まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

俺が愛した銀盤の美少年

2024-09-25 | 日本映画
 「ぼくのお日さま」
 雪深い町で家族と暮らす小学生のタクヤは、フィギュアスケートの練習をしている中学生のさくらに胸をときめかせる。そんなタクヤを、さくらのコーチである荒川は気にかけていたが…
 久々の映画館での映画鑑賞。すごく佳い映画でした!優しく瑞々しく、そしてホロ苦い。驚きとか衝撃とかいったスパイシーな要素はないけど、タイトル通り、お日さまの柔らかく温かい光に包まれて幸せな気持ちになる、そんな映画でした。雪深い冬の景色も、不思議と冷たさと寒さを感じさせず、汚れない少年の心の世界のように美しかったです。お日さまとは、好きな人のこと。生きる歓びを与えてくれる純真な恋のこと。お日さまとは無縁な私の曇り人生の、何という寒々しさよそれはさておき、おもしろおかしい漫画映画も悪くないけど、等身大の人間を優しい目線で描いた邦画も、もっと観たいと思いました。

 とにかく主役の3人が、愛おしくなります。ダンススケート大会に向けて練習するのですが、猛特訓!なスポ根ではなく、すごく楽しそうで幸せそうで微笑ましいんです。3人ともそんなにお喋りじゃなく、台詞も少ないのですが、一緒にいる幸福感が交わす笑顔、なにげない仕草や表情で伝わってくる。幸せに多くの言葉は必要ではないんですね。ずっとこのまま…と願わずにはいられない3人の優しく幸せな時間は、ああ…何とも切ない形で断ち切られてしまうのです。まるで楽しい夢から覚めてしまったかのような悲しさと寂しさ、やるせなさ。永遠に続く幸せなんて、やはりありえないのですね。

 この映画、見方によってはかなり危ない内容で、見ていて心配になってしまうシーンもあったりして、ただのほのぼの系映画ではないところが、私にはツボだったのかもしれません。観ていてフランス映画の名作「シベールの日曜日」を思い出しました。シベールは幼い少女、タクヤは少年ですが。大人の男と小学生の男児の、微笑ましさを逸脱した親密さ…コーチがゲイという設定なので、禁断のにおいも薄っすら漂っているんですよ。精神的なショタコンBL映画、と言ってもいいでしょう。誰もいないスケートリンクでの、二人だけの楽しそうな練習。まさに二人だけの世界になってた。さりげない触れ合いや、交わし合う微笑み…さくらじゃなくても、こいつらまさか…?と疑ってしまう甘やかな雰囲気なんです。噂になってスキャンダル、みたいな展開になってもおかしくない二人にドキドキ♡

 コーチは明らかに、さくらよりもタクヤに関心と好意を向けていて、さくらにも優しいけどあくまでビジネスライク、タクヤに対する優しさとは全然違うんですよ。さくらとの練習中にタクヤを目で追って、さくらのことはなおざりだったり。結構露骨なので、身近にいてあれをスルーするにはよほどの鈍さが必要。悲しいかな、さくらは鈍感ではなかった。恋する少女の鋭さ、少女の潔癖さゆえの、あの残酷な拒絶。コーチも痛ましかったけど、私はさくらに同情せずにはいられませんでした。同性愛を嫌悪したのではなく、大人の欺瞞が裏切り行為、屈辱的な嘘に思えて許せなかったのではないでしょうか。幸せを破綻させたのは、さくらの気持ちに気づかなかったコーチの鈍感さ、さくらに彼氏とのイチャイチャを目撃されたコーチの軽率さです。でもそれだって、どうしようもなかったこと。誰も悪くなんかないのが悲しい。何も知らぬままポツンと置いていかれたようなタクヤが、いちばん可哀想だったかも。

 大好きな池松壮亮が荒川コーチ役。「DIVE!!」や「とめはね!」で部活に励む高校生だった壮亮くんも、今や生徒を指導する役。すっかり大人の男になって、色気もただならぬものが。あのニヒルで退廃的な雰囲気は、今の邦画界では唯一無二なのでは。都会の倦怠をまとったワケアリ感が魅力的な翳りになってますが、今回の壮亮くんはいつもより明るい優しい笑顔が多く、すごく可愛かった!すごい童顔でもあるので、3人で楽しそうにしてる姿に年の差が感じられない。その少年っぽさも素敵でした。


 壮亮くん、スイスイと銀盤を滑ってるのもスゴかった。乗馬とかピアノとか、にわか仕込みに見えない演技がいつも驚嘆な壮亮くんです。フィギュアスケーター時代の写真がカッコカワいかった!ちょっと残念だったのは、せっかくゲイ役なのに男性同士のラブシーンとかはなかったところ。同棲中のゲイカップルというより、シェアハウスしてる親友同士って感じだった。恋人役の俳優は、有名な人?苦手かも…

 タクヤとさくら役の子役が、すごく可愛かったです。すごい美少年、美少女ではないけど、優しげで爽やかで清らか。子役にありがちな、わたし演技うまいでしょ!可愛いでしょ!いたいけでしょ!な圧のようなアピールが全然なく、素人っぽい自然さに好感。二人ともスケートが上手!タクヤの親友役の子も可愛かった。タクヤが吃音、という設定の意図は?ぜんぜん障害になっておらず、むしろ可愛さましまし。元有名スケーターを個人コーチに雇えるなんて、さくらはかなりお金持ちのお嬢さま?
 静かだけど時に流麗なカメラワーク、柔らかく清澄な光があふれる映像や、冬・春の景色も美しかったです。ドビュッシーの「月の光」が、劇中で効果的に使われていました。

 ↑ 今秋は主演作「本心」も公開!このところ色っぽい役や演技は封印してる壮亮くんですが、そろそろ解禁希望
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温泉に韓流スター

2024-08-28 | 日本映画
 「薔薇とチューリップ」
 韓国の人気画家ネロは、東京での個展イベントを放棄して、自作の盗作がある温泉旅館を訪れる。そこで自分とうり二つの韓国人留学生デウォンと遭遇したネロは…
 私、東村アキコ先生の漫画が大好きなんですよ。「海月姫」とか「主に泣いてます」「メロポンだし!」とか、ハマったわ~。ギャグ漫画なんだけど、絵が可愛くてきれい。この薔薇チューは、原作漫画は読んでないのですが、東村先生原作ということで観てみました。

