チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

重陽の節句

2021年09月09日 10時29分13秒 | 日記
五節句の最後重陽の節句が9月9日の本日(旧暦では10月14日)
菊酒を飲んで一句捻って友と語り合う
わが秋桜舎は市谷に事務所を持っていたころ、スタッフ全員と五節句を祝った
特に重陽の節句は一句出さないとお酒が飲めないので必死

というのはわがスタッフに下戸はいなかったから
一応文章を書くことを仕事としているので言葉は大事にしたし語呂を習得するためには一週間に一冊は本を読むことが義務

ところが
校正はアルバイトを頼んでいたが、その人は「ハーレイクイン・ロマン」の校正者でもあった。そのため当社の校正の時期になると、ハーレイクインの発売されたものがどさっと編集部に来る。さあ大変、校正などそっちのけで読み漁るのが、じつはチャ子ちゃん先生一人

侮ってはいけない、女性心理がよくっ分かるし、世界の富豪たちの生活や趣味、風光明媚な自然描写が参考になる。筋は水戸黄門と一緒で最後はめでたしめでたしとなるが、落ち込んだ時この一冊で元気になる麻薬
そういうわけで(どういうわけだ)重陽の節句の時はいろんな角度からの歌が詠まれてそれを各々が色紙に書き壁に貼る。その中で無記名投票の審査があり、優勝者は「越の寒梅」(当時は幻の酒で新潟の龍言の女将からの差し入れ)一升

日本では数字を大事に思う心がある。陰数と陽数。陰数は偶数で割り切れる。陽数は奇数で割り切れない。ということで陽の数字をめでたいと考えた、その為月と日が陽で重なる日をお祝日とした。一月だけは7日、三月三日、五月五日、七月七日、そして九月九日。数字の中で一番尊い数字が重なる日。この日は旧暦では菊が真っ盛り、それで陽の重なる重陽の日には杯に菊の花びらを浮かせて菊酒をいただく。そうすると長寿間違いなしとされた。今年は特に飲みたい酒だ

日本酒のメーカーには「菊」とついた会社も多い
菊は香りが高く姿が美しい食用にもなることから古代から尊ばれたものだ。秋の花の王者。また菊の香りは悪魔払いもするといういわれがあり、平安時代から宮中では「秋蚕」の繭を真綿にし、その中に菊の花を包み部屋の四隅につって悪魔祓い儀式をしたという文献がある。今の宮中でも行われているのだろうか?私達で実行しよう。先祖がなさっていた尊い習慣だもの

本日は菊酒を飲み長寿と悪魔祓いをいたそうではないか

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