最終兵器彼氏 Act 4

　「ジェイソン・ボーン」
　ブラックブライアー作戦を暴いた後、行方をくらませ地下に潜伏していたジェイソン・ボーンに、新たな陰謀の事実を知らせるためＣＩＡの元同僚ニッキーが接触してくる。それを察知したＣＩＡによってニッキーは殺害され、ボーンは再び死闘に身を投じることに…
　やっと再会できました！マット・デーモンasジェイソン・ボーンといや～マット、そしてジェイソン・ボーンも、お変わりなくて何より。またまた黙々と激しく大暴れ！次々と襲いかかってくる敵をバッタバッタと倒しまくり、陥る窮地も満身創痍かつ不死身に潜り抜けるジェイソン・ボーン、ほんとカッコいいですね～

　それにしても。前回の「ボーン・アルティメイタム」から８年、始まりである「ボーン・アイデンティティー」からは１４年！が経過してるのですね～。私は心身ともにすっかり年老いてしまいましたが、ジェイソン・ボーンは加齢知らずです。彼の無双っぷり、どんどん磨きがかかってきてますよね～。彼ひとりで、少なくとも北朝鮮は確実に壊滅きますよ。強すぎて、もはや人間ではありませんよ。実はロボットだった、という衝撃の真実が、最終回で明かされても驚かないと思う！絶体絶命、フツーなら死ぬ！なピンチでも、絶対大丈夫！な安心感が。そのせいで、ハラハラドキドキ感があまりないのだけど。そこが惜しいと言えば惜しい。

　失われた自分自身を取り戻すべく、国家権力の陰謀に立ち向かうジェイソン・ボーン…というのが、シリーズのおおざっぱな基本なのですが。最新作の今作は、何か今までとちょっと毛色が変わったたような？どちらかと言えば目立たず隠密な世界だったのに、一気にド派手になってました。もうジェイソン・ボーンが現れると、戦争勃発みたいな大騒動に。各地でパニックを引き起こして敵を攪乱するのが、今回のジェイソン・ボーンの主な戦術だったのですが、彼ってあんな一般人にとっては大迷惑なこと、する人でしたっけ？ほんと、何も関係ない、その場に居合わせただけの人たちにとっては、とんだ災難。巻き込まれて死傷した一般人、すごい数なはず。彼の行く所、屍累々。敵だけでなく、彼に味方したり関わったりすると、確実に死にますよね～。まるで疫病神のようなジェイソン・ボーンが怖い。ジェイソン・ボーンには抱かれたいけど、彼には絶対日本に来てほしくないですね　

　でもでも、やっぱマット最高！わし的には今のところ、不動の世界一のいい男ですわ。いかちーゴリマッチョぶりも、シリーズ随一かも。ストリートファイトシーンで、サービス脱ぎあり。いや～いいですね～。あの堅肉のレスラーみたいなゴリゴリしさ、たまりません。いかにもジムで鍛えました！かのような、ただ見せるだけのナルシーなバキバキの人工的シックスパックとかではなく、まさに戦う男のカラダ！見た目はいかつくゴツく、やってることも荒々しく峻厳なんだけど、芯にある優しさ、あたたかさがほのかにジワっと滲み出るジェイソン・ボーンは、まさにマットならではの魅力が創ったヒーローではないでしょうか。
　ジェイソン・ボーンに、妙なヒーロー色がないところが好きです。見た目もキャラも、シンプルで素朴。カッコつけた気取ったところが全然ない。マットご自身も、今やハリウッド屈指の大スターなのに、スター然としたところがないですよね～。ジョニー・デップとかトム・クルーズみたいな、イロモノに近い特殊感がないところに好感。
　武器や特殊能力に頼らず、基本はおのれの拳で戦うジェイソン・ボーンの肉弾戦が、リアルで迫力があって今回も見応えあり。なのですが、先述した通り、ジェイソン・ボーンの闘いがド派手になってるのが、すごい気になった。各地でのパニック作戦もですが、ラストのカーチェイスとかワイスピも真っ青なトンデモさでした。ジェイソン・ボーンの基本から、かなり脱線してました。
　今回も、アテネ→ベルリン→ロンドン→ラスヴェガス、と世界各地を神出鬼没に飛び回ってたジェイソン・ボーン。スルっと逃げてシレっと現れるところが笑えます。
　ジェイソン・ボーンを追うＣＩＡエージェント役は、今年出演作が日本で公開されるのって、これで何本目？！な売れっ子オスカー女優、アリシア・ヴィキャンデル。

　ヴィキャ子（親しみをこめて、今後はそう呼びます）、敏腕エージェント役にはちょっと可愛すぎ、若すぎるのでは。いくら有能でも、私ならヴィキャ子みたいな小娘の命令には素直に従えません。ずいぶん背伸びした役に思えました。ジェシカ・チャステインとかシャーリーズ・セロンとか向けの役かも。ヴィキャ子、女子大生にしか見えなかった。トミー・リー・ジョーンズと一緒だと、彼の秘書にしか見えなかった。いや、秘書でも若すぎる。お小遣いもらいに来た姪？でも、可愛いけど凛としていて、なおかつ男なんかに負けるか！バカにすんな！と力んだり、ギスギスしたところもないヴィキャ子は、かなり好感度の高い女優です。

　ＣＩＡ長官役のトミー・リー・ジョーンズは、日本ではもうＢＯＳＳの人としか認識されてませんが、元々は悪役も得意だったんですよね～。ジョーンズおじさんの手先となる冷酷な殺し屋役は、すっかりインターナショナルな怪優となったヴァンサン・カッセル。ちょっとMYイケメンレーダーが反応したのは、ネット会社のＣＥＯ役の英国俳優リズ・アーメッド。ピエール・ニネ似？ニネっちを濃ゆくしてインド人にしたら出来上がり、みたいなイケメンでした。彼が「ナイトクローラー」のジェイク・ギレンホールの相棒と同一人物と後で知り、驚きました。ぜんぜん気づかんかった！シリーズのレギュラーだったニッキー役、ジュリア・スタイルズがJUJUに似て見てたのは私だけ？
　マット同様、ポール・グリーングラス監督も続投。アテネでのデモシーンは、監督の初期の傑作「ブラディ・サンデー」を彷彿とさせました。ブレまくるカメラワーク、実際の映像っぽい演出が、グリーングラス監督ならではです。
　to be continuedみたいな終わり方でしたが、また次があるのでしょうか。ちょっと消化不良というか、いくつか謎が残ったままな終わり方だったので、もう１本だけファイナルとして作ってほしいかも。

　↑働き者なマット、どんだけ稼ぐつもり！？新作は何と、中国の名匠チャン・イーモウ監督作品！予告編を観たかぎりでは、かなりのトンデモ映画みたいで楽しみ♪

　↑このグレープなマットが、すごい好き！可愛い！