 海月姫も主泣も、漫画はあんなに面白かったのに、実写化されたものは別物みたいなつまらないものに。すぐれた漫画や小説が、すぐれた映画やドラマになるとはかぎらない、の悪しき例のようなトホホさ。この薔薇チューも、他愛もない内容でした。これで映画館で1800円は払えません。1800円あったら、東村先生の漫画を買います。でも、ある特定の方々には楽しめる、鑑賞マスト映画ではあります。K POPアイドルグループ、2PMのメンバーであるジュノのファンのための映画、いやファン限定の映画、といって差し支えはないでしょう。

 東村先生も韓流にハマってたそうで、海月姫にも明らかに某韓流スターがモデルなキャラが出てた。この映画も漫画も、ジュノ主役で企画、ジュノをイメージして作られたジュノのため、ジュノのファンのために作られたもの。2PMは昔、野獣アイドル?みたいな感じで、日本の歌番組に出てた記憶が。もう随分とベテランなアイドルグループですよね。ジュノの出演作は映画「監視者たち」と「メモリーズ 追憶の剣」「色男ホ・セク」を観てますが、特に印象に残らず。久々に見たジュノですが、彼ってイケメンなんですか?可愛いとは思うけど。顔が星野源に似てる?星野源を薄めて色白スマートにした感じ?顔はイケメンじゃないけど、長身でスタイルがいいところはさすが韓流スター。個人的には、キム・ヨンデくんに演じてほしかった二役かも。
 
 クールな俺様王子さま、お人よしのワンコ男子。どっちも韓流ドラマではおなじみのキャラ。どっちもジュノにやらせてるので、ジュノファンには一度に二度の美味しさかも。ジュノのたどたどしい日本語の台詞も可愛いです。設定といいジュノの演技といい、韓流ファンならニヤリとなったり、お約束に満足したり。さすがご自身も韓流ファンな東村先生、ツボを心得てます。富と名声を得るために自分の描きたい絵を諦めたネロには、美大出身の東村先生ご自身が重ねられているのかな。
 韓流俳優、そして温泉が舞台、とくれば。否が応でも期待しちゃうでしょ、ジュノの肉体美披露を。脱いでも乳首は頑なに見せない、という演出が不自然すぎて笑えた。すべてにおいて韓流ドラマ仕立てなのに、肉体自慢の韓流俳優のサービス無駄脱ぎだけは端折るとか、キムチが入ってないキムチチゲみたいな映画ですね映画のはじめのほうで、2PMのメンバーのチャンソンが、チョコっとだけ友情出演してます。ジュノは最近、俳優として評価が高まってるみたいですね。好評を博した時代劇「赤い袖先」が面白そうなので、観てみよっかな。
 
 
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俺は不死身のイケメンだ!

2024-06-16 | 日本映画
 「ゴールデンカムイ」
 日露戦争の帰還兵である杉元は、大金を稼ごうと北海道で砂金を採っていた。そんな中、アイヌが秘蔵していた金塊の情報を得た杉元は、ヒグマに襲われたところをアイヌの少女アシリパに救われる。利害が一致した杉元とアシリパは、共に金塊の行方を追うが…
 日本にも大好きなイケメン俳優はいっぱいいるのですが。残念ながら、そのほとんどが観たい!と思える映画やドラマには出てくれません。山﨑賢人もその一人です。賢人くんの出演作って、よく考えたら映画は「羊と鋼の森」とTVで観た「キングダム」、ドラマは「トドメの接吻」と「グッドドクター」ぐらいだわ。賢人くん、ほんとカッコカワイイですよね~。昔から好き。女よりきれいで可愛い顔!けど全然キャマっぽくない涼しげで凛とした男らしさ!汚れない透明感!メイク感のないナチュラルさ!無駄な肉なんか一片もなさそうなほっそりした長身!抱かれたい男というより、こんな男の子に生まれ変わりたいと思わせるイケメンです。あの容姿だけでもう人生勝ち組ですよ。そんな賢人くんですが、今やすっかり漫画俳優になってしまってるようです。彼のファンなら、それでも問題なし、不満なしなのでしょうか?彼の映画を観に行くことは、私のようなおっさんにはハードルが高い。若くてきれいな時にしかできない役や演技に挑戦してほしい!まあ漫画映画の主役も、若くてきれいなうちにしかできないとは思うけど、それにしても漫画実写に偏り過ぎてるような気もします。本人の意向なのか事務所の戦略なのかは知るよしもありませんが、もったいないなとは思います。彼の最新作であるこの作品も、人気漫画の実写でした。

 原作漫画についてはほぼ無知なのですが、うう~ん…やっぱ内容が漫画すぎるというか…わしのようなおっさんが楽しめる映画ではないですね~。まあ、それは想定内。いろいろツッコミどころの多いところは楽しめました。すごい低予算映画なのかな?と思うほど、CGと合成だらけなのが返って新鮮でした。戦場シーンやヒグマとか狼とか、もうちょっとリアルにできなかったのでしょうか。明らかにセットな雪山と小樽の町にも失笑。雪や水の中など、極寒さが全然伝わってこなかった。巨額の制作費をかけた洋画と比較はしたくないけど、最近は「オッペンハイマー」や「哀れなるものたち」「関心領域」など、映像もセットも圧巻の作品を観続けてるので、そのショボさ雑さに邦画の貧しさと限界を思い知らされ、ちょっと悲しくなってしまいました。

