リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

日本語がわからなかった話と逃避行の準備とカナダの女王様

2022年09月09日 | 日々の風の吹くまま
9月8日(木曜日)。☀☀。いい天気で、まだ涼しいけど、週末は暑くなると言う予報。きのうは電車の駅から即興芝居のあるミニ劇場(というか古ぼけた芝居小屋)まで、吹き付ける冷たい風の中を上り坂を20分、夜になってもっと冷たくなった風の中を下り坂を20分歩いて、すっかり冷えてしまった。でも、即興芝居そのものはすごくおもしろくて、日本人グループながら99%英語だったのでカレシもずっと笑いこけていた。大喜利と言う形式については知識不足なんだけど、カレッジの講座でやっていたのとあまり違うと言う感じはなかったな。へえと思ったのは、開演前や休憩時間にかかっていたロック調の音楽がJ-Popだとわかったのはいいけど、日本語で歌っているはず(と思う)なのに、ところどころ単語を拾えた程度で、ワタシの耳には日本語に聞こえなかったこと。耳から日本語が入って来なくなってずいぶん長いから、耳が忘れてしまったのかなあ。そう言えば、日本語を読んだり書いたりするときにも、読めない単語や忘れた単語をググって調べることが多くなったし、はあ・・・。

週中のこぶの日を過ぎて、トフィーノのリゾートからオンラインの事前チェックインの用紙が送られて来て、おお、いよいよ。ホエールウォッチングの会社の質問票も記入して送らなければならないし、航空会社の質問票や事前チェックインもあるしで、急に忙しなくなって来た。天気予報を見ると週末はちょっとした「猛暑」らしいけど、土曜日に我が家のすぐ外である大騒音のイベントから逃げ出せるのは何より。Recovery Dayとか言う依存症や精神疾患を克服した人たちの(税金からの補助金を使っての)自画自賛パーティのようなもので、元々薬物などの依存症になるようなメンタリティの連中には回復を祝うイベントでも、建物が振動するほどの大音量に窓を閉め切ったまま6時間も晒される付近の住民にとっては「健康リスク」でしかない。たまたま猛暑になったら、精神的な苦痛に加えて熱中症の危険にも晒されるわけで、避難するあてのない人たちには二重のリスク。もっとも、支援団体の案内の他はライブコンサートとフードトラックとクラフトなどの露店というストリートイベントの定番になっている構成なので、ラジオで盛んに「タダで楽しめるイベント」と宣伝しているのは、いかにもイベント会社の「商品」みたいな画一性が飽きられて来ている兆候があるということなのかもしれないな。いや、そうだといいな。今のところはイベントからの避難を口実に小旅行に出かけられるけど、いずれはそれができなくなる時が来るわけだし・・・。

エリザベス女王の健康状態が急に家族が駆けつけるほど悪化したと報じられてびっくりしたのはついきのうのことだったけど、けさ、ラジオから「女王逝去」のニュースが流れてもっとびっくり。おとといトラス新首相を任命したばかりで、その時の写真ではしっかり立って新首相と握手を交わしていて、まだ元気そうに見えていた。政権交代が間近と言うことで最後の任務を果たすために無理をしていたのかな。まあ、女王様とてひとりの人間なんだし、96歳というお年なら、いつ何どき何があってもおかしくはないよね。ましてや生涯現役で通した人なんだもの。今ごろは天国のフィリップ殿下のところに行って「また一緒になれたわね」と笑顔を交わしているだろうな。カナダがイギリス議会が可決して女王が裁可した「カナダ法」に基づいて自前の憲法を制定したのはわずか40年前のことで、それまでは1867年以来のイギリスの法律である「英領北アメリカ法」が事実上のカナダの憲法で、カナダは自らそれを改正できない変則的な国だった。今でもカナダはイギリスの王室を戴く立憲君主制の国なので、チャールズ3世が新たにカナダ国王になるってことだけど、ふうむ、カナダではあんまり人気がない感じだなあ・・・。

エリザベス女王の逝去は20世紀後半からのひとつの時代が終わったと言うことだと思う。世の中の動きは思いのほか激しいけど、たぶんポストコロナの世界がそっくりコロナ前の世界に戻ることはないような気がする。自らの手で環境を(願わくばよい方に)変える力があると信じて来た「人類」と言う動物種が、パンデミックによって当たり前だった行動が制限されたり、人間らしい交流を断たれたりして、ある意味でうろたえているところじゃないかと思う。まだ復元力はあると信じたいけど、ワタシが生きている間にそれを見ることはできないかもしれないな。あぁ~あ。ま、そんな遠くの未来のことよりも、あさってに迫ったトフィーノ行きの事務手続きを進めなくちゃ。はあ・・・。