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北朝鮮 ・将軍政策は従来どうり変わらず(2)

2012-07-22 | ラジオ

これを信じるのは簡単ではない。リ・ヨンホ氏は単に最年少であるだけでなく、最高位の副元帥であったからだ。形式的には、リ氏は最高司令部のトップであったうえ、実際、本当の意味での軍の最高指導者は28歳の金正恩氏ではなく、リ氏であったことは皆が理解していた。このようにして北朝鮮軍のトップは突然全ての職を解かれたことになる。

リ副元帥の解任はここ数ヶ月の北朝鮮での傾向に見事にはまる。現在、北朝鮮指導部には2つの勢力集団が存在する。
その一つが軍人グループで今回、健康悪化として解任されたリ・ヨンホ氏はそれを率いる存在とされてきた。
もう一つのグループは党の原理主義者らによるもので、そのなかで決定的な役割を演じているのが、正恩氏の叔母にあたるキム・キョンヒ氏とその夫の、チャン・ソンヘク氏だ。党の高級官僚らは最高指導者の金一族と緊密な関係を持っているが、軍部と金一族のつながりはこれに比べ弱いものだ。高級官僚の多くは形式上は軍隊での称号を持っており、市民の前に出るときは軍服で登場することはよくある。
例えば長期にわたり軽工業部門を牛耳る存在であるチャン・ソンヘク氏とその妻は、軍の将軍の称号も有しているが、実際は党の経済路線で活躍し続けてきた。

今年4月、党官僚が将軍職に割りいろうとしているこは明らかとなった。軍の一連の重要ポストに高級官僚が任命され、影響力の大きかった将軍らが解任されたからだ。これがとうとう最も力の強かったリ・ヨンホ氏にまで今回及んだことになる。
そして長く待たれてきた最高指導者の元帥就任が今日発表された。もちろん正恩元帥が叔母同様の元帥であることは明白だが、それでも今回の決定は軍部に、今誰がハンドルを握っているかを知らせるものであったことは間違いない。
この元帥の称号が与えられたことを、変革の表れというふうに見る向きもあるが、こうした評価は時期尚早といえるだろう。ただし北朝鮮内で今までと同じように、政権争いが展開されていることは除外しない。

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7月18日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル