まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

家族カンタービレ②

2006-10-31 | 日本のドラマ(連続)
 「のだめカンタービレ」&「家族」第2話を観ました...

「のだめカンタービレ②」
☆竹中直人って、いったい何人の設定なの?!どー見ても怪しいベトナムorインド人...
☆瑛太の頭上に落下直撃する...
 ドリフのコントぐらいでしか見られないシーンに、感激♪
☆ブー子
 千秋の元カノ・美人の多賀谷さんを、キリキリ悔しがらせるブー子ちゃん、可愛いじゃん!女は、見た目より才能よ!
☆清良
 このドラマで、漫画と比べて最も違和感がある配役。どー見ても、ニューハーフ。女なのに、男のますみちゃんよりオカマっぽいんですけど...
☆千秋のファッション
 やたらとピッチリしたズボンを、いつも履いてるような?歩いてる後姿は、ケツがプリプリピチピチすぎて、ちょっと...
☆のだめにチューを迫る竹中直人
 あひゃひゃひゃ!すげー顔!最高!やっぱ竹中直人って、一流芸人だよ!最近の若手お笑いタレントなど、足元にも及ばない芸に感服!
☆瑛太のファッション
 今回もオシャレだなあ。試験の演奏シーンで着てたTシャツ、欲しいなあ。 
☆総括
 今回も、漫画に忠実でしたね。ますみちゃんの“死んじゃえ委員会”は、原作漫画の中では一番好きなエピソードなので、ドラマでは簡略化されてたのが残念。
 今後、ニューハーフにしか見えない清良に、瑛太が惚れる展開に納得できそうにないかも...

「家族②」
☆息子を保育園に送り迎えする豊パパ
 あんなパパが実際にいたら、若いママたち色めきたつだろうなあ。朝夕の化粧も念入りに、子供を送迎!
☆劇団ひとりのシャツが
 すごいセンスだなあ。舞台の漫才師じゃあるまいし。あんなの着て会社行って、いいの?
☆息子、弁当を保育園の花壇に遺棄!
 ゴラー!!!食べ物を粗末にするなんて、悪い子!お尻ペンペンじゃ!
 少々見てくれが悪くたって、食えるだけで上等!世の中には、食べられない子がいっぱいいるんですよ!今度やったら、北朝鮮に送りますよ!
 ひどい弁当のせいでイヂメられてるから、お父さんマトモな弁当作って下さい、な保育園。え~!?それはちょっと違うのでは?宮様が通う幼稚園じゃあるまいし、家庭の事情で弁当を作れない保護者もいるでしょう。まっさきに改善に取り組むのは、お父さんに弁当を作らせることじゃなくて、みっともない弁当だからってイジメる子供のほうでしょう!
☆豊パパを狙う保母
 必要上に美人な保母さん。身勝手な石ゆりを、やんわりと説教&追い返す。さらに、劇団ひとりを使って?豊の家に上がりこみ、親身なアプローチ。なかなかのツワモノじゃ!警戒注意報発令!
☆総括
 渡団長の出番が、少ないなあ。保育園にテロが乱入、団長がグラサンをしてキンダガートンコップに変身!隠し持ってたバズーカで撃退!ヘリコプターに乗って舘ひろしが応援に!な展開って、なるわけないか。

 ついでに、「家族」の前にやってたMステも録画。
橘慶太 ビツクリ!ジャ○ーズの圧力でMステには出られないはずのW-indsが!なぜソロならOKなの?ダパンプのイッサも出させてあげて!トークの間は、w-indsのウの字も出ないのが、不自然で怖い。慶太くん、成長してますますキモくなったなあ。ソロの歌は、どっかで聞いたことがあるような歌。踊らないw-indsなんて!
ファギー 外タレ。誰!?ゴリエのバックで踊ってる人みたい。
 あとは、リップストライプ?とか、アルフィーとか、激ショボなメンツ。スペシャル版で予算使いすぎたせい?
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ごめ愛①② ハートに弾丸

2006-10-29 | 韓国のドラマ
 やっと「ごめん、愛してる」が、my hometownでも放送されることになり、欣喜雀躍!遅ればせながら、ついに私もミサ廃人ね♪と、小さな胸をwakuwaku☆dokidokiさせながら、鑑賞。

