・レオン、どうしちゃったの~!?ビツクリってもんじゃないよ。不惑の年になって、狂い咲き!スゴいことをヤってるって聞いてたけど、予想・期待以上の仰天驚愕まぐわいシーンでした。
 最初は、ヒロインを殴る!ベルトで打つ!縛る!下だけ脱いで後ろから荒々しく突入!など、レイプ風味のSMプレイ。次のセックスシーンは、そんな体位ありなの!?な、アクロバット?な濡れ合い。よほど体が柔軟でないと、マネできないです。フツーにできないの!?と唖然となってしまいますが、生と死の隣り合わせで生きる二人の緊張や抑圧が、セックスに異様な形で表れたということでしょうか。

 ↑愛の性典カーマストーラですか~?
 トニー・レオンもヒロインのタン・ウェイも、一般映画では近年稀な奮闘性交演技を披露しています。本番疑惑、さもありなん。ケツどころか、ボカシで見えないけど局部も丸出し!目を凝らせば、トニさんのタマ袋は見えそう。タン・ウェイの剃ってない腋毛も、淫靡な感じ。観てるとヘンな汗が出てきそうな二人の合体ぶりですが、エロいというより、とんでもなさすぎて、何か笑えるんだよなあ。アン・リー監督の前作「ブロークバック・マウンテン」のジェイクとヒースのラブシーンもそうだったけど、シリアスで悲痛なのに、その切羽詰った感じが返って滑稽にも見えて。それにしてもアン・リー監督、すっかり性愛文芸の名匠化?
 とにかくトニさんの、果敢な役者魂を讃えたい!
 彼ほどの大スターともなれば、もう敢えてリスクを犯すような挑戦はしないものなのに。つまんない守りに入ったりせず、常に変化と進化を求めるトニさんの姿勢は、ほんと役者はこうあるべし!な見本と言えるのでは。日本や韓国の俳優なんて、やっぱユルいヌルいなあと思う。彼らよりはるかに格上なトニさんでさえ、あそこまでやってるんだし、ほんとに役者としての気概があるのなら、ぜひ触発されてトニさんを超える演技にチャレンジしてほしいものです。
 恐らくこれが最後の全裸すっぽんぽんも、グッドタイミングなトニさん。見たくねー!な汚い見苦しい爺になってから脱がれても、困惑するだけだしね。
 セックスシーンもだけど、何だか狙ってるとしか思えないような、笑えるシーンも少なくないトニさん。ヒロインを見つめる好色な目線&表情とか。ラスト近く、宝石店から逃げる姿なんて、爆笑もの?です。
 
 ダッシュ!猛ダッシュ!この後、車の中にダイブするトニさん↑
 小柄だけど、スーツが超似合うのもトニさんの素敵なところ。裸より、スーツ姿のほうが色っぽい。中国服は、何か可愛いです。
 ヒロイン、ワン役のタン・ウェイは、イ・ヨンエ似?地味可愛いです。まさに女優生命を賭けた演技です。でもワン、相手がトニさんみたいなE男で、ほんと良かったね!同じオヤヂでも、醜い脂ぎったオッサンとアンなことコンなことだったら、耐えられない地獄ミッションだと思うし。
 
 ヒロインのグループのリーダー役ワン・リーホンの、イケメンぶり&激演も見ごたえあり。川崎マヨ+玉鉄を理知的に上品にシャープにした感じの男前です。背が高くてスタイル抜群。タンクトップになると、すごい筋肉質バディ。大人気の歌手ですが、演技にも才能があるのでは。今後も期待!
 理想や思想のためには、自分を捨てきることができる、狂信的で破滅的な若者の姿が、悲壮かつ愚かにも思えます。あんな形で情熱と命を燃やさねばならないなんて、悲劇的。イーを誘惑するため、好きでもない男でロストバージン&セックス練習するワン。信じられない。想いを寄せ合っていたリーホンが練習相手じゃないところが(童貞だからという理由で辞退)、またイタさ倍増。リーホンくん、ヤってあげろよ!彼が最後まで童貞のままだったのかが気になる。
 ブロ山もそうだったけど、丹念すぎてちょっと冗漫な感じも。もうちょっと短くしても良かったのでは。
 当時の上海や香港の様子を再現したセットや衣装も、興味深いです。亭主やレジスタンスの若者を尻目にした、有閑マダムたちのノーテンキのほほんぶりが、いい気なもんだなあと笑えます。
 
 華流スターの底力、恐るべし!
 
コメント (8)
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