きものの選択がむつかしい季節だ
こういう時に「絹縮」というのがとてもいいのだけど
名前の布地はあるがチャ子ちゃん先生が思っているというより身に着けている「絹ちぢみ」ではない
この手法は「中越地震」で途絶えてしまった
広幅に織った絹の反物を人肌のお湯につけて足でもむのだ
その塩梅が微妙
その塩梅を熟知した方が亡くなった
跡継ぎはいない、今ある反物で終わりとなった
当時お金があったので買い込んだよ10反
自分用に4反使いあとは譲った
麻が絹になりしなやかで涼しい
思ったことをすぐ口にするチャ子ちゃん先生。麻縮の現場取材で
「これって絹に出来ないの?」
「えええーーきぬに?」
と目をむかれたがそこは若手であった経営者、挑戦しようということになって、試行錯誤しながら作り上げた
いやいや今の季節にピッタリ
機械で強撚糸にするのではなく、足でもむのでその人肌具合がちょうどよい、しかし熟練を要する、本当の麻縮が作れる人でないとダメ
大豆で味噌づくり踏むように素人ができる技術ではなかった
人は今何を考えているのだろう
自分の五体を使ってできることはいっぱいある、と先人たちが模範を示していたが
それをすべて機械化してしまい、人の体は何もできなくなっていっている
頭だけで何もかもが出来上がっていく怖さ
関係ないけど電池の入れ方が悪くお湯が出なくなり、右往左往している自分は、時代に取り残されているんだなあとしみじみ思う