尾形修一の紫陽花(あじさい)通信

教員免許更新制に反対して2011年3月、都立高教員を退職。教育や政治、映画や本を中心に思うことを発信していきます。

「すみだ北斎美術館」を見る

2020年06月11日 20時47分48秒 | アート
 年金事務所に相談に行く時間が中途半端だったので、その前に「すみだ北斎美術館」に寄ってみた。ずいぶん前から作る話があったが、スカイツリーが出来ることになって本格的に建設が進んだ。2016年11月22日に開館したので、一度行きたいと思っていた。しかし、さすが「世界のホクサイ」で、外国人観光客で混雑しているようだった。今なら空いているだろうと再開の時を待っていた。
  
 場所は総武線両国駅5分。両国から錦糸町まで、線路の北側に「北斎通り」が通っている。今日は錦糸町から歩いて行ったが、結構遠かった。「北斎」というから、日本調の建物かと思うと、上の写真のような現代風のデザインなので驚いた。今は体温を測って入る。4階の「常設展」と「常設展プラス」しかやってない。でもまあ「予約制」で再開した美術館が多いので、フラッと入れるだけでも気が楽。
(ジオラマの北斎アトリエ)
 常設展で北斎の生涯がたどれる。習作時代に始まり、読本挿絵の人気イラストレーター、絵手本時代(「北斎漫画」)、錦絵の時代、晩年の肉筆画時代。様々に相貌を変えながら、88歳まで生きた。しかし、浮世絵は小さい。肉筆画も大きいのは少ないから、どうも簡単に見てしまう。まるで中高生の修学旅行のように、スイスイ出てしまった。後の用事がある時はそうなりがちだ。田布施の北斎美術館を見た時も同じだから、あまり北斎に関心がないのか。見に行きながら言うのもなんだけど。
(「富嶽三十六景」より「神奈川沖浪裏」)
 「常設展プラス」では、北斎最大の肉筆画という「隅田川両岸景色図巻」が展示されている。複製画だけど。これは隅田川両岸の寺社などを描いた不思議な感じの絵巻である。大体いったことがある場所ばかりで、江戸時代の様子が興味深い。しかし、これも一つ一つの絵は小さい。「北斎漫画」は「北斎スケッチ」と呼ばれて外国で人気だというが、絵心がなくて面白さが判らない。ロビーにはポーランドのアンジェイ・ワイダ監督関連の展示もあった。休むところもないので、そのまま出てしまった。
  
 その隣に神社があった。「野見宿禰神社」(のみのすくね)である。相撲の始祖とされる野見宿禰を祀る。空襲で焼失して戦後の再建だという。横綱全員を刻印した碑があるというが、閉まっていて中に入れなかった。コロナ関連で閉鎖しているのかと思うと、調べたら今はずっと閉鎖なんだという。残念ながら横綱碑は見られないようだ。何だかなんで行ったのか判らないような記事だけど、中にはもっと北斎に関心が深い人もいるだろう。もうすぐ東京以外の人も来訪出来るようになると思う。東京在住者には今が一番空いていると思うので、一応紹介ということで。
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