 まあ、内容も映像も私には二の次三の次。目当てはオンリー山﨑賢人なのだから賢人くん、やっぱキレイカワイイですね~ルックスだけなら、わし的には今の日本の芸能界ナンバーワンかも。顔がキレイカワイすぎて、「キングダム」もそうでしたが、戦場の猛者には1ミリも見えませんでしたタイマン張ったら吉田沙保里や伊調馨のほうが勝ちそうです。ワイルド&タフなキャラも、野郎っぽい言葉づかいも男臭さがなく、ただもう可愛い。凄んでみてもちっとも怖くも迫力もなく、ただもう可愛い。たまに語尾が『~だよ』とか『~だね』だったり、年下の少女を呼び捨てにせず『アシリパさん』と呼んだりする賢人くんの口調には、野卑にも粗野にもなれない地の優しさ、品のよさが出てしまっていて可愛かったです。

 この映画最大の見どころは、山﨑賢人の肉体美でしょう。ガリガリに近いほど細いイメージの賢人くんなので、彼主演で映画化が発表された時はかなり批判や失望の声があがったみたいですね。否定派に挑むかのように、役作りでかなり鍛えたみたいな賢人くん。序盤の銭湯シーンで、上半身裸に。ハリウッドや韓流俳優みたいなムキムキバキバキじゃないけど、しなやかに引き締まった美しい裸体でした。あれぐらいが理想的

 賢人くん、アクションや格闘などは正直かなり稚拙なので、すごいことやってます!みたいな宣伝はやめたほうがいいのでは、と思いました。でも、コメディ演技はチャーミングでした。カワウソやリスを食べる時の様子とか、ほっぺに串をブスっと刺されるシーンとか、おバカワイくてキュンキュンしました原作漫画もギャグ寄りなのかな?おバカなシーンが多かった。

 賢人くんas杉元、ほんとんど野良生活、闘いまくってるのに、まったく汚れないし破れもしない軍服やマフラーや、無精ひげひとつ生えないキレイな顔なども、微笑ましいツッコミどころでした。それにしても。どんな傷もすぐに治る杉元、なぜあんな不思議な体質になったの?戦争に行く前の、明治の書生っぽい賢人くんも可愛かったです。三島由紀夫の「春の雪」は、ブッキーじゃなくて10年前ぐらいの賢人くんにやってほしかったかも。

 若い出演者はみんな学芸会でした。脱獄囚の白石役の俳優、「Gメン」にも出てたけど、ああいう俺うまいでしょアピールが強い悪目立ち演技は苦手。中堅の玉木宏、ベテランの舘ひろしは、楽しそうにコスプレコント。キングダムみたいに、こっちもシリーズ化するみたいですが。金塊の行方とかまったく気にならないので、私はもういいです賢人の全裸とか濡れ場があれば観ます
 
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イケメン刑事に調教されたい♡

2024-05-26 | 日本映画
 久々に庭いじりを楽しみました(^^♪
 春の花はほとんど姿を消してしまい、ちょっと寂しくなっているマイリトルガーデンです。

 シネラリア、また種まきに失敗して、たったこれだけしか咲きませんでした。でも大好きなので、懲りずにまた秋に蒔きます。

 数年前の引っ越し祝いに老母が買ってくれた食虫植物も、枯れずに元気いっぱいです。

 アーティチョークも元気いっぱい。今年も存在感抜群です。

 このナスタチウム、花色が独特で好きなんです。

 ブータンルリマツリが咲くと、近づく夏に揺れる想い~♬by ZARD

 「湖の女たち」
 琵琶湖の近くにある高齢者施設で、入居者の不審死事件が発生する。事件を捜査する刑事の圭介は、施設の介護職員である加代との歪んだ愛欲に溺れていくが…
 吉田修一の小説って、たくさん映像化されてますが。残念ながら、特にすぐれた作品はないように思われます。「悪人」と「怒り」は悪くなかったけど、傑作とは言い難い。妻夫木聡が出てた、ブッキーがいっぱい脱いでた、ぐらいしか印象にない修一センセイおん自ら監督した短編「Water」がいちばんの秀作かも。この映画も、観に行く前に原作小説を読みました。正直あんまし面白くなかったけど、主人公の若い刑事役が福士蒼汰だったのでスルーできませんでした。福士くん、昔すごく好きだったんですよ。爽やかでカッコカワいかったわ~。でも、実力の伴わないゴリ押しが祟って映画もドラマも大コケ連発。同世代の若手俳優との競争は熾烈で、いつしか山崎賢人や菅田将暉、竹内涼真らの後塵に。そんな中、だらしない女性関係をスッパ抜かれたこともイタかった。私の中ではいつの間にか自然消滅してた福士くんが、脱カッコカワイイだけのイケメンを目論みアダルティな役に挑んだ!福士くんももう(まだ、とも言えるが)30歳。よい役者になれるかどうかの瀬戸際。本気モードの演技で魅せてくれるはず!そう信じて観に行きました。

 どうだったかというと…ビツクリしました!予想通り過ぎて!期待はしつつも、どうせ大したことはしてないんだろうな、という予想通りでガッカリよ確かに人気があった頃の福士くんが好きだった人が見たら、あの福士くんが…と驚かされる役ではあったんです。性関係でも尋問でも女をサディスティックに扱う刑事の役…なんだけど、何だろう、ぜんぜん怖くなかったというか…どんなに凄んでも異様なことをしても、ヤバい人感が希薄、どころか、まったくないんですよ目つきと表情も、狂気的というより眠そうなだけ、みたいな。劇中、容疑者役の財前直見が、あんな若い刑事にスゴまれても全然怖くないと言ってましたが、ほんとその通りだと思ったし。もうイケメンとは言い難い顔になってる福士くんですが、でもやっぱ可愛いく見えることもあるので、それも敗因のひとつになってしまったようです。公開2日目、週末の夕方なのに、観客は私だけ!というガラガラっぷりにもビツクリでした。

 加代との歪んだ性関係の描写も、ビツクリするほど大したことなし。『濡れてんのか』とか『性器を触れ』『ケツの穴もっと広げろや』などなど卑猥な台詞を口にしたり、車内で自慰行為をしたりする福士くんはかつてない彼でしたが、大胆な濡れ場などには挑戦してませんでした。セックスシーンなんて、一回もなかったし。原作ではあったはずだけど。全裸の濡れ場どころか、風呂上りシーンが唯一の脱ぎってバスタオルが落ちて一瞬ケツ見せ、というファンサービスはありましたが。若い頃に比べるとゴツくなってガッチリムッチリした、程よく脂ののった裸にはなかなか色気があったので、濡れ場で活かさないなんてもったいないなと思いました。

