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独身者は身柄を確保されホテルへ送られ、そこで45日以内にパートナーを見つけなければ動物に変えられてしまう世界。デヴィッドはホテルを脱出し、独身者が潜伏する森へと逃走するが…
何だろう、すご~く独特というか、ヘンな映画でした。いちおう近未来もの?人間が動物に変えられてしまうというSF?なのですが、ファンタジックなシーンは皆無。どうしてこんな世界になってしまったのか、いったいどういう社会システムなのか、詳しい説明もほとんどなし。え?はあ?な設定、展開。いわゆる不条理もので、納得のいく筋の通ったストーリーやキャラじゃないとダメな人には、受け入れることができない意味不明映画かもしれません。かくいう私も、どちらかといえばワケワカメ系映画は苦手なのですが、この映画は不思議なテンポとムード、そこはかとなく笑えるシーンの多さで、かなり楽しめました。大真面目にトンデモないことしたり、深刻なのに滑稽な雰囲気が流れたり。非道いイタいシーンが笑えるようになってたのが、結構ツボだったかも。ホテルのメイドがデヴィッドのズボンを脱がして下着越しに性器グリグリとか。マスタベーション禁止令を破った男が、罰としてトースターの中に手を入れられてギャー!とか。飛び降り自殺した女が断末魔のうめき声をあげてるそばで、デヴィッドが女にモーションかけてたりとか。シュールなシチュエーションや間の取り方が、笑いを誘いました。犬が蹴り殺されたり、ウサギが皮剥されたり、動物好きな人には正視に耐えぬ残忍シーンが。かなり毒と闇があるブラックコメディです。
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舞台となるホテルと森が印象的。あんな優雅なホテルで、リッチに過ごしてみたいものです(おかしなルールがあるのはイヤだけど)。森や湖など、自然が美しかった。ロケはすべてアイルランドなんだとか。
独り身でいると、動物に変えられてしまう社会。いったいどうやって変えるのか、そこんとこも詳細不明で変換シーンもなし。いい年して独りだなんて、人間以下!と言われてるようで肩身が狭い私です
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主人公のデヴィッド役は、大好きなコリン・ファレル
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え!これがコリン!?と、ファン驚愕のメタボおやじなコリン。特殊メイク?!かと見紛うばかりのデップリんこぶりです。何かサダム・フセインに似て見えたり。役作りで太ったみたいですね。顔もお腹もダボダボなコリンですが、ワタシ的には全然イケてます。顔じたいはやっぱ可愛いイケメンだし、黒々とした瞳の相変わらず美しいこと。松じゅんとメタボコリンだったら、躊躇なく後者選びます。今回のコリンは、すごく静かで抑え気味。紳士的なコリンが新鮮。でも、すごく内気で悲しそうな雰囲気は不変。不幸、不運が似合うコリンが好きです。ラスト、愛のためにトンデモないことをするコリンが、ウゲゲゲ!
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ホテルの滞在者役で、売れっ子ベン・ウィショーも登場。
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「白鯨との闘い」「リリーのすべて」とこれで、今年もう3本目(「パディントン」での声優を含めば4本目)のベン子さんです。またチョイ役なのかなと思ってたら、白鯨とリリーよりは出番も見せ場もあったので嬉しかったです。彼も大真面目に奇妙で笑えます。すわった目つきのヤバさ、鼻血を強引に出すところが珍妙かつキモい。プールのシーンで、水着姿になるベン。無駄な肉のない、まるで少年のようなほっそりしなやかな肢体は、鍛えまくった筋肉マッチョとは違う自然な美しさ。BL漫画に出てくる男の子の裸みたいでした。コリンとベンの絡みにも、ちょっと萌えました。映画の冒頭、カップルは異性でも同性でもOKなので、どっちにしますかと訊かれたデヴィッドが返答に悩んだり、若い頃に同性とのセックス経験があるとか答えたりしてたので、ちょっと期待しちゃいました
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その他のキャストも国際的で豪華、というよりシブいメンツ。デヴィッドと愛し合うようになる女役は、「ナイロビの蜂」でオスカーを受賞した英国女優レイチェル・ワイズ。森の反逆グループのリーダー役は、働き者なフランス女優レア・セドゥ。007のリアル嫁と、ボンドガールの共演ですね。名バイプレイヤーのジョン・C・ライリーも、滞在者役を好演。ライリーおじさんとベン子のケンカシーンも笑えた。
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コリン~
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ベン子さんの新作は、トム・ハンクス主演の“A Hologram for the King”です。TVシリーズの“London Spy”日本上陸はまだ?!