☆オーストラリア 
 日本のTVドラマには、初回が海外ロケって多いけど、あまり必然性は感じられないですよね。
 出た~!ソ・ジソブasムヒョク。イカした浮浪者って感じですね。オージー野郎にヒケをとらないほど、立派なガタイが頼もしい。
 無頼漢なムヒョクと黒人の車に、ホイホイと独りで乗り込む観光客の韓国人女。荷物を盗られて車から放り出されてしまいました。レイプされて殺されて砂漠に棄てられなかったことを、神様に感謝しな!オーストラリアでは、邦人女性も殺される事件が多い。女性側が気をつけてれば防げる場合が、ほとんどなのでは...
☆ウンチェ
 ううむ。可愛いんだけどなあ。菅野ミホを貧相にした感じ?ガーネットクロウのボーカルにも似てる?アニメな吹き替え声が、ちょっと...
☆ユン
 この、東八郎の息子みたいな顔の男が、超人気アイドルスター?
☆オージーおやじに女を盗られたムヒョク
 おやじの名はジェイソン。フツーの安いビーフみたいなオッサンです。
 通行人のオージー男を観察。ヒュー・ジャックマンとかヒース・レジャーみたいな男は、やっぱウロウロしてませんね。
 女に未練がありそうなムヒョク。そんな、いかにもアバズレって感じの女、やめとけよ~!でも、アバズレよりも要注意な女が、ムヒョクの前に現れる...
☆ウンチェも車に乗る
 あ~あ。何でホイホイと、見知らぬ外人の男の車に乗るかなあ。無防備すぎるんでないかい?ホントなら、他殺死体で発見されるところだよ。
☆ウンチェとムヒョクが初めて出会うシーン
 日本人デスカ?私モ日本人デス。ここだけ主音声でも聞いた。可愛いけど、それじゃネイティヴ日本人と騙れないよ、ムヒョク。
 こんな見るからに怪しい、怖そうな兄ちゃんが近づいてきたら、私なら速攻で逃げる!が、ウンチェは平然と無視してるだけ。
 韓国人か?とムヒョクに韓国語で訊かれ、はっと顔をあげるウンチェ、何か言おうとする...
 ここで突然、画面が砂嵐。録画に失敗したのだ。ああ~
 大事なシーンを見逃したまま、第二話へ。
☆ウンチェのファッションセンス
 乙女チック、ていうか、子供っぽすぎ。趣味悪いよ。そんな服、千秋やユウコリンでも着ないよ。ユン、スタイリスト替えたほうがよくない?あんたのファッションもヒドいし。
☆ムヒョク、頭に弾丸が
 ああ~やっぱ大事な展開があったんですね。ジェイソンのせいなの?ジェイソンって何者?あ~気になるジェイソン。また出てくるのかな、ジェイソン。
☆韓国へ戻り、尋ね人TV番組に出るムヒョク
 そーいや昔、日本にもあったよなあ、こーいう番組。桂小金治が司会の。
☆ミンジュ&ユン
 人気スター同士なんだけど、全然オーラとかカリスマが感じられないんだよなあ。どっちもブサイクだし。ミンジュは、整形に失敗した南野陽子って顔?
☆階段でコケるウンチェ
 あ~あ。可愛らしいコケかたですね。何かムカつくんだけど。
☆ムヒョク、怖い
 姉&甥の商売の邪魔をするセコいアジュンマに、キレるムヒョク。
 頭に残った弾丸のせいで、暴力的になってしまうとか。別に何もしなくても、ただヌオ~と目の前で無表情で立ってるだけで、じゅうぶん怖いのに。暴れられたら最凶です。今後の暴れん坊ぶりに期待♪
☆ユン&ユンママ
 イチャイチャとキモい母子だなあ。母子そろって、スゴいファッションセンスだし。
☆ついに実母の屋敷へやって来るムヒョク
 ガンガン門扉を叩き、便所貸してくれよ~便所貸せよ~!と喚くムヒョク。危ない...私なら、すぐ警察に通報するけど、ウンチェは素知らぬ顔。
 立ちションするムヒョクのイチモツを見て、きゃ♪と顔を手で覆うウンチェ。カマトトぶってんじゃねえよ。
☆総括
 天然カマトト娘ウンチェのキャラが、私の苦手系。この先、彼女を見続けるのが、正直しんどいかも...でもホント、なぜ韓ドラのヒロインには、素敵だなと感嘆したり、そうそう!共感したり、ファッションセンスをマネしたいと思わせる女がいないんだろう。
 ジソブをめぐる男女が、バリ出来ほど強烈じゃないのが、ちょっと物足りません。ジェミンやスジョン、ミヒやジェミン一家の濃さが、懐かしい。
 バリ出来というグループから、ソロになったって感じのジソブ。彼の魅力ひとつにかかってるドラマかな?威圧感あるガタイ&美しい瞳を武器に、私を廃人にしてくれジソブ!
 というわけで、次回も楽しみ♪
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胡蝶的造反有理

2006-10-27 | 中国・台湾・香港映画
 槙原敬之がケミス鳥に提供した曲の詞が、「銀河鉄道999」の中の台詞のパクリ!だと、松本零士先生が激怒、このままでは法廷へ!?
 よくある盗作騒動。関係ない一般人からすると、どうでもいい問題だけど、当事者たちにとっては、プライドと金の絡んだ一大事なのでしょう。
 完璧なオリジナルなんて、よほどの天才じゃないかぎり、無理なんだろうなあ。元をただせば、これはアレのパクリなのでは...な歌や映画、ドラマは枚挙にいとまがない。“パクリ”と言わせず、上手に“アレンジ”して自作に作り変える達人って、いっぱいいますよね。誰とは言わんが...
 すっかり泥棒扱いのマッキー、またまたピンチです。
 泥棒といえば。ちょっと前に何かの週刊誌で、ウィノナ・ライダー&阿部なつみ&あびる優で、新キャッツアイ結成の企画!というトンデモ情報があったけど。どーなったんだろう。
 
 「パープル・バタフライ」
 世界が嫉妬する髪の女チャン・ツイイー主演。
 1930年代、日本占領下の上海で、反日レジスタンス運動に身を投じているヒロインが、元恋人で日本人の諜報員と再会し...
 話の大筋は、こんな感じのメロドラマなのですが、ストーリーよりも、独特な映像とかムードに重点を置いている映画です。
 雨に煙る上海のアンニュイなムードは、けだるすぎて眠気を誘われる。展開がすごく緩慢で、なかなか話が進行せず、やたらと長回しなシーンが多くて、ほんとカッタルイです。ドラマティックな恋愛ものを期待すると、裏切られます。娯楽作じゃなくて、かなりゲージュツ系です。
 今や、アジア映画界のプリンセス、ハリウッドやヨーロッパでも、東洋の妖精と謳われる存在となった、チャン・ツイイー。売れっ子すぎ映画出すぎで、もうオナカイッパイなんだけど、やっぱ良い女優だとは思います。可愛い顔して、性格がキツそうなのが魅力的。笑顔より、ムスっとしてる不機嫌顔のほうが、チャーミング。きれいな格好してるより、モンペとか女工ルックのほうが、可愛いツイイーちゃん。貧乏なファッションが世界一似合う女優かも?
 ツイイーちゃん、この映画でも、過酷な運命と不幸に見舞われながらも、決してメソメソ&ウジウジなんかしない、でも頑張って幸せになる!な前向き元気娘でもない、強くて虚無的なキャラ。化粧っ気のない幼い顔と、ニヒルな演技のアンバランスが良いです。
 この映画を観た理由は、もちろんツイイー目的ではなく、共演のリィウ・イエ
         