 圭介と加代の関係が、そんなに異常に見えなかったのも致命的。あれぐらいの変態行為、許容範囲ですよ殴ったり蹴ったりするわけじゃないし、若いカップルのソフトなSMプレイみたいで、むしろ楽しそうだったような私も福士くんみたいなイケメン刑事になら、あれぐらいOKだわあれがもし千原ジュニアとか日村みたいな刑事だったら超怖いし、即訴えますが。観客に衝撃を与え動揺させるほど病的で破滅的な堕落の悦び、死と隣り合わせのような性愛の深淵をのぞいてみたかった、けど、まあ今の邦画でそれは期待しずぎというもの。
 加代役の松本まりか、苦手かも…声がちょっと…全体的に軽いので、病的マゾの深刻さが感じられませんでした。あの役で脱いでなかったのもビツクリ。エマ・ストーンとかチョン・ドヨンみたいな大物女優でも、必要とあらばスパっと脱いでるのに。
 高齢者施設の事件と戦時中の731部隊がつながるミステリー部分も、ちょっと強引だし浅い薄い。だいたい、あんな女子高生みたいな記者に、関係者があっさりと秘密を打ち明け情報を提供するなんて、ありえないでしょ。それはそうと原作ではあの記者、若い男だったはずだけど。パワハラ先輩刑事役の浅野忠信も、もっと陰湿で卑劣だったらよかったんだけど。ことあるごとに福士くんの頭をはたく浅野氏、何だかドツキ漫才のツッコミ役みたいで笑えたし。学生時代に何度も行った琵琶湖が懐かしかったです。
 修一センセイ原作の最新映画「国宝」は、吉沢亮と横浜流星の美男競演。これは楽しみ。同性愛的な心理や関係性も、ちゃんと描いてほしいけど…
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青い珊瑚礁の男

2024-01-12 | 日本映画
 「サンゴレンジャー」
 大規模な橋の建設工事をめぐって賛成派と反対派が対立していた石垣島に、環境省の自然保護管である矢島が赴任。同期の岸谷を強引に仲間に引き込み、サンゴ防衛レンジャーを結成し環境保護のため奔走するが…
 現在はイケオジになりつつある青柳翔ですが、この10年前の主演作では当然ながら若い(当時28歳)、そしてやっぱいい男某事務所のタレントは苦手だけど、エグザイル系は好きだった私。見た目も芸も子どもっぽい男より、男らしい男くさい男のほうが素敵。青柳翔はエグザイル系の中で最もドストライクな男。三代目 J Soul Brothersの「FIGHTERS」のMVの彼、いま見ても惚れ惚れするようなカッコよさ!でも。私が好きなイケメン俳優によくあることですが、観たい!と思える面白そうな映画やドラマには、あまり出てくれない。青柳くんもその御多分に洩れず、FIGHTERSのMVがいまだに彼の最高作なのが、かなり残念でもあります。

 「渾身」と同年の主演作、内容はともかく、青柳翔は顔も体もチョベリグ(死語)!野生的だけどスウィートでもある顔も適度な濃さ。大きな瞳は美しく、どこか翳りと淀みがあって。そしてやはり何と言ってもカラダですよ。スラっとして見える長身ですが、脱ぐとジューシーな肉体美!映画の前半はこれでもか!とそれを見せてくれます。上半身だけでなく、お尻まで!すごいキュっとしたキレイなケツでした。ケツのみならず、ボカシ入りで前まで!惜しみないサービス無駄脱ぎに拍手。まるで沖縄の現地人のような色の黒さですが、青柳くんって意外なことに北海道出身なんですよね。

 フワフワパーマの髪型も可愛かった。舞台の「三十郎大活劇」でも思ったけど、青柳くんって声もきれいなんですよね~。おバカな演技も頑張ってたけど、やっぱ彼は明るい役より、暗い怪しい役のほうが似合うかも。青柳くんはチャーミングでしたが、演じた役は首をかしげるものでした。天衣無縫、破天荒な熱血漢という設定なのでしょうけど、こだわりとか他人の話が耳に入らず自分が常に正しい!な言動や思考、まったく落ち着きがない騒々しさなど、ちょっと矢島って発達障害、ADHDなのかな?と思った。いい年した男にサンゴレンジャー!とか目の前でやられたら、バカにされてる?真面目にやれ!とか、私なら思う…が、青柳翔みたいな男だったら全然OKかも矢島がブサメンだったら、あんなにみんなに好かることはなかったはず。イケメンだから成り立つ話、イケメンマジックな映画でした。

 岸谷役は田中圭。風貌も演技も、今と全然変わってないです。色黒の青柳翔とは真逆で、すごい色白!せっかくのイケメン共演なので、もっとイチャイチャしたり取っ組み合いのケンカしたりなシーンがほしかったです。BLとまではいかなくても、ブロマンスな二人が見たかった。ヒロイン役の佐々木希、あの役って必要だったの?彼女の美白肌、沖縄っぽくなくて違和感。美人だけどサイボーグみたいで、演技も学芸会でした。環境破壊はダメ!と訴える映画の内容も、小学生が思いついたような幼稚さでトホホ。でも、石垣島の海の美しさを目にするだけで、自然は守らないといけないと痛感させられます。田中圭たち職員が着てた沖縄のシャツがおしゃれで可愛かった。

 ↑ おっさんずラブリターンズに、青柳翔も出てほしかった
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風雲たけし城! 戦国おっさんずラブ&バトル

