備忘録

お茶の淹れ方教室【煎茶編】by京都一保堂茶舗

2012-04-15 21:43:41 | その他の会
銀座三越主催のGINZA美的倶楽部『オンナを磨くレッスン』に初参加。
恐れ多くて気が引ける題名ですが、「お茶なら大丈夫!?」と、申し込んでみました。
会場は9階銀座テラス/テラスコート・テラスルーム。
“銀座でオンナを磨く1週間”(4月11日~17日)期間中は、メイクやファッションなど色々な講座が開かれていました。

まずは、ウエルカム抹茶などをいただきながら、講師の方から一保堂やお茶の紹介。
もともと「近江屋」という「茶や茶道具」を扱うお店だったのですが、弘化3年(1846年)に山階宮から「茶、一つを保つ」ようにと「一保堂」の屋号を賜ったのだそう。
そして、茶葉の説明も。


主にA.抹茶、B.玉露、C.煎茶、D.番茶の4種に分類され、煎茶の高価なものが玉露と思いがちですが、実はそうではないとのこと。
A,Bは「覆下園」と呼ばれる屋根のある茶畑で、C,Dは「露天園」と呼ばれる陽が燦々と降り注ぐ茶畑で育てられるのだそう。
一般的に、太陽の光でお茶の味は変わるそうで、陽が当たれば当たるほど、テアニン(甘み、旨味)⇒カテキン(渋み、サッパリ感)に変化。
煎茶は赤ちゃん葉を使い、番茶はお兄さん葉を使うため、後者の渋みが強くなるとのこと。
ちなみに国内で生産されるお茶1万tの内、玉露は0.3%の300tで、その半分は京都府内で作られているそうです。
日本茶は茶葉の収穫後すぐに蒸し、緑色を保ちます。
揉んでヨリをかけ、乾燥させるのですが、宇治など寒い所で育つ茶葉は小さい為浅蒸しに、掛川など暖かい所で育つ葉は肉厚のため、深蒸しにして柔かくし、その味わいを発揮できるようにするそうです。
   <本日のお茶>
  ①ウェルカムドリンク/春限定抹茶 長閑
  ②玉露(水出し)/麟凰・・・覆香=青のり?
  ③煎茶(体験)/芳泉
  ④煎茶(熱湯)/松の緑 ⑤煎茶(水出し)/くき煎茶
   
 *山桜(都の春)/京華堂/京都市左京区 *鶏卵糖/越後屋多齢堂/京都市上京区
   

煎茶の淹れ方体験(③)をクローズアップ。
200ccに対し、茶さじ山盛り2杯(10g)。

画像では少なく見えますが、「こんなにたくさん入れるの!?」という受講者の声が多数上がりました。
 ところでこの急須、凄いんです。
 右と左でどこが違うか分かりますか?(※ロゴの向きではありません)
 
 本体と蓋の間の隙間が違うのです。
 製造時に1つずつ口元をすり合わせ、水が漏れないようにジャストフィットさせるらしい。
 その為、セミナーで使う急須の蓋と本体には番号を書き、合わせやすくしているのだそう。
 
 そんな薀蓄を聞いたら、欲しい・・・、サイズも240ccでちょうど良いし・・・。
  でも地味・・・、しかも¥9450と高いし・・・。
←本題に戻り、←
お茶は80℃以上で渋みが、80℃以下で甘み旨味がでるのだそう。
湯を茶器に注ぎ、急須に移して入れるのですが、いつ80℃になったと分かるのか?と言うと、茶器に熱湯を注ぐと、最初は湯気が真っ直ぐたつけれど、80℃になると揺らぐらしい。
そして、80℃になった湯を移した急須から、どのタイミングでお茶を注ぎだすのか?と言うと、湯が茶葉に触れ始めた瞬間から50秒後とのこと。
ちなみに、待ってる間は揺すってはダメ(雑味が出るため)。
それは、注ぐ時もそうで、濃さが偏らないように交互に注ぎ分けることが一般的ですが、その時に急須の上げ下げしてはいけないのだそう。

と言う訳で、茶器を隣同士に置き、(こぼれることは覚悟して)その上で急須を平行移動させます。

注ぎ切った後は、注ぎ口側に寄った茶葉を均すために注ぎ口と逆側をポンッと叩いた後、三日月に蓋をずらし、熱気を逃がします。
お茶の(繊細な)旨味の大半は一煎目に出る為、二煎目以降は熱湯でも大差はなく、50秒待たなくてもよいとのこと。
葉が広がり切ったら終わりです(↓右は一煎目後、左は四煎目後)。

なお、茶葉の保管は常温でOKで、開封したら2,3週間とのこと。
とても勉強になりました
   (2012.04.15)