   ↑見るからに不幸そうなリィウくん
 リィウくん、またまた可哀想&悲惨な男の子役。暗殺者と人違いされたのが(あんな人のよさそうなリィウくんが、殺し屋に見えるか!?)運のツキ。とんだトバッチリで、まっさかさまに地獄行き。恋人は殺されるわ、拷問されるわ、処刑されそうになるわetc.拷問されてるリィウくんの顔が、壮絶だけど可愛いので、もっとヒドい目に遭わせろ!なんて思ってしまったSな私相変わらず純朴顔だけど、アップになった時や、横顔のリィウくんは、はっとなるほど男前です。
 とまあ、どの映画も、不幸がポリープのようについて回るリィウくんです。同じ不幸悲運の大波も、ツイイーちゃんは巧く乗るけど、リィウくんは飲み込まれてしまうって感じです。
     
   ↑北京の演劇大学では、同窓生だった2人。スターと付き人って感じですが。リィウ、お茶!う、うんツイイーちゃん  
 仲村トオルも、クールな日本人諜報員を好演。ビーバップハイスクールだった彼も、良い役者になったなあ。中国語の台詞も、頑張ってました。
 暴動に巻き込まれて殺されてしまうリィウくんの恋人役の女優が、宮沢りえを健康的にした感じの美人。
 激化する日本への抵抗運動の描写が、最近の中国における反日運動と重なって、複雑な思いに。別に反日映画ではないと思うけど、ラストの上海事変や南京虐殺の実際の映像挿入は、どういう意図があったんだろう。
 
 
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2006-10-25 | 無事是貴人
 先日のこと。残業して、帰りが深夜になってしまいました。
 そーいや図書館で借りた本、返却日もうすぐだっけ。図書館の返却ポストに本を入れようと、職場から近いこともあり、アパルトマンとは違う方向へ原チャリを走らせました。
 真夜中の交差点で、赤信号。見通しの良い大通りは、怖いくらいガランと静寂に包まれている。正直に信号が青に変わるのを待つのがバカらしくなって、ええい!と発進&右折!す、すると!
 ウウウウウ~!そこの原付、待ちなさ~い!
 げげげえ~!?どこからともなく、けたたましいサイレンを鳴らしながら、パトカーが現れた!ひいいい~!な、なんてこった!SA・I・A・KU~!
 シーンとした真夜中なので、サイレンもスピーカーの声も赤いランプも、必要以上に仰々しい。
 おとなしく路肩に停車し、がっくりとパトカーを待つ私。ああ~信号無視なんて、滅多にしないのに、たまにすれば、これだ。ほんと、ツイてない。
 パトカーから、おじさんの警官が出てくる。
 ダメじゃないか!
 す、すみません...
 低姿勢で反省してる様子を見せれば、説教だけで勘弁してくれる場合もあるので、私は精一杯&誠心誠意&しおらしく、泣きそうな顔で謝り倒す。が...
 ほら、乗って!
 え?パトカーに乗るんですか?
 有無を言わさず、私をパトカーに乗せるおまわりさん。誰もいない深夜でよかった~!
 すっかり気分は犯罪者。しょんぼりしている私に、おまわりさんが、飲んでないだろうね?と詰問し、息吐いて!と命令する。言われた通りにする私。
 バックシートのショゲ返ってる私に、ブチブチと説教するオヂさん警官二人。中には、大きなお世話!仕事だからしょーがないでしょ!それセクハラじゃん!な、信号無視とは関係ない小言まで。
 ああ。どーせ切符きられるんだし、しおらしくブリっコしてる必要もない。なんかムシャクシャするので、おまわりさんたちが調書に書き込みしてる間、
 商店街の歩行者天国で、車やバイク暴走させてるヤンキーって、捕まったところ見たことないんですけど...さっきもいましたよ。捕まえないんですか?
 市会議員の事務所前に、毎日たくさん車が駐車されてて、危ないんですけど。一般市民と市会議員関係者は、扱いが違うんですか?
 ○○町であった強盗事件の犯人、まだ逮捕されないんですね。
 おまわりさん、あんな所で、こんな時間に違反者を見張ってるんですか?ヒマ...じゃない、大変な仕事ですね。平和ですね。
 と、軽い口調でイヤミの百曼陀羅攻撃!不快そうな顔で、黙り込み無視するおまわりさんたち。
 じゃあ、ハンコ押して。
 ハンコ、シャチハタしか今もってないんですけど...
 じゃあ、捺印。
 イヤです。
 は?!
 絶対、イヤです。指紋なんか、取られたくありません。
 私の中で、何かがプツン。良い子ぶりっ子してる日頃の鬱憤を晴らすかのように、さっきまでのおとなしい、しおらしい私が消え、別人格、いや、本来の私である、超性格の悪い奴に変貌!
 何でイヤなんですか!みんな素直に押しますよ!
 おまわりさん、そんな高圧的な命令に、誰もが従うと思ったら、大間違いですよ。私は絶対、指紋なんか取らせません。精神的屈辱です。人権蹂躙です。何なら、出るとこ出ましょうか。シャチハタで何が悪いんですか。実印なんか、持ち歩いてるわけないでしょ。あーこんなコトで、バカみたいに時間とらせないでくださいよ。おまわりさんは、あそこでパトカー停めて隠れて違反者を狙ってりゃいいんでしょうけど、私はそんなヒマじゃないんです。小市民をイジメて楽しいですか?
 おまわりさんたちの困惑顔が、愉快。もう、とことん開き直ったヤな奴になってやる!こーいう時しか、なれないもんね。そう決心した私は、ふんぞり返ってソッポを向く。
 結局、おまわりさんが一筆した文章に、私がサインするという解決法が取られることに。
 じゃあ、来週までに6千円納めて下さい、と切符を渡され、パトカーから出る私。ご苦労さまです、頑張っていっぱい違反者捕まえてくださいね、と笑顔でイヤミを言い、私は原チャリにまたがって立ち去ったのだった。
 帰宅して、私は温かい湯船につかりながら、気分を落ち着かせる。
 あ~あ。私って、ほんとドヂでマヌケだよなあ。でも、悪いことをした!とは、あまり思えないだよなあ。悪いのは、そう、図書館の本よ!あいつらさえいなければ、まっすぐ家路について、おまわりに捕まることはなかったのに!キー!と、ぜんぜん反省してない私は、やっぱダメ&イヤな人間です。
 でも。おまわりにとっ捕まって罰金払う程度なら、まだマシ。車にぶつかったり、人を轢いたりすることに比べたら、今回は蚊に刺された程度の痛手と、我が身を慰め、そして言い聞かすのだった。
 信号無視は、やっぱダメよ!
 皆様も、交通ルールを守りましょう!些細なルール違反が、破滅への一歩かもしれないのだから...
 