2023-12-07 | 日本映画
 「首」
 戦国時代。暴君である織田信長に忍従しながら、羽柴秀吉や明智光秀ら家臣たちは、信長の後釜を虎視眈々と狙っていたが…
 北野武監督の新作は時代劇、本能寺の変の直前直後を描いた戦国ものです。もう映画やドラマで数えきれないほど取り上げられ、時代劇の定番中の定番といえるネタ。つい最近もキムタク主演の「レジェンド&バタフライ」が公開されたばかり。今年のNHKの大河ドラマともカブっています。日本人ってほんと戦国時代劇が好きなんですね!私も大好き!でも、手垢にまみれているネタでもあるので、よほど斬新な切り口や魅力的な演技がないと、粗製濫造のひとつに堕してしまいます。たけし監督の戦国時代劇はどうだったかというと…ぶっちゃけ、キムタクの映画の100倍は面白かったです!北野監督なので当然、お花畑なスウィーツ時代劇になるはずもなく、「アウトレイジ」の世界がそのまんま戦国時代に移し替えられた、血みどろのヴァイオレンス+お笑いという、北野監督節炸裂な映画でした。こういう映画、すごく好きです今まで観た戦国時代劇の中では、突出して特異で独特です。

 まず、北野監督といえばの暴力描写が冴えまくってます。とにかく首が飛ぶ飛ぶ!ほぼ全編にわたって、血しぶき血まみれ!とにかく斬る!刺す!撃つ!射る!貫く!と、これでもか!とばかりに様々な手法で人が惨殺されまくります。うげげ、ですが、私はヴァイオレンス描写がそんなに苦手ではないでの、へ~こんな方法で!とか、次はどんな殺られ方が?と、感心したり楽しみになったり。ポリコレ、コンプラにここまで反してる映画、最近はなかなかお目にかかれないので、北野監督の悪しき風潮に迎合しない気概に拍手です。

 織田信長をめぐる武将たちのキャラや年齢、関係、末路も史実無視なトンデモで面白かったです。キムタク映画もかなりのトンデモ設定&展開でしたが、同じトンデモでもお花畑ファンタジーには失笑、でも阿鼻叫喚クレイジーには大笑い!アウトレイジもでしたが、かなり笑えるところがさすが漫才師でもある北野監督。明らかに笑いを狙ってるシーンが多く、特に後半はコント化してました。ビートたけし扮する秀吉と弟の秀長、黒部官兵衛の3人のやりとりとか、ほとんど漫才でした。過激にボケまくるたけし、小ボケの大森南朋、ツッコミが浅野忠信、みたいな。あと、家康暗殺未遂シーンの繰り返しもコントみたいで笑えた。

 いちばん笑えたのは、やっぱ織田信長でしょうか。こんな信長、前代未聞!変態サディストの男色家!お気に入りの武将たちを嬉々として残虐にいたぶりまくる信長、ヤバすぎるけど笑えるですよね~。素っ頓狂な尾張弁、いたぶった後チューする信長がキモくて可愛かった。信長の本能寺での最期も、え!?な笑撃。加瀬亮、「アウトレイジ」以上の怪演が強烈!でもカッコつけてるだけのキムタク信長より、はるかにユニークでチャーミングでした。めったに会えないレアな俳優である加瀬亮の怪演だけでも、一見の価値アリな映画かも。


 その他の俳優たちも、みんな楽しそうに激演!ほとんどが北野監督のお気に入り?その筆頭である西島秀俊が明智光秀役。いい男!優しそうで温厚そうで紳士って感じ。どんな映画やドラマ、役でも全部同じに見えるけど信長にボコボコにされた後、チュ~されそうになって拒む時の表情が笑えた。男色シーンもあり!といっても、キスと上半身裸で並んで寝てるだけで、大したことはなかったのが残念。でも眼福な肉体美でした。遠藤憲一とのおっさんずラブシーンなんて、もうコントでしかない男色、衆道を描いていたのも、この映画の特色でしょうか。ほぼ男、しかもおっさんしか出てこない映画です。武士も農民も誰一人善人がおらず、おっさんたちの野蛮で薄汚い野望と倒錯した欲望は、純愛だの家族愛だのよりも苛烈な戦国時代にマッチしてます。家康のボディーガード、服部半蔵がイケメン!誰かと思ったら、桐谷健太だった。南蛮人の小姓、弥助もナニゲにインパクトあるキャラでした。
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壮亮来たりてジャズを弾く

2023-10-20 | 日本映画
 「白鍵と黒鍵の間に」
 ジャズピアニストを目指す博は、修行のため銀座のキャバレーでピアノ演奏のアルバイトを始める。元ヤクザと思しき男からリクエストされた「ゴッドファーザー」のテーマを弾く博だったが、それが思わぬ騒動を巻き起こすことに…
 大好きな池松壮亮主演作を観てきました~(^^♪もう随分と長いこと壮亮くんのファンやってますけど、最近はあんまり観たいと思えるような作品に出てくれなくて、気づけばほとんど昔のオトコと化してました久々の壮亮くん、やっぱ彼っていい役者!と心から再確認しましたよ。わらわらいる同世代の若い俳優とは、十把一絡げにはできない個性と才能、そして魅力の持ち主だと思いましたよ。

 おそらく壮亮くんは、業界でも若手では別格の存在、日本映画界の至宝、と見なされ大事にされているのでは。ヒット作や話題作に出てる人気イケメン俳優たちと違い、監督や共演者から畏怖や敬意を抱かれている名優の風格、重厚さがすでにある、みたいな。最近は横浜流星を、イケメン路線を歩まずヒット狙いもしない稀有な若手俳優、として注目していましたが。やっぱ壮亮のほうが役者が一枚も二枚も上手。人気イケメン俳優は、うかつに壮亮とは共演しないほうがいい。間違いなく食われちゃうから。

 昭和のジャズピアニスト、博/南の2役を演じてる壮亮くん、彼ももう30歳とか隔世の念すぎるわ。南の時の、若いのに酸いも甘いも嚙み分けたニヒルさや倦怠感、そこから滲み出る色気ときたら!ここが、いい年してチャラチャラ子どもっぽいアラサー俳優と違う壮亮の魅力。煙草吸ってるのがこんなにサマになって自然な若い俳優、他にいません。スーツ着てサングラスかけて、煙草吸いながら夜の銀座をアンニュイに歩く壮亮as南、ちょっとイケてるヤーさんっぽくて素敵でした。壮亮くんにはいつかヤクザ役も演じてほしいです。

