リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

夢のマイホームが夢のまた夢では・・・

2016年08月03日 | 日々の風の吹くまま
今日も湿っぽくて涼しいね。どこへ行ってもあいさつ代わりに「夏、どうしたんでしょうねえ」。
去年の今頃は強力な高気圧がどかっとあぐらをかいていたのが、今年はしつこい低気圧が
座り込んでしまっているんだそうで、最高気温は平年よりやや低め。でも、適当に雨が降る
から去年のような旱魃の心配をしなくてもいいし、最低気温は平均かやや高めだから作物
の生育はいいらしいし、まあ文句は言いっこなし。

これでもかというくらいに過熱する住宅市場を少しでも冷やそうと、州政府がきのうから外国
籍で永住権を持たない買主(狙いは特に投資目的で不動産を買い漁る中国人)に15%の
譲渡税を課し始めたところ、繰上げ決済が間に合わなかった売買契約が反故になるケース
が続出しているとか。おかげで売主の方も家を売った代金で決済するはずだった新居の契
約を反故にせざるを得なくなって、さらには値下がりを期待して買いオファーを控える動きも
あるということで、不動産業界は悲鳴を上げているらしい。はて、将棋倒し式に値崩れが始
まって、膨らみ切ったバブルがドカンと破裂するのか・・・。

もっとも中国で巨富を築いた中国人が買い漁るのはバンクーバーの特定地区の豪邸かま
だ建ってもいないタワーマンションで、一般庶民の住宅の価格を押し上げているのは、急激
に人口が増える中で住宅の供給が追いつかず、逆に住宅不足の解消を狙った自治体の高
密度化政策のおかげで需要の高い戸建て住宅がどんどん減っているためだという説もある。
今度の新税で不動産価格が暴落でもしたら、最低限の頭金を払って、目いっぱいローンを
組んで何とかマイホームを買った人たちにとっても市場価値がローンの残高より低くなる可
能性があるから、銀行も戦々恐々だろうな。要するに、政府の施策がみんな裏目に出ると
いうことか。

ま、来年は州議会の総選挙の年だから、何もしないでいた政府があわてて選挙対策として
投機熱をちょっと冷まそうとしたということだろうけど、しっかり背景を調べたり、影響や効果
をじっくり検討したりせずに、帽子からうさぎを引っ張り出すような付け焼刃の施策がうまく
行った例はない。市場も社会も市民生活も混乱するだけで、マイホームを求める人たちに
は何の恩恵もなくて、結局のところマイホームは夢のまた夢のままなんてことにならないと
いいけど・・・。