 
 
 
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愛憎の流刑地

2006-10-24 | イギリス、アイルランド映画
 最近、肌がますますキレイになったね!と周りからよく言われます。秘訣は?特別な何か使ってるの?という問いに、私は微笑みながら答えるのだった。
『洗顔だけ♪』
 って、ちょっと前のバー○ルのCMかよ!洗顔だけだなんて、でも大嘘です。めちゃくちゃ努力してます。鬼のようにスキンケアに命を賭けてます。
 努力の結果が出ると、嬉しくてますます血道をあげて頑張る私ですが、よく考えてみると、自己満足もいいところ。美肌になったところで、素敵な幸運や利益など、何もないし。返って、肌のためにアレもしなきゃコレはダメだと、強迫観念&自己制約ばかり。美肌は、喜びよりも心労と虚しさだけくれるのでした...
 肌よりも、心を磨かなきゃなあ...
 
 「山羊座のもとに」
 アルフレッド・ヒッチコック監督の作品は、だいたい制覇したと思ってましたが、この日本劇場未公開作は、初めて観ました。
 「白い恐怖」「汚名」など、ヒッチコック監督が最も愛した女優、イングリッド・バーグマン主演。
 ヒッチコック&バーグマン、この日本でも人気の高い二人のコンビ作が、なぜ我が国では公開されなかったのかな?と、不思議に思ってましたが...
 物語は、開拓時代のオーストラリアを舞台にした、ある夫婦の愛憎ドラマ。ヒッチコックといえば、サスペンスの代名詞のような監督ですが、これはちょっと毛色の違う作風です。
 イギリス貴族でオーストラリア総督の従弟である若者が、前科者の成金男と知り合い、彼の邸宅へ招かれる。そこで出会った成金男の美しい妻の、異常な様子の理由は?そして、彼女と夫との間にある、恐ろしい秘密とは?
 従来の作品と比べると、かなり異色。ヒッチコックの作品中、最も興行的に失敗した、彼自身も認めた失敗作らしいです。確かに、暗いドラマは展開も緩慢で、ちょっと退屈ですが、悪評ほどヒドい出来ではないと思います。ヒッチコックらしい、サスペンスフルな演出も、随所に見られるし。ミイラの首が、キモい。

 昔は、イギリスで重罪を犯した者を送る流刑地でもあったオーストラリア。前科と卑しい身分という強烈なコンプレックスのせいで、人間性が歪んでしまっている成金男の、妻への不器用な愛が、悲しい。なので、悩める妻を救う貴族の若者が、本来ならヒーローに見えるはずなのに、何だか哀れな成金男から妻を奪う間男に見える。この若者、すげー良い奴なんだけどね。
 いちばん強烈なキャラは、成金男の屋敷の家政婦。すげー陰険&姑息な女!ヒロインへの意地悪&イヤガラセも、韓国ドラマの悪女みたいな短絡的で大ざっぱなものじゃなく、極めて遠まわしで慇懃無礼でコソコソと、しかも狡猾。ご主人さまへ忠義づらして、ヒロインを貶め陥れる、あることないこと的讒言も、陰湿で憎々しくて、巧妙。こいつのせいで、ますます夫婦の間に暗雲と亀裂が。キー!ムカつく!けど、この女の出てくるシーンが、いちばん面白いだよなあ。「レベッカ」のデンバース夫人を、卑小にした感じのキャラです。ちょっとヴィヴィアン・リー似?
 夫との間にある秘密の重圧と、馴染めない異国生活のせいでアル中&ノイローゼ状態なヒロイン、イングリッド・バーグマンが、美しい熱演。鬼気迫る精神不安定演技と、清麗な美貌に魅了されます。まさに大女優の魅惑です。
 バーグマンみたいな、清らかだけど華やかで、高貴だけど柔らかな、たおやかな女らしい美しさ&圧倒的なスケールのある女優、今のハリウッドにはいませんよねえ。JRとかGPなんて、安い&小さい。まさに、不世出の大女優バーグマンです。
 当時のオーストラリアにおける、階級社会の実態も興味深かったです。オーストラリアなのに、カンガルーもコアラもワラビーも、出てこなかったのが残念。
 原題“Under Capricorn”のカプリコーンとは、ここでは山羊座のことではなく、南回帰線を意味するそうです。
 
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家族カンタビーレ①

2006-10-23 | 日本のドラマ(連続)
 録画してた「のだめカンタービレ」と「家族」を、やっと観ました。
 今秋の連ドラは、この2本に絞りました。が、今後の展開しだいでは、途中リタイアの可能性も...

 「のだめカンタービレ①」
 超人気コミックが、待望&不安のドラマ化。私も大好きだった(10巻ぐらいで、飽きてリタイアしたが)し、瑛太も出るしで、いちおう録画してチェキラー!
☆玉木宏as千秋真一
 二枚目だけど、おばかなシーンもあって、往年?の「ウォーターボーイズ」を彷彿ともさせる金玉木の千秋、悪くないのでは?
 ただ、音大生にしては、老けすぎだが。何年留年してんの?講師役なら、ぴったりな感じです。
☆瑛太as峰くん
 きゃパンクな金髪も、かっこかわいいまさにファンキーモンキーミュージシャン。相変わらずオシャレで、スタイル抜群!
 でも。こんなにイケメンなのに、またアホな役なんですよね。瑛太って、日本のアシュトン・カッチャー?
☆ますみちゃん
 この男の子も、売れっ子らしいですね。可愛いし、なかなかのオカマっぷりだけど、もじゃもじゃパーマは、明らかにヅラ。役への意気込みに欠けてます。
☆ハリセン先生
 マンガと違って、ベテランのホストみたい。
☆上野樹里asのだめ
 天然娘も、最近の可愛いだけの女子がやると、ただのキモいブリっ子になるところを、彼女は巧く“ヘンな女”を演じてるのでは?顔も、可愛いけど可愛すぎないところが、同性の反感を買わずにすみそう。ちょっとフニャフニャした声が、ぶりっこ一歩手前で危ういが。ヘラヘラしてるけど、芯はキツそうなところが、のだめに合ってるかもしれない樹里ちゃんです。
☆秋吉久美子as理事長
 元祖天然が登場。作りじゃない天然ムードと色っぽい可愛さは、不変です。
☆また西村雅彦&竹中直人 
 こんなところにまで、また...もっと他に、良い役者いるはずでしょ!
 西村は相変わらずワザとらしいだけだが、竹中は芸人時代の彼っぽくて、まあ笑える。やりすぎだけど。
☆総括
 かなり漫画に忠実ですね。ぜんぜん違う~!感が希薄なのは、ドラマとして成功なのか?漫画そのまんまってのも、つまんないなあ。あんまり脱線せず、かつドラマ独特の魅力も、というのは、期待しすぎ?

 「家族・妻の不在、夫の存在①」
 去年は、「熟年離婚」にハマった私。渡団長が、主演に竹野内豊を迎えて再び放つ、男と愛と家族物語。
☆豊パパ
 ぎゃぼぼ~(のだめ調)珍しくヒゲのない、つるりんこ顔の豊!めっちゃ可愛いやんけ!幼くさえ見える。だから今まで、いつもヒゲ生やしてたのかな?
☆豊を見て、ハっとなる渡団長
 20年前、2丁目で買った男娼との再会に、驚く初老男...な~んて内容&展開のほうが面白いのに!と思ってしまった私、やっぱ筋金入りのYAOI?
☆くつろいでる休日の豊パパ
 どー見ても、リーマンじゃありません。在宅の芸術家って感じです。オヤヂな生活感ゼロ!
☆便所で土下座するサラリーマン
 サラリーマンって、ほんと大変なんだよなあ。身につまされます。意地やプライドなんか、ないほうが楽...
☆劇団ひとり
 豊と仲が良さそう。怪しい。YAOI的色眼鏡で見ると。
☆息子のピアノ発表会に行けなかった豊
 まるで夫を人でなし呼ばわりで非難し、罵る妻・石田ゆり子。そんなに発表会や運動会に父親が来ることって、重要なのかしらん。私は別に来てほしいとは思わなかったし、実際に来なかったよ。
☆妻の不満
 「熟年離婚」の松坂慶子と同じ。私は超受身人間なので、何でもかんでも一人でパッパと決めて行動する夫って、頼もしくて素敵だと思うけどなあ。いちいち何でも相談されるほうが、イヤだ。
 今頃になって、自己主張爆発!夫と子供を置いて、仕事に張り切る石ゆり。もう若いイケメンを、アパートに引っ張りこんでるし!早っ!やるなあ。
☆保育園の前で、不審者と間違えられる豊
 臭いネギ、じゃない、草ナギがウロついてたら、通報するけど。どこをどう見たら、豊が怪しい男?
☆渡団長&豊、男ふたりキッチン
 包丁で指を切る豊。
豊『(ボソっと)いて』
渡団長『(ボソっと)見せてみろ』
 豊の手をとり、切った指を口に含む渡団長。
 無言で見つめ合う二人...
 な~んて、YAOIな妄想かきたててくれる二人じゃ!
☆豊パパの、息子への誕生祝いは...
 微笑ましい贈り物だけど、おやじ世代の理想妄想って感じ。今どきの子供、あんなので喜ばないと思う。逆に怒られるよ。
☆ラストクレジットの豊、きゃわいい~!
 ああ~あんなパパいたら、最高です!あんなパパ欲しい~!
☆総括
 妻に子供を置いて出て行かれ、慣れない子育てに奮闘する主人公...シチュエーションが、某ハリウッド名作映画に似てるような...
 豊パパは、ほんと新鮮で可愛いです。やっぱビジュアルって大事です。いくら演技が良くても、臭いネギ、じゃない、草ナギの顔は10秒以上は直視できないし。私にとっては、ほんと大根の男前>演技派のブサイク
 あんな、有能で優しくて超男前な夫を捨てるなんて、ぜんぜん理解できません。生活費を入れてくれないとか、ギャンブル狂とか浮気者とか、暴力とかで苦悩してる世の主婦の皆様から見たら、きっと噴飯ものな女。あんなに恵まれた専業主婦の、何が不満なの!?贅沢!
 妻に三行半を叩きつけられる豊ですが、あんなに男前なので、もちろん女どもは放っておかない。早くも、保育園の保母ねえちゃんとか、妻の友人の女弁護士とか、危険?なメス猫どもが。豊、女なんかコリゴリでしょ!渡団長と結ばれて、老後の面倒みたれや!





