先日(10日)、街かど古典カフェ夏季講座2011の2回目へ行ってきました。街かど古典カフェは、講師の方を囲み、京町家やカフェなどくつろいだ雰囲気の中で、古典に親しみ、学び、こころ豊かな時間を過ごすというものです。
私は虎屋京都ギャラリーで行われる、同志社女子大学名誉教授の朧谷壽(おぼろや ひさし)先生の講座に参加させていただいております。テーマは「院政期の光と影」です。第72代白河天皇(白河院)の代からはじまった院政・・・この時代を語るには平家の存在なくしては語れず、ちょうど来年の大河ドラマが平家を取り上げることもあり、人気の講座です。
2回目の講座は「祇園女御」についてです。祇園女御といえば、平清盛の生母とされています。平家物語には、祇園女御が白河院との子(のちの清盛)を妊娠中に、清盛の父である忠盛に賜るという話となっています。
歴史上、白河院、平忠盛、平清盛は存在しますが、白河院のご落胤説をつくりあげるため、祇園女御は架空の人物では?とも考えられます。ところが、右大臣藤原宗忠が書いた「中右記」に、祇園の南辺に堂を建立した院の女御の話が記されており、やはり歴史上存在した人物と考えられます。しかし、存在は確かなものの、生母説はというと、同じく「中右記」に、忠盛の妻が亡くなったという記事が残っており、それが清盛2歳頃に書かれているので、それが清盛の生母だと考えると、祇園女御とは同一人物ではないと思われます。
また滋賀の多賀の胡宮(このみや)神社に伝わる資料によると、祇園女御の妹が清盛の母と思わせる資料が残っていますが、その姉妹と書かれた文字は、後程付け加えられたような筆跡であり・・・。とにかく、祇園女御を含め、清盛の生母については謎だらけです。その謎が、様々な憶測を呼び、小説になるんでしょうね~。
古典カフェではお茶とお菓子が出されます。今回のお菓子は「嘉祥蒸羊羹(かじょうむしようかん)」です。かつて6月16日には、お菓子を食べ厄除け招福を願う嘉祥という行事が行われていたそうです。江戸城には、大広間に2万を超える菓子が並べられ、大名・旗本に下賜されていたそうです。現在では6月16日は和菓子の日とされています。
蒸し羊羹は、もっちりしてとってもおいしかったです。帰りに買おうかと思いましたが・・・私には水無月を食べる使命が・・・と、思いだし(ーー)、断念しました。ちなみにとやらさんを覗いてみましたが、水無月は見当たらず。まぁ、水無月は、もともと庶民のお菓子【前ぶろぐ】だもんね。(^^;)*とらやさんでは6月25日からの販売です。
次回は、安徳天皇と平家についてです。お菓子とともに?楽しみです。^^
古典の日 http://www.kotennohi.jp/index.html 古典カフェ2011 1 2 3 4
古典カフェ、前回は【前ぶろぐ】にて。