チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

着物が繋ぐもの 227

2019年09月16日 13時44分30秒 | 日記
「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言われたもの
何やかやといっても秋は来る、しかしそれは彼岸が過ぎてからだ
それまでは気温は30度を越したり越さなかったり急に冷え込んだりと体がなかなかついて行かない
 
着物も同じで流石に麻や紗の着物はお休みだけど絽であったり立て絽や楊柳、絽縮緬はまだ出番がある
そういう場合立絽など着る場合は下着を冬物にしていく
 
昨夜もお母様がなくなりその代理として友人の娘さんの結納式にでかけた
都内のホテルで日本料理と聞いていたので
当初は単衣の訪問着にしようと考えていた、その時のために平絽の長襦袢に絽縮緬の半襟をつけて用意をしたいた
肌着も全て絽にするつもりだった
 
ところが蒸し暑くてとても単衣の着物を着る感じではなく
悉皆屋に出すつもりの縦絽の色留袖をもう一度着ようと慌ててアイロンを掛け、今度は縦絽の長襦袢、縦絽の半襟、下着は平絽のものに、帯も紗袋のつもりから紗の名古屋帯に変更
表は夏で中は秋みたいな装い
 
これが正解でその日本料理レストランの中居さんたちもみんな絽の着物で忙しく立ち働いていた
動くと汗ばむ、かと言って冷房もありあつすぎても寒すぎても体の免疫は劣っていく
この日のチョイスは正解、最近判断ミスの多いチャコちゃん先生自分の直感に自信がなくなっていたけどこれでもとに戻った一安心
 
結婚式をどういう衣裳にするかという話になり、どちらの親御さんも主役の二人を置き去りにして自分たちが装う衣服の話で盛り上がる
こういう両家はきっと後々うまくいくのだろうと思いながら
「ところでお二人は何着る予定?」と主役の二人に話題をふると、そこでも両家「それは和装でしょう」と親たちがハモってみんなで大笑い
当人たちより親たちが二人の佳き日のために浮き立っている姿は本当に微笑ましい
きっときっとし合わせな家族が誕生する
 
今日も着物が人と人の潤滑油になっていた
 
 
 
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