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呪いのサブリミナル!悪夢のあとさき

2006-10-20 | 日本映画
 今年の運勢...
 今年は、衰運の最後の年です。悪いことはパッと来ないで、深く静かに大きくやって来ます。健康運、今年注意すべき病気は、性病、泌尿器に関する病気、便秘...
 イヤー!!!それ以上読まず、ゴミ箱に投げ捨てたのも、記憶に生々しい年始。
 今年も、もう残り僅かですが、無事に年は越せるでしょうか。

 「真夜中の招待状」
 次々と突然、兄弟たちが謎の失踪。次は僕の番だと怯える恋人を支えながら、真相を探ろうとするヒロイン...
 野村芳太郎監督なので、松本清張が原作かな?と思ったら、今回は遠藤周作でした。
 精神異常?狂気?サイコ系かと思えば、心霊?祟り?怪奇ものな展開になったり、いろんな要素がゴチャまぜになっていて、結局、まるで火サスか土ワイな真相と解決に、何じゃそりゃー!映画ではなく、2時間ドラマで十分な内容かも。ローカルシーンも多いし。
 精神病院のヤバい描写とか、不気味な心霊写真や、いかがわしい降霊術、薬害問題、夢による深層心理分析や催眠、エレファントマンな人物の存在や、異常な人間関係など、舞台設定や登場人物が盛りだくさんで、そのまとまりのなさに、つめこみすぎの感が否めません。まあ、次々と色んなことが起こるなあ、と退屈はさせないけど。
 ヒロイン役は、小林麻美。演技力とか美貌とか、そういう類の女優ではなくて、あの独特のムードこそ、彼女の魅力です。
 演技は、はっきり言って下手だし(台詞棒読み)、顔は浜崎あゆみを馬面にした感じだけど、何だろう?やっぱ醸し出す空気に、今の女優にはない、高級な香水のような、都会的な倦怠感があって、惹かれるのです。

 それは、私が子供の時、「雨音はショパンの調べ」が大ヒットしても、まったくTVに出演せず、すごくミステリアスな存在だったのが、強烈な印象に残っているせいかもしれません。大手芸能プロの社長と結婚して引退、またミステリアスに姿を消してしまった小林麻美は、私にとって永遠に謎めいた“幻の女”です。
 この映画では、小林薫とのベッドシーンでヌードになったり(小林薫が彼女の乳首を口に含むシーンが、妙にエロい)、次から次へと服をとっかえひっかえ(ファッショナブルの域を通り越してます。どー見ても、一般人じゃなくて、セレブな芸能人or高級クラブのホステス。ここまで生活感ゼロな女優は、そういません。あんなスゴい格好して田舎へ行くのは、いかがなものか)、まさに小林麻美のために作られたかのような映画になってます。
 相手役の小林薫が、まだ若くてE男!ちょっとトニー・レオンっぽくて、素敵です。ノイローゼ演技も、なかなか迫真的です。
 脇役が、これまた超シブくて豪華!
 小林薫の兄の一人に、渡瀬恒彦。つねひこ、大好き♪でも、すぐ失踪(涙)。精神病院に通っているオッサン・藤田まことの、意外な正体に吃驚!北林谷栄が、胡散臭い霊媒師を妙演。事件の鍵を握る変態おやぢ米倉斉加年、キモすぎて笑えます。彼にカラダを弄ばれる人妻・宮下順子も、当然のように熟女ヌードになって、米倉氏に乳を揉まれてエロく悶絶。
 小林麻美以上に、もう二度と会えない俳優たちも数名。東大の教授役・丹波哲郎は、霊界じゃなくて、催眠を研究。ヒロインと一緒に真相を探る精神科医に、高橋悦史。男盛りの精気に満ちていて、頼もしい。小林麻美のパパ役・芦田伸介も、シブい貫禄。あらためて、今は亡き名優たちを哀悼...
 オープニング、瞬間的に謎めいた映像が挿入されてるアレって、サブリミナル?!
 