 博の時の壮亮は、田舎から出てきたばかりみたいな純朴な青年風で、可愛い!すごい童顔なので子どもに見える瞬間も。若い男の色気と少年の愛らしさを併せ持つアンビヴァレントさも、壮亮の強力な個性。お面を被ってキャバレーでピアノを弾くシーンがあるのですが、お面の奥にある瞳がキラキラしてて可愛い&美しい!浮浪者になって髭もじゃ顔な時も、瞳はダイヤモンドな輝き!風貌だけでなく、声や口調でも南と博を巧みに演じ分けてる壮亮くんです。台詞は低音の棒読み調だけど、実は壮亮くんってすごいきれいな声してるんですよね。子役時代に出演した大河ドラマ「義経」で初めて彼を見た時、子どもながらにその美声での端正な台詞まわしに、何この子?!と衝撃を受けたものです。この映画でも、怒鳴ったりした時に美声を聞けて嬉しかったです。

 コミカルな演技もお上手な壮亮くん。博のどこかズレた言動やトボけた表情、南がアメリカ人歌手のリサと話す時の英語(リサいわく、18世紀の修道士みたいな)がヘンで笑えた。笑えるシーンが多く、ほとんどコメディといっていい内容の映画だったのが意外、ていうか、ちょっとガッカリだったかも。昭和の銀座、夜の世界で生きるジャズピアニストが主人公、と聞けばもっとムーディで退廃的なドラマを想像、期待しちゃうじゃないですか。そんなんじゃ全然なかったし。


 博と南の二役も、実は…?な、かなりトリッキーな設定。まるで時空が歪んでるような過去と現在の錯綜、ていうか過去と現在が同じ時に進行してつながってる?いや、どっちかがパラレルワールド?みたいな、え?え?え?な展開は、終盤に向かって現実?悪夢?妄想?と、どんどんカオス化。何この映画?シュールなマルチバース系、いや、精神崩壊系コメディ?!

 とまあ、かなりヘンテコな映画でした。壮亮に絡んでくるワケアリな男たちの役で、森田剛と高橋和也というヤメジャニ俳優が。森田氏は、ちょっと前までアイドルだったとは信じがたいほどのヨゴレ系に。高橋さんはヤメジャニの中では、いちばんクセと味のある役者なのでは。銀座に君臨するヤクザのボス役が松尾貴史、という点でもうおふざけ色濃厚。意外な好演だったのが、リサ役のクリスタル・ケイ。歌を聞いてくれない客にイライラ、粗暴で下品な罵倒英語が笑えた。

 猛特訓したという壮亮くんのピアノも見もの聞きもの。彼の「ゴッドファーザー」演奏と、デモテープを録るためのキャバレーでのセッションシーンが、なかなか胸アツでした。すぐに影響されちゃう私、さっそくサボってたピアノ練習を再開しました昭和の話なのに、映像的にあまり昭和感が出てなかったような。

 ↑ いや~やっぱ壮亮いいですね~ホリプロを辞めて独立した彼が、今後どんな作品を選ぶか楽しみですね
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イケメン銀行

2023-10-11 | 日本映画
 「アキラとあきら」
 大手銀行の新人行員として出会った山崎瑛と海堂彬。育った環境も性格も違う二人は、銀行の在り方について互いに相容れぬ考えを抱いていたが、やがて人生を賭けた試練に協力して立ち向かうことに…
 今を時めく(?)竹内涼真と横浜流星の競演。売れ始めた頃は、どっちも???な存在でしたが、最近は見た目も演技も魅力的になってきて、二人とも今では好きな俳優さんに。なので共演は嬉しかったのですが、映画の内容にはあまり惹かれなかった。みんな大好きな池井戸潤先生の作品、という点でもう躊躇するものが。池井戸先生の作品って、私の好みとはまさに対局にあるといっていいかも。私、善い話より悪い話のほうが好きなので私の大好物である毒、魔、色、とは無縁な池井戸先生の、日曜日の夜に家族で楽しく観られる系の映画やドラマは、つい敬遠してしまう私です。この映画に先んじて映像化されたドラマ版も、向井理と斎藤工の共演だったので観たのですが、うう~ん。あまりの毒・魔・色のなさにトホホ、途中リタイアしてしまいました。なのでこの映画も…?

 W主演の竹内涼真と横浜流星は、どっちもイケメン、いい演技で、20代前半の頃に比べると確実に役者として成長してるし、いい男にもなってると思いました。瑛役の涼真くんは、長身な上にかなりゴツくなってきてて、素敵な体格に。逞しいけど顔ちっちゃくて手足長くて、スタイルもいい!爽やかな男らしさが魅力的。声もいいですね~。長い専門用語台詞も頑張ってた。東大卒のエリート役にはちょっと違和感な、頭悪そうなヘボい顔も可愛いです。静かなる情熱と高い理想を抱く瑛を、優しく熱く演じてた涼真くんでしたが、瑛がどうもいい子すぎ、欠点なさすぎで、人情ドラマなのに人間味が薄く感じられました。それは彬役の流星くんも同じ。

 最近は脱イケメンな仕事ぶりで、個性派俳優へと成長している流星くんですが、今回の彬役はイケメンに回帰、ていうか逆戻りしてた感じ。冷たい美貌、クールなキャラ、見た目のイメージ通りな役と演技は、最近の流星くんを高く評価してた者としては、ちょっと残念でもありました。エリートの御曹司だけど、すごくいい子なところもつまんなかった。ゲスとクズばかりな韓国の財閥御曹司みたいな役を、いっそ演じてほしいわ。長身な涼真くんと一緒のシーンだと、すごく小柄に見えました。

 涼真も流星も、若くてイケメンで演技も悪くない、だからこそ否めなかった物足りなさ。この映画の二人に満足できるのは、彼らの熱烈ファンか、彼らには無関心派でしょう。前者は彼らの姿を見るだけでOKでしょうし、後者はイケメンにしては学芸会じゃないなと感心するでしょう。そのどっちでもない私は、無難な役と演技を二人にさせるのがもったいないと思った。将来を嘱望されてる二人だからこそ、つい厳しい目でこの映画を観てしまいました。役者魂炸裂な、若いうち、きれいなうちにしかできないような役で、衝撃と感激を!と期待しています。

