チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

雨に濡れたちりめんの着物

2023年05月23日 09時06分26秒 | 日記

歩いていたときいきなり雨が降ってきた

あろうことかチャ子ちゃん先生縮緬の着物を着ている

ぱっと脱ぎたいところだ

絶対に縮む

だって縮緬は糸に水をかけながら、糸に撚りをしていくので

水が来ると糸は「自分の仕事をしなければ」と縮む

困ったもんだ

 

で 

かなり強い雨に濡れて歩く

せめて裾を挙げてと、帯締めに裾を挟み込む

こんな時恥ずかしいと思っても仕方がない、誰も濡れた始末はしてくれないのだから

タクシーも来ない

道行く人も傘をさしていても「どうぞ」なんて優しい人はいない

趣味で濡れてると思っているのかしらん

ああ

通り雨ではないと思うので、とにかく足早に歩くしかない

家につき乾いた布で水気を取り

いつもの「洗い張りや」さんにでんわ

「縮緬の着物濡らしちゃった」

「伸ばすの大変だよ」

「明日持っていくね」

「水気が取れたらしっかり伸ばして畳み、寝押ししておくといい」

「はいありがとう」

 

きものさんごめんなさい陽

だからと言ってガード加工しようとは思わない(結構頑固だね)だって糸の呼吸を止めてしまうんだもの

出かけるとき「かさ?」とひらめいたが、陽が差していたのでやめたことが悔やまれる(こういう時母だったら追っかけてきて傘持たすだろうなあ)

内なることばに従順でいようという反省


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