 
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豚の鳴く夜は恐ろしい

2006-10-19 | フランス、ベルギー映画
 「変態村」
 やっと念願の入村を果たしました!
 予告編を観たかぎり、変態というより、き○がいって感じでしたが、本編も思った通りでした。
 ドサまわり歌手の主人公が迷い込んだ村は、血と倒錯の狂気地獄だった!
 人間性を失わせる、過剰な愛の物語?とにかく狂ってま~す!もう、その一言に尽きる映画。かなり笑えます。
 主人公以外は、みんなコワレちゃってる異常者ってのが、可笑しい。
 村だけでなく、主人公が公演する老人ホームも、かなり異様です。主人公の手を、そっと自分の股にもっていって、ああ私ったら色気づいて許して!と嘆く老婆。みんな貴方が大好きなのよ、と主人公に抱きついて離れない女責任者は、いかがわしい自分のヌード写真(意味不明で支離滅裂な殴り書き付)を同封したギャラを渡したり。何なんだ、こいつら!?と、入村前の序盤から十分なイカレ具合で、先が楽しみになります。
 主人公が入り込んでしまう変態村。最初の受難は、宿の爺さん。

 このジジイが、最高にイカレてます。ヤバすぎ。主人公を、なぜか自分の逃げた女房と思い込んで、暴虐の監禁!主人公に女房のドレスを着せるわ、緊縛して無理やり頭を毛を剃るわ(中途半端すぎるハゲ頭にされて、笑!)、愛しげに添い寝するわ。そのウキウキ&ソワソワした愉しそうな、嬉しそうな興奮した様子が、キモすぎて笑える。逃げた罰として、主人公をハリツケの刑にしたり、お仕置きも狂ってます。
 村人たちも、異常すぎます。
 愛犬が逃げた~!と、必死になって探している男。見つかった~!って、嬉しそうに抱いてるのは...!?犬じゃないし!?
 村のパブで踊り狂う村人たち。なぜか女は一人もおらず、ムサいおっさん&爺さんばかり。
 主人公が見てしまう、ブタ小屋での異常な光景。おまえら、な、何やっとるんじゃー!ブヒー!!
 主人公もなあ。もっと頭使って、うまく脱出しろよ!とイライラします。やめてくれ~助けてくれ~と泣くだけだし。
 邦題が期待させるほど、エロくもグロくもないです。ひたすらイっちゃてるだけ。いったい何が描きたいのか、理解不可能な内容ですが、まあ理解しようなんて無駄な努力はせず、キ印っぷりを楽しむことに専念すれば、ヘタなコメディよりは笑える作品かも?
コメント (5)
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Love & Revolution

2006-10-18 | ドイツ、オーストリア映画
 最近、若い子たちと会話してると、ドっと疲れが...
私『へぇ~ぜんぶ奢ってもらったんだ?その人、ずいぶん太っ腹だね』
Aくん『いいや、やせた人ですけど』
 とか。
私『ノ・ムヒョンって、どうなんだろうね』
Bちゃん『え~韓流って、ヨンさまぐらいしか知らない。どんなドラマ出てるんですか?』
 いちいち訂正・説明をするのもメンドいので、そのまま話を流してしまう私です。

「ベルリン、僕らの革命」
 「青い棘」と連チャンで、ダニエル・ブリュール主演作を鑑賞。
 夜な夜な金持ちの邸宅に侵入しては、家具をメチャクチャに動かし、『ぜいたくはやめろ!』などとメッセージを残して去る、“教育者”と名乗る義賊きどりの若者ふたり。拝金主義の腐った世の中に革命を!と理想を抱く二人と、二人の間で揺れる女の子の、三角関係。
 60年代の学生運動家が、間違って現代に来てしまったかのような、時代錯誤な主人公たちの理想。わからないでもないけど、やっぱ無理があるよなあ。私のように、資本主義にドップリつかっている人間からすると、彼らが目指す理想の社会のほうが、返って怖い。露骨な格差社会で、超庶民な私も、時には不平不満も抱くけど、みんな平等!みんな同じ!な社会も、自由がなさそうで嫌だなあ。そんな私を、無知な愚民!よく聞け!と、むかし付き合ってた共産主義者の男は、とうとうと説教してたっけ。でもそいつ、社会には大きな理想を求めながら、平気で煙草や空き缶をポイ捨てしてた。大きなことを言う前に、小さなルールを守ろうよ!と、いつも思ってました。

 この映画の主人公たちも、そんな感じかなあ。家賃や事故の賠償金を払えないのを、金持ちに搾取されてる!と激怒。それは違うんじゃないかなあ。みじめな自分たちと比べ、恵まれた金持ち。それを社会のせいにするのも、いかがなものか。義賊な行為も、何だかヤッカミの捌け口っぽい。
 あさま山荘事件や連合赤軍事件の若者たちもそうだけど、不満や鬱憤を革命の美名のもとに爆発させてるようで、ちっとも虐げられた民のためにやってる風には見えないですよね。テロリストと同じじゃん!金持ちよりも、貧乏人のほうが、返って被害を蒙ってるし。迷惑だから、ビラ配り程度にして!と、下層階級の代表として、苦言...なので、この映画の主人公たちの小さな抵抗運動は、幼稚だけど微笑ましい。火炎瓶を投げたり、篭城して銃撃戦したり、リンチ殺人するなんてことに比べたら、可愛いもんさ。
 ダニエル・ブリュールは、相変わらず可愛いです。ガッチリ&ムッチリしてる感じが好き。抱かれたら、さぞや柔らかくて心地よいだろうなあ、と思わせる温かなセクシイさがあります。真っ赤な理想に心トンがったキャラが、ちょっと怖かったけど。
 相棒で親友の男の子が、ちょっと北村一輝に似てる?二人の青年とデキちゃうヒロインが、若い頃のサンドリーヌ・ボネールを美人にした感じ?
 三人に成り行きで拉致監禁される金持ちのオヂさんが、いい味。主人公たち3人が、いくらエラそうに理屈や理想を並べても、穏やかでクールな態度を崩さない、オトナなオヂさんを見てると、やっぱ若造は甘い青いな!と思えるのだった。でも、情熱や純真な心で、ガムシャラになれる未熟な若さって、やっぱ美しい。美しいものを失くさずに、人生経験を重ねていくことは、不可能なのでしょうか。
 