 映画というよりテレビドラマみたいでした。銀行も財閥一家の問題も、結局は人情に訴えて解決!な展開も、いい話だね~…と冷血人間の私は鼻白んでしまった。よかった点は、Wアキラに女が絡んでこなかったこと。余計な恋愛ドラマがなく、女っけがほとんどなかったのが、返って清々しかったです。子どもの時に出会い、大人になって銀行で再会するWアキラ、その運命には腐心を刺激するものが。やはり女には醜い憎悪やキツい敵愾心、男には厚い信頼と深い敬意がドラマになりますね。男同士の強い絆は、ほとんどBL。Wアキラも、キスしそうなほどの近距離で向かい合ったり、せつない表情や優しい笑顔で見つめ合ったり。お互い、俺たちは運命だとかモノローグしてたし。ラストなんて、あんな所にわざわざ互いに会いに行ったの?カップル成立じゃん♡なんて、勝手に妄想応援したくなる二人でしたカップルになったら、やっぱ瑛(涼真)が攻めで彬(流星)が受け?


 特にライバル関係にもならず、早い段階で友好的になる二人なので、緊張感ある火花バチバチな演技やシーンはなし。そこも映画を平凡な出来にした要因です。濡れ場はなくとも、せめて着替えシーンとかシャワーシーンとかで無駄脱ぎぐらいはファンサービスしてほしかったかも。肉体美も二人の武器なんだしね。セックスどころか排便排尿さえしてなさそうな、キレイキレイキャラなWアキラ。若い男があそこまで清潔だと、返って気持ち悪い。もうちょっと人間臭い部分もあればと思いました。

 ↑ この二人でぜひBL映画を!「ブエノスアイレス」や「ブロークバック・マウンテン」みたいなシリアス系でもいいし、こないだ観た「僕と幽霊が家族になった件」みたいなコメディでもいい(^^♪
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イケメン&イケオジ 拳闘プライベートレッスン

2023-10-09 | 日本映画
 「春に散る」
 不公平な判定負けをして以来くすぶっていたボクサーの翔吾は、元ボクサーの老人仁と出会い彼に教えを乞う。重い心臓病を患う仁はそれを拒むが、いつしか翔吾の情熱と才能は仁の闘志を甦らせて…
ヴィレッジ」に続いて今年2作目の横浜流星主演作。再来年のNKH大河ドラマ主演など、まさに現在キャリアは昇竜な流星くんですが、あれれ?この新作、あっという間に劇場上映が終わった。危うくチケット無駄にするところでした。ヴィレッジといい、終わるの早すぎるわ。聞くところによると、両作とも興行成績が芳しくなかったとか。コケ連続で、横浜流星ではヒット無理、なんて言われてるみたいですが。私はヒット狙いの幼稚な漫画映画よりも、流星くんの選んでる出演作のほうに惹かれるし、地味だけどクオリティも高いと思ってます。わらわらいる若手イケメン俳優とは一線を画す、その独自路線は今後も貫いてほしいものです。

 他の若いイケメン俳優が演じないような役を、あえて選んでるような流星くん。その美しい顔にそぐわぬ、いや、美男の彼が演じるからこそユニークでインパクトがある役と演技も、エキセントリックで奇抜なことやれば演技派だと勘違いしてるような自称演技派俳優と違う地味さがあって、そういうところが好ましく感じられます。今回はボクサー役、凡百なイケメン俳優や某事務所タレントだったら、いかに自分をカッコよく見せるかに腐心するだけ、あるいは普段はヘタレだけど実はスゴい奴みたいな漫画演技になるところですが、流星くんはそのどっちでもない。非現実なことや奇をてらったことはせず、すごく人間的で真摯な感じがよく伝わってくる演技。


 もちろん、すごいイケメンなところも彼の魅力。翔吾みたいな一般人、そのへんには絶対いませんし、翔吾みたいなボクサーいたら、アイドル的人気になるでしょう。劇中でそんな扱いされないのが不思議なくらい美男子なのですが、顔だけだと全然タイプじゃない、むしろ苦手系な美形見た目じゃなく役と演技で魅せている若手俳優、という点が私にとって稀有な存在。今回はちょっと田舎のヤンキー風ファッションと髪型、役作りで増量したからか顔がいつもより丸くなってたおかげで、今まででいちばん可愛く見えた。冷たい暗い酷薄なイメージを覆す、単細胞で熱血ド根性な流星くんも新鮮でチャーミングでした。

 この映画の最大の見どころは、もちろん流星くんの美しい体。もともと少年の頃から空手に打ち込んでいたという彼の、イケメン俳優や某事務所アイドルのちょっと鍛えました的なものとは違う、俳優とは思えぬ鍛え抜かれた格闘ボディはお見事の一言。すごいストイックな生活してるんだろうな~。驚嘆の肉体美ですが、私はボクシングよりも柔道、バキバキ筋肉よりもガチムチ系がタイプなので、セクシーさはあまり感じず。「流浪の月」の流星くんのほうがエロいです。特訓シーンやボクシングの試合シーンも、リアルで迫力あり。

 男たちの熱い闘いと絆の物語、確かに女子受けする内容ではないので、ヒットしなかったのも納得。おなごに媚びないと商売になりませんからね。でもイケメンとイケオジのブロマンスは、腐女子なら楽しめるはず。ツーショットだけで腐的妄想を抱いてしまう二人ですが、残念ながら同性愛的匂いは微塵もありません。二人の周囲にあんなに人がおらず、二人だけの濃密な孤独の中での共闘だったら、きっともっと美味しいブロマンス映画になってたでしょう。この人、要る?なキャラが多かったような。特に女性二人。いなくてもいい、むしろ余計と思った。仁と翔吾、まさに咲き誇って散る桜のような命と夢でしたが、刹那でも悔いなく魂を燃やすことができた二人。私には幸せな結末に思えました。

 仁役の佐藤浩市も、相変わらずカッコいいです。老人呼ばわり、爺さん扱いされるのが不自然なほど、まだまだイケる現役熟年。必死に若作りしてるイタいおじさん俳優が見習うべき年齢の重ね方。すごいキレイなロマンスグレイ。それはそうと仁さん、翔吾と出会う前までは、昔の仲間を集めていったい何をするつもりだったんだろ?高齢者シェアハウス?仁が手入れした借家、庭も内装もおしゃれで爺の家っぽくなかった。昔の仲間役は、片岡鶴太郎と哀川翔。二人とも真面目に演じてるんだけど、何だか存在じたいがコントみたいで笑えた。仁の姪役の橋本環奈ちゃん、メイク感がないすっぴんっぽい肌がめちゃキレイ!仁の旧友役の山口智子、久々に見たけど昔と芸風が変わってないですね。顔はさすがに老けたけど、BBA臭ゼロな抜群のスタイルと颯爽とした風情は、まさにハンサムウーマン(死語)。

 ↑ 漫画映画は他のイケメンに任せて、これからもブレない独自路線を歩んでください!でも、若くてきれいなうちに、濃密濃厚な大人の恋愛映画(できればBL)にも挑戦してほしい!

コメント (7)
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最強の童貞DK

2023-09-03 | 日本映画
 「Gメン」
 女子に人気の男子校武華高校に転校してきた門松勝太は、他の生徒たちから隔離された不良や問題児ばかりの1年G組に配されるが、すぐに仲間もできて楽しく過ごすようになる。そんな中、伝説のグループであるGメンによって壊滅されたはずの極悪組織、天王会が再び動き始めて…
 大好きな岸優太くんが初主演した映画、観に行ってきました~(^^♪岸くん、いいですよね~猿みたいな可愛い顔、小柄だけど筋肉質な体、男らしい雰囲気、すべてがMYどストライクなんよね~。バラエティや歌番組でしか見たことがなかったので、俳優としての岸くんがとても楽しみでした。彼の天然アホの子キャラは、演技力もかなり高いのでは?と思わせるものがありましたし。

 加えて、原作漫画も好きなんです。大昔に男の部屋にあった小沢としお先生の初期の作品「フジケン」にハマったことが。フジケンに比べると、Gメンは格段に絵が上手になってる!フジケンもGメンも、笑いのセンスと主人公や男の子のキャラが魅力的。好きな漫画の実写化は不安と不満が付き物ですが、この作品は悪くなかったと思います。よくない点も多々ありましたが。岸くんをカッコカワイく撮る!という至上命題は、どうにか果たせてはいました。

 現在26歳の岸くんですが、高校生役にあまり違和感はなかったです。もっと老けた現役高校生、実際にいるもんね。漫画の勝太に比べると、さすがに大人っぽい落ち着きがあって、目つきがシャープでしたが。童貞にも見えなかったし(笑)。周囲に比べると、岸くんas勝太はあまりバカやったりはせず、戸惑ったり引いたりしてる様子が可愛かったです。岸くんといえば肉体美、でも残念ながらサービス脱ぎはいっさいなし。可愛い演技、おバカ演技よりも、仲間のために満身創痍で戦う男気演技のほうの比重が高かったかも。ケンカシーンは鋭く、かつダンスのように美しかったです。ただ、ちょっと甲高い声が私の苦手なN居の声と似ていて

 普段はアホ&ピュアな子だけど、実はワケアリ男子で、怒ったらケンカ無双になる勝太の二面性が、何だか岸くんご自身とカブります。テレビで一生懸命可愛くアホな子を演じてるけど、そんな仮面の下に実力と懊悩も秘めてる岸くん。某事務所を辞めて新たな道を進もうとしてる彼もまた、勝太のように仲間に愛されながら、いろんなことと闘いながら、さらなる飛躍を遂げてくれることでしょう。でも、平野くんもだけど、岸くんがこの先いったい何を目指しているのか、よくわからないのが心配。いい俳優になってほしいけど…
 勝太の仲間たちも、アラサーやアラフォーの俳優やタレントが演じてます。ほとんどおじさんのDKコスプレですが、学芸会な10代20代の子たちにやらせるよりも、ある程度キャリアも演技力もある彼らで返ってよかったと思います。でも、はしゃぎすぎな悪ノリ演技はかなりサムいし鬱陶しいです。田中圭も出てるし、ノリがなんか「おっさんずラブ」っぽいなと思ったら、同じ監督だった。納得。
 原作でいちばん好きなキャラである伊達先輩役が、高良健吾だったのがちょっと…高良くんはイケメンだしいい役者ですが、伊達先輩じゃないよな~。

 クールで硬派な男前、そしてゲイである伊達先輩。彼の勝太への切ない愛、少年漫画を読んでこれほど胸キュンしたことない。映画でも、私が大好きな二人のデートと告白シーンがあったので嬉しかったです。勝太にフラれても、いつも彼を見守ってピンチの時は必ず助けてくれて、勝太が他の男と仲良くしてたらモヤモヤもする伊達先輩と、先輩をフっても可愛く甘えてますます惚れさせる天然魔性の男子な勝太。この二人だけの物語だけでよかったかも
 勝太と仲良くなる超絶イケメン拓美役、竜星涼もカッコカワイかったです。



 顔、小さっ!背、高っ!手足、長っ!スタイルよすぎでしょ!美男子というより、ぽわわんとしたユルい可愛い童顔。イケメンで誰にでも優しくケンカも強いのは原作と同じだけど、拓美ってあんな大ボケかましまくるキャラだったっけ?岸くんと竜星くんとの身長差カップルも、なかなか萌え~。イチャイチャ仲良くしてるシーンや、お互いの秘密を打ち明け合うシーンで見つめ合う二人とか、かなりBLテイストを狙った演出だと思いました。勝太の伊達先輩や拓美とのBL(?)がいい感じだったので、勝太と拓美の女との恋愛パートがすごい邪魔!要らん!と思えてほんと腐りきってますね私
 岸くんと竜星くんがなかなかハマってたので、続編が製作されるといいな。でも岸くんがあまり俳優業に意欲的ではなさそうだから、やっぱ無理そう?

↑ この肉体を活かした役を演じてほしいものです
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