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蒼いギムナジウム

2006-10-17 | ドイツ、オーストリア映画
 男子中学生が、いじめを苦に自殺というニュースには、とても胸が痛みます。同時に、憤りも覚えずにはいられません。
 同級生からだけではなく、あろうことか、担任の教師まで、いじめに加担してたとは!
 ワイドショーの映像で、自殺した少年の父親から問いただされ、からかいやすかったから...などと答えていた教師。耳を疑いました。こんな下劣、こんな下等人間が、教育者を名乗ってるとは!私、オーバーな話、日本の滅亡を確信しました。
 今までも、同様の事件が発生するたびに明らかにされる、いじめを阻止できなかったばかりか、黙認、あるいは促進していた最低教師の存在。何年か前の、“葬式ごっこ”。いじめられてる生徒の机上に、生きてるのに花瓶が置かれてるのを黙認してただけでなく、お別れの色紙に自分も弔辞など書いてたり。教師の前に、人間失格だと、私も怒りに震えたものです。
 実は私も小学生の頃、いじめのような扱いを担任教師から受けた思い出があります。
 私のひどい点数のテスト答案用紙を、“悪い答え方の例”と教室の壁に貼ったり。私の作文が、クラス投票でコンクール出品に選ばれたのに、先生は良いと思わないという理由で、却下されたり。私は大人になる前に自殺するだろうとか、ロクな人間になれないとか、みんなの前で言われたりして、ショックでした。
 いちばん悲しかったのは、図工道具を失くしてしまい、その教師に相談すると、失くす奴が悪い、と一言で済まされ、私は図工の授業中、何もできず途方に暮れるだけ。さすがに見かねたクラス委員長の女の子(良い子だったなあ。元気かな)が、彼女の母親に訴えて、新しい道具を取り寄せてもらったのだけど...
 そんな扱いを受けてたのは、私の他にも数人いました。あとで聞いた話によると...その先生は、保護者からのお歳暮やお中元、その他ワイロじみた贈り物が大好きで、金持ちの生徒をエコ贔屓することで有名だったとか。貧乏な生徒や、そういうことに無頓着な親を持つ生徒(私みたいな)を疎んじていたのです。そんな浅ましい教師って、ドラマや漫画の中だけでなく、現実世界にも実在するんですよねえ。
 生徒をいじめる教師。その残酷さを、私は知ってるだけあって、悲憤を禁じえません。私が極端に、自分に自信を持てない、卑屈な人間になったのは、おそらく小学校時代のトラウマが原因だと思います。僕は私は、いじめられても仕方のない人間なんだ...と、子供を自己否定、絶望させる教師なんて、万死に値します。今回の問題教師も、社会的に制裁できないのなら、今度は逆に生徒たちからいじめられたらいい。おそらく、そうなるでしょう。最近の子供って、大人以上に残酷だから...

 「青い棘」
 大好きなダニエル・ブリュール、「ラヴェンダーの咲く庭で」以来、久々の再会です。
 1920年代ドイツ。名門私立高校の生徒たちが起こした、殺人事件の真相と顛末...
 ヨーロッパのギムナジウム&少年たちの愛憎。舞台設定や人間関係は、まるで竹宮恵子のYAOI名作漫画「風と木の詩」。ですが、漫画のように絶世の美少年は出てこないし、激しい禁断の濡れ場(むろん、男同士の)などもありません。
 何だかコムズカシい精神的&文学的な少年たちの悩みですが、それを映画がいくら美しく装飾しても、やっちまったことは、単なる痴情のもつれ。三面記事を、文学的に描いたみたいな内容です。
 少年たちの言動や思考が、高尚すぎる。高校生なんだからさあ、もっと気軽に楽しく生きようよ!と、低俗で凡庸な私などは、主人公たちの苦悩が理解できない。いちばん幸福な瞬間に死ぬって言ってたけど、それはキレイごとに過ぎなかったのでは。辛くなって&カッとなって無理心中にしか見えなかったから。でもまあ、いい年をした男女だと醜悪な茶番劇だけど、若者だから詩的な悲劇になれます。まさに、若さに酔ってるって感じでしたが、悪酔いはいけません。

 ダニエル・ブリュールは、イケメンではないけど、小熊ちゃん、もしくはムク犬みたいで可愛いです。ムチムチしたガタイのよさも好き。湖畔の小屋での、女の子とのエッチシーンでは、すっぽんぽんも披露。ケツもムチムチしてます。
 同性愛者である親友役の男の子が、金髪になったソノマンマ東に見えて...彼も、その愛人の男も、もっと美青年だったら、YAOI好みの耽美映画になっただろうに。
 親友の妹が、なかなかチャーミングなキャラです。兄と男を共有したり、ダニブリュを誘惑・翻弄したり、可憐で淫奔な小悪魔って感じ。美人ではないけど、男がフラっとなるのも解かる、エロ可愛さ。彼女のファッションも可愛かった。ワンピースとか、現代で着ても、十分おしゃれかも。
 この世は愛する者と愛される者に分かれる、という台詞がイタい。三島由紀夫の小説にも、『愛する者はいつも寛大で、愛される者はいつも残酷。人間をいちばん残酷にするものは、愛されているという意識』という、印象深い台詞があったっけ。愛されない者の残酷さなんて、たかが知れてる、とか、ヒューマニストというやつは大抵ブサイクばかり、とか、妙に納得してしまう三島先生の名言を思い出します。
コメント (3)
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